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漢奸裁判: 対日協力者を襲った運命 (中公新書 1544) 新書 – 2000/7/1

4.6 5つ星のうち4.6 6個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (2000/7/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2000/7/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 285ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4121015444
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4121015440
  • カスタマーレビュー:
    4.6 5つ星のうち4.6 6個の評価

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劉 傑
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上位レビュー、対象国: 日本

2020年7月27日に日本でレビュー済み
 日中戦争時、日本に協力した中国人を十派一絡げにして「漢奸」即ち、裏切者、反逆者として勝者の中国国民党が敗者の元国民党No2、汪兆銘(精衛)とその一派を悪の温床として、徹底的に粛清した暗黒裁判です。
 結論を先に言うと、終戦時の被告人の肩書によって、下される判決の内容は決まっていたようで、裁判は全くの形式裁判でした。蒋介石による勝者の裁判です。汪兆銘の墓石も木っ端みじんにされたはずです。
 被告人の大半は中国国民党内の親日派です。日本と連携して中国共産党を倒し、自由で民主的な国家を創設する、と言うものです。
 この見通しは日本側の裏切りにより脆くも崩れ、騙されて利用されたことが分かった時は、後の祭りでした。日本が次第に劣勢となり、追い詰められていく過程を目の前で見ると、彼らも心身を苛まれる思いだったでしょう。
 親日派政権のトップ、汪兆銘は断腸の思いだったでしょう。自分を信じ、ついてきてくれた同志を思うと平静ではいられません。その心労で、汪兆銘も不治の病に侵され、1944年11月か?日本本土の医療機関で亡くなります。
 日本の敗戦後、彼は、20世紀の秦檜になります。こう書くと、後に残された人々の悲惨な運命が分かるでしょう。有名な「男装の麗人」とて例外ではありません。
 本書を読めば一目瞭然。我が国も大いに罪作りです。こういう日本に騙され、見捨てられた中国要人の無念を我々、日本人は決して忘れてはいけません。日本政府は中国の問題として関わる気はなし。多分、そうでしょう。また、新たな火種を抱えたくないでしょうから。皆さんはどうです?世のため人のため、無念を晴らしてあげますか?日本人も腰を落ち着けて考えましょう。
 長話、それとも私の心配事、ここまで拝読させて、すみません。本当にありがとうございました。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そうフランスだけではなくもっと身近なケーススタディがありましたね。漢奸裁判です。つまり戦後に中国国民党によって行われた対日協力者の弾劾裁判です。ほとんどこれを取り上げた文献というのはこれまで読んだことがありませんでした。一種のタブーなのかもしれません。ノスタルジーと同情が日本側の基調で断固たる否定が中国側の対応だとすればそこには学問的な作業が成立する隙間なんかはないのかもしれません。そういう意味では貴重な作品です。この作品では主に汪兆銘とその周辺の人物が取り上げられます。学術書らしくドライな筆致で私情やノスタルジーそして悲劇的な矛盾への諦観は徹底的に排除されています。結果として浮かび上がるのは、日本側の対日協力者との対応における徹底的なリアリズムです。もっともこのリアリズムは長期的なトレンドへの鋭敏な感性に欠落するため、そのグロテスクなまでの謀略さが強調されてしまいます。一方で浮き彫りになるのは、中国人の本能ともいうべき党派性に促される二面性です。ここでは南京政権の戦時中における重慶の蒋介石との秘密の交流の一端が取り上げられます。蒋介石の直接の関わりを示す証拠も提示されているかのようです。いつもながらの面従腹背です。そして裁判の政治性も強烈です。結果として示唆されるのは日中関係の本質的な二律背反性です。おそらくこの両者の間には両立するものは存在しないかのようです。そういう意味ではこの二国の関係の過去の歴史の現代にもつインプリケーションも深いものがあるのでしょう。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年1月10日に日本でレビュー済み
日本の傀儡政権であった南京の汪兆銘政権に興味があって本書を手に取りました。従来の日本の研究者が取り上げてこなかったテーマだったと思いますが、読みすすめる内に大変な労作であることも理解できました。

筆者の劉傑氏は早稲田大学社会科学総合学術院教授で、東京大学大学院人文科学研究科博士課程を修了し博士(文学)の学位を取得した方です。中華人民共和国の国籍であり、日本の大学で教鞭をとり、研究生活を続けている研究者ですから、その記述も資料に基づき、実証的に証明しようした姿勢は評価できると思います。当時の写真、資料、中国での研究書など丹念におっていると思います。

章立ては、第1章謀略、第2章「漢奸」への道、第3章「漢奸」の価値、第4章南京政府の終戦、第5章「党は分裂すべからず」、第6章蒋介石の判断、第7章「主戦」と「主和」―さまざまな「漢奸裁判」、となっています。

「漢奸裁判」というタイトルから伺えるように、日本に協力した人物を罰するという性格を持っていますので、中国の政府からみた一方的な主張になるのは仕方がないかも知れません。
敵国であった日本政府との間にたって難しい条件の中で、和平を考えてきたという側面は、汪兆銘政権にあったでしょうし、そこでの陳公博などの重臣も当然同様の考え方を持つわけで、日本敗戦後結局相当数の漢奸が処刑されたのは、政権維持のためとは言え、裏切り者のレッテルはある意味一方的なものでしょう。215ページに記載してあるように「裁判所の決定は形式にすぎない。最終的な結論を出すのは蒋介石である」との陳公博の言葉は本質をついていると思います。そのような政治的力学を理解しながら、本書の資料や記述を眺めるとまた別の意味合いが見えてくると思います。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在中国は中国共産党支配の国であり、国交回復前のように「中共」と呼ぶ方がその実態をよく表しているが、これはその中国共産党が延安の山奥に引っ込んでいる時代の話である。日本は軍部の独走によって蒋介石軍を敵に回し南京を陥落させたが、重慶に逃げた蒋介石を追い詰めることができなかった。そこで中国国民党の日本びいきの汪兆銘一派をだまして南京傀儡政府を作らせ、戦後彼らは「漢奸」として裁かれた話である。

日本は彼らの最低限の要求である「中国本土からの撤兵(満州を除く)」などさらさらする気がないのに、また彼らが日本に協力すれば他の中国人から「漢奸」と責められることを承知で汪兆銘たちに南京政府を作らせた。もちろん彼らの中にも周仏海のようにうまく立ち回った者もいたが、ほとんどの者が死刑になったりひどい目にあわされた。

これは日本の大東亜戦争における恥部であまり触れられてほしくなく、中国共産党が関わっていないので、近代史においても捨て置かれた感があった。しかし日本に協力した彼らにどんな思惑があろうと協力した歴史的事実は残っており、彼らの骨を拾うつもりで読んだ。「漢奸」ものとしては入門書のレベルで、他の本も読み進めたい。