正直に言うと本書は宇野氏の批評能力の実力の半分も発揮されてはいません。
本書中にも出てきますが「wowowぷらすと」という番組の中でマイケル・ジャクソンやプリンスに関する著書もあり、同時に優れたミュージシャンでもある西寺郷太氏らと洋邦問わず音楽に関して様々な論議をされて居るのだが、これが滅法面白い。
しかもほとんどの論議において宇野氏は優れた着眼点から西寺氏と互角以上の非常に興味深い持論を展開されています。
おそらく宇野氏自身が敬愛する洋楽の某アーティストに絞って本を書いたならばもっと面白い内容の本を書けたでしょう。
但し本を売る側の立場からすると商業ベースに乗れる内容の本を書かねばならない。マイケルやプリンスレベルの超メジャーなアーティストであればまだ何とか商売にもなるが、それよりもマイナーなアーティストになるとたとえどんなに優れた考察を含んだ面白い内容の本を書いたとしてもほぼ確実に本は売れない、従って他のテーマを選ぶしかない。そこにこそ音楽評論家という因果な商売のジレンマがあります。
それにしても☆1つの評価を着けた人が多くいるのはちょっと酷いですね。
宇野氏の様な優れた音楽評論家が世間の無理解に屈せず
今後更なるご活躍をされる事を祈念して☆5の評価にさせていただきます。
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1998年の宇多田ヒカル (新潮新書) 新書 – 2016/1/15
宇野維正
(著)
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宇多田ヒカル、
椎名林檎、
aiko、
そして、浜崎あゆみ――
奇跡の年にそろって出現した、偉大な4人の音楽家。
彼女たちは何を願い、歌い続けてきたのか――
1998年。史上最もCDが売れた年。宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみがデビューした年。偉大な才能がそろって出現した奇跡の年と、4人それぞれの歩みや関係性を、「革新・逆襲・天才・孤独」をキーワードに読み解く。はたして彼女たちは何を願い、歌い続けてきたのか? なぜ今もなお特別な存在であり続けているのか? 苦境の音楽シーンに奮起を促す、注目の音楽ジャーナリスト渾身のデビュー作!
(目次より)
第一章 奇跡の1998年組
1982年、1998年、2014年/花の82年組/「アーティスト」という呼称はいつどこで生まれたのか?/男子! 女子! そうでない人! /「アイドル再生工場」としての小室哲哉/そして、「1998年の奇跡」が起こった
第二章 1998年に本当は何が起こっていたのか?
人類史上最もたくさんCDを買っていた1998年の日本人/CD信仰とは何だったのか?/等価になった「現在の音楽」と「過去の音楽」/過大評価されている渋谷系/小沢健二と「夜空ノムコウ」/小室ブームの終焉/1998年のエアポケット
第三章 1998年の宇多田ヒカル
255万枚売れたのに1位にならなかった「Automatic」/タイアップ万能時代の終わり/8センチ・シングルの終わり/深夜のテレビスポット/東芝EMIに提示された条件/ニューヨーク生まれ、スタジオ育ち/編曲家としての宇多田ヒカル/Utada作品に違和感を覚える理由/音楽メディアの終わり
第四章 椎名林檎の逆襲
2014年の椎名林檎と宇多田ヒカル/東京事変とは何だったのか?/2020年東京オリンピックにこだわる理由/Jポップ職人としての椎名林檎/東芝EMIガールズと東芝EMIボーイ
第五章 最も天才なのはaikoかもしれない
1995年のaikoと椎名林檎/「ヤマハのコンテスト」と「スター誕生! 」/音楽家は二度生まれる/aikoと音楽ジャーナリズム/Jポップのグラウンド・ゼロ
第六章 浜崎あゆみは負けない
2015年の浜崎あゆみと宇多田ヒカル/「世紀の歌姫対決」が残した悔恨/日本のマイケル・ジャクソンとしての浜崎あゆみ/彼女が見つけた居場所
第七章 2016年の宇多田ヒカル
岐路に立たされる宇多田ヒカル/彼女たちはラッキーだったのか?/絶望も希望もない
椎名林檎、
aiko、
そして、浜崎あゆみ――
奇跡の年にそろって出現した、偉大な4人の音楽家。
彼女たちは何を願い、歌い続けてきたのか――
1998年。史上最もCDが売れた年。宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、浜崎あゆみがデビューした年。偉大な才能がそろって出現した奇跡の年と、4人それぞれの歩みや関係性を、「革新・逆襲・天才・孤独」をキーワードに読み解く。はたして彼女たちは何を願い、歌い続けてきたのか? なぜ今もなお特別な存在であり続けているのか? 苦境の音楽シーンに奮起を促す、注目の音楽ジャーナリスト渾身のデビュー作!
