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江は流れず 下―小説日清戦争 (中公文庫 A 71-10) 文庫 – 1984/10/10
陳 舜臣
(著)
- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1984/10/10
- ISBN-104122011620
- ISBN-13978-4122011625
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1984/10/10)
- 発売日 : 1984/10/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 344ページ
- ISBN-10 : 4122011620
- ISBN-13 : 978-4122011625
- Amazon 売れ筋ランキング: - 322,902位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1924(大正13)年、神戸に生まれる。大阪外語大学印度語部卒業。同校西南亜細亜語研究所助手を勤めるが終戦によって辞職し、家業の貿易に従事。 1961年、『枯草の根』により江戸川乱歩賞を受賞し作家生活に入る。69年、『青玉獅子香炉』により直木賞、70年、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』に より日本推理作家協会賞、71年、『実録アヘン戦争』により毎日出版文化賞、76年、『敦煌の旅』により大佛次郎賞、89年、『茶事遍路』により読売文学 賞(随筆・紀行賞)、92年、『諸葛孔明』により吉川英治文学賞、93年、朝日賞、さらに95年、「作家としての業績」により日本芸術院賞をそれぞれ受賞 する。日本芸術院会員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『秘本三国志(六) 』(ISBN-10:4122052157)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年7月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1冊でも3冊でも送料は同一であると思いますが、257×1>>257×3=257
2013年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上と同じです。この本も、なかなか手に入らず、探していました。インターネットでやっと見つけました。本当にありがとうございました。
2018年12月17日に日本でレビュー済み
李鴻章は西太后の信任を受けて国政を運営する。光緒帝が成人するにつれて「皇帝派」が形成される。李鴻章の立場も微妙なところ。
李鴻章はロシアの干渉を期待する。これは失策。日本は外交的にはイギリスを重視しており、イギリスからの圧力があれば日本は政策変更したかもしれない。
属国の朝鮮に日本が進出する。それを阻止するのは宗主国として当然。この建前で西太后を押し切れば皇帝親政を強固にできるかもしれない。だから、皇帝派は主戦論に期待する。日本と北洋軍の実力を知る李鴻章は困る。
太平天国の討伐を命じられた曾国藩が義勇軍(湘軍)をつくり、後輩の李鴻章はこれをモデルとして同じような軍隊(淮軍)をつくる。曾国藩は実力を警戒されたため、疑われるのを嫌った曾国藩は有能な将校を李に譲る。李はまだ疑われるほどの実力ではなかった。李鴻章は私兵の力を背景として発言力を得た。
日本軍は動く。たちまち朝鮮王宮を占領。李鴻章は戦いたくない。日本は朝鮮国王の要請によって大院君を護衛して王宮に入った、とする。大院君は乗り気ではないが、閔妃一族には恨みがある。
清軍も動く。朝鮮の人たちはこれを大歓迎する。清国に人気があったのではなく、いかに日本が憎まれていたか。反日意識は豊臣秀吉の朝鮮出兵から尾をひく根強いもの。ところが清軍は軍紀が乱れており、朝鮮人たちは大いに失望する。
清国としては戦闘が長引くほどよい。そのうち外国の干渉があるはず。列強は日本の朝鮮独占を歓迎しない。清国のガバナビリティが落ちると新疆やチベットの支配がゆるみ、ロシアがそこにつけ込むかも知れない。そうなると、インドのイギリス軍にとって脅威。日本としては速戦即決が望ましい。大規模動員して一気にカタをつけたい。
清朝政府は、朝鮮での日本との衝突を李鴻章の戦争とみなす。全国民的にこの戦争にエキサイトすることはなかった。
日本は平壌を占領。しかし、このとき日本軍主力は銃弾を撃ち尽くしており、白兵戦しかできない状態だった。清軍がちょうど降伏してくれた。薄氷を踏むような勝利だった。
伊藤首相は、大本営を広島へ移す。天皇親征により国論を統一し、団結の強さを示すことで清国の希望的観測をうちやぶる必要があった。
北洋海軍は李鴻章の政治的資産であり、李鴻章は戦争に使いたくない。威嚇用ではもったいないので運搬用につかう。日本海軍は積極的に索敵をしており、清の海軍は発見される。このとき、清軍は陸岸を背にするという動きにくい不利な位置で日本軍と戦う羽目になる。日本海軍勝利。
光緒帝は親政に意欲満々。しかし、親政のために選んだ人材が自分や妃たちの教師などで才能があるか疑問。李鴻章の幻滅は深い。
