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御社のトップがダメな理由 (新潮新書 260) 新書 – 2008/4/1
- 本の長さ199ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/4/1
- ISBN-104106102609
- ISBN-13978-4106102608
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商品の説明
抜粋
近年、誰もが「ダメなトップ」として名を挙げるであろう一人が、安倍晋三元総理大臣でしょう。ここでその辞め方をうんぬんする気はありません。ただ、今にして思えば就任直後、所信表明演説等でカタカナ言葉を連発していたことからして、いかがなものかという感じでした。イノベーション、カントリー・アイデンディティー、ゲートウェイ、フロンティアー等々。その濫用ぶりは、あれだけ日本の「美しさ」を訴えた人とは思えぬもので、何ともチグハグな印象を受けたものです。
何も今さら元総理を馬鹿にしたいわけではありません。安倍さんに限らず、どうも私たち日本人からは「舶来品」をありがたがる癖が抜けないようです。
プロ野球でもアメリカ人監督が増えています。確かにヴァレンタイン監督やヒルマン監督は名将なのでしょう。しかし、実はそれ以外の外国人監督の実績は、大したことがなかった、ということは忘れられがちです。ブレイザー監督の名を憶えている人は小数派でしょう。
それでも、日産でゴーン社長が実績を挙げたことをイメージして、こんな幻想を持つ方もいらっしゃるかもしれません。
「行き詰っているうちの会社にも、いっそ"黒船"がやってきたらいいのかも......」
「本当に外国人社長が来るのは嫌だけど、アメリカ式のシステムを導入すると、若手にチャンスが与えられるし、会社も活性化するんじゃないか」
「グローバル化に対応するには、旧来の日本式は捨てなくては」
ところが実際には、プロ野球と同様、ビジネスの世界で必ずしもアメリカ人経営者が日本で成功しているわけではありません。私は同じ業種の外資系企業二社で、片方はアメリカ本社からやってきたトップ、もう片方は日本人トップ、というケースを知っています。この二社を比べると、前者のほうが本社の規模は格段に大きいのに、日本での業績に限って言えば後者に負けてしまっているのです。
もちろん、世界各国の良い点を謙虚に学ぼうとするのは結構な話です。しかし、ビジネスの世界においては、この一〇年ほど、それが行き過ぎているように思えてならないのです。
九〇年代以降、ビジネス界では、特に欧米の方式に学べ、という声が強くなりました。「ジャパン・アズ・ナンバー・ワン」と言われて喜んでいたのが嘘のようです。近頃では「学ぶべきはアメリカ、イギリスではない。北欧だ」という人すらいます。企業は彷徨える迷い子になってしまっています。
そして多くの企業が横並び感覚で積極的に、「最新」の舶来システムを組織に組み入れています。パソコンに新しいソフトを入れてヴァージョン・アップするような感覚なのかもしれません。
果たしてこれでいいのでしょうか。
コンサルタントとして、各企業の実際の現場に立ち会ってみて、違和感が先に立つことが多くありました。パソコンですら、ソフトを新しくするとあちこちで不具合が起きることは珍しくありません。ましてや複雑な人間関係が存在する会社組織でトラブルが起きないはずがないのです。
実は現在、日本中のいたるところの会社でこういうトラブルが起きています。日本企業がバブル崩壊後、企業体力を強化するために採用した「最新」の舶来システムが、企業弱体化を招いているのではないかと考えてしまいます。何故なら、新しく導入したシステムにはとんでもないウィルスが含まれていたからです。
それがいかなるものか。本書でその正体と問題点を明かしていきます。
著者について
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2008/4/1)
- 発売日 : 2008/4/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 199ページ
- ISBN-10 : 4106102609
- ISBN-13 : 978-4106102608
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,207,447位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,773位新潮新書
- - 2,166位その他の経営理論関連書籍
- - 3,938位マネジメント・人材管理
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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これでは,全社的に非効率な状況にあるのではと心配しておりましたが,本書ではまさにその点を指摘しております。