(目次より)
第一章 奇跡の1998年組
1982年、1998年、2014年/花の82年組/「アーティスト」という呼称はいつどこで生まれたのか?/男子! 女子! そうでない人! /「アイドル再生工場」としての小室哲哉/そして、「1998年の奇跡」が起こった
第二章 1998年に本当は何が起こっていたのか?
人類史上最もたくさんCDを買っていた1998年の日本人/CD信仰とは何だったのか?/等価になった「現在の音楽」と「過去の音楽」/過大評価されている渋谷系/小沢健二と「夜空ノムコウ」/小室ブームの終焉/1998年のエアポケット
第三章 1998年の宇多田ヒカル
255万枚売れたのに1位にならなかった「Automatic」/タイアップ万能時代の終わり/8センチ・シングルの終わり/深夜のテレビスポット/東芝EMIに提示された条件/ニューヨーク生まれ、スタジオ育ち/編曲家としての宇多田ヒカル/Utada作品に違和感を覚える理由/音楽メディアの終わり
第四章 椎名林檎の逆襲
2014年の椎名林檎と宇多田ヒカル/東京事変とは何だったのか?/2020年東京オリンピックにこだわる理由/Jポップ職人としての椎名林檎/東芝EMIガールズと東芝EMIボーイ
第五章 最も天才なのはaikoかもしれない
1995年のaikoと椎名林檎/「ヤマハのコンテスト」と「スター誕生! 」/音楽家は二度生まれる/aikoと音楽ジャーナリズム/Jポップのグラウンド・ゼロ
第六章 浜崎あゆみは負けない
2015年の浜崎あゆみと宇多田ヒカル/「世紀の歌姫対決」が残した悔恨/日本のマイケル・ジャクソンとしての浜崎あゆみ/彼女が見つけた居場所
第七章 2016年の宇多田ヒカル
岐路に立たされる宇多田ヒカル/彼女たちはラッキーだったのか?/絶望も希望もない
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2016/1/15
- 寸法18.2 x 11.3 x 2 cm
- ISBN-104106106507
- ISBN-13978-4106106507
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商品の説明
著者について
宇野維正(うの・これまさ)
1970(昭和45)年、東京都生まれ。映画・音楽ジャーナリスト。「ロッキング・オン・ジャパン」「CUT」「MUSICA」などの編集部を経て、現在は「リアルサウンド映画部」で主筆を務める。編書に『ap bank fes official document』『First Love -15th Anniversary Deluxe Edition-』など。本書が、デビュー作となる。
1970(昭和45)年、東京都生まれ。映画・音楽ジャーナリスト。「ロッキング・オン・ジャパン」「CUT」「MUSICA」などの編集部を経て、現在は「リアルサウンド映画部」で主筆を務める。編書に『ap bank fes official document』『First Love -15th Anniversary Deluxe Edition-』など。本書が、デビュー作となる。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2016/1/15)
- 発売日 : 2016/1/15
- 言語 : 日本語
- 新書 : 224ページ
- ISBN-10 : 4106106507
- ISBN-13 : 978-4106106507
- 寸法 : 18.2 x 11.3 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 180,951位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 429位新潮新書
- - 508位J-POP・日本の音楽
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
