もともとは発達心理学が専門の著者が自分自身の経験から出た仮説から、これまで当たり前だった「子供の価値」の変化を検証している。
この本では、「産む性」である女性側からの視点がよくわかる。子育てが難しい社会といわれるが、女性が(多くて二人しか)産まない選択をする心理的な要因を-聴き取り結果のグラフ、女性の就職、日本人家庭の歴史、ほかの国との比較-などから明らかにしていく。そして「子供を作る時代の問題」にどう向き合っていくか。セクシャル・ライツおよびリプロダクティブ・ヘルスについても書かれている。
男性には耳の痛い話もあるが男性、女性ともに読んでほしい、そして現状を理解し、そして選択したい。
15年以上前のものだがこれからの社会のために必読の書。
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子どもという価値: 少子化時代の女性の心理 (中公新書 1588) 新書 – 2001/5/1
柏木 惠子
(著)
- ISBN-104121015886
- ISBN-13978-4121015884
- 出版社中央公論新社
- 発売日2001/5/1
- 言語日本語
- 本の長さ236ページ
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2001/5/1)
- 発売日 : 2001/5/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 236ページ
- ISBN-10 : 4121015886
- ISBN-13 : 978-4121015884
- Amazon 売れ筋ランキング: - 308,378位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2017年11月27日に日本でレビュー済み
2013年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
時代によって、
国によって、
性別によって、
子供の意味が異なるのを知れてよかったです。
私の住むんでいる所では、
結婚したら次は子供、
という価値観が幅を利かせている地域なので、
そういう心ない意見に傷つけられても、
客観的なデータから反論できる、
そんな根拠となるような心強い図書でした。
私は子供大好き~、って方ではないので筆者の意見に共感できました。
国によって、
性別によって、
子供の意味が異なるのを知れてよかったです。
私の住むんでいる所では、
結婚したら次は子供、
という価値観が幅を利かせている地域なので、
そういう心ない意見に傷つけられても、
客観的なデータから反論できる、
そんな根拠となるような心強い図書でした。
私は子供大好き~、って方ではないので筆者の意見に共感できました。
2013年3月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
んー、正直に言いますと、けっこう読みづらい文章のように感じたしだいです。なんか冗長な気がしました。でもページの角を折ったとこが幾つか。
┏━━━━━━━━━━
高学歴の専業主婦ほど育児に時間的な負担を感じている。その能力、関心、意欲などは育児だけでは不完全燃焼になるからだ。 p104
┗━━━━━━━━━━
膝を打った指摘でありました。頭のよい女性さんほど、自分の時間、ていうか、子どもがいない状況で集中してやりたいことが多い、でしょうね、たしかに。逆に、あまり頭のよろしくない女性さんだと、ケータイとかテレビとか、子どもがいても何とかできる程度のことにしかモチベーションが向かない。のかな。
専業で育児をやっちゃダメよ、危ないよ、もっとよその人の手を借りたほうがいいよ、ていうのがこの本のテーマであります。ほんとにその通り。
女性の進学率はどんどん増えているわけで、てことは、上述のような育児不安も必然的に増殖してしまうわけで。しかも都合の悪いことに、そういう真面目で優秀な女性さんほど「努力」してしまうわけで。
三歳未満の子ども相手に「努力」なんて糞の役にも立たんですけえね、ほんとうに。やってみればもう顔面蒼白になるほど思い知らされるですね。さっさと諦めて他人様の手を借りたほうが。
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高学歴の専業主婦ほど育児に時間的な負担を感じている。その能力、関心、意欲などは育児だけでは不完全燃焼になるからだ。 p104
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膝を打った指摘でありました。頭のよい女性さんほど、自分の時間、ていうか、子どもがいない状況で集中してやりたいことが多い、でしょうね、たしかに。逆に、あまり頭のよろしくない女性さんだと、ケータイとかテレビとか、子どもがいても何とかできる程度のことにしかモチベーションが向かない。のかな。
専業で育児をやっちゃダメよ、危ないよ、もっとよその人の手を借りたほうがいいよ、ていうのがこの本のテーマであります。ほんとにその通り。
