「腐女子」 は男どうしの恋愛マンガやアニメを趣味としている以外はごく普通の女性だという. ふつうに異性を愛している自分とは関係ない世界を夢見るのだという. 「腐女子」 が話題の中心だが,それだけでなく,もっとひろくオタク化や普通の女性のファッションの話など,いろいろな話題がとりあげられている.
「腐女子」 という,好奇心をそそられるような名前でよばれているが,結局はすこしかわった趣味をもつふつうの女性なのだということで,どちらかといえば退屈な結論におちついている.

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腐女子化する世界: 東池袋のオタク女子たち (中公新書ラクレ 229) 新書 – 2006/10/1
杉浦 由美子
(著)
最近は「萌え」という動詞は女性の間でも普及してきている。異性のアイドルを見てドキドキする感覚。アニメのキャラクターを「かっこいい!」と思う感覚。女性の間で「萌え」が拡がり、オタクが増えている――この現象が「腐女子化」だ。なぜ、女性たちは自分への興味を失い、自分以外のものを追いかけ、「萌え」るようになったのか? 密かに、しかし確実に進行する女性のオタク化、その裏側をレポートし、「腐女子化」の理由を探っていく。
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2006/10/1
- ISBN-104121502299
- ISBN-13978-4121502292
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2006/10/1)
- 発売日 : 2006/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 205ページ
- ISBN-10 : 4121502299
- ISBN-13 : 978-4121502292
- Amazon 売れ筋ランキング: - 561,106位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 521位中公新書ラクレ
- - 10,213位社会学概論
- - 50,531位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1970年埼玉県生まれ。日本大学農獣医学部卒業後、OLや派遣社員などとして働いていたが、書評雑誌 『レコレコ(recoreco)』(メタローグ)の『書評道場』へ投稿していた文章が朝日新聞社の編集者の目にとまり、執筆活動を開始。ライターとしては2005年6月、雑誌 『AERA』に掲載された記事「萌える女オタク」がデビュー。『婦人公論』『読売ウィークリー』『VOICE』『文藝春秋』『新潮45』等の雑誌でルポタージュ記事を書く。現在、単著は12冊。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2006年12月12日に日本でレビュー済み
全体的にいろいろなところから持ってきてつぎはぎしただけの本。個人のおしゃべりの域を出ていない。新書で出し、この値段で売っていることに驚きを感じた。恥ずかしくないのだろうか。読むだけ、時間の無駄。
2006年10月24日に日本でレビュー済み
新書で、しかもこのような大上段に構えたタイトルで本を書くのには、調査・聞き取りが少なすぎる。サブタイトル「東池袋のオタク女子たち」があるからといって、腐女子についてこれだけの取材源で論じるのは、乱暴である。腐女子は、30歳前後の、都市部に住む独身だけではない。既婚、地方在住、もっと世代が上・下の腐女子への取材も必要ではないだろうか。
経済格差が広がり、特に女性は雇用の条件が悪く、現実逃避をせずにはやっていられない。逃避の方法としての「腐女子化」は有効だ。かといって、腐女子は「自分忘れ」に走ってなどいない。自身の現状をよく知っているからこそ、逃避(緊急避難)をしてバランスを保っているのだ。
また、腐女子を無害で屈託がない存在として印象づけようとしているようだが、決してそうではないはずだ。屈折していることを自覚しているからこそ、腐女子になるのではないか。
格差論について、三浦展「下流社会」(光文社新書)を多く引用しているが、格差論の優れた書籍は他にも多数存在する。また、女性学・ジェンダー論・フェミニズムについて、主に小倉千加子氏の著作から多くの引用がみられるが、前後の文脈を正しく理解しておらず、自身の言説に都合の良い部分だけを切り貼りしているように見受けられる。さらに「参考文献」の欄に掲載されている小倉氏の著作は、上野千鶴子・小倉千加子「ザ・フェミニズム」(ちくま文庫)だけである。これはあまりに不誠実ではないだろうか。
経済格差が広がり、特に女性は雇用の条件が悪く、現実逃避をせずにはやっていられない。逃避の方法としての「腐女子化」は有効だ。かといって、腐女子は「自分忘れ」に走ってなどいない。自身の現状をよく知っているからこそ、逃避(緊急避難)をしてバランスを保っているのだ。
