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悪党の裔 上巻 (中公文庫 き 17-2) 文庫 – 1995/12/18

4.2 5つ星のうち4.2 57個の評価

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悪党の裔(上)-新装版 (中公文庫 き 17-12)
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (1995/12/18)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1995/12/18
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 344ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4122024862
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4122024861
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 57個の評価

著者について

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北方 謙三
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昭和22(1947)年、佐賀県唐津市生れ。47年中央大学法学部卒。58年「眠りなき夜」で第1回日本冒険小説協会大賞、第4回吉川英治文学新人賞、平 成3年「破軍の星」で第4回柴田錬三郎賞、16年「楊家将」で第38回吉川英治文学賞、18年「水滸伝」で第9回司馬遼太郎賞、19年「独り群せず」で第 1回舟橋聖一文学賞、22年第13回日本ミステリー文学大賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 独り群せず (ISBN-13: 978-4167419110 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
置き配の需要が多くなるので、完全防水の梱包は嬉しいですね。
商品も説明以上の内容でしたので満足です。
この店覚えておこうと思います。
2016年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今年、吉野にある吉水神社を訪ねた。ここは源義経が身を隠した寺(明治の廃仏毀釈までは寺だった)で、その後南朝の皇居となったところであるという歴史を聞いて、鎌倉時代から室町時代のあいだに南北朝時代ってあったなと思いだしたけれど、後醍醐天皇も名前しか覚えていないというありさまだったので、おさらいもかねて読んでみた。

貴族の護衛役であった武士が強くなり、鎌倉幕府を開いて武士の世にはなったけれども、朝廷の権威と武士の権力(武力)が拮抗していた時代の実力ある地方武士はそのどちらにつくか、選択を迫られた。本書の主人公、播磨の赤松円心とそのライバルである河内の楠木正成、そして鎌倉の足利尊氏。楠木正成と赤松円心は後醍醐天皇の皇子、大塔宮の倒幕運動に加担して、正成は千早城で幕府の攻囲軍と、円心は京都で六波羅探題軍を相手に戦う。鎌倉で新田尊氏が北条を攻め滅ぼす一方、尊氏は京に攻め上って幕府軍を破り、一躍武士のトップに躍り出る。が、ここで問題が生じる。朝廷側の倒幕のシンボル的存在であった大塔宮と対立してしまうのだ。円心はこのことを予見していた。

その対立は後醍醐天皇と大塔宮との父子仲の悪さとも絡んで、倒幕後も不安定な世の中が続く。後醍醐天皇は尊氏を利用して大塔宮を京都から追い出し、建武の新政を始めるが、朝廷による支配に不満を持つ武士たちが尊氏のもとへ集まってくる。すると朝廷は新田義貞に尊氏討伐を命じ、これを尊氏が迎え撃つという構図に。帝への義理を立てた正成は新田側につく。

結局のところ、武士の世がくることなどはなから望んでいない朝廷は、武士の力なしに存続できないし、天下をとることを目指す武士たちは、朝廷の権威なしに軍勢を集めることができない。そんな矛盾だらけの時代、今日の味方が明日の敵である時代に何を頼みにして生きるのか。正成は天皇に奉じ、尊氏は天皇を倒してでも天下をとりにいく。小説のなかの円心は、内心この二人にはかなわないなとひそかに感じているふしがある。二人のようにはなれないと。なぜなら自分は「誰かのために」「何かのために」闘うことはできないから。「悪党」はただ「おのれのため」に闘うことしかできない。「なにになろうとた、たかが播磨の悪党よ。おのがためという言葉を、どう言い替えればよいかわからぬが、かたちあるもののためではないということかな」。そんなハードボイルドなセリフを正成に向かって吐く円心。

このあと、円心は尊氏側について楠木の最期を見届けるが、その後尊氏の不信を買う。円心が尊氏に持明院統の院宣をとらせ、大覚寺統の後醍醐天皇に離反するかたちで新田討伐を正当化させたのは、朝廷における武士のアイドル、大塔宮を自分が殺したことへの復讐ではないのかというのである。これでは天下はとったものの、両統迭立の乱世が続いてしまう。円心は復讐にあらずと答える。「利用できるものがそこにあれば、利用する。それが悪党というものです。石があれば、それを拾って投げる。棒があれば、それで打つ。悪党の戦とはそういうものです」。

実際にどういった経緯で赤松円心、足利尊氏、楠木正成をはじめとする、倒幕に共闘した武士たちがのちに敵味方に分かれて戦ったのか、歴史の定説にこの小説がどれくらいのっとっているのかはよくわからないが、これだけ短期間に敵味方がくるくると変わりながら戦いが続き、領地のつけかえも頻繁だったこの時代、もう何のためにたたかっているのかわからくなり、円心のような境地に至った武士も少なからずいたのだろうというのは想像にかたくない。

