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論争・少子化日本 (中公新書ラクレ 6) 新書 – 2001/5/1
川本 敏
(編集)
- ISBN-104121500067
- ISBN-13978-4121500069
- 出版社中央公論新社
- 発売日2001/5/1
- 言語日本語
- 本の長さ237ページ
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2001/5/1)
- 発売日 : 2001/5/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 237ページ
- ISBN-10 : 4121500067
- ISBN-13 : 978-4121500069
- Amazon 売れ筋ランキング: - 973,333位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
21人もの少子化に関する考えを4つのカテゴリーに分け載せられている。内容もとにかく広く、一言で言ってしまえばまとまりが無い。しかしながら、言い換えればそれは広く浅くということでもあるので、量の少ないレポートを書く人にはこの一冊を、量の多いレポートを書く人にはテーマを決める取っ掛かりにはなるだろう。少子化の入門書といったところか
2004年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は少子化について21人が思うところを書いており、さらに「平成4年度国民生活白書ー少子化の到来、その影響と対応」をまとめた編者の川本氏が最後に解題として、まとめとその他の論点を書いている。21人は学者(竹内靖雄)もいれば女優(紺野美沙子)もいる。少子化を憂う人もいれば(高山憲之)、少子化を歓迎する人もいる(高橋英之)。
特に私が面白かったのは山田昌弘「パラサイト・シングルが日本を滅ぼす」である。「パラサイト・シングルは、男女を問わず家事の経験がほとんどありませんから、何もできないんですよ。そのうえ、男性は専業主婦の母親に育てられたために、家事はすべて女性がするものだと思い込んでいる。したがって、結婚したとたんに、家事の負担が妻にのしかかってくるんです。今までやったことのないことを、毎日しなければならないというのは、苦痛以外の何ものでもないでしょう。」という一節は大変説得力があった。
少子化対策としては、働くお母さんを助けようという論者が多いが、一方で長谷川美千子「してはいけないジェンダーフリー」では男女共同参画基本法に危惧を表明している。
また中村洋一氏は少子化が進んでも、民間の貯蓄超過が政府の投資超過を上回って、日本経済全体として貯蓄がやや余るというマクロ経済バランスの予想をあげている。こういう見方も非常に重要だと思った。
樋口廣太郎氏(アサヒビール名誉会長)は日本の若い夫婦に「子供を何人産みたいですか?」とアンケートをとると、平均2~3人くらいだが、実際の出生率は1.34ということで、このギャップを埋めるための対策をまずとらなければならないとしている。編者も同意見だが、これが第一歩となると思った。
特に私が面白かったのは山田昌弘「パラサイト・シングルが日本を滅ぼす」である。「パラサイト・シングルは、男女を問わず家事の経験がほとんどありませんから、何もできないんですよ。そのうえ、男性は専業主婦の母親に育てられたために、家事はすべて女性がするものだと思い込んでいる。したがって、結婚したとたんに、家事の負担が妻にのしかかってくるんです。今までやったことのないことを、毎日しなければならないというのは、苦痛以外の何ものでもないでしょう。」という一節は大変説得力があった。
少子化対策としては、働くお母さんを助けようという論者が多いが、一方で長谷川美千子「してはいけないジェンダーフリー」では男女共同参画基本法に危惧を表明している。
また中村洋一氏は少子化が進んでも、民間の貯蓄超過が政府の投資超過を上回って、日本経済全体として貯蓄がやや余るというマクロ経済バランスの予想をあげている。こういう見方も非常に重要だと思った。
樋口廣太郎氏(アサヒビール名誉会長)は日本の若い夫婦に「子供を何人産みたいですか?」とアンケートをとると、平均2~3人くらいだが、実際の出生率は1.34ということで、このギャップを埋めるための対策をまずとらなければならないとしている。編者も同意見だが、これが第一歩となると思った。
2009年10月23日に日本でレビュー済み
初めの方は3頁以下という本当に短い文章が続きまさかこんな浅い論考だけの塊なのかと不安になったが読み進めていくともっと大型の文章もあり、論理や主張も明快でしっかりとしたものが多い。十分に示唆的であるので、少子化問題への入門としては問題なく有用である。また編者はこういった多様な意見を踏まえて少子化論のタイプを分別し、自分でも一番長い解題を最後に載せるなど精力的である。編者の最初と最後の文章は多様な意見を非常によくまとめているので事によるとこれだけ読んでも然したる問題はないと言えるかもしれない。もしそのような読み方をするなら実質40頁程で大方の少子化論を知る事が出来る。
少子化の本質、少子化の原因、少子化の影響、少子化への対応といった四つのテーマに少子化を歓迎する立場を含めた21人もの論者を振り分けている。編者を加えると22人。通読して一つ感心したのは大半の論者が子供を産む産まないの自由は否定できない個人の自由であり権利である、という事は前提している点。まさしくその通りでどんな結果を招くにしても子供を産まない事は個人の自由であり、社会のため、国の将来のため、経済成長のためにその自由を制限されたり操作する事に正当性は持たせがたい。出来うる対策は本当は産みたいのに産めないという人への対応と、それでも少子化が止まらない場合はむしろ少子化に対応した社会制度の迅速な形成だと私自身は考えている。ただ世の中、もっと厳しい口調で個人の自由より国の将来、全体の利益、GDPと言う人も少なくないという印象を受けていたため、これだけの論者がいてそのタイプの人が見られなかったのは少し意外であると共に少し安心でもあった。
ただ惜しいのは、初めにも言ったように最短2頁という内容の短文もあり、数合わせの感が否めない。実際最後の解題でも全く言及されていなかったりするので、こういうものに如何ほどの存在意義があったのか、削る事で軽量化したり、もっと有意義な論者を持ってきてもよかったのではないか、とも思った。
少子化の本質、少子化の原因、少子化の影響、少子化への対応といった四つのテーマに少子化を歓迎する立場を含めた21人もの論者を振り分けている。編者を加えると22人。通読して一つ感心したのは大半の論者が子供を産む産まないの自由は否定できない個人の自由であり権利である、という事は前提している点。まさしくその通りでどんな結果を招くにしても子供を産まない事は個人の自由であり、社会のため、国の将来のため、経済成長のためにその自由を制限されたり操作する事に正当性は持たせがたい。出来うる対策は本当は産みたいのに産めないという人への対応と、それでも少子化が止まらない場合はむしろ少子化に対応した社会制度の迅速な形成だと私自身は考えている。ただ世の中、もっと厳しい口調で個人の自由より国の将来、全体の利益、GDPと言う人も少なくないという印象を受けていたため、これだけの論者がいてそのタイプの人が見られなかったのは少し意外であると共に少し安心でもあった。
ただ惜しいのは、初めにも言ったように最短2頁という内容の短文もあり、数合わせの感が否めない。実際最後の解題でも全く言及されていなかったりするので、こういうものに如何ほどの存在意義があったのか、削る事で軽量化したり、もっと有意義な論者を持ってきてもよかったのではないか、とも思った。
2003年5月27日に日本でレビュー済み
少子化問題を突いた本です。これもPROから「読め」と天啓を得て読みました。しかし、これだけの消費時代に、不況の嵐で、どう子供を育てるんだ??と、考えさせられ、手の打ちようが違うんだな!と考えさせられました。とりあえず、景気が回復しないと、子供なんかつくってらんないよ~国力の低下をまじまじと予言している一冊です。