30代前半の聖司は、自分の人生の方向を定められずにいる。
しかし、発酵という微生物の魔法(日本の食文化の華でもある)に魅せられていくうちに、新しい自分を発見し、新しい関係に気付いていく・・・。
「理不尽な死」を経験した人たちの、ゆっくりとした再生の物語。
死は、ゆっくりと発酵していく。
そして、残された者へ、「大きな意味」を運んでくるのでしょう。
時間をかけて微生物が醤油や鰹節などを作り出すように、
人生も何か素晴らしいものを生み出していくはずです。
そんな単純なことを見失いかけていた30代後半の私も、あらためて、
本気でそう信じられるようになりました。
優しさと新しい発見に溢れた、感動的な小説だと思います。
きっと、読んでよかったと思えるはずです・・・
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にぎやかな天地 上 単行本 – 2005/10/1
宮本 輝
(著)
フリーの編集者・船木は顧客の老人から「日本の優れた発酵食品を後世に伝える本」の制作を依頼される。
- 本の長さ376ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2005/10/1
- ISBN-104120036669
- ISBN-13978-4120036668
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2005/10/1)
- 発売日 : 2005/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 376ページ
- ISBN-10 : 4120036669
- ISBN-13 : 978-4120036668
- Amazon 売れ筋ランキング: - 629,932位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 14,495位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。
広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』等著書多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮本 輝さんの小説らしく人生において何が大切かが書かれていて、納得しながら読みました。
2013年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
嫌いだった糠漬けが好きになりました。
人生のからくり(?)を、発酵食品で語っていて面白かったです。
人生のからくり(?)を、発酵食品で語っていて面白かったです。
2006年8月18日に日本でレビュー済み
この本の中の、
『勇気は自然に湧いて出てくる物ではない。自分の中から力ずくで えいやっ! と引きずり出す以外にはない。
臆病風なんて放って置いても、勝手に心の中をしょっちゅう吹き渡ってる。
必死になって引きずり出した勇気には世の中の色んな事を大きく思いやる心と、
その人の中に眠っていた思いも寄らんすごい知恵が自然についてくる物だ…』
と言う文章が印象に残りました。
勇気と言うのはタレントでも、ギフトでも、生まれつきそこに有る物でもなくて…
この本の中では発酵食品に付いて触れている部分が多く、勉強になった。
母の糠漬けがすごく食べたくなった。
かつをぶしも、花かつおと、本枯れの違いすら分かっていませんでした。
醤油もどんな物が本物なのかも…
墨と一緒で、カーンと乾いて響く音のする鰹節。しばらく出会ってないです。日本でもね。。。
糠漬け、醤油、味噌とかの発酵食品。
材料を入れて、かき回したり、温度調整をしたり…
でも、多くは菌を自分で入れる事も無いのに、どこからかやって来て美味しい物に変えてくれる奴がいる。
そして、多くは栄養素すら高めて行ってくれる…
改めてすごいものだと思う。
小説を読んだと言うより、発酵食品の専門書でも読んだような…
でも楽しかった(^^*)
『勇気は自然に湧いて出てくる物ではない。自分の中から力ずくで えいやっ! と引きずり出す以外にはない。
臆病風なんて放って置いても、勝手に心の中をしょっちゅう吹き渡ってる。
必死になって引きずり出した勇気には世の中の色んな事を大きく思いやる心と、
その人の中に眠っていた思いも寄らんすごい知恵が自然についてくる物だ…』
と言う文章が印象に残りました。
勇気と言うのはタレントでも、ギフトでも、生まれつきそこに有る物でもなくて…
