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情報の文明学 (中公文庫 う 15-10) 文庫 – 1999/4/1

4.2 5つ星のうち4.2 67個の評価

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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (1999/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1999/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 316ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4122033985
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4122033986
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 67個の評価

著者について

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梅棹 忠夫
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年12月11日に日本でレビュー済み
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古典の部類に入るが、今こそ読み返すべき名著である。食(消化器)、労働(筋肉)の時代から、情報(脳)の時代へ変化していく中での、考察が鋭く、現代でも参考になるはずてある。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・サノーさん一言コメント
「行動する学者による情報の再定義。社会、文化、産業、進化の視点から、情報とはなにかを解き明かす」
【サノーさんおすすめ度★★★★★】
・ウノーさん一言コメント
「難しいことをわかりやすく解説する先生の手腕がさえる一冊です。情報とは何かを知ることにより、それに惑わされないワザが身に付きます」
【ウノーさんおすすめ度★★★★☆】

・サノーさん、ウノーさん読書会

サノーさん(以下サ):インターネットが登場する以前に、ここまで情報化の到来を予知し、新聞、ラジオ、テレビと進化してきた情報産業の行先を予言していたことに驚かされる。
ウノーさん(以下ウ):凄いですよね。ヘイトニュースやフェイクニュースの登場についても、綺麗に言い当ててます。
サ:情報産業は、実業に対する虚業だか、生物の誕生と進化と同様に、成長し器官化していく事象である、これはこの先生しかなしえない解説だな。
ウ:コンニャクの例えも面白いです。栄養はなにもないけど、内臓にとっては必要な食物で、それと同じ特性を「情報」はもっているんですね。
サ:情報の定義、解釈の拡大の仕方も面白い。旅行もスポーツも、情報に過ぎないなんて、通常は思いつかない。
ウ:温泉街は、入浴情報の集合体なんですね。入浴するという情報を得るために、人々は集まるわけです。
サ:新聞の衰退、雑誌の衰退、ラジオの衰退、テレビの衰退は、文明としての慣習なわけだ。情報という不可視なものに対して、文明という事象を対比しながら的確に解説している。
ウ:梅棹先生も、マスメディアによる時代の寵児だったわけで、それに対する哀愁も感じられます。
サ:この本は「学者」という人種が、どのように物事を考え、深め、伝えていくかを知ることができる。
ウ:だから「情報」には、発信者も受け手も存在しないんですね。
サ:そう、学者の研究はマス・コミュニケーションではなく、情報なんだから。
ウ:皮肉に聞こえないこともないですが、情報をどのように解釈するか、情報からなにを得るのか、それは自己責任であることを、はっきり認識することができます。
サ:虚業たる情報産業に踊らされないためにも、読むべき一冊だ。
【了】
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1960年代のご執筆から50年以上たった現在、
ここに書かれているような内容がまさに検証できる時代がやってきていることに、まずびっくりです。
生物学と情報の対比部分は他のレヴュアーさんも書かれているので省きますが、
(1967年頃の『人間にとって科学とは何か/湯川秀樹、梅棹忠夫対談』では、生物学とのアナロジーが、
          「生物物理学」や「情報物理学」という学問にまでカテゴライズされています。)
そもそも「社会」って何?
無人の孤島に、2人(2個体)、3人(3個体)と人(生物)が現われるところから始まるのが社会で、
(最初にバッタリ出会う2個体は男女とは限らず、男男だったり、女女だったりもアリでしょうね。)
1人の個体の存在は他の個体にとって情報、子にとって最初の情報は母親、そこに父親や他者が加わって
情報交換による社会形成がなされ、発展的他者との相互作用によってシステムは複雑化していくわけで、
なるほど、生物学とアナロジカルに発展してゆくのは自然の成りゆきでしょう。
脳と情報の関係もおもしろい。
私たちの消化器官系は食べ物から出来上がったわけではないけれど、消化器官の働きとして栄養を欲する、
同様に、努力の有無に関係なく出来上がった大容量の脳は、脳の働きとして情報(脳の詰め物)を欲する。
なるほど、脳のつくりよりも、詰め物(情報)をどう構築するかの努力の方が大事・・。

以下↓こんな本文です。( )※筆者補足

P23<放送人の誕生と成長>
●自己崩壊を防ぐもの
あるプロデューサーはこう言った。
 「生産の現場に行った時が、一番情けないのです。
  例えば造船工場みたいなね。向こうはものを作っている。 圧倒されてしまうのです。」
もし実業という言葉に対して虚業という言葉が成立しうるものとすれば、これは一種の虚業意識である。
・・これは精神衛生によくないことは明らかである。放送人の自己崩壊といういわれである。・・
放送人の社会的存立を保障する論理の回路は、結局は文化性をもってこなければ完結しないのである。
実は、ある一定時間を様々な文化的情報でみたすことによって、その時間を売ることができる、
ということを発見した時に、情報産業の一種としての商業放送が成立したのである。

