「午後の最後の芝生」が秀逸でした。(再々読)
学生時代の芝刈りのアルバイトから人生のさまざまな様相が自然と浮かび上がってきます、芝生の上に撒いた水のようにぼんやりと。その力量はあざとくなく見事です。
他は初期の村上を形成し成長していく上で興味深い作品の数々でした。
電子書籍化の英断を感謝します。
中央公論社には、レイモンド・カーヴァー等、まだまだたくさんの電子書籍化されていない宝がたくさんあり、今後の電子書籍化の推進を切に願います。
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中国行きのスロウ・ボート (中公文庫 A 188) 文庫 – 1986/1/1
村上 春樹
(著)
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1986/1/1
- ISBN-104122012880
- ISBN-13978-4122012882
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1986/1/1)
- 発売日 : 1986/1/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 238ページ
- ISBN-10 : 4122012880
- ISBN-13 : 978-4122012882
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,374,986位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1949(昭和24)年、京都府生れ。早稲田大学文学部卒業。
1979年、『風の歌を聴け』でデビュー、群像新人文学賞受賞。主著に『羊をめぐる冒険』(野間文芸新人賞)、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(谷崎潤一郎賞受賞)、『ねじまき鳥クロニクル』(読売文学賞)、『ノルウェイの森』、『アンダーグラウンド』、『スプートニクの恋人』、『神の子どもたちはみな踊る』、『海辺のカフカ』、『アフターダーク』など。『レイモンド・カーヴァー全集』、『心臓を貫かれて』、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』、『ロング・グッドバイ』など訳書も多数。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こちらは紙の本。Kindleがないのだ。短編集。
「中国行きのスロウ・ボート」
なんだかスッキリしない、出口のない後味だった。近寄りたいし近寄れそうだけど、なんだか違うというようなちぐはぐさ。当時の中国という国に対する説明できない雰囲気が村上春樹的に料理されたというところかな。
「貧乏な叔母さんの話」
不思議系ストーリー。主人公から離れた貧乏な叔母さんは、帽子を弟から取り返して叱られた女の子の側にいるのかな。貧乏な叔母さんじゃなくなって。
「ニューヨーク炭鉱の悲劇」
ずっと死のモチーフ。死がつきまとっている。最期の段落は差し迫った死。
「カンガルー通信」
なんだかほのぼのしているけど、大分危ない人だな(笑)
「午後の最後の芝生」
雰囲気がすごく素敵。芝刈りを丁寧にやる主人公の気持ちがなんだかわかる。その丁寧さに惹かれる人たちが来るのも。なにごともそういうことだよな。
「土の中の彼女の小さな犬」
死の匂いって消えないんだろうか。
「シドニーのグリーン・ストリート」
おお!羊男だ!世界中にいるのか・・・。
異なるテーマの短編だが、村上ワールドを満喫できる。
「中国行きのスロウ・ボート」
なんだかスッキリしない、出口のない後味だった。近寄りたいし近寄れそうだけど、なんだか違うというようなちぐはぐさ。当時の中国という国に対する説明できない雰囲気が村上春樹的に料理されたというところかな。
「貧乏な叔母さんの話」
不思議系ストーリー。主人公から離れた貧乏な叔母さんは、帽子を弟から取り返して叱られた女の子の側にいるのかな。貧乏な叔母さんじゃなくなって。
「ニューヨーク炭鉱の悲劇」
ずっと死のモチーフ。死がつきまとっている。最期の段落は差し迫った死。
「カンガルー通信」
なんだかほのぼのしているけど、大分危ない人だな(笑)
「午後の最後の芝生」
雰囲気がすごく素敵。芝刈りを丁寧にやる主人公の気持ちがなんだかわかる。その丁寧さに惹かれる人たちが来るのも。なにごともそういうことだよな。
「土の中の彼女の小さな犬」
死の匂いって消えないんだろうか。
「シドニーのグリーン・ストリート」
おお!羊男だ!世界中にいるのか・・・。
異なるテーマの短編だが、村上ワールドを満喫できる。
2024年4月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み始める前ですが、ワクワクしてます。
中国語バージョンも読みたいと思ってます(笑)
中国語バージョンも読みたいと思ってます(笑)
