「伝えたいことはタイトルに尽きている」「こんなにメッセージがはっきりしている本は書いたことがありません」とは著者「はじめに」の弁。でも、私には伝わりませんでした。「なぜ結婚しなくてはならないのか」「結婚はそんなによいのか」という根本のところが書かれていないからです。
結局、「いつか結婚しようと思っているのなら早くしろ」という内容。女子大での経験ばかりを下敷きにすることや、退職・専業主婦・出産と結婚後の生き方をほぼ限定していることも、偏っているといわざるを得ません。著者自身がバツイチなら、結婚の喜びも苦しみも離婚後の七転八倒も骨身に沁みてご存知と思うのですが。
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女はすべからく結婚すべし (中公新書ラクレ 146) 新書 – 2004/9/1
島田 裕巳
(著)
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購入オプションとあわせ買い
これは天下の暴論か? 少子化時代に潮流となっている「女性の非婚化」の背景には、結婚のデメリットばかりが喧伝されすぎている現実がある。それは結婚に過剰な期待をすることの裏返しではないのか。いい仕事をし、社会的に活躍した女性たちのなかで、「結婚しておけばよかった」とのホンネが聞こえだした今、現代の社会環境のもとでは、早く結婚をし、早く子どもを生むことによって解決される問題は少なくないことを、著者は本書で冷静に指摘する。男性も必読の一冊。
- 本の長さ219ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2004/9/1
- ISBN-104121501462
- ISBN-13978-4121501462
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2004/9/1)
- 発売日 : 2004/9/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 219ページ
- ISBN-10 : 4121501462
- ISBN-13 : 978-4121501462
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,843,171位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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宗教学者、作家。東京大学文学部卒業、同大学大学院人文科学研究会博士課程修了(専攻は宗教学)。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。
現代における宗教現象、新宗教運動、世界の宗教、葬式を中心とした冠婚葬祭など、宗教現象については幅広く扱う。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年7月2日に日本でレビュー済み
女は,とにかく結婚すること(=「負け犬」にならないこと)が大事だという。
《見合いの場にあらわれた男性が,果たして理想の男性なのだろうかと考えてしまうかもしれません。でも,そう考えると,うまくいかなくなります。そもそも,自分にとって理想の男性などというものがいるものなのでしょうか。だったら,自分は相手にとって理想の女性なのでしょうか。そもそも,その男性が自分にとって最良の伴侶であるかどうかは,そう簡単に判定できるものではありません。
ここでも大切なのは,前向きにとりくむことです。この男性と結婚しようという気になって考えていくべきです。その際に重要なことは,自分で判断を下さないということです。重要なのはむしろ,周囲の判断です。自分に相手を紹介してくれた人を含め,周囲の意見をよく聞きましょう。まわりの人が結婚を勧めたら,それに従うのです。》(197〜198頁)
負け犬かどうかはどうでもよいが,人生というのは「自分ひとりの力で切り開く」と張り切って対応できるほど甘いものでもないので,周囲に流されて結婚するのも一つの幸せ・・・という話である。
私は,正論だと思う。
《見合いの場にあらわれた男性が,果たして理想の男性なのだろうかと考えてしまうかもしれません。でも,そう考えると,うまくいかなくなります。そもそも,自分にとって理想の男性などというものがいるものなのでしょうか。だったら,自分は相手にとって理想の女性なのでしょうか。そもそも,その男性が自分にとって最良の伴侶であるかどうかは,そう簡単に判定できるものではありません。
