読み始め当初は文体が弱々しいかなと思ったが、読み進めるうちにズブズブとはまっていった。
科学的知見を持って、考えても解けないことを、ふんわりと優しく包み込み、読者の前に提示してくれる。
特に悩んだり行き詰っている時に本書を読むと救われることもあるだろう。
遺伝子と脳の利害関係、人間が残すのは遺伝子だけではなくミームもある、これらのことを知っていると生きづらさという概念が減少するはず。
著者が無人島に一冊持っていくなら本書、と言っている意味がよくわかる。
今後も大切にしたい珠玉の作品。
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わたしたちはどこから来てどこへ行くのか? - 科学が語る人間の意味 (中公文庫 さ 56-1) 文庫 – 2011/5/21
佐倉統・木野鳥乎
(著)
「わたしとは何か」、「人はなぜ生きるのか」、これらの疑問を進化論の立場から考えていこう。人間と環境の将来を見通し、ビジョンを持って行動するための、ひとつの指針としての科学的思考。
- 本の長さ187ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2011/5/21
- ISBN-104122054842
- ISBN-13978-4122054844
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2011/5/21)
- 発売日 : 2011/5/21
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 187ページ
- ISBN-10 : 4122054842
- ISBN-13 : 978-4122054844
- Amazon 売れ筋ランキング: - 877,979位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年4月2日に日本でレビュー済み
本書は語り口もやさしく、イラストもホンワカとした温かい雰囲気だが注意したいのはこれは【癒し系の本ではない】
本気で悩み絶望する人には救いは感じられず、逆に少々キツいか落胆する事も予想され、あくまでも【知的好奇心や科学的に悩みの根源とは何か】を解明したい人向けです。
事例をあげると
・「わたしひとりいなくなっても、明日も地球は回るのね…」で結論としては
悩むなら、もっと頭の使いでがある…例えば「どうせわたしがいなくなっても、あなたは涙も流さないのね!」これは悩みごたえがあるはずです。
現実的に比喩で「地球」を持ちだす人の方が圧倒的少数で、学校や家庭、職場での存在意義が感じられない事の方が悩める人には深刻な問題になります。
・「よそ者は誰だ」では
人間にとって仲間が必要不可欠だったように、敵も必要…ですから敵がいないと仮想敵を作ってしまいます。
それが職場や学校のイジメとしてあらわれてくることもあるでしょう。
のフォローとして
ホントは、人間はみんな「ホモ・サピエンス」という仲間なんですけどね・・・の1行だけでは進行形で現在イジメに合っている子は本当に傷つくでしょう。
イジメをしている当事者が読んだ場合は自己正当化できる事ともなります。
やはり1章ごとの分量を考えてか?それとも学者の論文形式で思想を入れ込まない為に結論や解決法のボリュームを抑えているのか?
読んでいて、現実と理論だけ唱えられても本気で悩んでいる人に「だから納得しろ」というのはいささか乱暴な気がします。
せめて副題の【科学が語る人間の意味】の科学と言う言葉は主題にするべきだったんじゃないか?
もしくは「どういう対象の人に読んで欲しい」かを限定するような前書きをつけた方が良いと思います。
現実は現実としても、著書にはもう少しご自分の発言が誰かを傷つける可能性があるという事も踏まえた方がよろしいと感じました。
本気で悩み絶望する人には救いは感じられず、逆に少々キツいか落胆する事も予想され、あくまでも【知的好奇心や科学的に悩みの根源とは何か】を解明したい人向けです。
事例をあげると
・「わたしひとりいなくなっても、明日も地球は回るのね…」で結論としては
悩むなら、もっと頭の使いでがある…例えば「どうせわたしがいなくなっても、あなたは涙も流さないのね!」これは悩みごたえがあるはずです。
現実的に比喩で「地球」を持ちだす人の方が圧倒的少数で、学校や家庭、職場での存在意義が感じられない事の方が悩める人には深刻な問題になります。
・「よそ者は誰だ」では
人間にとって仲間が必要不可欠だったように、敵も必要…ですから敵がいないと仮想敵を作ってしまいます。
それが職場や学校のイジメとしてあらわれてくることもあるでしょう。
のフォローとして
ホントは、人間はみんな「ホモ・サピエンス」という仲間なんですけどね・・・の1行だけでは進行形で現在イジメに合っている子は本当に傷つくでしょう。
イジメをしている当事者が読んだ場合は自己正当化できる事ともなります。
やはり1章ごとの分量を考えてか?それとも学者の論文形式で思想を入れ込まない為に結論や解決法のボリュームを抑えているのか?