バブル崩壊からトップが経営効率を高めるつもりで,欧米のシステムを直輸入(しかも中途半端に)したことが原因であると明快に解説されております。
なぜこのようなことになったのか,よく理解できましたが,経営層でもない限り問題解決ができないので,☆4としました。
たくさんあります。でも、本書が類書と違うのは、日本的経営を壊して
導入した米国式な組織手法(習慣?)「フラット型組織」「ボトムアップ」
「民主主義的経営戦略」「360度評価制度」、さらに果ては「オフィス
レイアウト」に至る、さまざまな手法を「会社組織に忍び込む(悪性)ウイルス」
として、それぞれを批評しているということです。人事評価制度だけを
とりあげるのではなく、さまざまな観点から、「現実の会社組織では、
こういう政治力学、日本的派閥競争がミックスされて弊害を起こして
いるんだろうなあ」という論点は、結構、読んでいて、新鮮な印象です。
全部が全部、現実にあったり、著者が体験したことから導かれた結論
なのかどうかは、本書では検証のしようもないですが、しかし、
実際にありそうな、複雑な人間組織の模様をうまく描写しながら、
やっぱり、「どっちにしても、うまくいっていない仕組みは、改善しないと
いけないんですね」という気にさせる本です。
現場のサラリーマンは、本書を読んで、ますます不満が増大
したり、逆に「それみたことか」となったりして、自分たちを
取り巻く組織人事環境のよくないところが大変よく見通せる。
また、トップ経営管理層にもぜひ読んでいただきたいものです。
自分の主張を裏付けるためにセンセーショナル(題名も含め)にかつ恣意的に事象を選んでる。 実力主義と成果主義という最近日本では旗色のわるい経営手法のマイナス面だけを取り出し、その結果の例を示しだから実力主義は日本では根付かないと決めつける。本の8割はこの独りよがりな実力主義と成果主義批判。
ところが改善策では、「無意味な平等主義を止めた研修制度」と「事務所内のアメリカ的座席配置」。 アメリカ的座席の意味するところ文化的背景(要は実力主義と成果主義)など無視。 自己矛盾を起こしてる。
こういう考え方の人達もいるのだな、また、そういう考えを支持する人もいるのだな、ということが分かったのは収穫ではあるが。
批判の内容自体は理解できるが、あまりにも表層的であり、それに対するソリューション
や提案もほぼ書かれていない。
書かれているのは、高度経済成長を支えた年功序列にもどろうよということばかり。
しかし、あたり前だが高度経済成長という時代にマッチしたのが年功序列だったという
だけであり、年功序列に戻せば高度経済成長するということではないはず。
常に時代や個別の会社の業態・文化にあった制度であるからこそ人事制度などは機能する
はずなのに、マッチした仕組みや制度を試行錯誤することを諦めて、ただ単に「昔に戻そうよ」
だけでは、ただの思考停止にしか感じられない。
当然、著者はこういった批判が出るのはわかった上で敢えて挑発的に書いているのだと
思うが、コンサルタントがこのようなものを書くのはいただけないと感じられる内容だった。
そもそもベストプラクティスとは、それを活用できるだけの基盤整備や企業風土の改善を必要としており、その上で自社の特徴にあったカスタマイズをすべきものかと思います。
さまざまなベストプラクティスを評価するにあたっての視点の提示については大いに役立つと思いましたが、結論として「昔のやり方にとどまったほうがまだましである」というようにも読めてしまった点だけが少し残念です。
成果主義、年俸制、360度評価、フラット組織・・・・
その結果、日本企業が、どう疲弊していったか。どのような問題が発生したか。
日本企業の誤解による導入ミス等その原因、、を分析した本です。
これらを元に、次世代の日本経営モデルを探る本です。
その他ホワイトカラーの生産性に関する問題の原因と対策
などにも、触れられています。
組織と人の話が中心です。
個人的には、「なるほど、ごもっとも」と思わせる論拠が多かったです。
また、自分のいる会社でも「ある、ある」という所も多かったです。
内容も参考になりましたが、現状を見る目、分析、論拠の挙げ方、
など、「ものを考える」上で参考にしたいことも多く、ためになりました。
難解な専門用語もなく、読みやすい本です。
テーマの興味深さや、(ペーペーでも)身近に感じるネタが多かったためか、
一気に読んでしまいました。
誰が駄目だ、彼が駄目だという後ろ向きの発想では、新たな道は広がらない。
制度をころころ変えるのは、辛抱のない人達を辞めさせるための機会だと前向きに捉えるのはどうだろう。
そうでなければ、自分が会社を辞めるためのよい機会なのかもしれない。
書かれていることは参考にさせていただきます。
なにはともあれ、自分とその身の回りは、毎日、前向きに行こう。
→成果主義
360度評価
フラット型組織
ボトムアップ主義
..
ちょっとあんまりじゃないかという
「ダメだし」評価もありますが
指摘の多くは 的を得ているような気がします..
→現在進行中の組織改革をうまく回すためには
闇雲に人やエネルギーを投入するのではなく
その「ダメな理由」についてもしっかりと認識して
行うべきなのでしょう