ここでも大切なのは,前向きにとりくむことです。この男性と結婚しようという気になって考えていくべきです。その際に重要なことは,自分で判断を下さないということです。重要なのはむしろ,周囲の判断です。自分に相手を紹介してくれた人を含め,周囲の意見をよく聞きましょう。まわりの人が結婚を勧めたら,それに従うのです。》(197〜198頁)
負け犬かどうかはどうでもよいが,人生というのは「自分ひとりの力で切り開く」と張り切って対応できるほど甘いものでもないので,周囲に流されて結婚するのも一つの幸せ・・・という話である。
私は,正論だと思う。
2004年10月13日に日本でレビュー済み
評価が割れているようですが、わたしは面白いと思いました。
わたしも最初おしつけがましいタイトルに反感を感じましたが、著者は元大学教授ですが宗教学とちょっと畑違いのご専門のようですし、研究書ではなくただのエッセイとして読めばイライラしないと思います。
それにわたしたちの親の世代くらいのおじさんの常識的なものの見方やホンネが本になるって珍しいし。
未婚の女性もいい人がいたらいつかは結婚したいというがそれならもっと早い段階から意識的に活動した方がいい、就職活動に例えて「いい企業があったら就職したい」なんていうヤツはなかなか採用されないよ、それに男女平等って言ったって一生働きたいとか男と同じ義務を背負い込みたいとは思ってないんでしょ、だったら若いうちに見合いでもして結婚しちゃいなさいよといった感じの耳の痛いご意見満載。
ごもっともとも思いますが若いうちはいろんなことにチャレンジしたいのよと小声で反論。
というわけで☆4つです(笑)
わたしも最初おしつけがましいタイトルに反感を感じましたが、著者は元大学教授ですが宗教学とちょっと畑違いのご専門のようですし、研究書ではなくただのエッセイとして読めばイライラしないと思います。
それにわたしたちの親の世代くらいのおじさんの常識的なものの見方やホンネが本になるって珍しいし。
未婚の女性もいい人がいたらいつかは結婚したいというがそれならもっと早い段階から意識的に活動した方がいい、就職活動に例えて「いい企業があったら就職したい」なんていうヤツはなかなか採用されないよ、それに男女平等って言ったって一生働きたいとか男と同じ義務を背負い込みたいとは思ってないんでしょ、だったら若いうちに見合いでもして結婚しちゃいなさいよといった感じの耳の痛いご意見満載。
ごもっともとも思いますが若いうちはいろんなことにチャレンジしたいのよと小声で反論。
というわけで☆4つです(笑)
2006年6月4日に日本でレビュー済み
女性は結婚するべきだという主張は次著『不安を生きる』でも言われているように、社会への処方箋としての意味である。
癒し産業が横行し、少子化の進行、社会の活力の低下は当然更なる不安を呼ぶのだが、
現在のマスコミで喧伝される主張は、その場しのぎであることはいうまでもない。
家族社会学者山田昌弘がいうように、子育てに金がかかるのは昔から変わらないことで、現在でも低所得家族だって
しっかり子供を育てているのである。
だが問題は「リッチでセレブ気分が味わえた上に」子供を育てたいという現代女性の心理であろう。
幸福というものが、まず自分の満足であり、その次に子供という優先順位になってしまったからだ。
その意味で言えば本書も反感を招くことは想像にかたくない。マスコミや友人に流されつつまどろむか・・それとも自分の幸福か・・その先はまだ見えない
癒し産業が横行し、少子化の進行、社会の活力の低下は当然更なる不安を呼ぶのだが、
現在のマスコミで喧伝される主張は、その場しのぎであることはいうまでもない。
家族社会学者山田昌弘がいうように、子育てに金がかかるのは昔から変わらないことで、現在でも低所得家族だって
しっかり子供を育てているのである。
だが問題は「リッチでセレブ気分が味わえた上に」子供を育てたいという現代女性の心理であろう。
幸福というものが、まず自分の満足であり、その次に子供という優先順位になってしまったからだ。
その意味で言えば本書も反感を招くことは想像にかたくない。マスコミや友人に流されつつまどろむか・・それとも自分の幸福か・・その先はまだ見えない
2007年6月8日に日本でレビュー済み
「すべからく」は、すべてのって意味では意味ではないんで、例外なく強要してるという批判は的外れだよ。
本自体は、可もなく不可もなくでした。
もうちょっと、掘り下げて欲しかったかなと。第4章あたり。
本自体は、可もなく不可もなくでした。
もうちょっと、掘り下げて欲しかったかなと。第4章あたり。
2005年5月9日に日本でレビュー済み
国語の先生に本を借りたらこの本だった。まぁだいたいそうだよなぁーって思いながら、普通のことがかいてあった。早く結婚するべきだって本はいってるはずなのに、結婚するのって面倒みたいだから、やっぱり独身のままでいたい・・・そう思ってしまった。。途中までは働いたとしても結婚したいっておもってたのになぁー
