好感を持ったのは次の点です。これがこの本の特徴でもあります。
・1冊あたり1ページでその本の解説、という形式では「ない」こと。
・必読書リストでも「ない」こと。
本の解説にそれほどページを割いておらず、必読書リストでもないとすれば、ではこの本には何が書いてあるのか?と思うでしょう。
大部分は、歴史・文学・宇宙・生物など、いろいろな分野の教授が、自分の研究分野や人生経験や雑談に絡めて、お薦め本を紹介していく文章です。どの文章も読みやすく面白いです。
それから、「教養と本」というテーマでの東大教授の座談会です。こちらも読み応えがあります。
そしてこの本を一通り読むと、きっと「もっと知りたい」「もっと考えを巡らせたい」と思い、本書のお薦め本の中から、気になった何冊かを読みたくなるはずです。
教養の根幹に向き合った立場で編集され、読む人ひとりひとりに、教養を耕す自発的ステップを踏み出させるという点で、素晴らしい本だと思います。
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教養のためのブックガイド 単行本 – 2005/3/29
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購入オプションとあわせ買い
読むことのすすめ。ホメロスから舞城王太郎まで、370冊の饗宴。
何を読んだらいいのですか?――「大学改革」のなかで、数少なくなった教養学部の一つ東京大学教養学部が、教養教育の実践として新入生に提示するブックガイド。本を読むことの楽しさを通して、大学の豊かな可能性を伝える決定版読書案内。〈開かれた知〉への誘い。
【本書執筆者】
浅島 誠、石井洋二郎、石浦章一、石田英敬、エリス俊子、遠藤 貢、岡本和夫、加藤道夫、金子邦彦、北川東子、木畑洋一、黒田玲子、小林康夫、小森陽一、佐藤勝彦、高田康成、野崎 歓、野矢茂樹、蓮実重彦、中島隆博、長谷川寿一、兵藤俊夫、深川由起子、古田元夫、ジョン・ボチャラリ、山内昌之、山本 泰
【立花隆氏・推薦】
「大学は本を読むところだ。大学に入ったら、ひたすら本を読んで読んで読みまくれ! 授業に出なくても本を読め。授業から得られる知識の十倍、百倍、千倍の知識が書物から得られるのだ。」
何を読んだらいいのですか?――「大学改革」のなかで、数少なくなった教養学部の一つ東京大学教養学部が、教養教育の実践として新入生に提示するブックガイド。本を読むことの楽しさを通して、大学の豊かな可能性を伝える決定版読書案内。〈開かれた知〉への誘い。
【本書執筆者】
浅島 誠、石井洋二郎、石浦章一、石田英敬、エリス俊子、遠藤 貢、岡本和夫、加藤道夫、金子邦彦、北川東子、木畑洋一、黒田玲子、小林康夫、小森陽一、佐藤勝彦、高田康成、野崎 歓、野矢茂樹、蓮実重彦、中島隆博、長谷川寿一、兵藤俊夫、深川由起子、古田元夫、ジョン・ボチャラリ、山内昌之、山本 泰
【立花隆氏・推薦】
「大学は本を読むところだ。大学に入ったら、ひたすら本を読んで読んで読みまくれ! 授業に出なくても本を読め。授業から得られる知識の十倍、百倍、千倍の知識が書物から得られるのだ。」
- 本の長さ245ページ
- 言語日本語
- 出版社東京大学出版会
- 発売日2005/3/29
- ISBN-104130033239
- ISBN-13978-4130033237
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商品の説明
著者について
〈編者、執筆者略歴〉
小林康夫(表象文化論) 主要著書『光のオペラ』(筑摩書房 94)『身体と空間』(筑摩書房 95)『建築のポエティクス』(彰国社 97)『青の美術史』(ポーラ文化研究所 99)『出来事としての文学』(講談社学術文庫 00)『表象の光学』(未来社03)
山本泰 (現代社会理論)主要著書『儀礼としての経済:サモア社会の贈与・権力・セクシュアリティ』(弘文堂 96)
高田康成(表象古典文化論)、ノーマ・フィールド(日本研究)、長谷川寿一(認知行動科学)、浅島 誠(生物学)、木畑洋一(歴史学)、佐藤勝彦(物理学)、山内昌之(イスラム地域文化研究)、ジョン・ボチャラリ(比較文学)、石浦章一(神経科学)、野崎歓(フランス文学)、石井洋二郎(地域文化研究)、岡本和夫(数学)、金子邦彦(生命論)、黒田玲子(生物化学)、加藤道夫(建築学)、深川由起子(言語情報)、遠藤 貢(アフリカ研究)、兵藤俊夫(物理学)、小森陽一(日本文学)、石田英敬(記号論)、蓮実重彦(映画批評)、エリス俊子(比較文学)、野矢茂樹(哲学)、北川東子(ドイツ思想)