データは面白い。作者の執着もわかる。ただ視野は狭い。
若いころからの憧れが投影されるのは良いが幼稚と思わざるを得ない部分も多い。
「ブランドものに囲まれている=空虚」みたいなイメージは偏見でしかないし、「楽しみや愛し方は人それぞれ」ということが分からずに、文化芸術、創作を考察するのは片手落ちだろう。
若いころからの憧れが投影されるのは良いが幼稚と思わざるを得ない部分も多い。
「ブランドものに囲まれている=空虚」みたいなイメージは偏見でしかないし、「楽しみや愛し方は人それぞれ」ということが分からずに、文化芸術、創作を考察するのは片手落ちだろう。
2016年12月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者をよく知らない。記載内容の信用性は、不明であるが、面白い描き方をされており、興味深く拝読した。満足です。以上
2016年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
非常に面白く、1日で読みきってしまいました。
私はaikoさんの凄さが分からずにいた愚か者の一人だったのですが、
この本を読んで、そう言うことだったのか!と、鳥肌が立ちました。
あまりの衝撃にaikoさんが怖くなりました。
初めは宇多田ヒカルさんと浜崎あゆみさんがどのように評されてるのかを知りたくて買いました。
そして、期待どおりのスッキリと納得の内容で素晴らしかったのですが、
やはり今回買って良かったと思ったのがaikoさんの章でしたね。
気づかせてくれた事に感謝したいと思います。
この4人の中に1人でも気になる人がいるならば、この本を買ってみると良いと思います。
きっと色んな事に気づくことが出来るのでは?
私はaikoさんの凄さが分からずにいた愚か者の一人だったのですが、
この本を読んで、そう言うことだったのか!と、鳥肌が立ちました。
あまりの衝撃にaikoさんが怖くなりました。
初めは宇多田ヒカルさんと浜崎あゆみさんがどのように評されてるのかを知りたくて買いました。
そして、期待どおりのスッキリと納得の内容で素晴らしかったのですが、
やはり今回買って良かったと思ったのがaikoさんの章でしたね。
気づかせてくれた事に感謝したいと思います。
この4人の中に1人でも気になる人がいるならば、この本を買ってみると良いと思います。
きっと色んな事に気づくことが出来るのでは?
2016年8月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
(1) 音楽批評ではない
まず、始めに言いたいのは、筆者はロッキングオン出身だが、ロッキングオン的ですらないということだ。
俗に、ロッキングオンの原稿は、独りよがりな感想文と言われる。(実は、それは乱暴な単純化だと思うが)
しかし、宇野維正は、感想文ですらない。音楽への熱狂が微塵も感じられないのだ。
「宇多田の登場で音楽のルールが変わった」と言う。これが「音楽が変わった」でないところが、象徴的だと思う。
この本には、アーチストの曲に対する記述が、ほとんどないのだ
だから、対象アーチストを宇多田、椎名、aiko、浜崎に絞る理由が分からないから、上っ面だけの風俗レポートに見える。
音楽から社会やレコード産業を論じているのだ。音楽と社会・産業と、どっちが大事なのかと問いたい。
(2) 実証的な議論でもない
百歩譲って、音楽を通じて社会・産業を論じることに実証的な意味があるかもしれない。
まず、対象アーチストを宇多田、椎名、aiko、浜崎に絞る必然性が全く見えない。
更に、分析がお粗末。
1998年とは、プロデューサーの時代・タイアップの時代から自作自演のへの転換の年、CDセールスが最大だった年、という誰でも知っている話。
かと言って、その2つの事実の因果関係が問われるわけでもない。「奇しくも一緒でした!」というお粗末な議論。
(3)謎の結論
最後に提示されるのが「彼女たちがラッキーだったのは、同期に恵まれたから」という謎の結論。
