対談形式の本は理解しやすい。そして思わぬ発見がたくさんあるので楽しい。この本はそんな本だった。
例えば色盲・色弱の話。白人の色弱率は高いという。8%というから、それはすでに人間ひとりひとりの個性のうちと言える。問題は、バリアフリー化を勧められるがどうかだ。私自身は検査では全く出てこないし、身内にもいないのだが、でも私は日常生活の中で「あれ?」と色の認識をとまどういくつかの色があるのを自覚している。
言語と脳の話では、バイリンガルの人がいくつかの言語を使っているとき、使用する言語によって自分の人格(性格、だと思うが)が変わる、というところ。これも以前から言われていることだが、やはりそうなのだなあと思った。また、私は左利きの人は優位脳が右脳なのだと思い込んでいたが、そうではなく、左利きの中でも右脳が優位脳な人は7分の1くらいだということ。そして両利きの人が人口の1%くらいいるということ。うらやましいが、その人たちにはその人たちの悩みもあるのかもしれない。ただし、ここでは詳しいことには触れられていない。
そして、一番興味があったのが双生児の脳科学。ここに出てくる双生児兄弟は、どちらも大学院生なのだが、これが意外と違う発達過程を遂げていることが意外だった。根本の部分は似ているのだろうが、趣味・宗教その他、かなり違ってくるのは後天的なものなのだろう。
脳とコンピュータの項目も面白く読んだ。昔から、いつか自己学習型のコンピュータができて、会話したりいろいろとできればいいなと私は思ってきたが、意思疎通の問題、処理速度の違いの問題など、大きな課題も生まれることだろう。
ともかく、いろいろな興味が喚起される1冊だった。
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遺伝子・脳・言語: サイエンス・カフェの愉しみ (中公新書 1887) 新書 – 2007/3/1
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購入オプションとあわせ買い
「サイエンス・カフェ」は、一般の人々が科学者と一緒に、日常的な言葉で考える貴重な機会だ。参加しながら、いつのまにか科学的に考える習慣が身についていたら素晴らしい。遺伝子研究の堀田氏と、脳研究の酒井氏を講師に催された「カフェ」を再現する本書は、市民と科学者の刺激的な交流の記録である。現代科学のビッグ・トピックである、遺伝子・脳・言語の最新研究をはじめ、興味尽きない身近な話題が続々と登場する。
- 本の長さ243ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2007/3/1
- ISBN-104121018877
- ISBN-13978-4121018878
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 243ページ
- ISBN-10 : 4121018877
- ISBN-13 : 978-4121018878
- Amazon 売れ筋ランキング: - 730,834位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2009年12月1日に日本でレビュー済み
この本を読んでから、同じ中公新書の「言語の脳科学」を読みました。
内容はかなり重複しますが、ここに書かれてあることの背景が、「脳科学」を読むと
よく理解できます。
「脳科学」が名著であることを改めて納得。
こうしてペアになる本を読み継ぐのも、よいものです。
内容はかなり重複しますが、ここに書かれてあることの背景が、「脳科学」を読むと
よく理解できます。
「脳科学」が名著であることを改めて納得。
こうしてペアになる本を読み継ぐのも、よいものです。
2007年8月9日に日本でレビュー済み
自分の大学でもサイエンスカフェがやっていて、どんなもんなやと思い、本書を手に取った。
脳と遺伝子から始まり、最後は「分かる」とは何かという話題にまで転じていたが、こちこちの専門書というわけではなく、多様なカフェの参加者が堀田、酒井両先生が答えていくというスタイルをそのまま反映した内容であった。
僕は言語に関する研究については全然知らなかったが、いろいろ発見がいっぱいあって単純に知的に楽しめた。前のレヴュアーのゴルゴさんが仰られていたように「科楽」を楽しめると思う。
研究者もこのような場にどんどん出て行って、一般の人と話すことで新たな気づきもあるだろうし、科学をもっと気楽なものとして広めることができるんじゃないかなあ、としみじみ感じた。
