コミックガム連載中の和風バトルアクションホラー作品。
自分の最も大切なものを奉ることと引き換えに神器使いとなった主人公・駿河妖介、及び同じく神器使いの3人の仲間達、四神(朱雀・青龍・玄武・白虎)の力を秘めた神器を使う彼らと、古都・宮古野市に巣食う、陰陽五行説に基づく十干の文字に暗示された"眷属"と呼ばれる妖怪達との死闘を描いたバトルシーンの圧倒的な迫力と、妖介を中心に集まったキャラクター達の心の機微をかなりダイレクトに描いて好評を博している作品です。
今巻は全体にインターミッション的な内容になっています。次巻から始まる大戦争に向けての"溜め"を描いた巻ですね。
戊の眷属・鯰大錦との戦いではメインヒロイン・よもぎに新たな能力が与えられ、彼女が神器使い達の戦いに、より能動的に関わってこられるような展開になっていくことを示唆した話です。眷属とのバトルにおけるチームワークはどんどん良くなっているのですが、一方で妖介・よもぎを中心としたラブバトルの方は混迷を極めた泥沼状態といった様相で、今回よもぎに新たな役割が加わったことで、それが益々加速していきそうですね。こっちのバトルも目が離せそうにありません。
「土用の章」では青龍の槍の使い手・蝦夷と玄武の盾の使い手・いろりにスポットが当てられます。実は第1巻冒頭とダイレクトに繋がる前日談で、二人の出会いや、第1の敵だった己の眷属・猫蜘蛛との前哨戦が語られます。
「閑話休題」では白虎の爪の使い手・健二に焦点が当てられます。彼が神器の使い手になった過程の苛烈さを今一度浮き彫りにし、今後の戦いへの揺ぎ無い決意を固める様が描かれます。
それぞれの神器使いに与えられたテーマを明確にし、新展開への弾みとなる重要な要素を含んだ幕間と言った印象ですね。ところで、今回登場すべき眷属は順番では「丙」の眷属では…まぁあまり細かいことを気にしても楽しくないのでいいですけどね。
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おとぎ奉り 7 (バンチコミックスデラックス) コミック – 2011/5/21
井上 淳哉
(著)
飛奴羅vs神器使い。宮古野京を破壊し尽くす最後の眷族を倒すため、妖介たちは全身全霊をかけて巨獣・飛奴羅に立ち向かうが!? 左手に「朱雀の弓」を宿したことから10体の眷族を退治する宿命を負った妖介。ついに出現した最後の眷族・飛奴羅に立ち向かうも、この荒れ狂う極大な怪物を仕留めるのは困難を極め…。さらに封印されていた呪術師・六条重臣も復活し、宮古野京に予想し得ない最悪の事態が押し寄せる! そして室町時代に神器と眷族を生み出した“六条一族”の呪われた真相も明かとなり…!! 井上淳哉渾身の怪奇バトルアクション、デラックス版で登場!!
- 本の長さ284ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2011/5/21
- ISBN-104107716155
- ISBN-13978-4107716156
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2011/5/21)
- 発売日 : 2011/5/21
- 言語 : 日本語
- コミック : 284ページ
- ISBN-10 : 4107716155
- ISBN-13 : 978-4107716156
- カスタマーレビュー:
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