先生は聴衆を眠たくするすることが得意です。
講演ではご本人がおっしゃって、ちょっとイタズラされたりもします。
勿論、しっかり聴かすこともおできになります。
面白い。
繰り返し読み直す箇所がありましたが、
分かんないことから、
読後に〝学べた〟実感があります。
やはり、「先生」です。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ぼちぼち結論 (中公文庫 よ 33-5) 文庫 – 2011/6/23
養老 孟司
(著)
ホリエモン・村上ファンド騒動、中国の経済脅威、団塊世代の定年……養老孟司の時評シリーズ完結編。「自分探し」をする前に世界をよく見てみよう。
- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2011/6/23
- ISBN-104122054923
- ISBN-13978-4122054929
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2011/6/23)
- 発売日 : 2011/6/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 221ページ
- ISBN-10 : 4122054923
- ISBN-13 : 978-4122054929
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,201,378位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6,836位中公文庫
- - 162,444位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
31グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2008年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初に言っておきます。養老さんの著書は、評者にとってはかなり読みにくい書籍の部類のひとつ。「バカの壁」もそう。この著書の中でも養老氏の講演を聴いた人から『先生の話はよくわかりませんなあ』と言われるそうだ。だからといって、養老さんの本を避けて通ることはできない。それは、読みづらい=「思考回路が違う」からであり、前提条件が全くことなっているからだと考えている。つまり、養老さんの書籍を読むことで、養老さんの思考回路が評者の脳にアジャストされていく。これは、シナジー効果を生む期待が高まり、思考の幅が広がると考えている。
さて、今回の「ぼちぼち結論」は、「よく見渡す」ことをテーマにしていると感じた。普通だと思っていること、当たり前だと思っていること、果てしてそれらの事は、本当にそのままで良いのか?と著者は危惧している。だから、もっとよく「見てみよう」と強く訴えかけている。
評者が無知なだけかもしれないが、石油が世界(アメリカ)を動かしていることに驚いた。イラク戦争も湾岸戦争も、アメリカ大統領の選挙も。
また、「自由と不自由」も興味深い項目である。
秩序はかならずそれだけの無秩序を生み出す。
熱力学の第二法則といいかえてもいいだろう。
つまり、自由はその分だけ、おそらく不自由を増やしている。(p.73)
とあるのだが、なるほど、と唸るばかりである。
アメリカは拳銃を自由に所持してもよいが、その分日々過ごしている空間は危険性が増す。
青信号があれば交差点を安全に渡れる。けれども赤信号のときは車の行き来がなくても渡れない。こんな具合だ。
つまり、著者は人の判断能力が徐々に欠如してきていると感じているのではなかろうか。やってはいけない、ということをやってはいけないとわからないわけだ。これは評者が思うに、日本という国が豊かになりすぎたからだと考える。豊かという自由があるから、本能的に行動できないという不自由さが存在しているのに、それに気づいていないのだ。
狩猟民族である本能を忘れているのではないか。
もっと、日本人は強い。そう思ってままならない。
※以下、気になった文章を抜粋
・彼は、言語化不可能な世界にこそ、人間ならではの可能性を見出そうとしている
・考える労を惜しむ人が悪しきデータ主義に陥る
・虫は都会を除けばどこにでもいる。日本の国土には小さな山々が数知れずある。
それを見て楽しむ癖さえつけば、幸せなんて、いくらでも手に入る
さて、今回の「ぼちぼち結論」は、「よく見渡す」ことをテーマにしていると感じた。普通だと思っていること、当たり前だと思っていること、果てしてそれらの事は、本当にそのままで良いのか?と著者は危惧している。だから、もっとよく「見てみよう」と強く訴えかけている。
評者が無知なだけかもしれないが、石油が世界(アメリカ)を動かしていることに驚いた。イラク戦争も湾岸戦争も、アメリカ大統領の選挙も。
また、「自由と不自由」も興味深い項目である。
秩序はかならずそれだけの無秩序を生み出す。
熱力学の第二法則といいかえてもいいだろう。
つまり、自由はその分だけ、おそらく不自由を増やしている。(p.73)
とあるのだが、なるほど、と唸るばかりである。
アメリカは拳銃を自由に所持してもよいが、その分日々過ごしている空間は危険性が増す。
青信号があれば交差点を安全に渡れる。けれども赤信号のときは車の行き来がなくても渡れない。こんな具合だ。
つまり、著者は人の判断能力が徐々に欠如してきていると感じているのではなかろうか。やってはいけない、ということをやってはいけないとわからないわけだ。これは評者が思うに、日本という国が豊かになりすぎたからだと考える。豊かという自由があるから、本能的に行動できないという不自由さが存在しているのに、それに気づいていないのだ。