また、腐女子を無害で屈託がない存在として印象づけようとしているようだが、決してそうではないはずだ。屈折していることを自覚しているからこそ、腐女子になるのではないか。
格差論について、三浦展「下流社会」(光文社新書)を多く引用しているが、格差論の優れた書籍は他にも多数存在する。また、女性学・ジェンダー論・フェミニズムについて、主に小倉千加子氏の著作から多くの引用がみられるが、前後の文脈を正しく理解しておらず、自身の言説に都合の良い部分だけを切り貼りしているように見受けられる。さらに「参考文献」の欄に掲載されている小倉氏の著作は、上野千鶴子・小倉千加子「ザ・フェミニズム」(ちくま文庫)だけである。これはあまりに不誠実ではないだろうか。
2009年2月23日に日本でレビュー済み
最初手にとったときはどんなもんかな、と思ったのですが、読み進めていくと結構面白かったです。
前半の腐女子の生態についても、「なるほど」と思わず頷いてしまうところが多々ありましたし、現実世界の『結婚・恋愛』と腐女子的遊びは別腹、というのにもとても納得。
実際、本書に書かれているような三十代腐女子たちは、彼氏もいるし、結婚もしていて子供もいる、という人も少なくなく、日曜日は旦那さんに子供を見てもらって、自分は腐女子仲間と一緒に即売会へ……なんていうのがもう普通の光景なので、思わず笑ってしまうほどに「なるほど」な感じでした。
ただ、「越えられない格差」とか「少子化」と腐女子はあまり関係がないかも。
「好きだからそれをやっている」というだけで、社会的な何かに左右されて腐女子というものの裾野が広がった、とか、そういう考察は実際の現実に生きている腐女子の心理とはだいぶ乖離があるというか……。
本書に書かれている『別腹』や『現実の男性に幻想は持っていない』、『自分は介在しない』という論調と同じく、格差や少子化は、「ただ好きなことをやっている」だけの腐女子の存在とは無関係なんじゃないかな? というのか正直な感想です。
でも、インターネットの普及で、同好の士とコミュニケートすることが増えた、そのおかげで、元々コミュニケーション能力の高い女性(腐女子)同士のつながりが広く深くなった。それにより、一昔前の腐女子コミュニティとは随分と形成のされ方が違ってきて、以前よりずっと大きくなり、その結果、腐女子の存在が他の人たちの目に触れる機会もちょっとばかり増えてきた……ということについては、確かにその通りだなと思いました。
前半の腐女子の生態についても、「なるほど」と思わず頷いてしまうところが多々ありましたし、現実世界の『結婚・恋愛』と腐女子的遊びは別腹、というのにもとても納得。
実際、本書に書かれているような三十代腐女子たちは、彼氏もいるし、結婚もしていて子供もいる、という人も少なくなく、日曜日は旦那さんに子供を見てもらって、自分は腐女子仲間と一緒に即売会へ……なんていうのがもう普通の光景なので、思わず笑ってしまうほどに「なるほど」な感じでした。
ただ、「越えられない格差」とか「少子化」と腐女子はあまり関係がないかも。
「好きだからそれをやっている」というだけで、社会的な何かに左右されて腐女子というものの裾野が広がった、とか、そういう考察は実際の現実に生きている腐女子の心理とはだいぶ乖離があるというか……。
本書に書かれている『別腹』や『現実の男性に幻想は持っていない』、『自分は介在しない』という論調と同じく、格差や少子化は、「ただ好きなことをやっている」だけの腐女子の存在とは無関係なんじゃないかな? というのか正直な感想です。
でも、インターネットの普及で、同好の士とコミュニケートすることが増えた、そのおかげで、元々コミュニケーション能力の高い女性(腐女子)同士のつながりが広く深くなった。それにより、一昔前の腐女子コミュニティとは随分と形成のされ方が違ってきて、以前よりずっと大きくなり、その結果、腐女子の存在が他の人たちの目に触れる機会もちょっとばかり増えてきた……ということについては、確かにその通りだなと思いました。
2006年10月24日に日本でレビュー済み
新書でこういうテーマが出たこと自体が新鮮だが書かれていることも
斬新で的確だ。特に後半が面白い。
当事者の視点で少子化や格差の問題を論じているところに説得力があり
個人的に共感もできた。
また、女性向けの市場分析の部分も卓見があり勉強になる。
斬新で的確だ。特に後半が面白い。
当事者の視点で少子化や格差の問題を論じているところに説得力があり
個人的に共感もできた。
また、女性向けの市場分析の部分も卓見があり勉強になる。
2007年1月26日に日本でレビュー済み
初めのほうは、腐女子について語っていて、読んでいて面白かったのですが、
終わりのほうがなぜか「格差社会」について熱弁を奮っていて、正直「?」でした。
題名に騙されてしまったかなという感じが否めないです。
また、皆さんもレビューに書いている様に、30代ばかりを取り上げているのはなぜでしょう?
