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夜の公園 単行本 – 2006/4/22
川上 弘美
(著)
わたしいま、しあわせなのかな――寄り添っているのに、届かないのはなぜ。恋愛の現実に深く分け入る、川上弘美の新たなる傑作長篇。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2006/4/22
- ISBN-104120037207
- ISBN-13978-4120037207
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2006/4/22)
- 発売日 : 2006/4/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 240ページ
- ISBN-10 : 4120037207
- ISBN-13 : 978-4120037207
- Amazon 売れ筋ランキング: - 658,070位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 15,157位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1958年生まれ。1996年「蛇を踏む」で芥川賞。1999年『神様』で紫式部文学賞。2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞。2001年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞。2007年『真鶴』で芸術選奨を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 パスタマシーンの幽霊 (ISBN-13: 978-4838721009 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年4月28日に日本でレビュー済み
身体感覚と男女の心情風景の書き分けがすごい。全ての始まりは、幸夫の行動だと思った。いや、仕事の忙しさが人間を粗雑にさせるということかもしれないが、、「もう好きじゃない、離婚してください」と言われて相手を責めるような人に共感はできない。そのうえ性欲を感じたからといって離婚の話をしているにも関わらずリリに触ろうとして。一緒に暮らしていても家事を褒めることも感謝することもなく、帰ってろくに会話もせずテレビに夢中になり、大事な局面で同僚との釣りに興じ外出することも妻に連絡しない。自分にとってはひたすらにリリに共感してしまう教訓的な物語だった。
2010年11月3日に日本でレビュー済み
これは、不倫の話が中心であるかのごとく装われていますが
女性の真性を暴くことがメインテーマではないかと思います。
女子校生活が長かった私は、同性の怖さを心底痛感しましたが
川上さんも、女子中高→女子大→女子校の教師という経歴を持たれている
ことから、きっと同性に対する洞察力が深いのでしょうね。
川上さんは多分りりのような人なのかも。
春菜のような同級生、あなたの近くにもいませんか?
女性の真性を暴くことがメインテーマではないかと思います。
女子校生活が長かった私は、同性の怖さを心底痛感しましたが
川上さんも、女子中高→女子大→女子校の教師という経歴を持たれている
ことから、きっと同性に対する洞察力が深いのでしょうね。
川上さんは多分りりのような人なのかも。
春菜のような同級生、あなたの近くにもいませんか?
2006年4月24日に日本でレビュー済み
新刊を待ちかねている作家の一人です。
帯にある作家本人の言葉通り、「恋愛の怖い部分」が、
1組の夫婦を中心にかかわりを持つ5人の、それぞれの心情を通して丁寧に描かれています。
行間から公園の緑や雨の匂いや、部屋のひんやりした空気が立ち上ってくるようで、
ゆっくり味わいながら読みました。
ちなみに私は、自分に確信が持てない「春名」が一番好きになりました。
帯にある作家本人の言葉通り、「恋愛の怖い部分」が、
1組の夫婦を中心にかかわりを持つ5人の、それぞれの心情を通して丁寧に描かれています。
行間から公園の緑や雨の匂いや、部屋のひんやりした空気が立ち上ってくるようで、
ゆっくり味わいながら読みました。
ちなみに私は、自分に確信が持てない「春名」が一番好きになりました。
2013年4月9日に日本でレビュー済み
本書は、芥川賞作家でいらっしゃる著者が、2006年4月に刊行した
単行本を、2009年に文庫化したものである。
本書の主人公は35歳のリリ。結婚2年目。駅から少し離れているも
のの、十分な広さを持つマンションを25年ローンで購入し、夫であ
る幸夫と2人で暮らす専業主婦である。ところが、夜の公園を散歩
