ある程度の知識があれば、読み進められる。
序盤では、熱力学とは何かを教えてくれる。
全体を通して、素晴らしいの一言。

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熱力学の基礎 単行本 – 2007/3/1
清水 明
(著)
熱力学は、物理学の骨格をなす理論体系でありながら、量子
論や統計力学に比べて格段に難しい論理構造をもっている。本書はこの熱力学を
再構成し、簡潔で美しく普遍的な理論として提示する新しいタイプの入門書であ
る。初学者から専門家にまで役立つ。
論や統計力学に比べて格段に難しい論理構造をもっている。本書はこの熱力学を
再構成し、簡潔で美しく普遍的な理論として提示する新しいタイプの入門書であ
る。初学者から専門家にまで役立つ。
- ISBN-104130626094
- ISBN-13978-4130626095
- 出版社東京大学出版会
- 発売日2007/3/1
- 言語日本語
- 本の長さ408ページ
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登録情報
- 出版社 : 東京大学出版会 (2007/3/1)
- 発売日 : 2007/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 408ページ
- ISBN-10 : 4130626094
- ISBN-13 : 978-4130626095
- Amazon 売れ筋ランキング: - 104,689位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 103位物理学一般関連書籍
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トップレビュー
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2020年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
熱力学でわかりやすい本は多くあるが、この本は圧倒的にわかりやすく、同時に数学の教科書のように厳密な議論をしている。
この本を読めば熱力学についての疑問はほとんど晴れてしまうだろう。是非買うことをおすすめするが、個人的には1冊目より2冊目以降の教科書として向いていると思う。
この本を読めば熱力学についての疑問はほとんど晴れてしまうだろう。是非買うことをおすすめするが、個人的には1冊目より2冊目以降の教科書として向いていると思う。
2015年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
熱力学の教科書にはいろいろな流儀があるが、統計力学と渾然一体となった形で展開するものが結構多い。でもそれでは歴史的にマクロな系の科学として発展してきた熱力学の本質がわからなくなってしまう危険がある。
この清水氏の本では、統計力学や量子力学への参照は最低限にとどめつつ、それらに依存しないマクロで普遍的な体系としての熱力学の要点を公理的に美しく整理された形で提示している。エントロピーという「よくわからない量」がまず最初に導入され、その最大原理から熱力学全体を構成していく様子は見ていて知的にとても楽しい。
ただ、清水氏が東大の1・2年生の授業でこの本を使っていると聞いて驚いた。この本は抽象的な議論が好きな理論志向の強い学生には向いているだろうが、それ以外の人(たとえばエンジニアを目指す学生や生物系の人たち)がはじめて熱力学を学ぶには、あまりにもハードルが高いだろう。言ってみれば、ニュートン方程式をさわったことのない人がいきなりラグランジュ形式の解析力学を学ぶのに近い。
たとえばエントロピーをエネルギーで偏微分して逆数をとった量を「温度」として導入するのだが、これが実際に日常生活で使われている温度に一致することは13章にいくまで示されず、学生にとっては「意味のよくわからないまま受け入れる」時間が長くてフラストレーションが溜まるだろう。田崎氏が熱力学の有名な教科書の中で「エントロピーを天下りに定義するやり方は、熱力学の基盤についての思考停止を招きかねないと私は考える。」と書いているが全く同感である。
この本は院生レベル以上の、基礎を身につけた読者か、もしくは数学系のバックグラウンドを持つ読者が、熱力学の構造を全体として整理して見直すのにはよいだろうが、これを最初に手に取って熱力学を学ぶのはおすすめしない。
この清水氏の本では、統計力学や量子力学への参照は最低限にとどめつつ、それらに依存しないマクロで普遍的な体系としての熱力学の要点を公理的に美しく整理された形で提示している。エントロピーという「よくわからない量」がまず最初に導入され、その最大原理から熱力学全体を構成していく様子は見ていて知的にとても楽しい。
ただ、清水氏が東大の1・2年生の授業でこの本を使っていると聞いて驚いた。この本は抽象的な議論が好きな理論志向の強い学生には向いているだろうが、それ以外の人(たとえばエンジニアを目指す学生や生物系の人たち)がはじめて熱力学を学ぶには、あまりにもハードルが高いだろう。言ってみれば、ニュートン方程式をさわったことのない人がいきなりラグランジュ形式の解析力学を学ぶのに近い。
たとえばエントロピーをエネルギーで偏微分して逆数をとった量を「温度」として導入するのだが、これが実際に日常生活で使われている温度に一致することは13章にいくまで示されず、学生にとっては「意味のよくわからないまま受け入れる」時間が長くてフラストレーションが溜まるだろう。田崎氏が熱力学の有名な教科書の中で「エントロピーを天下りに定義するやり方は、熱力学の基盤についての思考停止を招きかねないと私は考える。」と書いているが全く同感である。
この本は院生レベル以上の、基礎を身につけた読者か、もしくは数学系のバックグラウンドを持つ読者が、熱力学の構造を全体として整理して見直すのにはよいだろうが、これを最初に手に取って熱力学を学ぶのはおすすめしない。
2020年5月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「熱力学」の基礎を丁寧に説明している。初学者には不向き。2冊目以降の本として推薦できる。
2018年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在自主ゼミで読み進めています(修士1年)。