小林康夫(表象文化論) 主要著書『光のオペラ』(筑摩書房 94)『身体と空間』(筑摩書房 95)『建築のポエティクス』(彰国社 97)『青の美術史』(ポーラ文化研究所 99)『出来事としての文学』(講談社学術文庫 00)『表象の光学』(未来社03)
山本泰 (現代社会理論)主要著書『儀礼としての経済:サモア社会の贈与・権力・セクシュアリティ』(弘文堂 96)
高田康成(表象古典文化論)、ノーマ・フィールド(日本研究)、長谷川寿一(認知行動科学)、浅島 誠(生物学)、木畑洋一(歴史学)、佐藤勝彦(物理学)、山内昌之(イスラム地域文化研究)、ジョン・ボチャラリ(比較文学)、石浦章一(神経科学)、野崎歓(フランス文学)、石井洋二郎(地域文化研究)、岡本和夫(数学)、金子邦彦(生命論)、黒田玲子(生物化学)、加藤道夫(建築学)、深川由起子(言語情報)、遠藤 貢(アフリカ研究)、兵藤俊夫(物理学)、小森陽一(日本文学)、石田英敬(記号論)、蓮実重彦(映画批評)、エリス俊子(比較文学)、野矢茂樹(哲学)、北川東子(ドイツ思想)
登録情報
- 出版社 : 東京大学出版会 (2005/3/29)
- 発売日 : 2005/3/29
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 245ページ
- ISBN-10 : 4130033239
- ISBN-13 : 978-4130033237
- Amazon 売れ筋ランキング: - 204,268位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 94位図書館情報学
- - 214位読書法
- - 9,129位評論・文学研究 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年3月3日に日本でレビュー済み
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2015年11月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
興味や関心の分野が違う本が多い為、差程参考になりませんでした。
2006年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学出版は外部の人間がその大学の門戸を叩くことの出来る本といえるかもしれません。そして、東大は特に気になる大学です。
この本はその東大教授が考える「教養」、そしてそれに結びついた本が列挙され、勉学に目覚めた方が遅れを取り戻す良いきっかけになると思います。
また、東大教授は人間的にも固いというイメージ(偏見?)を持っていましたが、座談話では、大変魅力的な方だと驚きました。
「教養」は万人に開かれた人類の知的遺産です。それをより多くの人に知ってもらいたいです。
この本はその東大教授が考える「教養」、そしてそれに結びついた本が列挙され、勉学に目覚めた方が遅れを取り戻す良いきっかけになると思います。
また、東大教授は人間的にも固いというイメージ(偏見?)を持っていましたが、座談話では、大変魅力的な方だと驚きました。
「教養」は万人に開かれた人類の知的遺産です。それをより多くの人に知ってもらいたいです。
2009年8月2日に日本でレビュー済み
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教養のためのブックガイド
高校生の子どもの国語科の先生のオススメ・・・こっそり購入してみました。
この国語科の先生、「熱い」情熱の塊で、本当はこの先生の現代国語を受講してみたいのです。
ぱらぱらとめくると、なるほど、色々な分野の書籍が紹介されています。しかも「大学生になった君!!読んでみ給え」みたいな代表的文学が並んでいるので、これを目安に硬くなった中年の頭に「文学に触れる」風を吹き込もうと思います。
本屋さんに行く暇の無い私にはとても助かるガイドブックです!!
