和泉式部日記(いずみしきぶにっき)は、女流日記文学の代表的作品であり、歌人・和泉式部らしく日記のなかに和歌が多く記載されている。本人自筆の作品とされることもあるものの、筆者であるはずの和泉式部本人を「女」という三人称で語っており、別人(俊成など)の作ではないか、との説もある。
拝読し、和泉式部の男を惹きつける力の強さに圧倒される。中世の妖婦、といった印象を受けるのだ。
愛人であった男が亡くなり、その服喪中に愛人の弟(この兄弟は、天皇の子・・・皇子である)へ贈る和歌が強烈なのである。
・・・かほる香に よそふるよりは ほととぎす
きかばや おなじ聲やしたると ・・・
・・・花の香りを懐かしみながら 亡くなった方を思うより 聞いてみたいの、ほととぎすよ
お兄さまとあなたとが 私に同じお声で愛をささやくのかどうかを
この強烈な「歌のフェロモン」に、弟の皇子はイチコロであった。
ついには正妻を追い出して和泉式部を家に迎えるという大事件を起こしてゆく。
本日記は、その経緯を「和歌日記」の形で美しく excuse したもの、といった成立背景が考えられよう。
率直に、かつ 有態(ありてい)に言えば、この歌日記は 「 男好きのお姉さんの歌日記 」 による、敦道親王をめぐる女の戦いの 「 高らかな勝利宣言 」 である、と評し得よう。
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和泉式部日記―マンガ日本の古典 (6) 中公文庫 (中公文庫 S 14-6) 文庫 – 1999/9/18
いがらし ゆみこ
(著)
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和泉式部日記
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1999/9/18
- ISBN-104122035082
- ISBN-13978-4122035089
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1999/9/18)
- 発売日 : 1999/9/18
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 272ページ
- ISBN-10 : 4122035082
- ISBN-13 : 978-4122035089
- Amazon 売れ筋ランキング: - 211,768位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2013年11月2日に日本でレビュー済み
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とても参考になったし勉強にも役立ちました。原作に基づいてなのでしょうが手紙のやりとりが長ったらしくて途中で飽きてしまいました。しっかり細かく描いてあります。
2022年4月3日に日本でレビュー済み
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この日記は傑作である。孤独と虚無を抱え、どことなく境界性パーソナリティの香りのする和泉式部は、色好みの男にとって、さぞ魅力的な女であったことは間違いない。マリリン・モンローを彷彿とさせ、小式部内侍のことは、松田聖子も連想させられる。はるか昔の古典であるが、現代でも変わらない恋愛感情であり、洗練された当時の感性に思わず引き込まれる。この漫画化であるが、原典の雰囲気を損なわずに描かれており、まあまあ良かったかなと思う。
2016年8月21日に日本でレビュー済み
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分かりやすくて話しがよくわかりました。
このシリーズの漫画と古文単語を勉強するだけで
古典の読みやすさが抜群になりました
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古典の読みやすさが抜群になりました
2010年10月30日に日本でレビュー済み
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いがらしゆみこさんって、「キャンディ キャンディ」の方ですよね。
画風が全然違って、本当にいがらしさんの絵なのか?と思いました。
内容は原作に忠実に描かれていると思います。
画風が全然違って、本当にいがらしさんの絵なのか?と思いました。
内容は原作に忠実に描かれていると思います。
2013年9月12日に日本でレビュー済み
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この作品、すごく不親切で読むのが本当に疲れました。評価が高かったので残念です。
まず、同シリーズの作品に比べてコマ割りが大きすぎるため、情報量が極端に少ない。
また、ムダと感じるコマも多く、あざとい表現が非常に多い。
作者のスタイルなのかもしれないが、背景が描き込めていないので、「ここはどうなっているの?」と感じることが多かった。
特に歴史ある日記をマンガ化するのにあたって、原典を読者にイメージさせるくらいでないとならないが、
著者の勉強不足からか、当時としてはあり得ない様な表現まで加えられている。
後半はもうシラけてしまって、素直に原典を読み直そうと思った。
まず、同シリーズの作品に比べてコマ割りが大きすぎるため、情報量が極端に少ない。
また、ムダと感じるコマも多く、あざとい表現が非常に多い。
作者のスタイルなのかもしれないが、背景が描き込めていないので、「ここはどうなっているの?」と感じることが多かった。
特に歴史ある日記をマンガ化するのにあたって、原典を読者にイメージさせるくらいでないとならないが、
著者の勉強不足からか、当時としてはあり得ない様な表現まで加えられている。
後半はもうシラけてしまって、素直に原典を読み直そうと思った。
2014年6月4日に日本でレビュー済み
恥ずかしながら『和泉式部日記』は読んだことがありませんでした。
いがらし先生の作品を通して、何となく察しがつきました。
現代風に大胆にアレンジされておられるのが良いです。
それにしても、昔の貴人は歌で恋をするのですね。
何とも雅な時代ですが、恋の激しさも強烈です。
いがらし先生の作品を通して、何となく察しがつきました。
現代風に大胆にアレンジされておられるのが良いです。
それにしても、昔の貴人は歌で恋をするのですね。
何とも雅な時代ですが、恋の激しさも強烈です。
2016年7月27日に日本でレビュー済み
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まったく美系です!!作品の内容にもよく合っていて、先生がすすめてくれたんです!