この頃の正規軍は京の六波羅探題など幕府直轄のもののみで、他の武士が領地外で戦うには溢者や野伏といった今でいうフリーの戦闘要員、そしてゲリラ戦に強い山の民なども動員する必要があった。また、領地が分断されて物流のシステムも脆弱な時代、兵站の確保、輸送なども自前で行わなくてはならなかった。円心は播磨一帯を中心に物流網を築き、周到に人を集めていつでも立てるように準備していた。そのあたりの計画性や組織力、時代を読む力、そして情に流されない冷徹さは、「悪党」というよりも有能なビジネスマンだ。彼の「悪党」的な哲学も投資家や企業家の考え方に近いと思う。赤松円心が「悪党」について語った言葉でいちばん印象的だったのは、正成が朝廷の側について闘うと円心に告げたときのこの一言だ。「そうか、朝廷とは、悪党を悪党でなくしてしまうところか」。正成はこたえる。「まさしく」。北方は、正成にこうも言わせている。「儂は名を残そうと思う。それだけでよいのだ」。自分のやりたいようにやる「悪党」で居続けるには、自分がどうしたいのか見極めるまでは「どちらの側にもつかない」でいられる心の強さと、常にキャスティングボートを握るだけの腕の強さがなくてはいけない。男はタフでなければ好きなように生きてはいけないのだ。円心の生き方には大義名分はない。ただ、強い芯があるのみ。

小説には書いていないが、後醍醐天皇は、尊氏に降伏したあと比叡山から京都に戻ったのち、持統派の光明天皇が即位したため、吉野に逃れて南朝を拓く。その後も武士同氏のゴタゴタは続き、ついに足利尊氏の弟である直義が(後醍醐天皇の息子、大塔宮を殺しているにもかかわらず)南朝について兄弟で戦うことに。この「観応の擾乱」の最中に赤松円心は急死している。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年1月13日に日本でレビュー済み
赤松円心は知らなかったので、楠木正成や天皇家との関係などに興味は沸いた。
ただ史実に沿っているので仕方ない面はあるが、展開がもう一つ盛り上がらない。

円心自身の時流を待つ為ひたすら耐える姿勢などは他の武士とは違うキャラクターでオリジナル性あるものの、戦闘シーンや戦略の描写が薄いせいなのか、歴史自体を知っているせいなのか時代の勢いというのが伝わりにくい。

北方謙三らしいスケールの大きな展開を期待しているとちょっと裏切られた感じ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
赤松円心、かっこよい。
自らが生きるところをひたすら待ち、ここぞと決死の働きをし、再び時を待つ。

高氏も粋に描かれていて、とても痺れる。

上巻の静かさから、下巻の一瞬の熱さ、そして静寂。

歴史小説っていいもんだぁ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年3月15日に日本でレビュー済み
本書は、「中央公論」1991年12月号から翌年10月号まで連載された小説で
鎌倉時代末期に討幕の挙兵をした赤松円心を描いています。
上巻は、正中の変の4年後、円心が50歳を超えた辺りから始まり、
後醍醐天皇が隠岐を脱出し、船上山で挙兵した辺りで終わります。
本書を読む前に、「太平記」など鎌倉末期から南北朝期に関わる本を読み耽り
北方氏の「楠木正成」も読んでいたため、本書の内容を特に真新しくは感じませんでしたが、
下巻が楽しみです。
北方氏の独特な解釈が興味深く、この時代に興味のある方には「楠木正成」と共にお勧めします。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年12月18日に日本でレビュー済み
播磨の悪党・赤松円心の鎌倉幕府打倒、厳密な戦いとしては、六波羅探題の打倒という目的のための激しい闘いを描いています。円心は、悪党という存在の未来を賭けた闘いという見方を持っており、同じ悪党の楠木正成との関わりも、見られます。このときの赤松勢の勢いは、太平記でも分かるように、激烈そのもでした。円心の京陥落のためへの執念を感じる作品ともいえます。後半部は、足利に従うようになった円心の眼から楠木正成の最期を見ます。それは、さながら正成への鎮魂のように感じられてなりません。同じ悪党であり、同じ夢を見ていた2人が立場を異にしつつも、正成の生き方を見つめる円心の姿に心打たれます。

他の方も書かれているように、北方氏が書かれた「楠木正成」という作品との関連がおもしろいです。作者は、この作品で楠木正成の人間っぽさ、あまるような人間的な魅力をえがくことに成功しました。その作品で正成のラスト、湊川の戦いには、ふれていなかったので、この「悪党の裔」で円心と共に正成の最期を見ている気分になりました。あの人間・楠木正成は、いったい何を思いながら、戦っているのか・・・それを考えながら彼の戦いを見終えました。つまり、正成と円心、2人のための作品といえるのです。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年9月28日に日本でレビュー済み
赤松円心という、播磨の悪党からの目線でストーリーが進んでいく。

同作者の「楠木正成」という作品とリンクしている部分や、
違う視点で同じ世界を見られるというお得感がありました。

円心からは、熱くたぎる野望のようなものを感じる。
同じ、悪党でも求めるものが違うという、当たり前のことなのに、
それぞれ思うことは違うんだな、と感心してしまった。

あっという間に上巻が読み終わりました。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
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