2005年5月31日に日本でレビュー済み
今の世の中「当たり前のことを、わかりやすく言ってくれる人」がたいへん少ない。既婚者として、この本は「当たり前のことをわかりやすく言っている」という意味で高く評価します。私も若いときに読んでおけばなあと思いました。
「結婚してみなければわからないこともある」「いくつかの条件をクリアーしている相手なら、それこそ誰でもいいのではないでしょうか。」というのは真実。子供はかわいいです。そして恋愛は冷めるものなのです。だったら恋愛でボーっとして間違った相手を選ぶより、条件のいい相手を早めに選んだほうが得ですし、「残り物に福なんかあるわけがない!」のです。
若い女性でなく、むしろ娘が18になった時にプレゼントし、現実を教えるのが子供のため、親のためと思います。
「結婚してみなければわからないこともある」「いくつかの条件をクリアーしている相手なら、それこそ誰でもいいのではないでしょうか。」というのは真実。子供はかわいいです。そして恋愛は冷めるものなのです。だったら恋愛でボーっとして間違った相手を選ぶより、条件のいい相手を早めに選んだほうが得ですし、「残り物に福なんかあるわけがない!」のです。
若い女性でなく、むしろ娘が18になった時にプレゼントし、現実を教えるのが子供のため、親のためと思います。
2004年9月19日に日本でレビュー済み
驚きました。
10年ほど前、良くも悪くも新興宗教に関する言動でマスコミや世間の目を引いていた研究者が、結婚のついての本を執筆されたことに。
読む前は、何らかの形で得た独自のデータや精緻な論理展開があるのかなぁと期待していました。
その期待はあっさり裏切られました。
基本的に、データとして利用されている大半は統計データであり、他は大学在職中の学生達のデータと、ご自身の日常から受ける印象でした。偏ったデータと他の人の書評に書かれているのはこのためかと思います。
また、論理展開というより、統計データに基づいた「親切な親戚の叔父さん」の結婚への語りのようでした。どの辺が親切かと言えば、「なんだかんだ言ったって、こういう経験知(=統計データ)があるんだから、女の子は結婚を出来るだけ早くした方が良い。」という悪気のない感じがします。親戚の集まりで言われたら、「うざいなぁ。」と思うかもしれませんが、こっそり良い感じの男性を紹介してくれたら「叔父さん、ありがとう。」って、言ってみたくなる感じです。
この本は、「負け犬の遠吠え」読者層に、自称親切な親戚の叔父さんが、お見合い写真を渡す時に、一緒にプレゼントするにはよいかもしれません。逆に、結婚しようかどうしようか迷っているカップルで読むのにはお勧めできないように思います。つまり、お見合い=結婚の入り口と思える人には勧められても、結婚=恋愛のゴールと思っている人には良い印象を与えないと思います。
細かいところでは、同意しかねる部分もありますが、全体を通して「結婚したいのにその踏ん切りがつかない女性への応援歌」というスタンスと受け止めれば、親切でおせっかいな親戚の叔父さんも悪くないと思います。
10年ほど前、良くも悪くも新興宗教に関する言動でマスコミや世間の目を引いていた研究者が、結婚のついての本を執筆されたことに。
読む前は、何らかの形で得た独自のデータや精緻な論理展開があるのかなぁと期待していました。
その期待はあっさり裏切られました。
基本的に、データとして利用されている大半は統計データであり、他は大学在職中の学生達のデータと、ご自身の日常から受ける印象でした。偏ったデータと他の人の書評に書かれているのはこのためかと思います。
また、論理展開というより、統計データに基づいた「親切な親戚の叔父さん」の結婚への語りのようでした。どの辺が親切かと言えば、「なんだかんだ言ったって、こういう経験知(=統計データ)があるんだから、女の子は結婚を出来るだけ早くした方が良い。」という悪気のない感じがします。親戚の集まりで言われたら、「うざいなぁ。」と思うかもしれませんが、こっそり良い感じの男性を紹介してくれたら「叔父さん、ありがとう。」って、言ってみたくなる感じです。
この本は、「負け犬の遠吠え」読者層に、自称親切な親戚の叔父さんが、お見合い写真を渡す時に、一緒にプレゼントするにはよいかもしれません。逆に、結婚しようかどうしようか迷っているカップルで読むのにはお勧めできないように思います。つまり、お見合い=結婚の入り口と思える人には勧められても、結婚=恋愛のゴールと思っている人には良い印象を与えないと思います。
細かいところでは、同意しかねる部分もありますが、全体を通して「結婚したいのにその踏ん切りがつかない女性への応援歌」というスタンスと受け止めれば、親切でおせっかいな親戚の叔父さんも悪くないと思います。