理由も謎(宇多田と椎名が仲がいいという程度で、それの何が発見なのか)
そして、だからどうした、というようなゴミのような内容。
結論
音楽の周辺をなぞっているだけの、風俗レポート。
音楽を聴いているようで聴いていない。音楽と読者に対する冒瀆。
補足
1) 「小泉今日子がアイドルを脱構築した」とか、なまかじりの言葉を使うのは本当に恥ずかしいからやめるべきだ。
宇野維正の書くものが、気分で書いているということが端的に示されている。
2) 「天才は二度生まれる」といいaikoを論じているが、椎名林檎には全く当てはまらない(本人も認めているが)。実の無い議論が多い。
同様に、浜崎あゆみは日本のMJと言うが、そういう譬え話に何か価値があるのかも謎。
まず、始めに言いたいのは、筆者はロッキングオン出身だが、ロッキングオン的ですらないということだ。
俗に、ロッキングオンの原稿は、独りよがりな感想文と言われる。(実は、それは乱暴な単純化だと思うが)
しかし、宇野維正は、感想文ですらない。音楽への熱狂が微塵も感じられないのだ。
「宇多田の登場で音楽のルールが変わった」と言う。これが「音楽が変わった」でないところが、象徴的だと思う。
この本には、アーチストの曲に対する記述が、ほとんどないのだ
だから、対象アーチストを宇多田、椎名、aiko、浜崎に絞る理由が分からないから、上っ面だけの風俗レポートに見える。
音楽から社会やレコード産業を論じているのだ。音楽と社会・産業と、どっちが大事なのかと問いたい。
(2) 実証的な議論でもない
百歩譲って、音楽を通じて社会・産業を論じることに実証的な意味があるかもしれない。
まず、対象アーチストを宇多田、椎名、aiko、浜崎に絞る必然性が全く見えない。
更に、分析がお粗末。
1998年とは、プロデューサーの時代・タイアップの時代から自作自演のへの転換の年、CDセールスが最大だった年、という誰でも知っている話。
かと言って、その2つの事実の因果関係が問われるわけでもない。「奇しくも一緒でした!」というお粗末な議論。
(3)謎の結論
最後に提示されるのが「彼女たちがラッキーだったのは、同期に恵まれたから」という謎の結論。
理由も謎(宇多田と椎名が仲がいいという程度で、それの何が発見なのか)
そして、だからどうした、というようなゴミのような内容。
結論
音楽の周辺をなぞっているだけの、風俗レポート。
音楽を聴いているようで聴いていない。音楽と読者に対する冒瀆。
補足
1) 「小泉今日子がアイドルを脱構築した」とか、なまかじりの言葉を使うのは本当に恥ずかしいからやめるべきだ。
宇野維正の書くものが、気分で書いているということが端的に示されている。
2) 「天才は二度生まれる」といいaikoを論じているが、椎名林檎には全く当てはまらない(本人も認めているが)。実の無い議論が多い。
同様に、浜崎あゆみは日本のMJと言うが、そういう譬え話に何か価値があるのかも謎。
2016年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宇多田ヒカルのデビューはとてもインパクトがあり、音楽シーンは勿論ですが「生き方」や「宿命のようなもの」が注目される歌姫なのだと再認識しました。
2023年2月15日に日本でレビュー済み
poplifepodcastやwowowぷらすと、トークライブ配信で宇野氏のファンとなり、しかし何となく本には手を出さず、ついに図書館で借りて読んだ。宇野氏の面白さは時代世代と産業構造から、政治的なせめぎあいの結果としてエンタメを分析、活写することと、その歯に衣着せぬ(というよりはより巧みに歯に衣を着せたり、逆にさらに犬歯をとがらせてみたり)といった計算された語り口にある、と思う。そのチャームは、宇多田ヒカル、椎名林檎、aiko、(+浜崎あゆみ)という1998年の3(4)人の天才のせめぎあいとして、1章ずつ論評する本書でも発揮されている。