高校生の子どもの国語科の先生のオススメ・・・こっそり購入してみました。
この国語科の先生、「熱い」情熱の塊で、本当はこの先生の現代国語を受講してみたいのです。
ぱらぱらとめくると、なるほど、色々な分野の書籍が紹介されています。しかも「大学生になった君!!読んでみ給え」みたいな代表的文学が並んでいるので、これを目安に硬くなった中年の頭に「文学に触れる」風を吹き込もうと思います。
本屋さんに行く暇の無い私にはとても助かるガイドブックです!!
2005年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「知の技法」、「知の論理」らにも衝撃を受けましたが、それ同様に衝撃を受けたのがこの本です。
まさに、大学生における必読の入門書と言えると思います。
特に、2章の小林康夫先生といろんな先生たちとの対談の場面は、「知」とは「教養」とはをさらに考えさせてくれます。
今、大学生がどう勉強するのかを模索してるなかで、この本と早く出会えるかが、そしてこの本からいろんな本に出会っていくことが、問題解決の近道と言えると思います!
まさに、大学生における必読の入門書と言えると思います。
特に、2章の小林康夫先生といろんな先生たちとの対談の場面は、「知」とは「教養」とはをさらに考えさせてくれます。
今、大学生がどう勉強するのかを模索してるなかで、この本と早く出会えるかが、そしてこの本からいろんな本に出会っていくことが、問題解決の近道と言えると思います!
2012年9月16日に日本でレビュー済み
現時点(2005年7月)で、最も上質なブックガイドだと思います。高校生から大学生向けのよい本に仕上がっています。この本を読むことだけでも、教養が豊かになり、読書欲を大いに刺激してくれます。
第1部の2「〈人間〉と〈チンパンジー〉のあいだで」は、京都大学だけでなく、東京大学もサルをやっていると主張したかったのかな?内容は面白い。3「壁の向こうの教養書」が、最もブックガイドブックらしい書き方がなされている。
第2部の座談会は、「何のために本を読み、教養をつけるのか」がよくわかる。「教養とは人生を豊かにする知識」「よく生きようとすること」という発言は、目新しい言葉ではないが説得力がある。ただし、途中、発言に「東京大学」「東大」「東大生」という言葉が目立ち、鼻につき、興がそがれる(東大卒でない私のひがみかもしれませんが)。それがなければ、全国の他の大学生にもっと読まれたと思われるのが、残念です。(学外でも読まれることを意識するデリカシーがほしかった。)
第3部「さまざまな教養」は、2「自然科学の新しい〈常識〉」が読んで楽しい。3「留学生にすすめる本」は、日本の大学生への嫌みでしょうね。日本のことを知らない日本人が多い。ここに挙げられた本は、すべてではないが、高校卒業までに読んでおくべきものでしょう。
第4部「教養の彼方」の「読む快楽と技術」で、野崎歓が述べる読書への姿勢(「本は自分で購うべきです」「ちょっと難しいそうに思える本に手を出してみること」など)は、私と同じ波長を感じ、気持ちよく読めた。
最後に、筆頭編者である小林康夫が、「存在の深さ、文化の厚み」で、「大学生活4年間と限ったときに、いったい一般に何冊の本が読めるだろうか。せいぜい数十冊でしょうか。」と述べているのが、とても気になった。大学生、それも東大生が、専門書や趣味・実用書以外に4年間で数十冊しか本を読まないとしたら、ことは深刻を越えていると思う。数百冊の誤植であってほしい。
