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「こころ」は本当に名作か: 正直者の名作案内 (新潮新書 308) 新書 – 2009/4/1

3.6 5つ星のうち3.6 38個の評価

読むべきは、長篇か、短篇か?
『源氏物語』か、『金閣寺』か?
『三国志』か『水滸伝』か?
ドストエフスキーかシェイクスピアか?
川端康成か芥川龍之介か?

文学に普遍的な基準はありません。面白いと思うかどうかは、読者の年齢や経験、趣味嗜好に大きく左右されます。「もてない男」に恋愛小説が、そのケのない人に同性愛的文学がわからなくても、仕方のないことです。世評高い漱石の『こころ』やドストエフスキーは、本当に面白いのでしょうか? 世界の古典を「大体読み終えた」著者が、ダメならダメと判定を下す、世界一正直な名作案内。

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商品の説明

著者について

1962年生まれ。東京大学文学部英文科卒業、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了。学術博士。著書に『もてない男』『バカのための読書術』(ちくま新書)、『日本売春史』(新潮選書)、『谷崎潤一郎伝』(中央公論新社)、『美人作家は二度死ぬ』(論創社)、『東大駒場学派物語』(新書館)など。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2009/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 222ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4106103087
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4106103087
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 38個の評価

著者について

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小谷野 敦
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作家、比較文学者。1962年茨城県生まれ、埼玉県育ち。海城高校卒、東大文学部英文科卒、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。大阪大学言語文化部講師、助教授(英語)、国際日本文化研究センター客員助教授、現在は文筆家。博士論文は『<男の恋>の文学史』、1999年『もてない男』がベストセラーに。2002年『聖母のいない国』でサントリー学芸賞。2011年『母子寮前』で芥川賞候補、2014年「ヌエのいた家」で同。

カスタマーレビュー

星5つ中3.6つ
5つのうち3.6つ
38グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年10月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
安定して読める。但し、必要以上に恨めしいのがキズ。ゆったりと構えていればいいものを。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そのむかし、“テヘランのドストィエフスキー伝説”とでもいうべきものがありました。
イラン・イラク戦争だかのニュース番組で、砲撃でふっとばされた前線の陣地の情景を、テレビカメラがゆっくりとパンしてゆくのです。あるものにカメラは気付いて、少しゆきすぎてから戻ります。落ちていたのは一冊の本です。それがズームアップされます。その本の表紙にあるのは、ドストの肖像です。
砲撃で身体がふっとばされて、もう生きていた痕跡がまったくつかめなくなってしまったそのイスラム兵士は、最前線でドストィエフスキーを読んでいたというのです。
それをどこからか知った(この伝説は、私が知っているだけでも数ルートを介して流通していたので、あえて、“どこからか”と表記しました)私の友人は、息をはずませて言うのです。「その兵士は神を信じてはいない! なぜならドストの小説には、ヒトしかでてこないからだ!」
今になって考えると、この“テヘランのドストィエフスキー伝説”によって、ずいぶんの数の人たちがドストを読めなくなってしまったのです。だってそれは、宗教間の教義や、人間性を超えた超神性を考えろ、というようなものだからです。

この本の、166頁からのドストィエフスキーについて述べているところはよくて、わかりやすいです。
“後期の代表作『罪と罰』『白痴』『悪霊』『カラマーゾフ』となると…(中略)、後期のドストは、私から見れば、ミルトンやダンテなみのキリスト教徒であって、シェイクスピアやユーゴーのような普遍性は持っていない(167頁)”
“…いったい「大審問官」なんて、キリスト教徒でない人間が読んで、何の意味があるのだろう。子供が苦しんでいるのをなぜ神は放置するのか、などという問いに苦悩するのは、たとえばトマス・アクゥイナスの定義する「神」観ではありえない。ドストのキリスト教は、スピノザ、パスカルよりも原理主義的なものだ(169頁)”
ドストは最初からすなおに、雑音を交えず、こうとらえたほうがいいと思います。

小説によっては読者に、教養・知性や想像力、特殊な感性とは無関係な、特定の境遇を要求するものがあるのでしょう。

で、それで…、

この本で本当に面白いのは、196ページからの樋口一葉に関する記述です。

『評論家入門』のレビューでもふれたのですが、著者は“近代の芸娼妓文学”が出現すると、とにかく警戒します。
『たけくらべ』の美登利の変貌の、初店説 vs. 初潮説 ですが、こんな議論がおこるくらい『たけくらべ』は言ってみれば、“芸娼妓周辺小説”なわけで、それで、片一方の『にごりえ』については197頁でこう、記述されてます。
“あるいは『にごりえ』だが、ここには、男の体を知った女の心理が描かれていない。酌婦の境涯を嘆く言葉ばかりで、その一方で蠢く女の生理が描かれていない”
男の体を知った女、境涯という表現はありかな、とも思うが、問題はそれに続く次のセンテンス!
“私は、一葉は恐らく死ぬまで処女だったと思う”
一緒の文章が、著者の『日本恋愛思想史』の172ページの中頃にあらわれます。
“漱石は恐らく妻以外の女とセックスしたことはないだろう。そんな作家は珍しい”
主語“+は”、に引き続く、“恐らく”という副詞が一緒です。
この本に、その題名を担保する内容を求めている人がいるとするなら、、、  その人は『日本恋愛思想史』の172ページを読んだほうがはやいです。

この著者こそ、今後も、こと文学については、死ぬまで処女なんだと思います。それはすばらしいことです!

