姉妹篇『史談あれやこれ』は古文史料の引用が多く、恥ずかしながら、読むのにかなり苦労した。しかし、本書『史談蚤の市』は大変読みやすく楽しめた。
3・15事件に連座したり、農民運動にコミットしたり、終戦直後は共産党から選挙に出たりという経歴を持つ村雨退二郎。その地金が多くの章節で現れており、これを嫌う人には不向きな本書だが、ある時代のエトスを濃厚に背負った文筆家の史談には、やはり底堅い味わいがある。歴史愛好者に薦める次第。
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史談蚤の市 改版 (中公文庫 B 23-6 BIBLIO 江戸東京) 文庫 – 2005/11/1
村雨 退二郎
(著)
首の相場や築城法を綴った「乱世合切袋」、後世を惑わせた名人「偽書作り沢田源内」、論考「歴史文学と歴史考証」など全十九章。歴史上の俗説を考証によって鋭く峻別し、真偽を追究した好読物。
- 本の長さ249ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2005/11/1
- ISBN-104122046173
- ISBN-13978-4122046177
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2005/11/1)
- 発売日 : 2005/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 249ページ
- ISBN-10 : 4122046173
- ISBN-13 : 978-4122046177
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,668,108位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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