女性の進学率はどんどん増えているわけで、てことは、上述のような育児不安も必然的に増殖してしまうわけで。しかも都合の悪いことに、そういう真面目で優秀な女性さんほど「努力」してしまうわけで。
三歳未満の子ども相手に「努力」なんて糞の役にも立たんですけえね、ほんとうに。やってみればもう顔面蒼白になるほど思い知らされるですね。さっさと諦めて他人様の手を借りたほうが。
2002年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書では、少子化の原因を「女性にとっての子どもの価値」の変化を切り口に分析している。無味乾燥な人口データを、身近な問題からアプローチした良書である。子どもを産むか否かは、女性がどう生きるかという問いそのものである。少子化問題、それはすなわち女性の心の問題であると筆者は語っている。
2004年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一卵性母娘、過保護、子離れできない母親、一方で幼児虐待、DINKS……こんな言葉がマスコミを賑わす現代、私たちが普通に「子は宝、かけがえのない存在」と思っていた前提が、実は崩れつつあるのではないだろうか。否、「子は宝」の前提自体、作られ強制された概念であって、本来の親子関係というのはまた別の価値観なのかもしれない……。というように、子と親の関係に新しい視点を提供してくれるのがこの本だ。
当書を読んで「目から鱗」の指摘は以下のようなもの。
・女性の社会進出と少子化とは必ずしもリンクしていない(働く女性と専業主婦とで、子どもの数はいずれも2~3人)
・今は子どもに男子より女子が望まれる。
・専業主婦でない方が、何年か経った後での結婚満足度が高い。
・結婚生活に不満を持つのは、夫より妻の方が圧倒的に多い。
新書の限界か、文章が正直拙く読み心地が良いとは言えない。それでも問題点、注目点がダイジェストにまとまっていてお手ごろな入門書である。
当書を読んで「目から鱗」の指摘は以下のようなもの。
・女性の社会進出と少子化とは必ずしもリンクしていない(働く女性と専業主婦とで、子どもの数はいずれも2~3人)
・今は子どもに男子より女子が望まれる。
・専業主婦でない方が、何年か経った後での結婚満足度が高い。
・結婚生活に不満を持つのは、夫より妻の方が圧倒的に多い。
新書の限界か、文章が正直拙く読み心地が良いとは言えない。それでも問題点、注目点がダイジェストにまとまっていてお手ごろな入門書である。
2006年10月25日に日本でレビュー済み
『子どもという価値』とはなかなかイメージしづらいが、主に親の立場から子どもが
存在するという状況を時代推移、経済的負担、文化的背景、避妊技術の発達から
読み解き、現在の日本が置かれている少子化の根本原因について思索が広げられている。
著者が学者であるためなのか、やや総説的な取り扱いになっていて、著者の推論や
示唆で結論が占められている部分が多くて、将来的な視点を提言できないままに話題が
展開されており、ややまとまりに欠け、また、文章表現も単調な気がするが、
子どもを産む(産まない)に至る親の心理面から得られたデータを層別して多面的に
解析した結果は、十分に評価されるべきであると感じた。
既に5年以上出版から経っている本ではあるが、今なおこれらの視点は古びてはいないし、
これら問題に対しての政策面における方法論はますます重要となってくると考えられる。
少子化により既に国の活力が低下しつつある現在、私たち国民は本書を一読し、
なぜ子どもを持つ(持った、持たない)のか、について再考が迫られる時期に
来ているのではないだろうか。
存在するという状況を時代推移、経済的負担、文化的背景、避妊技術の発達から
読み解き、現在の日本が置かれている少子化の根本原因について思索が広げられている。
著者が学者であるためなのか、やや総説的な取り扱いになっていて、著者の推論や
示唆で結論が占められている部分が多くて、将来的な視点を提言できないままに話題が
展開されており、ややまとまりに欠け、また、文章表現も単調な気がするが、
子どもを産む(産まない)に至る親の心理面から得られたデータを層別して多面的に
解析した結果は、十分に評価されるべきであると感じた。
既に5年以上出版から経っている本ではあるが、今なおこれらの視点は古びてはいないし、
これら問題に対しての政策面における方法論はますます重要となってくると考えられる。
少子化により既に国の活力が低下しつつある現在、私たち国民は本書を一読し、
なぜ子どもを持つ(持った、持たない)のか、について再考が迫られる時期に
来ているのではないだろうか。
2017年4月28日に日本でレビュー済み
読了:2017年044冊(3月14冊)★3.8
『子どもという価値―少子化時代の女性の心理 (中公新書)』 2001/5、柏木 恵子 (著)
非常に良書でした、10年前の本とは思えない。子どもにはもちろん“価値”がある。それを前提に、子どもがいる/いないことによって、人生は心理的・経済的・社会的にどのように変化するのか、ということが骨子。