2024年4月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
村上春樹さんの本は彼がデビューした当時から全部読んでいて、唯一買い損ねたのが中国行きのスロウ・ボートでした。単行本が欲しくて、買うタイミングを逸していたら廃刊となり、文庫に。文庫で買うのが嫌で、そのままになっていました。それがまさかの当時のままの復刻版の発売。アマゾンからおすすめの本としてダイレクトメールが来たときはすぐに買ってしまいました。このところ長編が多かったの村上さんの短編、吸い込まれるように読みました。「ニューヨーク炭鉱の悲劇」はリチャード・ブローティガンの小説のようで、まるでエドワード・ホッパーの絵を文章にしたような短編小説は、海外でもファンが多いことにも頷けます。昔の短編を読んだことがない人にはおすすめです。
2020年12月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この頃の春樹小説は独特の世界が有るが、これはすらりと読めます。春樹逸脱小説です。Fラン大卒だからですよ、自分が。
2024年3月3日に日本でレビュー済み
村上春樹の初めての短篇集。
今回(2024年)、長らく絶版になっていた村上春樹初の短篇集が単行本で復刻された。安西水丸さんとの初コラボということもあり、春樹も思い入れがあったのだろう。
まだ小説家としてデビューしてから間もなく、キャリア最初期のため、現在のように文体の洗練された感じはないが、とにかく面白い。『羊をめぐる冒険』を書くまでは、短篇においても「小説」という「入れもの」そのものを作品において問うようなところがあった。かといって、内容がないわけではない。
春樹は「都会的」だとか言われてきたが、キャリア初期のころからとても「政治的」だと思う。このことは読者にも評論家にもあまり理解されていないのではないか(中国、貧困、差別、マイノリティ、全共闘…)。
「中国行きのスロウ・ボート」春樹にとって中国問題はずっと切実だ。
「貧乏な叔母さんの話」は、春樹が自分で重要な作品であるとどこかに書いていたように思う。これなど『1Q84』に繋がる要素もあると思うが。
「ニューヨーク炭鉱の悲劇」は、一読するとまったくわけがわからない。だが、この小説のタイトルになった曲の歌詞を読むと、この作品を読むヒントが隠されているように思う。
「午後の最後の芝生」は、名作の多い春樹の短編の中でも屈指の出来だと思う。大柄の女の娘が死んでいるということを、読む人間は直接的に書かれていないが感じる。
そのほかの短篇も若いなりに頑張っているというか、実験的なところがあったり、ユーモアや笑いがあったりバラエティに富んでいて、いろいろと試行錯誤していてどれも面白い。
羊男も出てくるし!
それにしても「ちゃーりー」好きだなあ。
今回(2024年)、長らく絶版になっていた村上春樹初の短篇集が単行本で復刻された。安西水丸さんとの初コラボということもあり、春樹も思い入れがあったのだろう。
まだ小説家としてデビューしてから間もなく、キャリア最初期のため、現在のように文体の洗練された感じはないが、とにかく面白い。『羊をめぐる冒険』を書くまでは、短篇においても「小説」という「入れもの」そのものを作品において問うようなところがあった。かといって、内容がないわけではない。
春樹は「都会的」だとか言われてきたが、キャリア初期のころからとても「政治的」だと思う。このことは読者にも評論家にもあまり理解されていないのではないか(中国、貧困、差別、マイノリティ、全共闘…)。
「中国行きのスロウ・ボート」春樹にとって中国問題はずっと切実だ。
「貧乏な叔母さんの話」は、春樹が自分で重要な作品であるとどこかに書いていたように思う。これなど『1Q84』に繋がる要素もあると思うが。
「ニューヨーク炭鉱の悲劇」は、一読するとまったくわけがわからない。だが、この小説のタイトルになった曲の歌詞を読むと、この作品を読むヒントが隠されているように思う。
「午後の最後の芝生」は、名作の多い春樹の短編の中でも屈指の出来だと思う。大柄の女の娘が死んでいるということを、読む人間は直接的に書かれていないが感じる。
そのほかの短篇も若いなりに頑張っているというか、実験的なところがあったり、ユーモアや笑いがあったりバラエティに富んでいて、いろいろと試行錯誤していてどれも面白い。
羊男も出てくるし!
それにしても「ちゃーりー」好きだなあ。
2023年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一度読んだ本だがどっかにいってしまったのでまた買った。改めて読み返したが村上春樹の小説作法がよくわかるある意味習作のような作品集だと思った。娯楽小説とは違うので課題解決がはっきりしているわけではないが、その分読者に考える手がかりをたくさんくれる。よい体験ができると思う。
2023年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私が村上文学と20代で最初に出会った作品以来40年が経ちますが色褪せません❗️