カフェとは関係ないが、序文として堀田先生が科学の未来像についてちょこっと意見を述べられている。21世紀の科学は生命科学が他の分野と融合できるかに係っているとのこと。複雑なものを全体として複雑なままどう捉えるか。これができなければ科学はつまらないものになってしまう。これには深く共感した。
脳と遺伝子から始まり、最後は「分かる」とは何かという話題にまで転じていたが、こちこちの専門書というわけではなく、多様なカフェの参加者が堀田、酒井両先生が答えていくというスタイルをそのまま反映した内容であった。
僕は言語に関する研究については全然知らなかったが、いろいろ発見がいっぱいあって単純に知的に楽しめた。前のレヴュアーのゴルゴさんが仰られていたように「科楽」を楽しめると思う。
研究者もこのような場にどんどん出て行って、一般の人と話すことで新たな気づきもあるだろうし、科学をもっと気楽なものとして広めることができるんじゃないかなあ、としみじみ感じた。
カフェとは関係ないが、序文として堀田先生が科学の未来像についてちょこっと意見を述べられている。21世紀の科学は生命科学が他の分野と融合できるかに係っているとのこと。複雑なものを全体として複雑なままどう捉えるか。これができなければ科学はつまらないものになってしまう。これには深く共感した。
2007年3月29日に日本でレビュー済み
サイエンス・カフェで科学について語り合うのはどんな感じなのか?その雰囲気が良く伝わってくる良書です。章立ては次の通りです。
序 ラジオ少年から脳の科学者へ(←堀田先生の自叙伝)、第1回「脳をつくる遺伝子と環境」、第2回「脳はどのように言葉を生み出すか」、第3回「手話の脳科学」、第4回「双生児の脳科学」、第5回「脳とコンピューター」、第6回「分かる」とは何か
このサイエンス・カフェに参加している市民の教養レベルは総じて高く、かなり突っ込んだ内容の会話を楽しめます。実際にそのカフェに居て、興味深く会話を聞いている感じに浸れますね。"科楽"な雰囲気が楽しめますょ。(酒井先生の著書「言語の脳科学」「科学者という仕事」を読んでいても、まだ読んでいなくても、本書は楽しめます。本書で興味を覚えたら、それらを読み進めると良いかも)
なお「脳とコンピューター」の回では、最近話題になった将棋ソフト「Bonanza」のことを念頭におくと、また違った読み方が出来ると思います。「Bonanza」の設計指針はこの章で語られた将棋ソフトとちょっと違うので。「量は質を変える」好例だと思います。(このカフェが開催されたのは2005年のことで、Bonanzaがまだ今ほどメジャーになっていないのです) Bonanzaが「limited sloppiness」(限定的いい加減さ)を実現するとしたらどうなるんだろう、とか考えると愉快でした。
序 ラジオ少年から脳の科学者へ(←堀田先生の自叙伝)、第1回「脳をつくる遺伝子と環境」、第2回「脳はどのように言葉を生み出すか」、第3回「手話の脳科学」、第4回「双生児の脳科学」、第5回「脳とコンピューター」、第6回「分かる」とは何か
このサイエンス・カフェに参加している市民の教養レベルは総じて高く、かなり突っ込んだ内容の会話を楽しめます。実際にそのカフェに居て、興味深く会話を聞いている感じに浸れますね。"科楽"な雰囲気が楽しめますょ。(酒井先生の著書「言語の脳科学」「科学者という仕事」を読んでいても、まだ読んでいなくても、本書は楽しめます。本書で興味を覚えたら、それらを読み進めると良いかも)
なお「脳とコンピューター」の回では、最近話題になった将棋ソフト「Bonanza」のことを念頭におくと、また違った読み方が出来ると思います。「Bonanza」の設計指針はこの章で語られた将棋ソフトとちょっと違うので。「量は質を変える」好例だと思います。(このカフェが開催されたのは2005年のことで、Bonanzaがまだ今ほどメジャーになっていないのです) Bonanzaが「limited sloppiness」(限定的いい加減さ)を実現するとしたらどうなるんだろう、とか考えると愉快でした。
2007年3月29日に日本でレビュー済み
遺伝子研究と脳研究を代表する第一人者が、一般の人々と交流しつつ、身近な話題から最先端の科学的テーマにいたるまで語る。
最先端の高度なトピックも含まれるが、著者の身近な経歴なども語られ、必ずしも敷居は高くない。むしろ、これらののテーマが我々の生活の延長線上にあることを感じさせてくれる。
「理科離れ」などが問題とされているが、科学立国日本を支える上で本書のような試みは意義深いものといえよう。
最先端の高度なトピックも含まれるが、著者の身近な経歴なども語られ、必ずしも敷居は高くない。むしろ、これらののテーマが我々の生活の延長線上にあることを感じさせてくれる。
「理科離れ」などが問題とされているが、科学立国日本を支える上で本書のような試みは意義深いものといえよう。