読んでいて、現実と理論だけ唱えられても本気で悩んでいる人に「だから納得しろ」というのはいささか乱暴な気がします。
せめて副題の【科学が語る人間の意味】の科学と言う言葉は主題にするべきだったんじゃないか?
もしくは「どういう対象の人に読んで欲しい」かを限定するような前書きをつけた方が良いと思います。
現実は現実としても、著書にはもう少しご自分の発言が誰かを傷つける可能性があるという事も踏まえた方がよろしいと感じました。
2013年8月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
進化論という立場から、ミーム論や利己的遺伝子論を軸に、サル学などの知見を交えて、人の悩みや未来について考えさせる。
ミームとは、イギリスの進化生物学者のリチャード・ドーキンスが提唱した、"人から人に伝達される" 文化や習慣、伝統などの「文化を形成する情報」のことである。 遺伝子は生殖によって伝えられるが、ミームは人と人との関わりによって伝達されるため「脳が自分たちの『子孫』を残す」とも説明されている。
「あなたなりに充実した人生を送り、周囲の人と交流し、あなたなりの影響が与えられればミームを残したことになる」という言葉は、生きる意味について考えている人には魅力的なメッセージ。
一方、自覚的に自分の知識や感動を伝えることの重要性や、人と知識を共有することによってのみ新しい知識や文化が生み出されることも強調される。
ミーム論に興味を持った方に、やさしい切り口の入門書としてお勧めします。
ミームとは、イギリスの進化生物学者のリチャード・ドーキンスが提唱した、"人から人に伝達される" 文化や習慣、伝統などの「文化を形成する情報」のことである。 遺伝子は生殖によって伝えられるが、ミームは人と人との関わりによって伝達されるため「脳が自分たちの『子孫』を残す」とも説明されている。
「あなたなりに充実した人生を送り、周囲の人と交流し、あなたなりの影響が与えられればミームを残したことになる」という言葉は、生きる意味について考えている人には魅力的なメッセージ。
一方、自覚的に自分の知識や感動を伝えることの重要性や、人と知識を共有することによってのみ新しい知識や文化が生み出されることも強調される。
ミーム論に興味を持った方に、やさしい切り口の入門書としてお勧めします。
2011年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
生きるという概念を優しい言葉で解説しています。その中で最も新鮮で感動したのは、”ミーム”という存在です。すべての生命体は46億年前地球が誕生した時から遺伝子でつながっているという事実。そして進化の過程で生まれたヒトという生命体もその中のひとつであるということ。すべての生命体の生きる目的は子孫を残すということ。ただヒトにはもう一つ役割が与えられている、それは”ミーム”を残すこと。ミームとは遺伝子に刻まれる記憶のこと。ヒトが生きている証がほかのヒトに伝わり、それがその人の遺伝子に刻まれて次の世代に伝えられていく。実際子どもを持たないと、なにか社会に貢献していない、自分の遺伝子は残らないと思われがちですが、”ミーム”を残すことで自分が生きた証をこの世に残すことができるって、すごいと思いませんか?科学で証明されている”ミーム”という存在を知ったことを友達にも伝えたくて、ギフト用にも2冊購入しました。