著者は、近現代ロシアの専門家であるから、日露双方の視点で述べられている。
ただそれだけでなく、世界史の中で「日露戦争」がどういう位置づけで、後の世界や両国のその後の歴史にどういう影響を与えたのか、というところまで述べられて示唆に富んでいる。
そもそも、この戦争は、日本のロシアに対する過剰な恐怖とロシアの日本に対する過小評価がもたらした不幸な歴史であり、交渉を打ち切ったのは、日本だということを忘れてはいけない。
日本人の世界観は、敵か味方か、という二元論に走りがちで、昨今も周辺国の武力に過剰に脅え、危機を煽りがちであるが、不幸な歴史を繰り返さない為に歴史を複数の視点から検証すべきである。
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日露戦争史 - 20世紀最初の大国間戦争 (中公新書 1792) 新書 – 2005/4/25
横手 慎二
(著)
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背景となる国際情勢、双方の状況分析と戦術、戦後の影響など、日露戦争の歴史的意味を多角的に描く。
- 本の長さ212ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2005/4/25
- ISBN-104121017927
- ISBN-13978-4121017925
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- 出版社 : 中央公論新社 (2005/4/25)
- 発売日 : 2005/4/25
- 言語 : 日本語
- 新書 : 212ページ
- ISBN-10 : 4121017927
- ISBN-13 : 978-4121017925
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2018年1月25日に日本でレビュー済み
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日露戦争を日本とロシアの両者、世界情勢から説明しています。本書によるとロシアには東アジアで一貫した政策があったわけではなく、財政的に余裕がなく朝鮮において地歩を固めるゆとりもなかった。また日本の陸軍・海軍は基本的にそれぞれ独立して行動して、当面の小さな作戦目標を達成すべく状況対応的に行動した。そのように日露戦争の脱神話的なバランスのよい説明をしている点は評価できます。ただし本書には重大な記述上の欠落があるように考えられます。それは朝鮮の政治外交状況の説明です。すべてを語ることはできませんが、この戦争では朝鮮半島に日本軍が派遣され、仁川沖で海鮮までしていて、さらに戦争の原因の一つが日清戦争後の朝鮮政府のロシアへの接近であったことは多くの類書に記載されていて、朝鮮の政治外交状況を語ることは日露戦争を語るうえで必須と考えられます。しかし本書ではほとんど記述がありません。当時の英、仏などの対応も目配りして書いていることを考えると不自然と考えられます。
2022年1月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
太平洋戦争の敗戦による混乱を見た身としては戦争はもうこりごりだ二度と起こって欲しくないし、他国の戦争に巻き込まれるのもご免だ。とは言うものの、現実の情勢を見るとウクライナを挟んでは米露が、台湾海峡では米中が睨み合っている。一歩間違えれば戦争だ。他にも火種はいくつもある。戦争の危険を避ける方策はないものか。
ひとつの手懸りとして日本が過去に経験した戦争を見直したら或は何かヒントがあるかも知れない。そんな思いからこの本を読んだ。日清戦争でも太平洋戦争でも良かったのだがたまたま手元にあったのが日露戦争を扱ったこの本だったことからまずこれを読むことにした。
19世紀は欧州列強による植民地争奪戦全盛の時代であったが当時日本にとって警戒すべき相手はロシアであった。ロシアは大国であるがその国土は北に偏っており気候の温暖な南方への進出は昔からの念願であった。極東地域で言うならば日本海に面したウラジオストクは冬季には氷結して港として使えない。日本ではロシアへの警戒心は江戸時代からあったが明治時代になってロシアがシベリア鉄道の敷設を始めたことでその警戒感が高まった。ロシアは自国内に敷設するだけではなく、工事が容易で距離的にも有利な清国(中国)領内を通す方法も並行して選び、清国との交渉の末にこの計画を実現した。これはロシアが清国国内に特別の権益を獲得したことを意味し、この地域をロシアの勢力圏に取り込んだということでもある。
清国東北部(満州)に地歩を築いたロシアはさらに南の朝鮮半島にも進出してくるのではないか、そうなると日本とは狭い海峡を挟んで対峙することになり、国の安全保障上看過できないと考えた日本政府、軍部は事態を改善しようとロシアとの交渉を始めたが結局交渉はまとまらず外交関係断絶、次いで宣戦布告の道を選んだ。
ここまでを見て感じるのは日露開戦に至った基本的な要因として先ず国家の自衛本能とでも言うべき要因が考えられる。もう一つは交渉相手への不信感と猜疑心ということになろう。一例は日本と交渉を続ける一方でロシアは清国との間で共同防衛を目的とした秘密協定を結ぶ。日本からみればこれは危険な陰謀と見えたようだ。これらの事情から外交的交渉では決着できないだろうという考えに傾いていった。
この本では当時の事情や考え方を記述するに当たって日本、ロシア両国の状況を並行して取り上げている。どちらかに偏ることなくいわば鳥の眼から見るように俯瞰的に見ているので説得性があると思った。
冒頭に書いた「戦争を避けるには」という課題への回答はこの一冊だけでは見えてこない。国家の自衛本能、相手への猜疑心というものはこの日露戦争に至る過程から読み取ることができるけれども、まだまだ他にも要因はあるだろう。それはなにか?戦争を避けるには一体どうしたらよいのか?
