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アール・デコの時代 (中公文庫 う 17-7) 文庫 – 2005/4/25

4.4 5つ星のうち4.4 9個の評価

一九二〇年代、退嬰的な十九世紀末芸術アール・ヌーヴォーの後に、明るく花開いた装飾様式、アール・デコ。ジャズ、ダンス、ファッション、パーティ、車、そして摩天楼——祝祭的で都会的な美が第一次世界大戦で疲弊した欧州から生まれ、瞬く間に世界を席巻する。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 中央公論新社 (2005/4/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/4/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 317ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4122045215
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4122045217
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 9個の評価

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海野 弘
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2016年12月19日に日本でレビュー済み
長い世紀末が世界大戦によって終焉し、その後の大量機械生産とスピードという時代のセンスが求めた新しいスタイルが、アール・デコである。
本書はその魅力を歴史、新しい女性の活躍、都市生活の観点から探求する。

・20年代の同時性、スピーディーな共鳴(p12)と機械技術へのロマンティシズム(p25)。クライスラー・ビルの尖塔やカッサンドルのポスターに代表される幾何学的かつ人工的なイメージは、この時代の先端テクノロジーとアートの融合を示すものであり、現代へと続く記号化・複製化=グラフィック・デザインの萌芽・急成長がみられる。
・アール・ヌーヴォーとの対比が面白い。たとえばポスターは、立ち止まっての鑑賞を前提とした複雑なものから、自動車を運転しながらも、遠くから瞬時に目に入れられる力強いデザインへの変遷(p53)、機械と女性、観光、イメージ化など。
・外の世界へ出るようになった女性のライフスタイルは、モード雑誌や映画の普及により、そのイメージが世界的都市に同時代的に広まるようになったのも1920年代の特徴。パリの最新流行が「モダン生活」スタイルとして東京・大阪へ即座に伝えられるのは面白い。
・イン・スタイル(p140)、日常生活の風景からの発見(p163)、ロンドン・メイフェイア地区のブライト・ヤング・ピープル(p185)なども興味深い。
・個人的には、自動車(p210~)と腕時計(p267~)の記述に興味が持てた。この時代に懐中時計から腕時計に切り替わるのだな。

世界恐慌によって、よりシンプルさが多用されるなど、そのデザインは変質するものの、ひとつの時代精神を体現するスタイルとして、アール・デコの世界を楽しめた。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アールデコの時代は、アメリカよりもフランス パリを知りたかったのですが…全く書いてないわけじゃないですが、ちょっと残念かな。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年2月15日に日本でレビュー済み
アール・ヌーボーの世界に続いて、アール・デコの時代を語った一冊。内容は多岐に渡る。アール・デコの全体性をある程度、浮かび上がらせてくれる。その後の研究成果から見て、この本がどのような位置取りを持つのかは分からないが、私にとってアール・デコと言われたとき、真っ先に思い浮かべる一冊だ。

きっとそれは、筆者のアール・デコへの、その時代とその時代を生きた人々への溢れるような愛情のせいだろう。

とくに、ダンサーのイサドラ・ダンカン。
アンナ・パブロワについても一文を書いているけれども、明らかにその筆致は異なる。イサドラ・ダンカンへの溢れるような想いをひしひしと感じる。臆面も無く書いている、とすら言えるかもしれない。
イサドラの境遇、そこから見つめ、感じていた世界、両手を伸ばし触れようとしていた世界、触れたかと思えた瞬間にこぼれ落ちた世界。けれども戒めを解き、靴を脱ぎ、自由を求め、手を伸ばし、踊り続けるイサドラ。
そのすべての姿、そのすべての記述に愛情が溢れている。

1913年にはイサドラの最愛の子どもたちが自動車もろともセーヌ川に転落、溺死してしまう。23年にはエセーニンとわかれ、そのエセーニンが25年に死ぬ。
そして最後はイサドラ自身が、自分の運転する車に、きっと自慢だった赤く長いショールを巻き込まれ、縊死してしまう。20年代の光と影の強いコントラストを生きたイサドラは、20年代的な死に方をしてしまう。

このイサドラの章の最後におかれた言葉。

「パリでおこなわれた葬儀には赤いグラジオラスが捧げられ、『ロシアの心はイサドラのために泣く』と書かれていた。」(p138)

海野弘は時々、こういう書き方をする。「これをみると1920年代を思い出す」。
20年代は、彼にとって、思い浮かべるものでも、思い起こすものでもなく、想像するものではなく、「思い出される」ものとしてある。彼は、20年代を生きている。その空気を吸い、街を歩き、ポスターを眺め、腕時計をみ、摩天楼を見上げ、イサドラの踊りに感動する。そしてそうした20年代を「思い出す」。

イサドラの葬儀に送られたグラジオラスとその言葉は、60年の時を隔てて、海野弘が送ったものだったのかもしれない。グラジオラスの花を送り、「私の心はイサドラのために」泣いていたのだろう。

このイサドラの章ただひとつのためだけでも、この本は読むに値する。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年2月21日に日本でレビュー済み
2009.002.21書籍:海野弘『アール・デコの時代』
アールデコ…美術品というより日常品→対象:中産階級(cf:上流階級…アール・ヌーボー)
      ←差産業革命、工業製品
      アールデコというスタイル≒スタイルex.都市の形、生活、日常

年代:WW'TからWW'Uに開花、1920年代に花開く、アールデコ博
  エジプトツタンカーメン、日本文化などさまざまな文化が融合

アールデコの周囲…工業化、都市化、大衆の誕生→中産階級、ジャズ、ファッション、自動車
         工業化により、様々なものスタイルが、マスという存在に広がる
         そのスタイルそのそのが「アール・デコ」?
         ex.旅行(アガサクリスティ著『ナイルに死す』、『オリエント急行殺人事件』)

アールデコと女性…女性の社会進出→社会進出とそれを後押した工業製品
         化粧:それはそれまで、上流階級の女性のみ
         女性が社会(Publicな場)に出る、働くた際「化粧」
         大量の化粧品←工業…ex.シャネルNo.5

〜連想されるキーワード〜
アール・デコが本当に生活スタイルなのか?
大衆文化といっていいのか?⇔大衆文化の一つとしてアール・デコ
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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