熱力学をここまで体系的に、公理から定理を導いていく形で構築できるとは知りませんでした。
マクロな系をどう扱うか、という問題に対する物理学の姿勢もしっかり学ぶことができます。
熱力学をここまで体系的に、公理から定理を導いていく形で構築できるとは知りませんでした。
マクロな系をどう扱うか、という問題に対する物理学の姿勢もしっかり学ぶことができます。
2015年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この教科書は熱力学を
①平衡状態に対する要請
②エントロピーに対する要請
を基に構築し理解することを目的としている珍しい教科書である。
従来の熱力学の教科書の多くは歴史的な実験事実などに基づき、いわば現象論的に熱力学を構築してゆくものであった。例えばエントロピーは、現実の熱機関が理想極限のカルノーサイクルの効率を超えないということから導かれたクラウジウスの不等式を積分として表したものから定義される、理論から導かれる新たな物理量であるという立場をとっている教科書もある。
一方この教科書は上の要請①②から、現象論としてではなく、あくまでその要請から得られる定理として様々な物理現象を説明するという立場をとっている。このため、熱力学が単なる現象論的な知識の積み重ねではなく、普遍的で強固な理論であるということが裏付けられている。
このような強固な理論は統計力学や場の理論で新しいモデルを作る際に、試金石あるいは正常なモデルであるというテストにも活用できるという点には、物理学の理論が互いに独立したものではなく、相補的に発展してゆくものであるということを強く実感することができた。
この教科書の良い点は、数学を説明したあと、多くの場面で「これは物理的には、次のようなことを表している。」と数学が表す物理的な意味を説明しているので、数式に埋もれた物理的意味を見失うことなく、また数式から物理的な意味を見出す力も同時に養うことができることである。
最後に。この教科書では熱力学の数学的な部分をある程度詳しく一般性を失うことなく学べ、熱力学が数学的にも信頼でき、またその数学で現実の物理現象をうまく説明できるということを強く確認できたことが、自分の物理学に対する見方、自然に対する見方を大きく変えてくれたということを、日々感じている。
①平衡状態に対する要請
②エントロピーに対する要請
を基に構築し理解することを目的としている珍しい教科書である。
従来の熱力学の教科書の多くは歴史的な実験事実などに基づき、いわば現象論的に熱力学を構築してゆくものであった。例えばエントロピーは、現実の熱機関が理想極限のカルノーサイクルの効率を超えないということから導かれたクラウジウスの不等式を積分として表したものから定義される、理論から導かれる新たな物理量であるという立場をとっている教科書もある。
一方この教科書は上の要請①②から、現象論としてではなく、あくまでその要請から得られる定理として様々な物理現象を説明するという立場をとっている。このため、熱力学が単なる現象論的な知識の積み重ねではなく、普遍的で強固な理論であるということが裏付けられている。
このような強固な理論は統計力学や場の理論で新しいモデルを作る際に、試金石あるいは正常なモデルであるというテストにも活用できるという点には、物理学の理論が互いに独立したものではなく、相補的に発展してゆくものであるということを強く実感することができた。
この教科書の良い点は、数学を説明したあと、多くの場面で「これは物理的には、次のようなことを表している。」と数学が表す物理的な意味を説明しているので、数式に埋もれた物理的意味を見失うことなく、また数式から物理的な意味を見出す力も同時に養うことができることである。
最後に。この教科書では熱力学の数学的な部分をある程度詳しく一般性を失うことなく学べ、熱力学が数学的にも信頼でき、またその数学で現実の物理現象をうまく説明できるということを強く確認できたことが、自分の物理学に対する見方、自然に対する見方を大きく変えてくれたということを、日々感じている。
2014年2月25日に日本でレビュー済み
熱力学を学習した人が、
2冊目に読み知的興奮を覚える、
そんな「熱力学の基礎」です。
じっくり物理の考え方を深めて議論し楽しめます。
あるいは、
量子統計物理や相転移の物理を準備したい物理系学生さんによい内容です。
この本の強い個性を感じたポイントのひとつは、
第3章「熱力学の基本的要請」の中の、
要請II「エントロピー」です。
エントロピーが状態量である要請
エントロピーの凸性の要請(増大則などに関連)に加えて、
dU=TdS+...と絶対温度T>0を巧妙に見えないように隠して
要請しています。
初学者にはびっくり箱でしょうが、数学的展開はすっきりしています。
後の章では、従来のClasius流の説明もしっかり復元してあり、
紙数を費やしてたっぷり説明しています。
私のお勧めは、
1冊目のじっくり学習は、三宅哲(裳華房)、佐々真一(共立出版)、白井光雲(共立出版)のいずれか、
2冊目以降の知的興奮には、清水明(東京大学出版会)、田崎晴明(培風館)
です。
2冊目に読み知的興奮を覚える、
そんな「熱力学の基礎」です。
じっくり物理の考え方を深めて議論し楽しめます。
あるいは、
量子統計物理や相転移の物理を準備したい物理系学生さんによい内容です。
この本の強い個性を感じたポイントのひとつは、
第3章「熱力学の基本的要請」の中の、
要請II「エントロピー」です。
エントロピーが状態量である要請
エントロピーの凸性の要請(増大則などに関連)に加えて、
dU=TdS+...と絶対温度T>0を巧妙に見えないように隠して
要請しています。
初学者にはびっくり箱でしょうが、数学的展開はすっきりしています。
後の章では、従来のClasius流の説明もしっかり復元してあり、
紙数を費やしてたっぷり説明しています。
私のお勧めは、
1冊目のじっくり学習は、三宅哲(裳華房)、佐々真一(共立出版)、白井光雲(共立出版)のいずれか、
2冊目以降の知的興奮には、清水明(東京大学出版会)、田崎晴明(培風館)
です。
2014年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初の5章まではまるで数学の様な説明で読むのも体力が入りますが6章に入ると最初の5章のこともよくわかります
とにかく最初の5章を我慢して読めばきっと幸せになれること請け合いです
とにかく最初の5章を我慢して読めばきっと幸せになれること請け合いです