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蘇我氏 ― 古代豪族の興亡 (中公新書 2353) 新書 – 2015/12/18
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- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2015/12/18
- ISBN-104121023536
- ISBN-13978-4121023537
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2015/12/18)
- 発売日 : 2015/12/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 272ページ
- ISBN-10 : 4121023536
- ISBN-13 : 978-4121023537
- Amazon 売れ筋ランキング: - 36,558位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1958年 三重県津市生まれ。
1983年 東京大学文学部国史学専修課程卒業。
1989年 東京大学大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。
1997年 博士(文学、東京大学)。
現 在 国際日本文化研究センター教授。
著 書
『日本古代国家成立期の政権構造』吉川弘文館、1997年。
『奈良朝の政変劇 皇親たちの悲劇』吉川弘文館、1998年。
『摂関政治と王朝貴族』吉川弘文館、2000年。
『一条天皇』吉川弘文館、2003年。
『壬申の乱』吉川弘文館、2007年。
『壬申の乱を歩く』吉川弘文館、2007年。
『平安貴族の夢分析』吉川弘文館、2008年。
『持統女帝と皇位継承』吉川弘文館、2009年。
『藤原道長「御堂関白記」全現代語訳』(全3冊)講談社、2009年。
『古事類苑新仮名索引』吉川弘文館、2010年。
『三条天皇』ミネルヴァ書房、2010年。
『藤原行成「権記」全現代語訳』(全3冊)講談社、2011-2012年。
『藤原道長の日常生活』講談社、2013年。
『藤原道長の権力と欲望「御堂関白記」を読む』文藝春秋。2013年。
『藤原道長「御堂関白記」を読む』講談社、2013年。
『人をあるく 紫式部と平安の都』吉川弘文館、2014年。
『平安朝 皇位継承の闇』角川学芸出版、2014年。
『「旅」の誕生 平安―江戸時代の紀行文学を読む』河出書房新社、2015年。
『現代語訳 小右記 1 三代の蔵人頭』吉川弘文館、2015年。
『蘇我氏 古代豪族の興亡』中央公論新社、2015年。
『戦争の日本古代史』講談社、2017年。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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これらを読んでから、明日香村の散策をすると、これまでと違った古代史の旅ができます。おすすめです。
「蘇我氏を単に悪役と誹るのは筋違い」と繰り返し述べるものの、
非常に一般的な解説といえます。
”普通”の学説を理解するのに適切といえるでしょう。
蘇我氏の末裔の零落ぶりが詳細に調べられています。
宗岳・宗岡などの氏族に興味がある方はぜひ。
戦国時代に一代で四国を席巻した長曾我部元親の物語である。その中で隣国の
安芸国虎を謀略で滅ぼすエピソードがある。安芸氏の祖先は蘇我赤兄。蘇我氏の
血を引く。長曾我部家も名前に曾我があるから蘇我の末裔という説もあるが、
こちらは泰氏(渡来人)の子孫というのが定説である。
蘇我氏四代 稲目、馬子、蝦夷、入鹿のはなばなしい印象があまりにも強いので、
乙巳の変で蘇我一族は完全に滅亡したと思いこんでいたが、実はその子孫たちは
下級官人や武士に転落してもしぶとく生き抜いていたのである。そんな事情を
この本は丁寧に教えてくれる。聖徳太子や天智天皇による「天皇中心の中央集権」を
