前巻でイシ間さんが成仏して登場人物が減ったと思いきや新しい課の存在や今まで見なかったタイプの職員が出てきたりします。
「今いる登場人物の掘り下げが進んでいないのにまた登場人物が増えた」と一瞬思いましたが職員は皆「元死刑囚」なのでガラが悪いかどこかぶっ飛んでいる思考を持っているかなど「普通の人」は出てこないのでどんなタイプなのかな？と期待しています。
以下ネタバレ含みます。
前巻の次巻紹介であった介護についてですが一見「介護あるある」が淡々と描かれているように見えて薄い内容なのかと思いましたが何度か読み返す内に「人を看ることって複雑なんだ」と言葉に表しがたい感情が湧きました。
介護士だから介護ができる、それは当然ですがそれがプライベートで近しい身内でも同じかと言われたらそうではありません。
看護士がずっと家族を看病できるか、保育士が完璧に育児や保育できるか…資格とは全く別問題だと感じさせられました。
「自分の死後に手紙を残す」そんな人が死役所に来てハヤシくんの過去のモヤモヤに少し触れた話がありました。
ハヤシくんのお母さんが手紙を残した理由は恐らく「懺悔」と自分自身のためだったのでしょうが、他には理由がなかったのか気になるところでした。
「自殺ってなんぞや」と思う内容もありました。
自殺する人は大体何か理由があったりするもので「自殺がしたいから」と自殺自体を目的とする人はごくわずかだと思うのですが岩シ水くん…なんかあなたには大切な何かが欠けている気がしますよと思う発言があり、次巻予告に岩シ水くんがでていることから前々から気になっていたぶっ飛んだ発想の原点が明かされる予感がします。
１ニートの結末が描かれています。
親の「信じて待つ」はどういう意味が込められているのか考えさせられました。
シ村さんについては一部本性が垣間見られましたがまだまだ謎に包まれたままです。
ただ以前より嫌味が増している気がするのはシ役所で色々な人に接したり奥さんが関わっていた宗教団体のことをお客さんから知ったりした心境の変化からなのかと思いました。
新たな展開とシラ神さんに触れる機会を期待しつつ次巻が楽しみです。
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