基本的にはドイツを中心として、
どのような歴史教育が行われてきたかということに関して、
教科書の記述に注目し、各国のものを比較。
『世界の歴史教科書』と比べると、かなり専門的な内容。
本書は、
ドイツと他国との歴史認識共有の過程を詳述し、
それが困難な道のりであることを記しており、
そこでは最近の日本、中国、韓国の歴史認識問題と、
自然に比較してしまう。
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国際歴史教科書対話: ヨーロッパにおける過去の再編 (中公新書 1438) 新書 – 1998/10/1
近藤 孝弘
(著)
- 本の長さ234ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1998/10/1
- ISBN-104121014383
- ISBN-13978-4121014382
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1998/10/1)
- 発売日 : 1998/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 234ページ
- ISBN-10 : 4121014383
- ISBN-13 : 978-4121014382
- Amazon 売れ筋ランキング: - 826,057位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月2日に日本でレビュー済み
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第二次世界大戦後、日本では歴史教科書の問題がたびたび議論されてきた。
この本はそのような二国間の歴史における共通認識をつくっていく過程を記述された本である。
歴史とはナショナリズムの産物であると思う。
国際化が進む中で、愛「国」心とは何なのか、日本人としてのアイデンティティをどのように形成すればよいのか
考えさせられる一冊である。
この本はそのような二国間の歴史における共通認識をつくっていく過程を記述された本である。
歴史とはナショナリズムの産物であると思う。
国際化が進む中で、愛「国」心とは何なのか、日本人としてのアイデンティティをどのように形成すればよいのか
考えさせられる一冊である。
2017年11月26日に日本でレビュー済み
ドイツとポーランドの間で行われた歴史教科書の記述に関する共通の理解を求めた対話が最初に紹介されている。また、続いてヨーロッパ統合を機に始まった、同様の取り組みの紹介がある。各国史とはいっても、戦争によって国境線が引きなおされるヨーロッパにおいて、領土問題をどのように扱うのか、それはそこに居住する人々をどのように考えるかという問題でもある。ドイツとポーランド、ドイツとフランスなどの間の共通の歴史認識とそれに基づく歴史教科書づくりを目指した対話が行われた経過を見ると、それなりにうまく行ったようであるが、出来上がった歴史教科書は、多くの問題を抱えた近現代の記述はわずかで、それ以前の中世などの記述量が多いものとなった。利害関係は戦争時の敵味方関係であり、それは現在まで尾を引く問題となっている。それらの問題を克服する目的とする対話であったが、一見それが実現したかのようであったものの、現実には、問題克服が難しいことを露呈しているのではないかいうのが、正直な読後感である。それでも、共通の歴史認識を目指す対話の実施は、ヨーロッパの統合のためには必要なことであったと理解される。
2004年1月29日に日本でレビュー済み
この本は、名古屋大学出版会から出されている「ドイツ現代史と国際教科書改善」という筆者の博士論文の内容を分かりやすくしたものである。
日本における「教科書問題」やヨーロッパにおける教育に関心のある人は、一度読んでみることをお勧めする。
この本を読んだ時感じたことは、ヨーロッパの「国際教科書対話」という試みが行なわれてきたことが日本においては、ほとんど紹介されてこなかったことに対する驚きであった。私自身、卒業論文でこの文献を使わせていただいたが、「教科書問題」に関する見方が変わる一つのきっかけともなった本である。
この「対話を行なうことによって互いの国の教科書に存在する偏見を削除していこうとする試み」と定義される活動は90年代ころからはじまった日本と韓国の間での教科書の改善作業にも影響を与えていることから考えてみても、知っておいて損はないであろう。
日本における「教科書問題」やヨーロッパにおける教育に関心のある人は、一度読んでみることをお勧めする。
この本を読んだ時感じたことは、ヨーロッパの「国際教科書対話」という試みが行なわれてきたことが日本においては、ほとんど紹介されてこなかったことに対する驚きであった。私自身、卒業論文でこの文献を使わせていただいたが、「教科書問題」に関する見方が変わる一つのきっかけともなった本である。
この「対話を行なうことによって互いの国の教科書に存在する偏見を削除していこうとする試み」と定義される活動は90年代ころからはじまった日本と韓国の間での教科書の改善作業にも影響を与えていることから考えてみても、知っておいて損はないであろう。