していたところで、ふとしたことに、9歳年下の青年・暁と出会い、
そのまま関係を持ってしまい、その関係をやめられなくなってしま
う。幸夫のことが好きではないことに気付くものの、かといって、
暁のことが好きなわけでもない。しかし、この関係を続けながら、
幸夫には、リリの高校時代からの親友の春名と関係を持ってほしい
とさえ心の中で願っていたりする。
そして、ある日、リリと暁が会っているところで、幸夫と春名も出
くわしてしまう。
そして、実は、幸夫は、リリが春名を紹介した直後に関係を持ち始
めておいて、春名はというと、幸夫以外に2人の男と関係をもって
いた。
物語では、リリ、幸夫、春名、暁と順番に視点が移っていき、それ
ぞれが語りながら、このような背景や状況などが浮かび上がってい
く構成をとっている。
ゆっくりとストーリーが進展していき、リリの妊娠が分かった時点
あたりから、これら登場人物が何とか保っていた繊細な関係が崩れ
変化していく手法は、著者の『風花』にも似た雰囲気を感じる作品
である。規範や基準に縛られも抵抗もしない、寄る辺もない営みを
続けていく(しかない)人間の営みがえがかれた著者らしい作品で
ある。
単行本を、2009年に文庫化したものである。
本書の主人公は35歳のリリ。結婚2年目。駅から少し離れているも
のの、十分な広さを持つマンションを25年ローンで購入し、夫であ
る幸夫と2人で暮らす専業主婦である。ところが、夜の公園を散歩
していたところで、ふとしたことに、9歳年下の青年・暁と出会い、
そのまま関係を持ってしまい、その関係をやめられなくなってしま
う。幸夫のことが好きではないことに気付くものの、かといって、
暁のことが好きなわけでもない。しかし、この関係を続けながら、
幸夫には、リリの高校時代からの親友の春名と関係を持ってほしい
とさえ心の中で願っていたりする。
そして、ある日、リリと暁が会っているところで、幸夫と春名も出
くわしてしまう。
そして、実は、幸夫は、リリが春名を紹介した直後に関係を持ち始
めておいて、春名はというと、幸夫以外に2人の男と関係をもって
いた。
物語では、リリ、幸夫、春名、暁と順番に視点が移っていき、それ
ぞれが語りながら、このような背景や状況などが浮かび上がってい
く構成をとっている。
ゆっくりとストーリーが進展していき、リリの妊娠が分かった時点
あたりから、これら登場人物が何とか保っていた繊細な関係が崩れ
変化していく手法は、著者の『風花』にも似た雰囲気を感じる作品
である。規範や基準に縛られも抵抗もしない、寄る辺もない営みを
続けていく(しかない)人間の営みがえがかれた著者らしい作品で
ある。
2006年6月18日に日本でレビュー済み
夫婦+夫愛人+妻愛人の話。
川上弘美さん好きなのに、この本はがっかりだった。
全く似たような話、江国香織さんの小説にもあった。
恋愛小説の主点(題材)を夫婦に持ってくると
両方に愛人を絡めるしかないのだろうか・・・。
そしてみんなかっこつけすぎ。そんな風にかっこつけて
生きていたら何にも見えないのにって腹立たしかった。
一人で強く生きれる事は大事だけど、
そういう生き方がかっこいい訳ではない。
せっかく人間同士絡まりあって生きているんだから
本当に大切な物は意地をはらずに、かっこつけず
に手に入れなくちゃ、手放さないようにしなくちゃ。
星2つにしたいけど、文章は綺麗なのでなんとか3つ。
川上弘美さん好きなのに、この本はがっかりだった。
全く似たような話、江国香織さんの小説にもあった。
恋愛小説の主点(題材)を夫婦に持ってくると
両方に愛人を絡めるしかないのだろうか・・・。
そしてみんなかっこつけすぎ。そんな風にかっこつけて
生きていたら何にも見えないのにって腹立たしかった。
一人で強く生きれる事は大事だけど、
そういう生き方がかっこいい訳ではない。
せっかく人間同士絡まりあって生きているんだから
本当に大切な物は意地をはらずに、かっこつけず
に手に入れなくちゃ、手放さないようにしなくちゃ。
星2つにしたいけど、文章は綺麗なのでなんとか3つ。
2006年10月28日に日本でレビュー済み
これ誰書いたんだっけ?何度も表紙を見返してしまいました。
読むのがもったいなくて、ずっと通勤バッグの中に入っていました。
初めて彼女の作品を読んだときの、時空がゆがむような引力を久しぶりに感じることができました。
『先生の鞄』に続く社会現象になってもいい。
だけど世間は型にはまった見方しかしないのかもな。
自分の真実を問いながら生きている人はそれほどいないから。
「先生」に家庭があったら、それだけで『先生の鞄』は評価されなかったのかもしれない。
つくづくまっとうに生きることがバカらしくなってしまう世の中ですが、
まっとうすぎて世間からはみ出すこっち側のわたしたちが
安心して心をゆだねることができる希少な小説家であると認識を新たにしました。