この本の中では発酵食品に付いて触れている部分が多く、勉強になった。
母の糠漬けがすごく食べたくなった。
かつをぶしも、花かつおと、本枯れの違いすら分かっていませんでした。
醤油もどんな物が本物なのかも…
墨と一緒で、カーンと乾いて響く音のする鰹節。しばらく出会ってないです。日本でもね。。。
糠漬け、醤油、味噌とかの発酵食品。
材料を入れて、かき回したり、温度調整をしたり…
でも、多くは菌を自分で入れる事も無いのに、どこからかやって来て美味しい物に変えてくれる奴がいる。
そして、多くは栄養素すら高めて行ってくれる…
改めてすごいものだと思う。
小説を読んだと言うより、発酵食品の専門書でも読んだような…
でも楽しかった(^^*)
2009年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
発酵食品をまとめた限定本の制作を依頼された主人公が日本各地で味噌や醤油などを取材し、それに触発されて自らも糠漬けを作り始める。普段何気なく使っている発酵食品が実に神秘的にできていることに驚く。読んでいても主人公と一緒に発酵食品のすごさに引き込まれていく。読み終えると、自分でも糠漬けを作りたくなって・・・糠漬けの参考書としても面白いし、役にたちそうだ。
そして、この取材と同時に主人公の周りの人間関係、父の不慮の死にまつわる人間関係や祖母の抱えていた家族との複雑な関係などが解き明かされていく。そのストーリー展開の面白さもこの本の魅力となっている。発酵食品にまつわる複雑な要素と人間関係にまつわる複雑な要素がまさに「にぎやか」に繰り広げられていく。
そして、この取材と同時に主人公の周りの人間関係、父の不慮の死にまつわる人間関係や祖母の抱えていた家族との複雑な関係などが解き明かされていく。そのストーリー展開の面白さもこの本の魅力となっている。発酵食品にまつわる複雑な要素と人間関係にまつわる複雑な要素がまさに「にぎやか」に繰り広げられていく。
2009年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新聞連載小説を上下2巻にまとめたもの。
主人公の船木聖司は、豪華限定本の編集・製作を手掛ける30代の独身男。日本の伝統的発酵食品を集めた豪華限定本の製作を依頼され、知己のカメラマン桐原と日本全国を取材で飛び回る。そんな中、祖母、母の生い立ちをめぐる人間関係、父の死にまつわる出来事などが複雑に絡み合った人間模様としがらみが浮かび上がってくる。発酵食品の中の目に見えない発酵菌の複雑な働きを、人間の生と死の営みに見立てた小説か。
しっかりした展開で一気に読ませたが、ラストの結末はいかがなものか。終わり方がわからなくなっちゃった、という感じ。★4つ。
主人公の船木聖司は、豪華限定本の編集・製作を手掛ける30代の独身男。日本の伝統的発酵食品を集めた豪華限定本の製作を依頼され、知己のカメラマン桐原と日本全国を取材で飛び回る。そんな中、祖母、母の生い立ちをめぐる人間関係、父の死にまつわる出来事などが複雑に絡み合った人間模様としがらみが浮かび上がってくる。発酵食品の中の目に見えない発酵菌の複雑な働きを、人間の生と死の営みに見立てた小説か。
しっかりした展開で一気に読ませたが、ラストの結末はいかがなものか。終わり方がわからなくなっちゃった、という感じ。★4つ。
2016年1月3日に日本でレビュー済み
豪華本創りという話の中での主人公の心の動きや周りの様子など
寝るのも惜しんでよんでしまった一冊です。(上下巻)
寝るのも惜しんでよんでしまった一冊です。(上下巻)
2006年1月24日に日本でレビュー済み
主人公32才の設定が段々違和感となり、物語にしこりが出来てくる。
32才の編集に関わるにはPC用語が皆無で、操作も皆無で、ゲームも全くしない。
関心があるのは出版を任された発酵食品や、自分を巡る人と人との繋がり。
32才とはどうしても思えず、価値観の相違が全く別の読み物になる。
主人公が下巻で人生の転機を迎えるが、そのために主人公を32歳にしなければならなかったのか・・・・
主人公が50代なら違和感なく読めたように思う。
32才の編集に関わるにはPC用語が皆無で、操作も皆無で、ゲームも全くしない。
関心があるのは出版を任された発酵食品や、自分を巡る人と人との繋がり。
32才とはどうしても思えず、価値観の相違が全く別の読み物になる。
主人公が下巻で人生の転機を迎えるが、そのために主人公を32歳にしなければならなかったのか・・・・
主人公が50代なら違和感なく読めたように思う。