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西ゴート王国の遺産: 近代スペイン成立への歴史 (中公新書 1283) 新書 – 1996/1/1
鈴木 康久
(著)
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1996/1/1
- ISBN-104121012836
- ISBN-13978-4121012838
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1996/1/1)
- 発売日 : 1996/1/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4121012836
- ISBN-13 : 978-4121012838
- Amazon 売れ筋ランキング: - 184,478位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 53位その他の地域の世界史の本
- - 490位ヨーロッパ史一般の本
- - 947位中公新書
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年10月2日に日本でレビュー済み
『西ゴート王国の…』という題名をみると勘違いするが、本書はローマ侵入前からローマ、西ゴート王国、イスラーム、レコンキスタに到る長大な期間に渡るスペイン通史である。スウェーデンの地図を見るとバルト海北部にゴットラントという島がある。その辺りがゴート族の故郷らしい。ゴート族ははるばる南ロシアに移動しドニエプル河を挟んで東西に分かれた。西側に位置したのが西ゴート族であるが、さらに西進しイベリア半島に安住地を見出した。ゲルマン人は移動期に多くの王国を建設したが近代国家の祖先としてはフランク王国のみだと思っていた私にとっては、西ゴート王国三百年の歴史は大きな発見であった。レコンキスタ後、異教徒に対する異端審問が迅速に開始されたことも本書を一読して得心できた。
2004年3月6日に日本でレビュー済み
古代から統一スペイン、すなわち近世初頭までのスペインについての簡潔な通史です。宗教会議や法制史をも網羅しています。カトリック諸国とイスラムの各君主の即位年代や業績、王位継承争いなどを簡潔に記した政治史になっていて、例えば、レオン王国やカスティリヤ王国の成立の事情を858年のカスティリア伯爵領成立、914年のアストゥリアス王国のレオン遷都、1038年のアストゥリアス王国の建国者ペラーヨの血統の断絶によってカスティリア伯フェルナンド1世のレオン=アストゥリアス王国を継承したことなど的確かつわかりやすく説明しています。イスラム王国の側についても711年の西ゴート王国滅亡から後ウマイヤ朝成立(756年)までの時代はウマイヤ朝アンダルス太守国時代で各太守の任期、1031年の後ウマイヤ朝の断絶後と1224年のムワッヒド朝滅亡後は、アンダルシアに小王国が分立していたことなど細かい部分について丁寧に記述しています。レコンキスタの転機になった戦いにも触れていて、新書にもかかわらず、手元においてスペイン史の知識を整理、確認するうえでうってつけの本です。
2008年5月8日に日本でレビュー済み
歴史というよりは法律の改定の歴史のようでした。
権力者が変わりました、法律が変わりましたというような。
実感として歴史を理解できにくかったです。
権力者が変わりました、法律が変わりましたというような。
実感として歴史を理解できにくかったです。
2004年10月27日に日本でレビュー済み
表題には「西ゴート王国」とありますが、本書はイベリア半島の歴史をフェニキア人による半島進出以前から解き起こし、レコンキスタ運動以後のキリスト教徒による国家統一までを扱っています。
「ピレネーを越えればアフリカだ」とナポレオンが形容したあの半島の歴史を描く場合、ローマ帝政下の時代や、イスラム教圏の時代、そしてスペイン黄金時代といった区切りがおおかたの日本人には最もなじみがあるでしょう。本書のように西ゴート時代に光を当てた書はなかなか類書がなく、貴重な存在といえます。
しかし、これはまるで散文で書いた“歴史年表”だな、というのが本書を読んだ率直な感想です。
○○年、西ゴートの△△が王位を継承。
□□年、その息子の▽▽が王となる。
という具合に次から次へと多くの人々が歴史の舞台へ上がっては消えていくという記述が繰り返されているのです。歴史上発生した出来事が、人々の息遣いを一切排した筆致で実に淡々と記されています。まるで行政機関のまとめた記録文書のようであり、あまりのそっけなさに、あまたの歴史的事実やその主役たる人々が躍動感あふれる様子で読者の前に立ち現れてくるというようなことは望むべくもありません。
なぜこれほどまでに事務手続き風文章でずっと筆を進めているのだろうかといぶかしく思ったのですが、よくよく著者のプロフィールを見てみると、本書の書き手は外務省勤務の現役外交官でした。
もちろん本書のような書き方でも、あまり触れられることのなかった西ゴートを中心に据えているということで「資料」としての価値はあるといえるでしょうし、その意味で本書が役に立つ学生や研究者も少なくないと思います。
それでも、読み物として魅力的かというと、私は残念ながら否定的です。これが講談社現代新書であれば、もう少し人物像が読み手に迫ってくるような、ある種人間臭い描き方で同じテーマを扱っていたでしょう。
「ピレネーを越えればアフリカだ」とナポレオンが形容したあの半島の歴史を描く場合、ローマ帝政下の時代や、イスラム教圏の時代、そしてスペイン黄金時代といった区切りがおおかたの日本人には最もなじみがあるでしょう。本書のように西ゴート時代に光を当てた書はなかなか類書がなく、貴重な存在といえます。
しかし、これはまるで散文で書いた“歴史年表”だな、というのが本書を読んだ率直な感想です。
○○年、西ゴートの△△が王位を継承。
□□年、その息子の▽▽が王となる。
という具合に次から次へと多くの人々が歴史の舞台へ上がっては消えていくという記述が繰り返されているのです。歴史上発生した出来事が、人々の息遣いを一切排した筆致で実に淡々と記されています。まるで行政機関のまとめた記録文書のようであり、あまりのそっけなさに、あまたの歴史的事実やその主役たる人々が躍動感あふれる様子で読者の前に立ち現れてくるというようなことは望むべくもありません。
なぜこれほどまでに事務手続き風文章でずっと筆を進めているのだろうかといぶかしく思ったのですが、よくよく著者のプロフィールを見てみると、本書の書き手は外務省勤務の現役外交官でした。
もちろん本書のような書き方でも、あまり触れられることのなかった西ゴートを中心に据えているということで「資料」としての価値はあるといえるでしょうし、その意味で本書が役に立つ学生や研究者も少なくないと思います。
それでも、読み物として魅力的かというと、私は残念ながら否定的です。これが講談社現代新書であれば、もう少し人物像が読み手に迫ってくるような、ある種人間臭い描き方で同じテーマを扱っていたでしょう。
2001年1月6日に日本でレビュー済み
ゲルマンの一部族であった西ゴーとはイベリア半島に定住しカステーリャ王国を経て近代スペインの基となった。国民性、カトリシズムなど多くの特性が西ゴートに由来する。その意味でも現代スペイン文化、スペイン人を理解する面でも参考になる点が多い。しかしながら本書の表現は多くをカバーしようとするあまり、読み物としては各テーマが説明不足の感は否めない。個別に非常に興味深い人物の多くが、人間として描けていない。題材の面白さから考えると、新書の制約はあるものの、もったいない気がする。またスペイン統一の部分など、アラゴン・カタルーニャ王国との統合など基礎的なことが、読者の予備知識を想定してかまったく抜けている。逆に言えば辞典的に使用するには適しているともいえようか。