ひとつの手懸りとして日本が過去に経験した戦争を見直したら或は何かヒントがあるかも知れない。そんな思いからこの本を読んだ。日清戦争でも太平洋戦争でも良かったのだがたまたま手元にあったのが日露戦争を扱ったこの本だったことからまずこれを読むことにした。
19世紀は欧州列強による植民地争奪戦全盛の時代であったが当時日本にとって警戒すべき相手はロシアであった。ロシアは大国であるがその国土は北に偏っており気候の温暖な南方への進出は昔からの念願であった。極東地域で言うならば日本海に面したウラジオストクは冬季には氷結して港として使えない。日本ではロシアへの警戒心は江戸時代からあったが明治時代になってロシアがシベリア鉄道の敷設を始めたことでその警戒感が高まった。ロシアは自国内に敷設するだけではなく、工事が容易で距離的にも有利な清国(中国)領内を通す方法も並行して選び、清国との交渉の末にこの計画を実現した。これはロシアが清国国内に特別の権益を獲得したことを意味し、この地域をロシアの勢力圏に取り込んだということでもある。
清国東北部(満州)に地歩を築いたロシアはさらに南の朝鮮半島にも進出してくるのではないか、そうなると日本とは狭い海峡を挟んで対峙することになり、国の安全保障上看過できないと考えた日本政府、軍部は事態を改善しようとロシアとの交渉を始めたが結局交渉はまとまらず外交関係断絶、次いで宣戦布告の道を選んだ。
ここまでを見て感じるのは日露開戦に至った基本的な要因として先ず国家の自衛本能とでも言うべき要因が考えられる。もう一つは交渉相手への不信感と猜疑心ということになろう。一例は日本と交渉を続ける一方でロシアは清国との間で共同防衛を目的とした秘密協定を結ぶ。日本からみればこれは危険な陰謀と見えたようだ。これらの事情から外交的交渉では決着できないだろうという考えに傾いていった。
この本では当時の事情や考え方を記述するに当たって日本、ロシア両国の状況を並行して取り上げている。どちらかに偏ることなくいわば鳥の眼から見るように俯瞰的に見ているので説得性があると思った。
冒頭に書いた「戦争を避けるには」という課題への回答はこの一冊だけでは見えてこない。国家の自衛本能、相手への猜疑心というものはこの日露戦争に至る過程から読み取ることができるけれども、まだまだ他にも要因はあるだろう。それはなにか?戦争を避けるには一体どうしたらよいのか?
2020年8月21日に日本でレビュー済み
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満足しています。
2015年7月13日に日本でレビュー済み
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日露戦争というと、どうしても日本海海戦などの華々しい戦果に目がいきがちですが、
本書は具体的な戦闘よりも、開戦にいたる過程を日露双方の視点から冷静かつ丁寧に分析しています。
本書は具体的な戦闘よりも、開戦にいたる過程を日露双方の視点から冷静かつ丁寧に分析しています。
2012年8月26日に日本でレビュー済み
とかく戦争というと軍事面が強調されるが、戦争するには資金と戦後の処理能力が重要である。戦史一般にありがちなように、本書もこの観点が弱すぎる。
日露戦争は明らかに日本軍のほうが消耗したし、資金も半端でなく消費した。軍事面から言ったら、負けたと言われれもおかしくないレベルの消耗である。勝ったのは戦後の政界に向けた政治宣伝と共産主義運動、民族紛争をあおった外務省の努力が大きいのだが、その点がないのは問題である。
日露戦争は明らかに日本軍のほうが消耗したし、資金も半端でなく消費した。軍事面から言ったら、負けたと言われれもおかしくないレベルの消耗である。勝ったのは戦後の政界に向けた政治宣伝と共産主義運動、民族紛争をあおった外務省の努力が大きいのだが、その点がないのは問題である。
2021年8月28日に日本でレビュー済み
日本の立場から日露戦争を叙述した書籍は何冊もあるだろうが、本書の特徴は、著者がロシア・ソ連史の研究者であることから、日本側の視点に加え、ロシア側の視点も検証されていて、日露戦争の総合的な通史になっていることにある。
これまで日露戦争というと『坂の上の雲』や映画『二百三高地』の印象が強く、その政治的・外交的背景については、ざっくりとした知識しかなかったが、本書を読んで日露戦争の全体像を把握することができた。戦史的には、日本軍にとって旅順攻略が来るべき日本海海戦に向けて何としても必要な作戦であったことをよく理解できた。
惜しむらくは、巻末に主要な動きがわかる年表ともう少し詳しい地図がほしかった。
これまで日露戦争というと『坂の上の雲』や映画『二百三高地』の印象が強く、その政治的・外交的背景については、ざっくりとした知識しかなかったが、本書を読んで日露戦争の全体像を把握することができた。戦史的には、日本軍にとって旅順攻略が来るべき日本海海戦に向けて何としても必要な作戦であったことをよく理解できた。
惜しむらくは、巻末に主要な動きがわかる年表ともう少し詳しい地図がほしかった。
2014年2月24日に日本でレビュー済み
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自虐史観とか修正史観とかの対立にどこか水掛け論的な、あるいは中傷合戦的で扇情的な本が横行する中、
朴訥と書かれた本書のような本に出会うとホッとする。
また新たな史料が出てきたら、その都度改訂を続けていただきたい本です。
朴訥と書かれた本書のような本に出会うとホッとする。
また新たな史料が出てきたら、その都度改訂を続けていただきたい本です。