一方の東学党は内部分裂する始末。二代目教主の崔時亨は宗教的に純化したいが信者たちは行動的。崔時亨の意見は少数派なので、分裂が深まる。しかし、なんとか決定的分裂は回避。
遼東の戦闘では、日本の偵察隊が清軍と戦闘し、清軍が日本兵の死体に陵辱を加えるという事件が発生。このため日本将兵は理性を失い、旅順占領後、一般市民を殺害している。この大虐殺はたちまち世界に報道される。
山県有朋は北京への進撃を主張。参謀長川上操六は山県の案には辟易する。憂慮した伊藤博文が動き、明治天皇から山県に「(おまえは)病気なので帰ってこい」という勅語が下される。山県は病気ではないのだが。
東学党は反体制であるのに開化は望まない。保守的な農民の集まりなので。ゆえに、開化を押しつけてくる日本は悪。東学軍は朝鮮政府と日本の連合軍に追い詰められて解散。朝鮮では新内閣が発足する。
東学党と大院君の連絡の証拠はなかったが、井上馨は大院君を放逐する。一方、閔妃一族の政治干与も許さない。
清軍は降伏。巨艦鎮遠は、日本に引き渡され、以後、日本海軍の主力となる。もうひとつの巨艦定遠はすでに撃沈されている。
連戦連勝で浮き立ち、日本の世論は北京征伐を求めるほど。
李鴻章は講和条約に臨むが、光緒帝は領土割譲は拒否せよと厳命。
李鴻章はロシアの干渉を期待する。これは失策。日本は外交的にはイギリスを重視しており、イギリスからの圧力があれば日本は政策変更したかもしれない。
属国の朝鮮に日本が進出する。それを阻止するのは宗主国として当然。この建前で西太后を押し切れば皇帝親政を強固にできるかもしれない。だから、皇帝派は主戦論に期待する。日本と北洋軍の実力を知る李鴻章は困る。
太平天国の討伐を命じられた曾国藩が義勇軍(湘軍)をつくり、後輩の李鴻章はこれをモデルとして同じような軍隊(淮軍)をつくる。曾国藩は実力を警戒されたため、疑われるのを嫌った曾国藩は有能な将校を李に譲る。李はまだ疑われるほどの実力ではなかった。李鴻章は私兵の力を背景として発言力を得た。
日本軍は動く。たちまち朝鮮王宮を占領。李鴻章は戦いたくない。日本は朝鮮国王の要請によって大院君を護衛して王宮に入った、とする。大院君は乗り気ではないが、閔妃一族には恨みがある。
清軍も動く。朝鮮の人たちはこれを大歓迎する。清国に人気があったのではなく、いかに日本が憎まれていたか。反日意識は豊臣秀吉の朝鮮出兵から尾をひく根強いもの。ところが清軍は軍紀が乱れており、朝鮮人たちは大いに失望する。
清国としては戦闘が長引くほどよい。そのうち外国の干渉があるはず。列強は日本の朝鮮独占を歓迎しない。清国のガバナビリティが落ちると新疆やチベットの支配がゆるみ、ロシアがそこにつけ込むかも知れない。そうなると、インドのイギリス軍にとって脅威。日本としては速戦即決が望ましい。大規模動員して一気にカタをつけたい。
清朝政府は、朝鮮での日本との衝突を李鴻章の戦争とみなす。全国民的にこの戦争にエキサイトすることはなかった。
日本は平壌を占領。しかし、このとき日本軍主力は銃弾を撃ち尽くしており、白兵戦しかできない状態だった。清軍がちょうど降伏してくれた。薄氷を踏むような勝利だった。
伊藤首相は、大本営を広島へ移す。天皇親征により国論を統一し、団結の強さを示すことで清国の希望的観測をうちやぶる必要があった。
北洋海軍は李鴻章の政治的資産であり、李鴻章は戦争に使いたくない。威嚇用ではもったいないので運搬用につかう。日本海軍は積極的に索敵をしており、清の海軍は発見される。このとき、清軍は陸岸を背にするという動きにくい不利な位置で日本軍と戦う羽目になる。日本海軍勝利。
光緒帝は親政に意欲満々。しかし、親政のために選んだ人材が自分や妃たちの教師などで才能があるか疑問。李鴻章の幻滅は深い。
一方の東学党は内部分裂する始末。二代目教主の崔時亨は宗教的に純化したいが信者たちは行動的。崔時亨の意見は少数派なので、分裂が深まる。しかし、なんとか決定的分裂は回避。
遼東の戦闘では、日本の偵察隊が清軍と戦闘し、清軍が日本兵の死体に陵辱を加えるという事件が発生。このため日本将兵は理性を失い、旅順占領後、一般市民を殺害している。この大虐殺はたちまち世界に報道される。
山県有朋は北京への進撃を主張。参謀長川上操六は山県の案には辟易する。憂慮した伊藤博文が動き、明治天皇から山県に「(おまえは)病気なので帰ってこい」という勅語が下される。山県は病気ではないのだが。
東学党は反体制であるのに開化は望まない。保守的な農民の集まりなので。ゆえに、開化を押しつけてくる日本は悪。東学軍は朝鮮政府と日本の連合軍に追い詰められて解散。朝鮮では新内閣が発足する。
東学党と大院君の連絡の証拠はなかったが、井上馨は大院君を放逐する。一方、閔妃一族の政治干与も許さない。
清軍は降伏。巨艦鎮遠は、日本に引き渡され、以後、日本海軍の主力となる。もうひとつの巨艦定遠はすでに撃沈されている。
連戦連勝で浮き立ち、日本の世論は北京征伐を求めるほど。
李鴻章は講和条約に臨むが、光緒帝は領土割譲は拒否せよと厳命。
2021年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
莫大な戦費をつぎ込み世論操作と国民の熱狂に支えられた戦争目的は、いつしか「朝鮮の独立」から大義なき遼東半島割譲へと変質。アジア侵略初期の旅順虐殺事件は後の南京大虐殺へ向かう軍の体質に。