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読む人間ドック (新潮新書 374) 新書 – 2010/7/1
- 本の長さ190ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2010/7/1
- ISBN-104106103745
- ISBN-13978-4106103742
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商品の説明
About this Title
「未病」という言葉をご存じでしょうか。古代中国の医学書「黄帝内経」にある言葉で、病気の前段階、病気に向かう状態を意味するものです。自覚症状はあるが検査では異常がない状態(東洋型未病)、自覚症状はないが検査では異常がある状態(西洋型未病)という定義もなされています。
未病を発見することは究極の予防医学ですが、そのためには自分で自分のホームドクターになることが鍵であると言われます。「ちょっとおかしい」という体の危険信号を見逃さず、病気の早期発見・早期治療につなげてもらおうというのが本書のねらいです。
体の異常=自覚症状は、病気の存在を示す基本的なシグナルです。医療の現場では、症状を判断して治療を行い、症状がなくなれば治ったと判断するのが普通です。それほど単純にはいかないこともありますが、こうした考え方は古今東西、医学の常識となってきました。
厚生労働省が3年ごとに大規模調査を行っている「国民生活基礎調査」に、有訴者率という項目があります。有訴者とは体の自覚症状を持っている人のことです。
結果はここ十数年、ほとんど変わっていません。1000人あたり約300人が何らかの自覚症状を持っていると回答し、「腰痛」「肩こり」や「手足の関節が痛む」がその上位を占めています。65歳以上の高齢者ではさらに有訴者が増え、1000人あたり約500人。この数字からは、なんと日本人の3人に1人、高齢者の2人に1人が"病気持ち"ということになります。
しかし、年齢を重ねれば体に多少のガタがきても不思議ではありません。本当に怖いのは、自覚症状があることではなく、その裏に重大な病気が隠れているケースです。
腰痛に悩まされるようになったAさんは、整骨院やマッサージ、整形外科を転々としましたが、はかばかしい治療効果があがりません。「年のせい」と諦めかけたところで腰痛の専門外来にかかり、脊椎にがんが発見されました。腰痛の専門外来では、がんの検査をすることがあります。がん細胞が腰痛を起こすことがあるからです。その確率は非常に低いのですが、がんの影響による腰痛ではないことを確かめることが、標準的な治療の手順に入っています。
Aさんのような例はごく稀であるとはいえ、たかが腰痛と侮ることはできません。病気でないことを証明するには時間とお金がかかるのです。しかし、一人一人がある程度の医学的知識を持つことによって、そうしたコストを減らすことはできます。
現在、日本は世界一の長寿国です。ただし、必ずしも長寿=健康ではありません。100歳まで生きられたとしても、70歳で脳卒中を起こしたり、80歳で認知症になってしまったりしたらどうでしょうか。長い老後を、不自由に過ごすことになってしまいます。WHO(世界保健機関)では、平均寿命から寝たきりになってしまった期間を差し引いた「健康寿命」を、新たな健康指標とすることを提唱しはじめました。日本はここでもトップですが、それでも男性は8歳、女性は10歳ほど平均寿命から短くなっています。
健康寿命を決定するのは、やはり病気の有無です。そしてどんな病気でも、基本的に早く見つけるほど早く治すことができます。健康で長生きするためには、自分の健康は自分で守るという「自己防衛」の精神が大切なことは言うまでもありません。
本書では、代表的な45の自覚症状を取り上げました。それぞれに用意したチェックリストは、各項目が2回ずつチェックできるようになっています。深刻な病気が潜んでいる自覚症状の多くは継続するため、一定の期間をおいて再確認する必要があるからです。また、医師の診察にあたっては、できるだけ具体的に症状を説明することが正しい診断につながります。受診時には、チェックリストを持参してもいいでしょう。
今世紀は予防医学の時代と言われます。病気にならない環境をつくるのが文字通りの予防医学ですが、早期発見・早期治療は第二次予防医学、再発防止・リハビリテーションは第三次予防医学として位置づけられています。本書が皆様の健康に役立つこととなれば、なによりの幸いです。
中原英臣
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2010/7/1)
- 発売日 : 2010/7/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 190ページ
- ISBN-10 : 4106103745
- ISBN-13 : 978-4106103742
- Amazon 売れ筋ランキング: - 960,468位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,569位新潮新書
- - 44,976位医学・薬学・看護学・歯科学
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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内容は、病院に行った時に医師が行なう問診をなぞったような形を取っていて、様々な症状を聞き取った医師がどのような流れで病気の目星をつけるのか、という思考の流れを追うことができるように工夫されていました。
例えば腹痛なら、痛む場所、いつから、熱はあるかなどを聞き、それを元にどのように病気を想定し、絞り込んでいくのか、という一連の流れが門外漢が見てもわかりやすいように書かれていました。
記載されている症状は、食欲不振、睡眠困難、体温の異常から、筋肉痛、めまい、しびれなど45に及び、日常生活で見かけるようなほとんどの症状が網羅され、それらがわかりやすく整理されていました。
病院に行くべきかどうかをある程度自身で判断できるようにと配慮されている好著だと思います。
文章も巧みで、いわゆる「動線の良い」本でした。