狩猟民族である本能を忘れているのではないか。
もっと、日本人は強い。そう思ってままならない。
※以下、気になった文章を抜粋
・彼は、言語化不可能な世界にこそ、人間ならではの可能性を見出そうとしている
・考える労を惜しむ人が悪しきデータ主義に陥る
・虫は都会を除けばどこにでもいる。日本の国土には小さな山々が数知れずある。
それを見て楽しむ癖さえつけば、幸せなんて、いくらでも手に入る
2013年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文庫で出して頂けるので、感謝しております。
「結論」とは何事と思いました。まだまだ小気味の良い文章期待しています。
「結論」とは何事と思いました。まだまだ小気味の良い文章期待しています。
2019年7月2日に日本でレビュー済み
再掲 2008年
図書館本
養老先生 1937年生まれである。
2005年から2007年の中央公論連載の「鎌倉傘張り日記」をメインに収めてい る。これまでに同掲載は「まともな人」「こまった人」と言うタイトルで同じ く中公新書から出ている。そして今回のものが連載終了なのである。
養老先生は以前「死の壁」のあとがきにこう書かれている。
これで自分の中に溜まっていたものは、ほとんどすべて吐き出したと思いま す。逆さに振っても、もうなにも出ない。そんな気分になっています。これも 悪い気分でありません。いいたいことがあるということは、まだ「文句がいいたい」ということでもありますからね。文句がなくなりました。
でも、やっぱりここまで来ました。それほど世の中は複雑怪奇なのでしょう。しかしこれまで書かれて来た事に矛盾がないというかブレがないというのはさすがなのです。
見えないものを見ようとするのが「自分さがし」であり、自分とは他人が見る自分でなぜいけないか。御意である。
幾つか備忘録として。
ネットは便利でありがたいものでだが、その中だけで人が生きるわけではない。いかな読書家も本の中に生きるわけにはいかない。世界はつねにそこにあって、われわれに語りかけている。それに耳を傾けない人が増えたのは、代わりにネットを見ているからであろう。それはそれでいいがときどき外を見たほうがいいよ。年寄りとしては、そう忠告したい。そう書いたから、もう寝る。p168
最終章の「結論は一つ」として幸福と社会システム、アメリカ文明、アメリカと日本、日本をどうする、を書かれている。まさに養老先生のこれまでの主張を「愛する日本」のために綴っている。石油と文化の思想と言っても過言ではないと思う。我々は何処に向かうのか?是非とも最終章を読んでいただきたい。
図書館本
養老先生 1937年生まれである。
2005年から2007年の中央公論連載の「鎌倉傘張り日記」をメインに収めてい る。これまでに同掲載は「まともな人」「こまった人」と言うタイトルで同じ く中公新書から出ている。そして今回のものが連載終了なのである。
養老先生は以前「死の壁」のあとがきにこう書かれている。
これで自分の中に溜まっていたものは、ほとんどすべて吐き出したと思いま す。逆さに振っても、もうなにも出ない。そんな気分になっています。これも 悪い気分でありません。いいたいことがあるということは、まだ「文句がいいたい」ということでもありますからね。文句がなくなりました。
でも、やっぱりここまで来ました。それほど世の中は複雑怪奇なのでしょう。しかしこれまで書かれて来た事に矛盾がないというかブレがないというのはさすがなのです。
見えないものを見ようとするのが「自分さがし」であり、自分とは他人が見る自分でなぜいけないか。御意である。
幾つか備忘録として。
ネットは便利でありがたいものでだが、その中だけで人が生きるわけではない。いかな読書家も本の中に生きるわけにはいかない。世界はつねにそこにあって、われわれに語りかけている。それに耳を傾けない人が増えたのは、代わりにネットを見ているからであろう。それはそれでいいがときどき外を見たほうがいいよ。年寄りとしては、そう忠告したい。そう書いたから、もう寝る。p168
最終章の「結論は一つ」として幸福と社会システム、アメリカ文明、アメリカと日本、日本をどうする、を書かれている。まさに養老先生のこれまでの主張を「愛する日本」のために綴っている。石油と文化の思想と言っても過言ではないと思う。我々は何処に向かうのか?是非とも最終章を読んでいただきたい。
2014年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
気楽に読めて、楽しい文章でした。
せちがらく、気の滅入る毎日のなかで、このような独特の清涼感を得られる本はありがたいと思うのは、わたしだけではないはずと思います。
せちがらく、気の滅入る毎日のなかで、このような独特の清涼感を得られる本はありがたいと思うのは、わたしだけではないはずと思います。
2021年6月30日に日本でレビュー済み
『中央公論』に掲載のエッセイに『毎日新聞』に掲載された書評を3編を収載。
いつもの飄飄とした養老節。
サッと読めてよい。
いつもの飄飄とした養老節。
サッと読めてよい。
2008年5月14日に日本でレビュー済み
石油はいずれなくなる。
養老氏は、本音では、それを待っていると言う。
衝撃の最終章では、
石油無しでも、文明を築き上げることが
できた地中海沿岸、中国(日本はダメ?)と
テキサスの油田発見がなければ、出来上がらなかった
アメリカの文明の違いを述べながら、
人間が石油によるエネルギーを必要とするのは何故か?