善とする従来の歴史観では蘇我氏は悪者扱いであるが、この蘇我氏なかなか優秀で、
考え方も開明的・先進的である。
歴史は「ハイテクを制する者、権力をも制する」ことを教えてくれるが、
まず蘇我氏は韓国から来た渡来人を組織化し、鉄生産、大規模灌漑、乾田、須恵器、
錦、馬などの当時のハイテク技術を押さえている。また仏教などの新思潮・新文化の
導入にも積極的。加えて、屯倉をつくり周辺農民を田部として徴発し徭役労働を
させるなど、後の「公地公民」へ至る先駆的経営方式も実現させている。
蘇我氏は天皇家ともしっかり姻戚関係を結び、政治的にも朝鮮諸国の政治体制を
まねて臣の合議体の主宰者として安定した政権をになっている。残念なのは、
あまりに権力が蘇我蝦夷・入鹿に集中したために「でるくぎはうたれる」で、
乙巳の変で滅ぼされてしまった。しかしこの政治手法はやがて中臣氏(=藤原氏)に
よってそっくりそのままひきつがれていく。
乙巳の変の後も蘇我一族(石川氏系)は大臣として栄え、王族との婚姻関係を
続けていく。壬申の乱のときに中臣氏(藤原氏)がピンチにたったときも、
藤原不比等は蘇我氏系の女性を嫡妻にむかえ、蘇我氏の「尊貴性」を一族に注入して、
後々の繁栄のもといを作っている。その藤原氏が次第に蘇我氏を疎外していくのも
歴史の皮肉である。蘇我氏は王族との姻戚関係を離れ、中流の律令官人として
活躍するがだんだんと地位も下がり、やがて下級官人や武士に転落して地方に
散らばって根付くのである。
岩波新書の後に本書を読みました。
本書は、6世紀初頭に蘇我氏が成立してから12世紀の平安時代末までの、蘇我氏の興亡を描いています。
第1章は、欽明王朝成立と関連した蘇我氏の成立を論じ、稲目の権力の源泉を解明します。
第2章は、推古朝の権力集中と国政改革を論じ、馬子が果たした役割を説明します。
また、この時期に分立した同族について、その意義を読み解きます。
第3章は、蝦夷と入鹿が、東アジアの国際情勢にどう対処したかを推測し、乙巳の変の原因を明らかにします。
第4章は、大化改新以後の地位の変遷をたどり、壬申の乱の立場と結果を確認し、石川氏としての新生を見ます。
第5章は、奈良時代初期の皇位継承に関わる蘇我系皇族の占める位置と、その意義を考え、
律令官人としての石川氏の地位の変遷をたどります。
第6章は、平安時代初期に宗岳氏への改姓の意義を考え、同族の変遷をたどります。
第7章は、摂関政治から院政期までの宗岳氏と同族諸氏がどのように生き延びたかを、古記録から追跡して終わります。
蘇我氏の成立と乙巳の変の目的は興味深い仮説ですが、馬子を始祖として石川・麻智・韓子・高麗を実在しないと断定したり、
血の濃さにこだわり過ぎて難波宮遷都の意義に触れていないなど、腑に落ちない点も多々ありました。
また、初出の天皇名を馴染の薄い和風諡号で紹介していますが、本書に必要かは疑問です。
ものが多く、それらからはこれまでも、大いに知的刺激を受け
て来ました。
しかしながら、そういった冒険ができるのは、正統的な史論あ
ってのことになると思います。
本書は、その正統派でありながら、蘇我氏を復権するという通
説への挑戦もあり、知的刺激を受けるという点で、充分に満足
するものとなっています。
まずは、蘇我氏の出自の探索からとなります。
帰化人説や建内宿禰説は早々に退けられ、葛城勢力から氏族と
して独立して来たものとして、蘇我稲目からが語られます。
この出自には、実に鮮やかに納得させられました。
続いては馬子・蝦夷・入鹿を中心とした一族の流れが、厩戸皇子
を含めて詳述されます。
そして、本書の主論である、乙巳の変以後も蘇我一族が滅んでい
ないことが、平安時代に至るまでの六国史や古記録の大量の官位
により、示されて行きます。
当然ながら、藤原氏の支配が確立されて行くにつれ、他の全ての
古代氏族と同様に、その地位は低下して行きます。
しかしそれは、滅びを意味する訳ではなく、地方で武士になる
などして、したたかに生き延びたであろうことが示唆されます。
記紀の装飾部の排除といった資料の選別眼の確かさと、膨大な
傍系を含めた一族の官位を示すことにより、正統的でありながら
新鮮な、蘇我一族の全貌が現されたと言えるでしょう。