どこまで見つめてもどこかしら焦点がずれているような
独特のやさしさにくるまれた、人間の、肉体を持つことからどうしても生じてしまうざんこくさ。
これを余すところなく、一言の過剰もなく、内なるそれを自覚しているものだけに伝わる描き方できっちりと描くことができる筆力は相当なものだと思います。
次作に期待しています。
読むのがもったいなくて、ずっと通勤バッグの中に入っていました。
初めて彼女の作品を読んだときの、時空がゆがむような引力を久しぶりに感じることができました。
『先生の鞄』に続く社会現象になってもいい。
だけど世間は型にはまった見方しかしないのかもな。
自分の真実を問いながら生きている人はそれほどいないから。
「先生」に家庭があったら、それだけで『先生の鞄』は評価されなかったのかもしれない。
つくづくまっとうに生きることがバカらしくなってしまう世の中ですが、
まっとうすぎて世間からはみ出すこっち側のわたしたちが
安心して心をゆだねることができる希少な小説家であると認識を新たにしました。
どこまで見つめてもどこかしら焦点がずれているような
独特のやさしさにくるまれた、人間の、肉体を持つことからどうしても生じてしまうざんこくさ。
これを余すところなく、一言の過剰もなく、内なるそれを自覚しているものだけに伝わる描き方できっちりと描くことができる筆力は相当なものだと思います。
次作に期待しています。
2006年5月5日に日本でレビュー済み
川上弘美さんが好きで、エッセイ以外はほとんど読んでいます。
本作もちょうどGW前に発売となったので、早速読了。
感想としては「川上さん、だんだん即物的になってるかなあ」というところです。
先日「文学界」での連載が終了した「真鶴」もそうですが、初期の頃から最近までの短編にあった「うそばなし」的要素はほとんどなく、「センセイ」や「溺レる」、「ニシノ」あたりにある、ヴェールがかかったようなエロティシズムも後退して、ごく日常的な「不倫」とか「離婚」とかのモチーフが、連作短編としてここに存在しているような感じです。
まあ、悪くはないですよ、もともと非凡な筆力と表現力がある作家さんですし。楽しめます。
ただ、このままで行くと、川上さんが川上さんであるためのレゾン・デートルみたいなものが、段々希薄になっていくような気がして仕方がないです。
悪く言えばこの作品や「真鶴」は、ただの平凡なおばちゃん文学になっちゃっている。
この傾向は、長いのになると顕著みたいな印象があります。
昔からうすうす思っていたのですが、川上さんは、あまり長いのが得意じゃないんじゃないでしょうか、失礼ながら。
あの、川上さん的な、手製手榴弾のような(中には家庭用花火の火薬が一杯入っている)短編集がまた読みたいな、と思ってしまいました。
本作もちょうどGW前に発売となったので、早速読了。
感想としては「川上さん、だんだん即物的になってるかなあ」というところです。
先日「文学界」での連載が終了した「真鶴」もそうですが、初期の頃から最近までの短編にあった「うそばなし」的要素はほとんどなく、「センセイ」や「溺レる」、「ニシノ」あたりにある、ヴェールがかかったようなエロティシズムも後退して、ごく日常的な「不倫」とか「離婚」とかのモチーフが、連作短編としてここに存在しているような感じです。
まあ、悪くはないですよ、もともと非凡な筆力と表現力がある作家さんですし。楽しめます。
ただ、このままで行くと、川上さんが川上さんであるためのレゾン・デートルみたいなものが、段々希薄になっていくような気がして仕方がないです。
悪く言えばこの作品や「真鶴」は、ただの平凡なおばちゃん文学になっちゃっている。
この傾向は、長いのになると顕著みたいな印象があります。
昔からうすうす思っていたのですが、川上さんは、あまり長いのが得意じゃないんじゃないでしょうか、失礼ながら。
あの、川上さん的な、手製手榴弾のような(中には家庭用花火の火薬が一杯入っている)短編集がまた読みたいな、と思ってしまいました。
2006年6月23日に日本でレビュー済み
いま読み終わったところなのですが、小説冒頭の夜の公園のシーンを再び読み返してしまいました。川上さんの関心は、物語世界から現実世界へと移ってきているようですが、変質はしていないな、と思います。しっかりとした川上さんの視点が感じられます。しっかり登場人物が浮遊してます(笑)。「夜の公園」っていうイメージは凄い!あたかもそれが人の生きる世界の縮図のような。。。確かに、以前の小説にあった、のほほんとした感じが好きだった人には向かないかもしれません。複数の登場人物の恋愛が話の中心になるのですが、
「不倫」と決めつけて読むと、とたんにつまらなくなります。「不倫」という言葉ってなんなんですかね。やれやれ。
「不倫」と決めつけて読むと、とたんにつまらなくなります。「不倫」という言葉ってなんなんですかね。やれやれ。