第1部の2「〈人間〉と〈チンパンジー〉のあいだで」は、京都大学だけでなく、東京大学もサルをやっていると主張したかったのかな?内容は面白い。3「壁の向こうの教養書」が、最もブックガイドブックらしい書き方がなされている。
第2部の座談会は、「何のために本を読み、教養をつけるのか」がよくわかる。「教養とは人生を豊かにする知識」「よく生きようとすること」という発言は、目新しい言葉ではないが説得力がある。ただし、途中、発言に「東京大学」「東大」「東大生」という言葉が目立ち、鼻につき、興がそがれる(東大卒でない私のひがみかもしれませんが)。それがなければ、全国の他の大学生にもっと読まれたと思われるのが、残念です。(学外でも読まれることを意識するデリカシーがほしかった。)
第3部「さまざまな教養」は、2「自然科学の新しい〈常識〉」が読んで楽しい。3「留学生にすすめる本」は、日本の大学生への嫌みでしょうね。日本のことを知らない日本人が多い。ここに挙げられた本は、すべてではないが、高校卒業までに読んでおくべきものでしょう。
第4部「教養の彼方」の「読む快楽と技術」で、野崎歓が述べる読書への姿勢(「本は自分で購うべきです」「ちょっと難しいそうに思える本に手を出してみること」など)は、私と同じ波長を感じ、気持ちよく読めた。
最後に、筆頭編者である小林康夫が、「存在の深さ、文化の厚み」で、「大学生活4年間と限ったときに、いったい一般に何冊の本が読めるだろうか。せいぜい数十冊でしょうか。」と述べているのが、とても気になった。大学生、それも東大生が、専門書や趣味・実用書以外に4年間で数十冊しか本を読まないとしたら、ことは深刻を越えていると思う。数百冊の誤植であってほしい。
2012年2月12日に日本でレビュー済み
羽鳥和芳「熱く,さりげなく,技を使って語りかける」『東京大学出版会HP』2005. 5. 15
<掲載ページURLは「コメント」参照>
『教養のためのブックガイド』には,ホメーロスから舞城王太郎まで370冊リストアップされています.この本は,東京大学教養学部の教師が「教養」という言葉をめぐって試みる,教養教育の一つの実践でもあります.
本書の特色は,それぞれの執筆者が,なぜその本を選んだのか具体的に語っていることです.それぞれの専門を踏まえて,また自身が読んできた本を想い起こして,熱く,さりげなく,技を使って語りかけます.執筆者は計27人.「古典の力」(山内昌之),「読む快楽と技術」(野崎歓),「読んではいけない本15冊」(石井洋二郎),「留学生にすすめる本」(ジョン・ボチャラリ)といったテーマで薦めるセクション.理系2人,文系3人の教師による白熱した座談会「教養と本」.名誉教授の蓮實重彦さんにも参加していただいた1ページコラム“私の薦める本”は,13人が1〜3冊を推薦します.
哲学者野矢茂樹さんは,“教養がなくってごめんなさい”って言いながら,バタイユの『眼球譚』と西脇順三郎詩集を挙げています.表象文化論・詩学の石田英敬さんは“テレームの僧院へようこそ!”という見出しで,いちおしの1冊.比較文学のエリス俊子さんは石川淳を挙げ,コラムの見出しは“たゆまない精神の運動”です.
このブックガイドをつくる際に,編集部が工夫したことは,本の表紙の写真をのせることでした.別に新しいことではないのですが,書店でいま買える本はほぼ全部,写真入りで紹介しました.210冊.文庫本の古典も雰囲気がありますし,単行本の顔はそれぞれ強い自己主張をしています.
『ブックガイド』第2弾を出すとしたら,社会科学系の執筆者に加わってもらって,また違った工夫をしてみたいと思います.
ともあれ370冊のリスト――索引をご覧ください――と210冊の顔を楽しんでください.