腐女子は30代だけではないはずです。また、読者も30代だけではないはずです。
はっきり言って、30代ではない私は読んでいて不愉快でした。
終わりのほうがなぜか「格差社会」について熱弁を奮っていて、正直「?」でした。
題名に騙されてしまったかなという感じが否めないです。
また、皆さんもレビューに書いている様に、30代ばかりを取り上げているのはなぜでしょう?
腐女子は30代だけではないはずです。また、読者も30代だけではないはずです。
はっきり言って、30代ではない私は読んでいて不愉快でした。
2010年2月4日に日本でレビュー済み
「腐女子」現象の考察が、あまりにも表面的である。「腐女子」現象の学問的な分析としては、社会学者の手になる
男らしさという病?―ポップ・カルチャーの新・男性学
、とりわけ第2章「ヤオイ女性と百合男性がであうときー親密性は変容するか」を読まれることをおすすめしたい。
2006年10月22日に日本でレビュー済み
腐女子とは、所謂女性のおたくの事。著者の前作はそれなりに興味深く読んだ。本書は、更に広い読者層に向けての第二弾である。
結論を言えば、前作同様、「ルポ」としての部分は多く参考になった。しかし、著者の分析や主張にどうも疑問がある。
著者は、基本的に腐女子全面支持である。容姿や服装に難もなく、恋愛・結婚をしている幸福な人は多い。男性社会や女性誌の価値観を無視して趣味を楽しむ。そういったイメージだ。
しかし、本当だろうか。そもそも著者自身、終盤で格差の深刻化を認めている。それは「問題」ではないのか。「健全な現実逃避」といった「評価」だけでいいのか。まして、国家萌え等という造語で済む話だろうか。
腐女子文化がこうしたものなら、真の社会意識や芸術、文化は生まれまい。それでいいのだろうか。
他にも疑問はある。例えば著者は、腐女子は男性社会も女性誌的価値観も「無視」しており、もてない、女性性の否定というのも誤解と言い切る。しかし、本当にそうか。「趣味」であれば、音楽等の分野が幾らでもある。人間関係・恋愛・性が描かれた物語に固執するのは、やはり何らかの複合観念によるものではないのか。
結論を言えば、前作同様、「ルポ」としての部分は多く参考になった。しかし、著者の分析や主張にどうも疑問がある。
著者は、基本的に腐女子全面支持である。容姿や服装に難もなく、恋愛・結婚をしている幸福な人は多い。男性社会や女性誌の価値観を無視して趣味を楽しむ。そういったイメージだ。
しかし、本当だろうか。そもそも著者自身、終盤で格差の深刻化を認めている。それは「問題」ではないのか。「健全な現実逃避」といった「評価」だけでいいのか。まして、国家萌え等という造語で済む話だろうか。
腐女子文化がこうしたものなら、真の社会意識や芸術、文化は生まれまい。それでいいのだろうか。
他にも疑問はある。例えば著者は、腐女子は男性社会も女性誌的価値観も「無視」しており、もてない、女性性の否定というのも誤解と言い切る。しかし、本当にそうか。「趣味」であれば、音楽等の分野が幾らでもある。人間関係・恋愛・性が描かれた物語に固執するのは、やはり何らかの複合観念によるものではないのか。