再掲
第一章 森からみえる日本の再生
第二章 無駄の再利用
第三章 自然再生エネルギーで暮らす
第四章 森と川と海をつなぐ
第五章 福祉・環境・まちづくり
第六章 ポスト公共事業社会の設計図
天野氏が色々と取材して地方の取り組み等を紹介している。
2009年には政権交代が行われ、コンクリートから人への掛け声が聞こえる。
緑の公共事業の旗振り役だった和歌山県知事は確か逮捕され、高知の橋本知事(森林環境税の人)もすでにリタイヤされている。
近自然工法やEMに関しても書かれている、補助金や助成金による事業もあるし、まさにプライベートセクターからの活動も書かれていて、市民事業という括りがぼやけているように思う。天野礼子氏の最近の林業がらみの書籍は林野庁べったりであるし、かならず政治家が登場したり、著名人(ニコル氏、養老孟司氏、立松和平氏等々)を担いで自論を展開しているように思う。
是非ともここに書かれている活動のフォローアップの報告をお願いしたいものである。場当たり的な事業や活動は結局自然破壊であったり社会の疲弊を招くのだから。
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市民事業: ポスト公共事業社会への挑戦 (中公新書ラクレ 85) 新書 – 2003/4/1
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- 本の長さ278ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2003/4/1
- ISBN-104121500857
- ISBN-13978-4121500854
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2003/4/1)
- 発売日 : 2003/4/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 278ページ
- ISBN-10 : 4121500857
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2005年5月30日に日本でレビュー済み
本書は、各地で国や自治体といった「長いもの」に巻かれず、知恵を絞り、自立して公共性のある事業を営む魅力的な方々を紹介しています。
彼らが事業の公共性を維持しつつ、確実に採算を得るために編み出した様々な工夫は、「誰か」に頼っていては絶対に生み出せないものです。
彼らの工夫は、誰もが共有できる知的財産であり、官僚のデスクワークでは決して生み出しえないものです。地に足をつけた彼らだからこそ会得できた極意と言えましょう。
ただ、本書に登場する事業は、他の本でも目にすることができますので、本書を読む必然性はないと言えます。むしろ、他書を読んで勉強されるべきでしょう。
むしろ、本書には様々な問題があります。まず、既存の公共事業を止めて市民事業に切り替えた場合の経済・雇用動向の分析が極めて不十分です。
長野県の実績と海外の業界団体の予測がもっともらしく紹介されていますが、それだけで現在公共事業に従事する600万人の雇用を吸収できるかというと、試算も根拠も乏しく説得力に欠けます。
また、論理の筋が通っていません。今の立法、行政、司法の無能を痛快に批判する一方、「是非小泉首相に読んでもらいたい」とか「中央に金を出させた素晴らしい事業」と書くのは何故なのでしょうか。
さらに、自然科学や社会科学に関するコメントには引用文献も参考文献も示されず、筆者の個人的な見解なのか、学説なのか、多くの人が認める世論なのか判然とせず、「兎に角素晴らしい」という調子なのです。
最後に、著者は「市民事業法」の骨子案を示していますが、まったく法律としての体裁をなしていません。著者の一人は弁護士の五十嵐氏なのですが、これは一体どうしたことでしょう。
天野氏が「市民事業」と名づけた事業を営む方々は、誰も彼も素晴らしいノウハウと見識と実行力を持っています。政治家も、官僚も、自治体公務員も、企業人も、現代の閉塞から脱却したいなら見習うべきです。
惜しむらくは、それを描く役目を与えられた天野氏が、明らかに能力不足でした。問題点は上記の4つ。星3つ減点といたします。