文章も、いつぞやpoplifepodcastで豪語していた通り、例えばリアルサウンドのライブレポやインタビューとは明らかに文体を変えて新書読者にアジャストしており、とはいえ少し砕けた塩梅で、うまいなと思った。
ただ、特に総論として新しいことを言っている本ではない。2014年CDの時代は終わりつつあり、1998年には天才が4人生まれた。それは必然であった、という物語が面白いのであって巻末のカタストロフ的な未来予測も、結果としては当たらなかった。
音楽業界はまた様相を変え、10年後ぐらいには『「夜好性」の2018年』とかいう新書がリリースされているのかもしれない。
個人的には宇多田ヒカルの曲は昔からそんなに好きではない。なんか、悲しい気持ちになるからだ。シリアスなR&Bをそもそも自分は受け付けないのだ。それでも、本書に登場した『BLUE』や『KISS & CRY』を改めて聴いて、「まあ、昔よりは好きになったかな」と思った。こうして徐々に洗脳されれば好きになっていくだろう。それが評論、というより物語として音楽を語ることの力だと思う。
文章も、いつぞやpoplifepodcastで豪語していた通り、例えばリアルサウンドのライブレポやインタビューとは明らかに文体を変えて新書読者にアジャストしており、とはいえ少し砕けた塩梅で、うまいなと思った。
ただ、特に総論として新しいことを言っている本ではない。2014年CDの時代は終わりつつあり、1998年には天才が4人生まれた。それは必然であった、という物語が面白いのであって巻末のカタストロフ的な未来予測も、結果としては当たらなかった。
音楽業界はまた様相を変え、10年後ぐらいには『「夜好性」の2018年』とかいう新書がリリースされているのかもしれない。
個人的には宇多田ヒカルの曲は昔からそんなに好きではない。なんか、悲しい気持ちになるからだ。シリアスなR&Bをそもそも自分は受け付けないのだ。それでも、本書に登場した『BLUE』や『KISS & CRY』を改めて聴いて、「まあ、昔よりは好きになったかな」と思った。こうして徐々に洗脳されれば好きになっていくだろう。それが評論、というより物語として音楽を語ることの力だと思う。
2017年2月6日に日本でレビュー済み
著者自身の出自をもとに浅はかな論評(というよりもただの言いがかり)が並んでいるアマゾンレビューにいても
たってもいられず、今更ながらも感想を。
この本で特筆すべきは2点。まずは「日本の音楽シーンで宇多田、椎名林檎、aikoをトップ3の才能と言い切ったこと」。
そして次に「渋谷系の過大評価に対して史実に基づき修正を記したこと」。
本来、音楽評論家やジャーナリストがやるべきこと、つまり音楽家(またはリスナー)に対して、史実をふまえた上での正当な
評価を示し、歴史の中での位置づけ、新たな気づきを与えることを著者はこの本を通じて丁寧かつ分かりやすく行っている。
また文章に無駄がまったくなく、すらすらと読める工夫が随所にされており、文体が音楽的ですらある。
5年、10年と時代を経るごとに価値が高まるであろう一冊。著者には小沢健二、槇原敬之、岡村靖幸、小山田壮平などの
優れた音楽家の論評を本にし、日本の音楽史を正確に書き変えていただきたい。
たってもいられず、今更ながらも感想を。
この本で特筆すべきは2点。まずは「日本の音楽シーンで宇多田、椎名林檎、aikoをトップ3の才能と言い切ったこと」。
そして次に「渋谷系の過大評価に対して史実に基づき修正を記したこと」。
本来、音楽評論家やジャーナリストがやるべきこと、つまり音楽家(またはリスナー)に対して、史実をふまえた上での正当な
評価を示し、歴史の中での位置づけ、新たな気づきを与えることを著者はこの本を通じて丁寧かつ分かりやすく行っている。
また文章に無駄がまったくなく、すらすらと読める工夫が随所にされており、文体が音楽的ですらある。
5年、10年と時代を経るごとに価値が高まるであろう一冊。著者には小沢健二、槇原敬之、岡村靖幸、小山田壮平などの
優れた音楽家の論評を本にし、日本の音楽史を正確に書き変えていただきたい。