医療技術の発達とともにリプロダクティブライツも発展した。子どもは「産む」から計画的に「つくる」時代への変化する。少子化とは、それと表裏一体になって進んできた。子どもをもつことによって、心理的・経済的・社会的にも様々な制限が課せられる(それとともに喜びなどの正の作用もあるが)。それらと子どもがいないことの利点を天秤にかける。その天秤をいう選択の余地が増えたことが現代の少子晩婚化を招いていることである。もう「産めよ増やせよ」とは誰も思っていない。
その選択の時代における“できちゃった婚”は上手くいかない場合は多い。妻側の不満としてだけではなく、誕生した子供に対して、である。“できちゃった”子どもは、望まれずに誕生したことで、研究によっては、病気や入院回数が多く、学業成績も芳しくない、家庭や学校での適用も悪いなど、心身ともに発達に問題が生じやすいそうです。
今日、子どもは性行為の自然・当然の結果ではなくなり、女性や夫婦の意思と選択の結果「つくる」ものと成りました。その“価値”について、改めてじっくり考える機会をもつべきであると再認識しました。
───アメリカには、Childless By Choiceと明言しているグループがあるそうです。子どもが生まれていないのではない、自分から子供を持たないことを主体的に決めた人々です。前述の人々も、まさにChildless By Choiceですが、日本ではそう明言しにくい風土があります。子どもをもつのが当たり前、子どもがいて一人前という風潮が、日本の社会では今なお強いからです。それは、女性の人生に対する不当な圧力ではないでしょうか。(p.108-109)
───今から10年ほど前でしょうか、婦人週間に当たって「今、個性は性を超える」という標語を総理府が掲げたことがありました。「今」とは言うものの、それは現実がそうだというのではなく、これからの社会の目標としての言葉でしたが、その含意は、前述のような性による分業やしつけが最適性を喪失し、一人ひとりの個性が活かされることが求められる社会を想定しての、大変ヒットな標語だと思いました。(p.194)
『子どもという価値―少子化時代の女性の心理 (中公新書)』 2001/5、柏木 恵子 (著)
非常に良書でした、10年前の本とは思えない。子どもにはもちろん“価値”がある。それを前提に、子どもがいる/いないことによって、人生は心理的・経済的・社会的にどのように変化するのか、ということが骨子。
医療技術の発達とともにリプロダクティブライツも発展した。子どもは「産む」から計画的に「つくる」時代への変化する。少子化とは、それと表裏一体になって進んできた。子どもをもつことによって、心理的・経済的・社会的にも様々な制限が課せられる(それとともに喜びなどの正の作用もあるが)。それらと子どもがいないことの利点を天秤にかける。その天秤をいう選択の余地が増えたことが現代の少子晩婚化を招いていることである。もう「産めよ増やせよ」とは誰も思っていない。
その選択の時代における“できちゃった婚”は上手くいかない場合は多い。妻側の不満としてだけではなく、誕生した子供に対して、である。“できちゃった”子どもは、望まれずに誕生したことで、研究によっては、病気や入院回数が多く、学業成績も芳しくない、家庭や学校での適用も悪いなど、心身ともに発達に問題が生じやすいそうです。
今日、子どもは性行為の自然・当然の結果ではなくなり、女性や夫婦の意思と選択の結果「つくる」ものと成りました。その“価値”について、改めてじっくり考える機会をもつべきであると再認識しました。
───アメリカには、Childless By Choiceと明言しているグループがあるそうです。子どもが生まれていないのではない、自分から子供を持たないことを主体的に決めた人々です。前述の人々も、まさにChildless By Choiceですが、日本ではそう明言しにくい風土があります。子どもをもつのが当たり前、子どもがいて一人前という風潮が、日本の社会では今なお強いからです。それは、女性の人生に対する不当な圧力ではないでしょうか。(p.108-109)
───今から10年ほど前でしょうか、婦人週間に当たって「今、個性は性を超える」という標語を総理府が掲げたことがありました。「今」とは言うものの、それは現実がそうだというのではなく、これからの社会の目標としての言葉でしたが、その含意は、前述のような性による分業やしつけが最適性を喪失し、一人ひとりの個性が活かされることが求められる社会を想定しての、大変ヒットな標語だと思いました。(p.194)
2023年3月20日に日本でレビュー済み
1章 子どもの価値展望
2章 人類初の人口革命―子どもの命と親の愛情の変質
3章 なぜ子どもを産むか―子どもの価値
4章 人口革命下の女性の生活と心の変化―子どもの価値・産む理由の変化の背景
5章 子どもをつくる時代の問題
2章 人類初の人口革命―子どもの命と親の愛情の変質
3章 なぜ子どもを産むか―子どもの価値
4章 人口革命下の女性の生活と心の変化―子どもの価値・産む理由の変化の背景
5章 子どもをつくる時代の問題