それがどうすばらしいかというと、個人的な好みもふくめていえば百二十二頁で二条の『とはずがたり』も次のクラスレベルの名作としてしめされているのがうれしい!このものがたりはじぶんの父が(アレ、あいじんとなっている…)ぜげんとなってじぶんがもっとも信頼していたひとに純潔がていきょうされたという一大あいよくえまきなのだからしげきてきなのです二条は宮廷社会のなかで処女ではいられませんでした

よい本ですので、ぜひアマゾンで購入しましょう!
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年6月24日に日本でレビュー済み
最近の新書にありがちなのですが、タイトルが内容と合っていません。この本の内容は、著者が名作だと思う本、そうは思わない本を、古今東西から列挙して、その理由を簡単に述べていくというものです。たとえば、「源氏物語は名作である」とか、「ドストエフスキーよりトルストイが良い」とか、「芥川龍之介は過大評価だ」みたいな感じです。そうした論説においても、漱石の『こころ』を引き合いに出すなどして論じるといったことは、一切ありません。

本書は122ページあるのですが、漱石の『こころ』について触れられている部分は、155~165ページの約10ページだけです。この約10ページも、夏目漱石について色々作者の思うところを述べた箇所であって、『こころ』のみの論説ではありません(つまり、本書のなかで夏目漱石について述べているのがこの約10ページだけだということです)。

内容としては、紫式部やホメロスから、エヴァンゲリオンにいたるまで、色々と触れられています。作者の正直な独断と偏見ですので、「そういう意見もあるのか」と読む分には面白いですし、著者本人も文学において「普遍的な評価はできるものではない」としていますので、個人的にはあまり反感を感じず、読みやすく楽しめました。

しかし、私は『こころ』についての論説を或る程度期待して本書を買ったわけですので、書名と内容が乖離している本書を、やはり残念ながら評価できません。『独断と偏見により文学作品の好き嫌いを紹介します』みたいなタイトルなら、良かったと思います。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年11月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ここのところ氏の小説を読んで辟易していたところだが、
やっぱり評論的なことを書かせると、
知識と言い切り口と言い、ほかにはない面白味がある。

ある程度の読書レベルに達すると、
近くに語れる友人はいなくなるものだが、
本書は、孤独な読書人の一助になるのではないか。

博学の著者でも、時間が惜しくて基本的に再読しないことや
最後まで読み通せなかった本、あるいは10年の間を置いて通読できた本
があることは、力なき読み手にも大きな光明になる気がした。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者による文学名作案内。ただ極論が多過ぎる。が、読書感想自体がそれぞれの読者の主観なのだからあまり気にせず著者の名作案内を楽しめばいいと思う。世界文学から日本文学まで主な作品が述べられている。金閣寺は金隠しでそれを燃やせばナニが露わになる(笑)、三島はそれをしたかったなどチトふざけすぎなものもあるが、読者の人生経験が読書による共感を左右するのは確かだろう。が、そうなると『こころ』は三角関係や知人に自殺者がいるとよりおもしろいということになるのだが。私も小林秀雄は大嫌いで、著者は「漱石と小林秀雄を同様に尊敬する人間というのは、自己欺瞞に陥っているか、嘘つきかのどちらか」というのだが、漱石好きの私にその矛盾はないようである。なお、このレビューではやや実験的に「が」を多用している。理由は本書を読まれたし。
評価は三つでもいいのだが、いかんせんドストエフスキー、漱石、手塚治虫を低評価ということなので、一つにしておこう。(笑)
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年6月2日に日本でレビュー済み
小生、文藝が専門でないものとしては、ここまでズバズバと大家を批判してもよいのだ、ということを学べただけでも価値があった。思えば高校生の頃、現代文で読まされた小林秀雄の文章など、周りに高尚な議論が分かる人間だと思われたいという気持ちから、わかったようなフリをしていたことを恥ずかしくも懐かしく思った。
ただしこき下ろすのはよいのだが、その先の筆者自身の考察を求めて購入したのだ。その点は不十分であり、途中から読み通すのが辛かった。「いや、誰それもくだらないと言っていた」ということばかり語るが、それを知ってどうかなるのか。
特に、個人的に気に入らなかったのは以下の2点である。まずは、諸氏のドストエフスキー論に関して、「キリスト教ではない日本人になんの意味があるのか」というツッコミを何度も入れていること。本人は自慢げだが大した指摘ではない。単なる筆者の勉強不足である。
第二に異性愛者の筆者にはLGBT当事者の作家の作品は理解できない、というスタンスを一貫してとっていること。三島由紀夫の作品を語る上で、確かに彼の性的指向は意識されるべきだろう。しかしなんでも「ゲイだから」と一つ覚えのように繰り返すのは、腹が立った。馬鹿の仕業である。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の意見には完全に同意します。夏目漱石は、私も分厚い明暗等を読もうと買ったこともありますが、読みはじめてどこが面白いのかと感じ、すぐにやめました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いろいろな評価があろうかと思いますが、作者は正直なコメントをしているように思えるので、ある程度共感を得ました。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート