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イギリス東インド会社 - 軍隊・官僚・総督 単行本 – 2009/12/11
浜渦 哲雄
(著)
- 本の長さ214ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2009/12/11
- ISBN-104120040836
- ISBN-13978-4120040832
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2009/12/11)
- 発売日 : 2009/12/11
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 214ページ
- ISBN-10 : 4120040836
- ISBN-13 : 978-4120040832
- Amazon 売れ筋ランキング: - 471,145位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6,872位世界史 (本)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年2月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容的にも、コンパクトにまとまっていて理解し易い。「イギリス東インド会社」に関する本はとにかく少なく、わずかにある類書も、絶版になってしまっている本がほとんどかと。
2010年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「軍隊・官僚・総督」というタイトルにあったので、てっきり東インド会社の組織構成や
総督個々人の詳しい記述があるものと思っていましたが普通に東インド会社の歴史を追った本でした。
会社が貿易を行う商社から、強大な軍隊を持つインドの統治機構になる過程が丁寧に描かれています。
また、イギリス本国の政治状況が会社に与えた影響についても書かれており、最後期に会社が自立性を失っていくまでが
よくわかります。
フランスなどの西欧各国のインド会社や中国、東南アジア各国との交易上の競争や軍事上の争いなどを、
もう少し詳しく書いてあれば、イギリスがインドを制覇し固執した理由がよりわかりやすかったような気がします。
総督個々人の詳しい記述があるものと思っていましたが普通に東インド会社の歴史を追った本でした。
会社が貿易を行う商社から、強大な軍隊を持つインドの統治機構になる過程が丁寧に描かれています。
また、イギリス本国の政治状況が会社に与えた影響についても書かれており、最後期に会社が自立性を失っていくまでが
よくわかります。
フランスなどの西欧各国のインド会社や中国、東南アジア各国との交易上の競争や軍事上の争いなどを、
もう少し詳しく書いてあれば、イギリスがインドを制覇し固執した理由がよりわかりやすかったような気がします。
2015年3月1日に日本でレビュー済み
East India Company イギリス東インド会社ほど特異さを放ち、また存続した250年の間にその性格を大きく変えた企業は他に存在しない。純粋な商社として出発し、大英帝国政府の代理人として「非キリスト教国への宣戦布告権、講和権」を獲得し、会社独自の軍隊を駆使して現地諸王族の領土を奪い取る。やがて商取引から手を引き、完全な統治機関として存立する。最終的には1857年のインド大反乱の責任を取らされて解散させられるのだが、その史実を概観しただけでも、歴史の面白さに惑溺しそうになる。
もし、17世紀にオランダに競り勝ち、名前の通り(インドネシアを中心とする)"東インド"を基盤に活動していたなら、インドはフランス支配下に置かれ、世界史は大きく変わっていただろうな。(阿片戦争や日英同盟も無かったろうに。)
本書の特徴として"会社の軍隊"に一章が割り当てられている。
イギリス東インド"会社"軍が数億人の人口を有するインドを征服できたのはなぜか。諸勢力の反目につけ込み、あるいは加熱させ、"インド人"としてのナショナリズムは萌芽させずに個別に制覇したのは見事な戦略だ。(幕末日本のイギリス=薩長、フランス=幕府とは異なるが。)