●情報業の先駆者たち P40
・・映画や芝居、見世物のたぐいも、実はやはりなんらかの情報を提供する商売であって、
本質的には同じ情報業のカテゴリーに入る。・・・いくつもの先駆形態がありえた。
たとえば楽器を奏で、歌を歌いながら村々を遍歴した中世の吟遊詩人や歌比丘尼たちも、
そのような情報業の原始型であったとみることもできる。・・・
(※造船工場の前で育ったミュージシャン・スティングも情報業の原始型から発展した先駆者ですね。)

<精神産業時代への予察> P67
・・人類は物質およびエネルギー産業の発展を通じて進歩を無限にのぼってゆくように見える。
もとより人類のなかには、このような方向に対して批判的な人たちもいる。その人たちはしばしば、
物質文明の崩壊を予言し、それにかわる精神文明の到来を念願する。しかし、将来の人類が、
それまで築きあげてきた物質・エネルギーの発展方向を途中で放棄するようになるとは、到底信じがたい。
その方向に誤りがあろうとなかろうと、人類は今後もこの方向を進む他ない。出直しはできないのである。
その結果、われわれはどこへゆきつくのであろうか。
・・・・
それは「精神産業の時代」とでも言うべきものではないかと考える。
それは物質文明の否定の上に構想された「精神文明」の意味ではない。
物質およびエネルギー産業はますます進歩するであろう。しかし、その発展の段階において、
人間の精神的生産は初めて組織化され、産業化されると考えるのである。その兆候はすでに表れている。
「精神」という言葉を道徳とか芸術とかの価値に限らないとすれば、
例えばマス・コミュニケーションの発達が暗示するように、すでに今日ほど、
人間の精神的生産物が質的にも量的にも巨大なものとなった時代は、いまだかってなかったのである。
印刷、電波、自動計算機など、情報の記録、伝達、処理の技術的な発展がそれを可能にしているのである。
物質およびエネルギー技術の発展が、情報開発技術の大幅な進歩を促したのである。
人類の歴史を、産業発展の歴史としてみるとき、それは3つの段階をへて展開するものと私は考える。

第一段階・・人間は食べることに追われる。主として農業による食料生産の時代。
第二段階・・主として工業による物質およびエネルギー生産の時代である。人間の労働の産業化。
第三段階・・精神産業の展開。
      人間の全活動の中で脳を含む精神こそは今のところ、最も不活発で組織化が遅れている部分、
      つまり、最も可能性にとんでいる。

農業的生産のゆきついたところに工業が生まれた。近代工業生産のゆきつくはてに、精神産業が展開する。
・・この過程は、生命ある存在としての人間の自己実現の必然的過程である。
それは人類進化の本質的な歩みということができないであろうか。

<情報の意味>P209
・・・
世界は情報に満ちている。
すべての存在それ自体が情報である。自然もまた情報であるからこそ、観光という情報産業が成立する。
社会もまたすべて情報である。だからこそ社会探訪のルポルタージュが成立し、
フォト・ジャーナリズムが流行するのである。・・・

<情報の文明学~人類史における価値の転換> P212
・・とにかく、動物のひとつの個体の存在は、それ自体が他の個体にとって情報である。・・・・
個体間に特定の内容をもった情報が伝達される・・他の同種個体の存在を前提とした情報発信である。・・
(※ミュージシャン・スティングの「孤独のメッセージ」も受信者の存在を前提とした情報発信のはず、
  情報は送り手と聞き手のコミュニケーションの問題ではなく、系全体のポテンシャルの問題らしい。)
他の個体の発する音声を聴覚でとらえて、その情報を解読する。
これによって人間の情報能力は飛躍的に高まったのである。

P213
地球はひとつの大きな磁石であると言われる。
北磁局と南磁局をつらぬく線を軸として、全地球が磁場を形成している。
磁力は地球上のいかなる場所においても作用しているのである。・・これと似て、地球上のすべての
地域は情報場となった。情報は全地球を覆いつくしているのである。情報はすでにひとつの環境である。
環境と生物との相互作用をとらえるのが生態学(エコロジー)の仕事であるとすれば、
人間と、環境としての情報の関係をとらえるのは、情報生態学の問題である。
情報は、生態学の観点からとらえなおす必要があろう。
・・・・
要するにここで言いたいのは、人類史における”情報の問題”は、
すでに人間対人間のコミュニケーションの話ではなくなってきているということなのである。
個人の存在を越えて、情報が環境を形成しているという点では、情報は文化に近い。
文化は人間がつくりだしたものであるけれど、個々の人間にとっては、すでに存在する環境である。
あるいは与えられた環境である。個人は、その環境としての文化から自由になることはできない。
しかし、それに働きかけて、何事かを成すことはできる。情報も同じである。
それは人間が作り出したものではあるが、個々の人間にとっては与えられた環境である。
しかし、その環境に向かって、自分自身も働きかけることができるのである。
その働きかけ自体が、あるいは堆積物となり、あるいは人類をとりまく大気となるのである。