彼らが事業の公共性を維持しつつ、確実に採算を得るために編み出した様々な工夫は、「誰か」に頼っていては絶対に生み出せないものです。
彼らの工夫は、誰もが共有できる知的財産であり、官僚のデスクワークでは決して生み出しえないものです。地に足をつけた彼らだからこそ会得できた極意と言えましょう。
ただ、本書に登場する事業は、他の本でも目にすることができますので、本書を読む必然性はないと言えます。むしろ、他書を読んで勉強されるべきでしょう。
むしろ、本書には様々な問題があります。まず、既存の公共事業を止めて市民事業に切り替えた場合の経済・雇用動向の分析が極めて不十分です。
長野県の実績と海外の業界団体の予測がもっともらしく紹介されていますが、それだけで現在公共事業に従事する600万人の雇用を吸収できるかというと、試算も根拠も乏しく説得力に欠けます。
また、論理の筋が通っていません。今の立法、行政、司法の無能を痛快に批判する一方、「是非小泉首相に読んでもらいたい」とか「中央に金を出させた素晴らしい事業」と書くのは何故なのでしょうか。
さらに、自然科学や社会科学に関するコメントには引用文献も参考文献も示されず、筆者の個人的な見解なのか、学説なのか、多くの人が認める世論なのか判然とせず、「兎に角素晴らしい」という調子なのです。
最後に、著者は「市民事業法」の骨子案を示していますが、まったく法律としての体裁をなしていません。著者の一人は弁護士の五十嵐氏なのですが、これは一体どうしたことでしょう。
天野氏が「市民事業」と名づけた事業を営む方々は、誰も彼も素晴らしいノウハウと見識と実行力を持っています。政治家も、官僚も、自治体公務員も、企業人も、現代の閉塞から脱却したいなら見習うべきです。
惜しむらくは、それを描く役目を与えられた天野氏が、明らかに能力不足でした。問題点は上記の4つ。星3つ減点といたします。
2003年12月10日に日本でレビュー済み
~その答えはわかりません。日本が変わるかどうかではなく、公共事業が変わることが大事。民間的に見て赤字ないしは終始トントンであっても、「公共主体」がやるべきことは厳然としてあり、公共事業がなくなることはありえない。むしろ、公共事業も民間事業も担えない領域が増えてきていることが重要かつ問題である。それへの対応策「公共主体」が変わる方法と~~そのすきまの領域を担える「市民」を確立する方法があり、筆者は前者を批判しつつあきらめ、後者に期待しているということだ。この本は、天野さんのレポを読んで五十嵐さんがコメントするというスタイルを取っているが、単なる民間でも固い公共でもない、新しいような懐かしいような領域の事業が始まっていることを知らせてくれる事例集として読むのがおすす~~め。~
2008年5月20日に日本でレビュー済み
公共事業への批判の嵐の中、ポスト公共事業としての市民事業概念。環境問題に関する事業がクローズアップされているので、その方面に関心をもたれている方にはいいでしょう。あとがきにも書かれているとおり、教育、福祉などのソフト面での市民事業に関する著作にも期待します。
2003年5月19日に日本でレビュー済み
サブタイトルの通り筆者らは現在の公共事業の新しいあり方として「市民事業」を提唱している。全国に広がる様々な「市民事業」の芽を紹介しながら「市民事業」の概念を紹介してくれる。
なるほどなあ、確かに新しい方向だよなあと思いつつ、それで日本が救えるのか、立ち直るのかというと疑問を感じさせられる。
筆者も指摘の通り公共事業のGDPシェアは8%。その中のあり方なんだよなあと思ってしまう。その8%のあり方が変わるだけで全体が変わるのか。どうなんでしょ。
確かにこの本の指摘、視点はこれからぜひ取り入れていってほしい点。だから本の内容は評価したいのですが。ちょっと消化不良。
重病人に歯磨き指導をしている気がする。
なるほどなあ、確かに新しい方向だよなあと思いつつ、それで日本が救えるのか、立ち直るのかというと疑問を感じさせられる。
筆者も指摘の通り公共事業のGDPシェアは8%。その中のあり方なんだよなあと思ってしまう。その8%のあり方が変わるだけで全体が変わるのか。どうなんでしょ。
確かにこの本の指摘、視点はこれからぜひ取り入れていってほしい点。だから本の内容は評価したいのですが。ちょっと消化不良。
重病人に歯磨き指導をしている気がする。