この「インド人現地兵」を最大限活用したシステムは長期に渡る統治を可能にしただけでなく、英国人の指揮下、ビルマ侵攻、アフガン侵攻/防衛、世界大戦時のの中東戦線等、大英帝国最大の兵力供給源となった。、
で、インド兵は何のために戦っているのか。
「兵士の忠誠の対象は直属士官であり、連隊旗であるという。そして連隊の名誉のために戦った」(130頁) キップリングの小説"キム"や"サーヒブの戦争"の老兵の語りは、このことを裏付けているようだ。
ただし「従順な傭兵でも、自分たちの尊厳とアイデンティティーを傷つける不条理な命令は…命を賭けて抵抗した」(132頁)のであり、3度の反乱で示されるように、ヒンドゥーやイスラムの教義に反することのないよう、軍のシステムや命令には注意を払われたことがわかる。
江戸の平和を享受している間、東南アジアと南アジアで熾烈な争いが展開されていたと思うと、感慨深いものがある。手を出さなかったのが幸いしたのか、後の災いになったのか……。
現地人を優遇した穏やかな支配とでも言おうか。現地官僚や士官として赴任する際にはウルドゥー語(ムガル帝国の公用語)だけでなく、赴任先の現地語(パシュトゥー語、パンジャブ語など)のマスターも必須とされた。この大英帝国の、現地社会をそのままに支配のみ行う姿勢が、200年に渡ってインドを支配できた秘訣なのであろう。
(インド独立時の1947年には、高級官僚の半数はインド人だったらしい。)
ひるがえって大日本帝国だ。朝鮮支配に際しては鉄道・道路・港湾・橋梁等のインフラ、医療施設と技術、教育の充実化と高度化などを施し、植民地社会の文明レベル向上への貢献度は大英帝国に引けを取らないはずだ。"現地人"を二等国民扱いした点でも同じ。結局、創始改名等の"同化政策"を強行したことが強い反発を招いた理由の一つであり、帝国の崩壊に少なからず寄与することになったのだろう。
もし、17世紀にオランダに競り勝ち、名前の通り(インドネシアを中心とする)"東インド"を基盤に活動していたなら、インドはフランス支配下に置かれ、世界史は大きく変わっていただろうな。(阿片戦争や日英同盟も無かったろうに。)
本書の特徴として"会社の軍隊"に一章が割り当てられている。
イギリス東インド"会社"軍が数億人の人口を有するインドを征服できたのはなぜか。諸勢力の反目につけ込み、あるいは加熱させ、"インド人"としてのナショナリズムは萌芽させずに個別に制覇したのは見事な戦略だ。(幕末日本のイギリス=薩長、フランス=幕府とは異なるが。)
この「インド人現地兵」を最大限活用したシステムは長期に渡る統治を可能にしただけでなく、英国人の指揮下、ビルマ侵攻、アフガン侵攻/防衛、世界大戦時のの中東戦線等、大英帝国最大の兵力供給源となった。、
で、インド兵は何のために戦っているのか。
「兵士の忠誠の対象は直属士官であり、連隊旗であるという。そして連隊の名誉のために戦った」(130頁) キップリングの小説"キム"や"サーヒブの戦争"の老兵の語りは、このことを裏付けているようだ。
ただし「従順な傭兵でも、自分たちの尊厳とアイデンティティーを傷つける不条理な命令は…命を賭けて抵抗した」(132頁)のであり、3度の反乱で示されるように、ヒンドゥーやイスラムの教義に反することのないよう、軍のシステムや命令には注意を払われたことがわかる。
江戸の平和を享受している間、東南アジアと南アジアで熾烈な争いが展開されていたと思うと、感慨深いものがある。手を出さなかったのが幸いしたのか、後の災いになったのか……。
現地人を優遇した穏やかな支配とでも言おうか。現地官僚や士官として赴任する際にはウルドゥー語(ムガル帝国の公用語)だけでなく、赴任先の現地語(パシュトゥー語、パンジャブ語など)のマスターも必須とされた。この大英帝国の、現地社会をそのままに支配のみ行う姿勢が、200年に渡ってインドを支配できた秘訣なのであろう。
(インド独立時の1947年には、高級官僚の半数はインド人だったらしい。)
ひるがえって大日本帝国だ。朝鮮支配に際しては鉄道・道路・港湾・橋梁等のインフラ、医療施設と技術、教育の充実化と高度化などを施し、植民地社会の文明レベル向上への貢献度は大英帝国に引けを取らないはずだ。"現地人"を二等国民扱いした点でも同じ。結局、創始改名等の"同化政策"を強行したことが強い反発を招いた理由の一つであり、帝国の崩壊に少なからず寄与することになったのだろう。
2010年4月17日に日本でレビュー済み
ベンガル総督という名前だけは聞いたことがあったが、何をした人かは知らなかった。
東インド会社があるのなら、西インド会社はないのかと思ったが、
イギリスが東海岸から進出していったことを、本書で初めて知りました。
東インド会社があるのなら、西インド会社はないのかと思ったが、
イギリスが東海岸から進出していったことを、本書で初めて知りました。
2014年8月31日に日本でレビュー済み
イギリスのインド統治に関する資料を探していて、本書を見つけたので購入しました。アカデミクスの面で必要としている訳ではなく、純粋にイギリスとインドの関係について勉強したいと思っていたので、結果として本書には満足しています。本の前半ではイギリスの東インド株式会社の生い立ちと歴史の概略が記載されていますが、オランダの東インド株式会社との違いや争いなどもていねいに解説されていたので、やっと違いが分かりました。筆者が何度も本書内で述べているように、日本ではイギリスの東インド会社は名前こそかなり知られている一方で、その実情はほとんど知られていない、もしくは誤解されていることが多いと思いますが、本書でやっとイメージがつかめたという感覚です。個人的には、軍隊の組織方法や官僚の育成とインドの統治の章が面白かったです。日本人がとっかかりとして東インド会社勉強するには良書ではないでしょうか。個人的には、新書あたりで出してもらった方が読みやすくてよかったですが。
2010年6月12日に日本でレビュー済み
世界最強の商社 イギリス東インド会社
商社というより、植民地の統治機構であったことは認識していたが
本国がこれだけどっぷりとつかっていたのは知らなかった
インドの統治ということで 日本語では類を見ない書であることは間違いないです
さらに 私が思ったのは、今の世界中の民営化の流れの問題点とも共通する点が
具体例で指摘されているのが 興味深かった。
つまり 私企業であった東インド会社が、イメージに反して大きな赤字を出したり
政治的に問題になったり、社員の給料の問題など、われわれは歴史に学んでいないと
つくづく感じました
読んで損しません(ちょっと高いと思いますが、、)
商社というより、植民地の統治機構であったことは認識していたが
本国がこれだけどっぷりとつかっていたのは知らなかった
インドの統治ということで 日本語では類を見ない書であることは間違いないです
さらに 私が思ったのは、今の世界中の民営化の流れの問題点とも共通する点が
具体例で指摘されているのが 興味深かった。
つまり 私企業であった東インド会社が、イメージに反して大きな赤字を出したり
政治的に問題になったり、社員の給料の問題など、われわれは歴史に学んでいないと
つくづく感じました
読んで損しません(ちょっと高いと思いますが、、)
2010年7月19日に日本でレビュー済み
よく分からなかった「イギリス東インド会社」について分かるようになります。
・インドに対して独占的な権利を持った会社
・インドを搾取していた会社
・パイレーツオブカリビアンに登場
などと、本書を読む前は「イギリス東インド会社」について正しい理解はありませんでした。
もちろん、本書では表面的な事も理解出来ますが、会社のインドでの問題点や、インド視点からみた会社について書かれています。今では当たり前に使われている「公務員」という考え方もここから発生しています。
正直、このようなマニアックな書籍が手の届きやすい金額で販売されていることに驚いています。
・インドに対して独占的な権利を持った会社
・インドを搾取していた会社
・パイレーツオブカリビアンに登場
などと、本書を読む前は「イギリス東インド会社」について正しい理解はありませんでした。
もちろん、本書では表面的な事も理解出来ますが、会社のインドでの問題点や、インド視点からみた会社について書かれています。今では当たり前に使われている「公務員」という考え方もここから発生しています。
正直、このようなマニアックな書籍が手の届きやすい金額で販売されていることに驚いています。