読了感はなんといったらいいだろう？ 新しいアイディアやコンセプトや世界の見方を多数詰め込まれたと同時に、「それで？」と言いたくなるようなストーリーでもあった。
ビル・ゲイツはこの本を気に入って何度も読み直したらしい。恐らく新しいテクノロジーとそれがもたらす人間の行動の変化がリアルで楽しかったのだろう。僕もその部分は見事だと思う。でも、そういうものを超えて、（ロマンチックな言い方ではあるが）真実の愛が勝利する、そんな場面も見たかった。これは文学の形を借りたSFにすぎない。あるいは僕の読み込みが浅すぎるのかもしれないけれど。
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