P236
文明とは何か。文明とは、人間と人間をとりまく(人工的な)装置群とでつくる、ひとつの系である。
システムである。・・・                              (=文明系)
人類が発生した初期の段階では、人類は他の動物と同じように、自然環境の中で存在していた。
その場合も、人間は自然環境とのあいだでシステムをくんでいた。           (=生態系)

このような予備知識を持って50年以上たった現在、本書と並行しておすすめしたい事例が、
『吾輩は子猫である・総集編/友情と物語で解く複雑系の科学』です。
物質とエネルギーの産業化(近代工業化)に先駆してきた地域から、自然の成り行きで生まれた物語、
『情報と秩序/セザー・ヒダルゴ著』『流れとかたち/エイドリアン・ベジャン著』とも相性良いです。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年8月9日に日本でレビュー済み
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改めて情報という概念について考え直すきっかけとなりました。
2007年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
糸井重里氏が薦めていたので、読んでみた。

35年前に書かれた論文とは思えない内容で、情報というものに対して、新鮮な見方を提示してくれた。

というか、情報というものを突き詰めて考えてみたことがなかったから、情報とはなんだろう?という問いをはじめて突きつけられた気さえした。

1987年に書かれた情報の考現学も収録されており、そちらもかなり興味を持って読めた。

本書の内容とはずれるが、自分なりの言葉で考えで、なんとなく当たり前として過ごしてしまっている事象を問い直してみる、しかもできれば何か切り口を自分なりに決めてという行為は、非常に意味があると感じた。

時代を感じさせないという意味も含めて、良書であった。

星ひとつ足りないのは、なにかぐーっと引き込まれて、次のページをめくるのが待てないような感覚がなかったから。

あくまで論文なので、そういったドライな読書になりがちなのも、仕方ないが。。。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年1月12日に日本でレビュー済み
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情報の本当の意味がわかりました

私が認識していた インフォメーションとしての情報がいかに薄いものか思い知らされました
人生で出会えてよかった本といえる一冊です
2019年1月25日に日本でレビュー済み
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 情報を根本から考え直すために読んだ。誰も気がついていないようだから書くが、この本の議論は、生物学の発想を文明論に適用したアナロジーである。外胚葉や内胚葉などの発生学の用語を使ってあるから、そのこと自体は目立っているが、それ以外にも生態学の用語や発想が根底にある。

 人間は、自分の能力を補助したり、効率化したり、共同化するために、道具を作り、制度を作り、産業を作ってきた。産業が組織化されれば、一連の機能のために、各個人(個体)を結びつけるようになる。そこで、社会を個体になぞらえれば、機能的な集まり(器官)が産業であり、産業という枠組みの中で、各企業や個人の役割が見えてくる。

 そのような社会の中の産業を、細胞や器官の機能になぞらえれば、内胚葉的なもの、中胚葉的なもの、外胚葉的なものの順番に、発達して来たというのだろう。生物の発生の順番からすれば、外胚葉に、内胚葉が出来て、その後に中胚葉が出来るので、順番がちょっと違うような気もするが、巨大な脳が外胚葉から出来るのだとすれば、なんとか辻褄が合う。

 生物の個体が、情報をどのように受け取り、処理しているかを考えれば、情報の意味が見えてくる。個体と個体、個体と環境でどのように情報のやり取りをしているかを考えれば、情報の伝達の意味が見えてくる。個体の活動が、集団全体でどのように共同活動となるかを考えると、産業の意味が見えてくる。

 生態系全体の中で考えれば、生産者、消費者、分解者などの機能的な単位が類型化される。これらは、物質の循環、エネルギーの循環に関わっているが、それらを巧みに集約して利用したのが、農業であり、工業であったのだろう。そうすると、情報産業は、エントロピーに関わることになるのだろうが、これはとっかかりだけで、深くは述べられていない。

 アナロジーだから、当っている場合もあれば、素人目のトンデモ的な発想もあるだろう。しかし、情報産業の当事者は、日々情報を作ることや発信することに追われていて、却って全体の見通しが出来ないこともあるのだろう。だから、この本の文章の多くは、情報産業の側の求めに応じて発表されている。現代が情報社会というのならば、その中に生活する我々は、まさに当事者として、はたと納得させられる部分も多いのではないか。

 梅棹は、未来に起こることの多くを言い当てた。そのことに感嘆するとともに、梅棹の発想を、今に活かすべきだろう。インターネット時代になって、新聞や出版などの活字文化や放送業界などの情報産業は激変している。この時代を読取り、未来を考えるために、今こそ読まれるべき本だろう。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2009年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在は情報にあふれていると思う。情報に対する向き会い方は今後も考えていく必要あるテーマだとおもい購入通読
読んでみると、情報を扱うことが人類にとってどのような意味があるかを情報産業というキーワードで語っている。これまでの情報産業、これからの情報産業、情報産業の価値、情報産業時代の日本など、著者の持論が論理的に展開されている。特に情報産業は生物の器官で考えると、脳にあたる。人間は脳を使いこなすことで反映してきたが、これからは文明にとっての脳にあたる情報産業を発達していくだろうとの定義がおもしろかった。
情報の価値、これから向かうところなどを考えたい人にはお勧めの一冊だ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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