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軍学考 (中公叢書) 単行本 – 2000/10/1
兵頭 二十八
(著)
- 本の長さ350ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2000/10/1
- ISBN-104120030679
- ISBN-13978-4120030673
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
由比正雪、山鹿素行、吉田松陰らが究めた軍学の役割とは何か。孫子、クラウゼヴィッツを論じて核戦略にまで説き及ぶ軍学的思考の精髄。
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2000/10/1)
- 発売日 : 2000/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 350ページ
- ISBN-10 : 4120030679
- ISBN-13 : 978-4120030673
- Amazon 売れ筋ランキング: - 333,366位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2013年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の戦車開発に関する記述において、この本だけにしかない非常に貴重な記録があり購入しました。大変満足しています。
2006年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
軍学についての論述というよりも、他の兵頭本がそうであるように、広く軍・国防全般に関わる著者ならではの奇知なる発見が多々網羅されています。
それ故に話が飛びすぎて纏まっていない感じを受けるので-1としましたが、多少なりとも軍・戦争に興味のある人ならば、目から鱗が何枚かはこぼれると思います。
装丁・タイトルから受けるような堅苦しい本ではなく、割と読みやすい本なのでもう少し多くの人に読んでもらいたいところです。
それ故に話が飛びすぎて纏まっていない感じを受けるので-1としましたが、多少なりとも軍・戦争に興味のある人ならば、目から鱗が何枚かはこぼれると思います。
装丁・タイトルから受けるような堅苦しい本ではなく、割と読みやすい本なのでもう少し多くの人に読んでもらいたいところです。
2009年12月20日に日本でレビュー済み
軍学者兵頭二十八(にそはち)氏が、軍学とは何か、日本における武士とは、戦争を無くす方法とは、そしてそのための手段の一端としての研究の一部を語る。
とは言え、読む人も少なかろうし、私が多少強引に要点をまとめても良いだろうと勝手にまとめてみた。所詮こんな要約では兵頭氏を理解できはしないのだが。そこはそれ、この本だって全部を語ってないのだから、容赦願いたい。
第1章:日本はほぼ同質の民族で構成された島国であり、皆殺しのような殲滅戦はほとんど存在せず、何万もの大軍が正面からぶつかり合うような地形も無い。その中で平安に暮らしたい日本人にとっての脅威や対抗手段を真剣に考える武人つまり軍学者はほとんど存在しなかった。唯一、山鹿素行がその一人であった。
そもそも、一人では弱い人間が頼れる暴力装置として国家を発明し、権力を預けた。「権力とは、飢餓と不慮死の可能性からの遠さ」である。日本の主権者たる国民も、その脅威となる存在もこの一点を求めて存在している。
第2章:平安時代以降、日本の朝廷は武人であることを捨て、和歌文化とシナからの兵法書という言霊で武人を支配してきた。武人も上流に行くほど狩猟文化から離れ、江戸時代には完全に消滅した。
第3章:幕末にペリーによって開国させられた日本は、攘夷を捨てたわけではなかった。必死に近代の野蛮な戦いから逃れるために富国強兵に励んだ。しかし、太平洋戦争で米国に占領されて以来今に至るまで、近代世界と闘争して生き残ることを命題とする勢力は存在しなくなった。
第4章:クラウゼヴィッツはナポレオン戦争直後のプロイセンをいかに守るかの一点に集中して検討した。その遺稿が死後に戦争論として世に出る。彼が生きていた国と時代の制約に照らし合わせて始めて戦争論は意味を持つが、現在に至っても西洋大国は戦争論の影響が大きい。
第5章:古代シナには孫子を初めとする七書と呼ばれる兵法書がある。これらは古代シナの黄河地帯での春秋戦国時代までの経験を元にしたテキストである。これが日本人にとっては宝のように思えたに違いないが、文法が古すぎてまともな解釈が非常に困難である。
第6章:近代世界は核武装なくして国家の存在はあり得ない状態になっている。米英仏中露、印パ、イラン、イスラエルに至るまで核武装している。野蛮な近代精神の世界で核武装しないのは、戦時に塹壕も掘らずにぼーっと立っているに等しい。男なら塹壕を掘れ、銃を取れ。国家は核を持て。核無くして対等の外交はあり得ない。米以外の各国はどんな批難を浴びようと、生活が苦しかろうと、核を持った。それは、生き残るための安全・安価・有利な選択だからである。