<掲載ページURLは「コメント」参照>
『教養のためのブックガイド』には,ホメーロスから舞城王太郎まで370冊リストアップされています.この本は,東京大学教養学部の教師が「教養」という言葉をめぐって試みる,教養教育の一つの実践でもあります.
本書の特色は,それぞれの執筆者が,なぜその本を選んだのか具体的に語っていることです.それぞれの専門を踏まえて,また自身が読んできた本を想い起こして,熱く,さりげなく,技を使って語りかけます.執筆者は計27人.「古典の力」(山内昌之),「読む快楽と技術」(野崎歓),「読んではいけない本15冊」(石井洋二郎),「留学生にすすめる本」(ジョン・ボチャラリ)といったテーマで薦めるセクション.理系2人,文系3人の教師による白熱した座談会「教養と本」.名誉教授の蓮實重彦さんにも参加していただいた1ページコラム“私の薦める本”は,13人が1〜3冊を推薦します.
哲学者野矢茂樹さんは,“教養がなくってごめんなさい”って言いながら,バタイユの『眼球譚』と西脇順三郎詩集を挙げています.表象文化論・詩学の石田英敬さんは“テレームの僧院へようこそ!”という見出しで,いちおしの1冊.比較文学のエリス俊子さんは石川淳を挙げ,コラムの見出しは“たゆまない精神の運動”です.
このブックガイドをつくる際に,編集部が工夫したことは,本の表紙の写真をのせることでした.別に新しいことではないのですが,書店でいま買える本はほぼ全部,写真入りで紹介しました.210冊.文庫本の古典も雰囲気がありますし,単行本の顔はそれぞれ強い自己主張をしています.
『ブックガイド』第2弾を出すとしたら,社会科学系の執筆者に加わってもらって,また違った工夫をしてみたいと思います.
ともあれ370冊のリスト――索引をご覧ください――と210冊の顔を楽しんでください.
2005年5月5日に日本でレビュー済み
章ごとに東大教養学部の教授各人に任せ、
それぞれ全く違う語り口で展開されるのが色が出て大変面白い。
直接的に本を紹介すると、内容を飛び出ない紹介になるし、
場合によってはその人の読み方が押し付けられてしまうかもしれない。
しかし、この本ではそれぞれの教授が語るストーリーや対談の中に
本が自然と出てくる(場合によっては出てこないときもある)ので
ストーリー自体を興味深く読んだ上で、
それについてもっと知りたい、同じようなことを考えてみたい、
と感じることで自然と読者が本の紹介に移れるのだ。
それぞれが勝手なフォーマットで勝手に語っていて、
網羅しようとしていないところが
「紹介本」としてではなく一冊の「本」としての価値を持たせていると思う。
これを読むと、読みたい本が一気に増えてしまって困るかもしれないが、
幅広い分野に興味を持ちたい人には
指導の意味のガイドとしてというよりモチベーションをあげるという意味で
いいブックガイドになると思う。
それぞれ全く違う語り口で展開されるのが色が出て大変面白い。
直接的に本を紹介すると、内容を飛び出ない紹介になるし、
場合によってはその人の読み方が押し付けられてしまうかもしれない。
しかし、この本ではそれぞれの教授が語るストーリーや対談の中に
本が自然と出てくる(場合によっては出てこないときもある)ので
ストーリー自体を興味深く読んだ上で、
それについてもっと知りたい、同じようなことを考えてみたい、
と感じることで自然と読者が本の紹介に移れるのだ。
それぞれが勝手なフォーマットで勝手に語っていて、
網羅しようとしていないところが
「紹介本」としてではなく一冊の「本」としての価値を持たせていると思う。
これを読むと、読みたい本が一気に増えてしまって困るかもしれないが、
幅広い分野に興味を持ちたい人には
指導の意味のガイドとしてというよりモチベーションをあげるという意味で
いいブックガイドになると思う。