筆者は若かりし頃スペインに留学していたから、思い入れや郷愁、アイディアを盛り込んで、若い人に絵画に興味を持ってもらいたかったのだと思う。よほどの専門家でない限り、何が正しいか、間違っているかという視点に立って説明されるよりも、「これはこうなんだよ」「こんな面白いところがあるんだ」「実はこんな裏話があってね」という形で紹介された方が、楽しめるだろうと思う。
目くじら立てて美術書として見るよりも、新しい形の批評のあり方、自己表現の仕方を兼ねた、入門書だと思えばよろしい。
プラド美術館って、ゴヤって、・・・ふーん、と若い世代が覗き見してくれるような本作り、それでいいんじゃないの。後は好みの問題。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
プラド美術館名画に隠れた謎を解く! 単行本 – 2006/3/1
藪野 健
(著)
ティッツィアーノ、エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤ……。プラド美術館所蔵の超一級品名画の数々。画家藪野健が、描く立場から名画の見方を語り、その中に隠された謎を解き明かします。
- 本の長さ127ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2006/3/1
- ISBN-104120037088
- ISBN-13978-4120037085
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
出版社からのコメント
著者の藪野さんは、プラド美術館を見たことで人生が変わったひとりです。マドリードの建築学校に進む予定が、プラドの作品に魅せられてサンフェルナンド美術学校に留学先を急遽変更。そして画家になります。そんな藪野さんがプラドを再訪し、新たな目で作品を吟味し、そして作品を模写して作品の魅力を語ります。画家ならではの見方を存分にお楽しみください。そして、読み終わったときには、きっと新たな絵画の魅力を発見していると思います。
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2006/3/1)
- 発売日 : 2006/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 127ページ
- ISBN-10 : 4120037088
- ISBN-13 : 978-4120037085
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,256,322位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,344位西洋画
- - 156,164位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
薮野先生の著作を読んでみたくて購入しました。綺麗な原画の写真があり、プラド美術館にある名作のことがよくわかりました。
中古品でしたが、特段問題はありませんでした。逆に安く購入できてうれしかったです。
中古品でしたが、特段問題はありませんでした。逆に安く購入できてうれしかったです。
2017年12月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
それなりに高名な画家であろうと思われる著者でも、いざ模写となるとこういう描き方になるというか、こういう風にしか描けないのか。
改めて、絵を描くこと、なかんずく人物を描く事の難しさを知るとともに少し安心もしました。
絵画教室に通っておられる方、特に人物画を勉強されている方には参考図書としておススメです。
改めて、絵を描くこと、なかんずく人物を描く事の難しさを知るとともに少し安心もしました。
絵画教室に通っておられる方、特に人物画を勉強されている方には参考図書としておススメです。
2008年11月2日に日本でレビュー済み
うーん、評価が難しい本です。基本的には、スペインのマドリードにある有名なプラド美術館を画家の目から見た印象とその絵の中に隠されている謎を解こうという趣向で編集してあります。
収録されているベラスケスの「宮廷の侍女たち」、ボッシュの「快楽の園」、ブリューゲルの「死の勝利」、ゴヤの「魔女の飛翔」ほか一連の黒い絵、エル・グレコの「十字架を抱くキリスト」など、素晴らしい名作が掲載されています。私自身、ゴヤもエル・グレコも実際多くの作品と対峙したことがありますので、このプラド美術館の所蔵作品には深い関心を持っています。本書に掲載のボッシュをはじめ、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「ハーディガーディを弾く盲目の音楽家」の素晴らしさは、本書からも明確に伺えます。
筆者の藪野健氏は画家で、現在早稲田大学教授です。若き日に、プラド美術館に毎日通い模写に没頭したそうで、本書でも筆者の模写が至る所で掲載されています。ほぼ全ページといってよいほどで、流石に二紀会理事という要職にある画家だけあって手慣れたものです。
という内容なのですが、美術書としては、筆者の模写の掲載が必要だったのでしょうか、という疑問が残ります。当然と言えば当然ですが、上手な模写なのですが、なぜ名画の横に掲載する必要があったのか、はなはだ疑問です。
模写を通して、絵画の本質に迫るというアプローチは理解できますが、我々読者は、その分掲載される名画も減りますし、そのことが影響しているのかどうか分かりませんが、本来オールカラーで掲載して欲しい作品まで白黒になっているのは残念です。
ということで好みが分かれる書籍だと思いました。
収録されているベラスケスの「宮廷の侍女たち」、ボッシュの「快楽の園」、ブリューゲルの「死の勝利」、ゴヤの「魔女の飛翔」ほか一連の黒い絵、エル・グレコの「十字架を抱くキリスト」など、素晴らしい名作が掲載されています。私自身、ゴヤもエル・グレコも実際多くの作品と対峙したことがありますので、このプラド美術館の所蔵作品には深い関心を持っています。本書に掲載のボッシュをはじめ、ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「ハーディガーディを弾く盲目の音楽家」の素晴らしさは、本書からも明確に伺えます。
筆者の藪野健氏は画家で、現在早稲田大学教授です。若き日に、プラド美術館に毎日通い模写に没頭したそうで、本書でも筆者の模写が至る所で掲載されています。ほぼ全ページといってよいほどで、流石に二紀会理事という要職にある画家だけあって手慣れたものです。
という内容なのですが、美術書としては、筆者の模写の掲載が必要だったのでしょうか、という疑問が残ります。当然と言えば当然ですが、上手な模写なのですが、なぜ名画の横に掲載する必要があったのか、はなはだ疑問です。
模写を通して、絵画の本質に迫るというアプローチは理解できますが、我々読者は、その分掲載される名画も減りますし、そのことが影響しているのかどうか分かりませんが、本来オールカラーで掲載して欲しい作品まで白黒になっているのは残念です。
ということで好みが分かれる書籍だと思いました。
2006年6月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新聞の書評欄に、筆者が模写を通じて名画の秘密を読み解く、新しい視点に立った絵画論などとの良い評価をしていたので早速読んでみたが、タイトルにあるような「謎を解く」なんて期待はずれもいいところ。そのほとんどが謎かけで終わっているし、技法を知るって、そんなん皆無やん。内容もお粗末で、間違いも多い。何と言っても、肝心の模写は名画の要点をはずしまくったスケッチ程度だし、なんでこんな絵(筆者の模写…これって模写とは呼べないよ…)を堂々と発表できるのだろうと、思わずこちらが赤面してしまいます。うーんこれで大学の先生?