と問いを立てます。
この問いに対する答えが、私にとっては衝撃的でしたので、
これから読まれる方の楽しみために、内容は伏せておきます。
橋本治『日本の行く道』で主張されている、
日本は世界に先駆けて、江戸時代に戻ってしまえばいい!!
という一見、荒唐無稽なメッセージとの関連を感じます。
また、浅羽通明『昭和三十年代主義』とも繋がるでしょうか?
養老氏は、本音では、それを待っていると言う。
衝撃の最終章では、
石油無しでも、文明を築き上げることが
できた地中海沿岸、中国(日本はダメ?)と
テキサスの油田発見がなければ、出来上がらなかった
アメリカの文明の違いを述べながら、
人間が石油によるエネルギーを必要とするのは何故か?
と問いを立てます。
この問いに対する答えが、私にとっては衝撃的でしたので、
これから読まれる方の楽しみために、内容は伏せておきます。
橋本治『日本の行く道』で主張されている、
日本は世界に先駆けて、江戸時代に戻ってしまえばいい!!
という一見、荒唐無稽なメッセージとの関連を感じます。
また、浅羽通明『昭和三十年代主義』とも繋がるでしょうか?
2013年7月3日に日本でレビュー済み
養老孟司さんのエッセイ集です。
一部からは「養老節」と呼ばれる、独特な言い回し。そこに含まれる機知、皮肉、そしてユーモアはクセになると(私のように)「養老本マニア」になってしまうほどの魅力があります。本書からも、それは十分感じられます。
本書には二十三篇のエッセイが集められており、哲学的な著作も少なくない養老氏の著書の中では読みやすい方です。
他書と重複する内容も目立ちますが(「公平・客観・中立」「同じ私」「現実とは(p13)」など)、前述の養老節の魅力に感染してしまった私は、好きな曲を何度も聴くような心地よささえ感じてしまいました。
「好きなものを三つ挙げよというので、虫とゲームと漫画を挙げた。タバコも好き(p88)」は彼の趣味をよく表していますが、補足させていただくと彼は「読書」も大好きです。鎌倉の自宅から大学へ通う通勤電車の中ではいつも読書をされていたこともあり、(本書からも分かるように)とても博識です。
魅力的な「養老ワールド」への入口として、『 まともな人 (中公文庫) 』『 こまった人 (中公新書) 』および本書をおすすめします。
一部からは「養老節」と呼ばれる、独特な言い回し。そこに含まれる機知、皮肉、そしてユーモアはクセになると(私のように)「養老本マニア」になってしまうほどの魅力があります。本書からも、それは十分感じられます。
本書には二十三篇のエッセイが集められており、哲学的な著作も少なくない養老氏の著書の中では読みやすい方です。
他書と重複する内容も目立ちますが(「公平・客観・中立」「同じ私」「現実とは(p13)」など)、前述の養老節の魅力に感染してしまった私は、好きな曲を何度も聴くような心地よささえ感じてしまいました。
「好きなものを三つ挙げよというので、虫とゲームと漫画を挙げた。タバコも好き(p88)」は彼の趣味をよく表していますが、補足させていただくと彼は「読書」も大好きです。鎌倉の自宅から大学へ通う通勤電車の中ではいつも読書をされていたこともあり、(本書からも分かるように)とても博識です。
魅力的な「養老ワールド」への入口として、『 まともな人 (中公文庫) 』『 こまった人 (中公新書) 』および本書をおすすめします。