第7章:航空機も核の運用上欠かせない。従って、滑走路の長さと耐荷重は爆撃機運用に決定的な意味を持つ。そのため日本には米空軍が駐留し、中露への睨みをきかせている。一方、航空路のトポロジー的には横田基地と嘉手納基地は全く同等の価値である。核を運用できる爆撃機がグアムにいる以上、爆撃機の緊急時に日本が全面協力する協定を結べば嘉手納の返還は直ちに可能である。
第8章:武器開発には、どう使用するかの理念が無ければならない。他国の模倣品ばかり作っていては、国情にあった兵器が揃うはずもない。この点では、ロシアの脅威にさらされている国情にあった兵器の自国生産を続けるスウェーデンこそが君子国である。日本に至っては、アメリカの属国でいれば、こんなに豊かになりましたよと言うことしか世界に誇れるものがない。
終章:日本は情報戦に全く無知で、世界中で負け続けている。
とは言え、読む人も少なかろうし、私が多少強引に要点をまとめても良いだろうと勝手にまとめてみた。所詮こんな要約では兵頭氏を理解できはしないのだが。そこはそれ、この本だって全部を語ってないのだから、容赦願いたい。
第1章:日本はほぼ同質の民族で構成された島国であり、皆殺しのような殲滅戦はほとんど存在せず、何万もの大軍が正面からぶつかり合うような地形も無い。その中で平安に暮らしたい日本人にとっての脅威や対抗手段を真剣に考える武人つまり軍学者はほとんど存在しなかった。唯一、山鹿素行がその一人であった。
そもそも、一人では弱い人間が頼れる暴力装置として国家を発明し、権力を預けた。「権力とは、飢餓と不慮死の可能性からの遠さ」である。日本の主権者たる国民も、その脅威となる存在もこの一点を求めて存在している。
第2章:平安時代以降、日本の朝廷は武人であることを捨て、和歌文化とシナからの兵法書という言霊で武人を支配してきた。武人も上流に行くほど狩猟文化から離れ、江戸時代には完全に消滅した。
第3章:幕末にペリーによって開国させられた日本は、攘夷を捨てたわけではなかった。必死に近代の野蛮な戦いから逃れるために富国強兵に励んだ。しかし、太平洋戦争で米国に占領されて以来今に至るまで、近代世界と闘争して生き残ることを命題とする勢力は存在しなくなった。
第4章:クラウゼヴィッツはナポレオン戦争直後のプロイセンをいかに守るかの一点に集中して検討した。その遺稿が死後に戦争論として世に出る。彼が生きていた国と時代の制約に照らし合わせて始めて戦争論は意味を持つが、現在に至っても西洋大国は戦争論の影響が大きい。
第5章:古代シナには孫子を初めとする七書と呼ばれる兵法書がある。これらは古代シナの黄河地帯での春秋戦国時代までの経験を元にしたテキストである。これが日本人にとっては宝のように思えたに違いないが、文法が古すぎてまともな解釈が非常に困難である。
第6章:近代世界は核武装なくして国家の存在はあり得ない状態になっている。米英仏中露、印パ、イラン、イスラエルに至るまで核武装している。野蛮な近代精神の世界で核武装しないのは、戦時に塹壕も掘らずにぼーっと立っているに等しい。男なら塹壕を掘れ、銃を取れ。国家は核を持て。核無くして対等の外交はあり得ない。米以外の各国はどんな批難を浴びようと、生活が苦しかろうと、核を持った。それは、生き残るための安全・安価・有利な選択だからである。
第7章:航空機も核の運用上欠かせない。従って、滑走路の長さと耐荷重は爆撃機運用に決定的な意味を持つ。そのため日本には米空軍が駐留し、中露への睨みをきかせている。一方、航空路のトポロジー的には横田基地と嘉手納基地は全く同等の価値である。核を運用できる爆撃機がグアムにいる以上、爆撃機の緊急時に日本が全面協力する協定を結べば嘉手納の返還は直ちに可能である。
第8章:武器開発には、どう使用するかの理念が無ければならない。他国の模倣品ばかり作っていては、国情にあった兵器が揃うはずもない。この点では、ロシアの脅威にさらされている国情にあった兵器の自国生産を続けるスウェーデンこそが君子国である。日本に至っては、アメリカの属国でいれば、こんなに豊かになりましたよと言うことしか世界に誇れるものがない。
終章:日本は情報戦に全く無知で、世界中で負け続けている。
2002年5月2日に日本でレビュー済み
多くの日本人は、特攻隊を、死を強いられた犠牲者としてしか考えていないのではなかろうか。それを貴い犠牲と考え、襟を正すか、悲惨な犠牲と考え反軍感情を持つか、といった違いはあるにしても。しかし、兵頭氏は、そういう情緒的な評価の見直しをせまる。特攻作戦は合理的効率的作戦であったと、氏は言う。なぜか。特攻作戦による帝国陸海軍の死者約3800人、米軍の死者約5000人。米軍の死者が日本軍の死者を大きく上回った作戦なのである。もちろん、兵頭氏はいたずらに特攻隊を礼賛するわけではない。当時の日本の状況や客観的なデータに基づく冷静な評価をするのみである。その他、この本には、軍事、戦争に関する感情に流されない分析による新見に満ちている。