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レヴィナス: 何のために生きるのか (シリーズ・哲学のエッセンス) 単行本 – 2003/3/1
小泉 義之
(著)
- 本の長さ109ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2003/3/1
- ISBN-104140093056
- ISBN-13978-4140093054
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
生物としての人間の運命とは、いかなるものか。生殖の存在論とは何か。90年代に流行したレヴィナス論から離れ、レヴィナスとともに、人生の意味と人生の目的について根底から考え直す。
登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2003/3/1)
- 発売日 : 2003/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 109ページ
- ISBN-10 : 4140093056
- ISBN-13 : 978-4140093054
- Amazon 売れ筋ランキング: - 89,012位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 55位フランス・オランダの思想
- - 162位西洋哲学入門
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他のレビュアー述べておられるように、他者論に重きを置いていますが、わかりやすいと思います。倫理なんて今の時代に心理学などに取って代わられてすっかり光を失ってしまっていると思っていましたが、考え方が変わりました。レヴィナスの「顔」は、仏教の縁起にも通底しているように感じましたが、まちがいでしょうか、レヴィナスをもう少し深く読みたくなるよい本だと思います。
2013年12月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
レヴィナスは難解と思っていたが、この本は丁寧に説明があり、レヴィナス思想が十分理解でき良かった。
2007年1月25日に日本でレビュー済み
路上生活者や重度身体障害者を目撃するとき,われわれは「他者」に差し貫かれながら,倫理の門をくぐる。しかし,倫理どうこう以前に,無条件に「在ること」を心底から肯定できる「精神の強度」をもつべきであると著者はいう。あんな生なら生きないほうがまし。あんな暮らしなら,あんな体なら・・・。「どのようにして」「在る(生きる)もの」の「どのようにして」に惑わされて,「在るもの」が「在ること」の崇高性に気づけないでいるのだ。それは精神の弱さである。
「在ること」を無条件に肯定すべしという前半から進んで,後半では「在ること」が善であるがゆえに,「在らしめること」を生の根拠としようとする「生殖の哲学」について説明される。しかしながら,「在ること」と「在らしめること」とのつながりがいまいちピンとこない。その理由の一つは,たぶん「死」とはなんであって,「在ること」とどのようなかんけいにあるのかについての哲学的考察がみられず,常識的な死イメージにのっかっているからで,もう一つには,「存在」と「倫理」を「他者」でリンクしようとする試みがそもそもうまくいっていないから,あと一つには,著者があとがきで触れているレヴィナスの「人間家畜論」が前提されずに「生殖」が語られているからではないかと思う。
なんのために生きるのか,という問いに「生まれてきたから」という以上の答えを出そうとする情熱は感動的でもあるが,感動的な苦闘をするより腹をくくって覚悟したほうがいいのであって,著者のいうようにレヴィナスに学ぶべきものがそうあるとは思えない。
「在ること」を無条件に肯定すべしという前半から進んで,後半では「在ること」が善であるがゆえに,「在らしめること」を生の根拠としようとする「生殖の哲学」について説明される。しかしながら,「在ること」と「在らしめること」とのつながりがいまいちピンとこない。その理由の一つは,たぶん「死」とはなんであって,「在ること」とどのようなかんけいにあるのかについての哲学的考察がみられず,常識的な死イメージにのっかっているからで,もう一つには,「存在」と「倫理」を「他者」でリンクしようとする試みがそもそもうまくいっていないから,あと一つには,著者があとがきで触れているレヴィナスの「人間家畜論」が前提されずに「生殖」が語られているからではないかと思う。
なんのために生きるのか,という問いに「生まれてきたから」という以上の答えを出そうとする情熱は感動的でもあるが,感動的な苦闘をするより腹をくくって覚悟したほうがいいのであって,著者のいうようにレヴィナスに学ぶべきものがそうあるとは思えない。
2003年4月15日に日本でレビュー済み
小冊子ながら本当に大事なことだけが書かれている。難解なレヴィナスの思想の核心を浮かび上がらすのに、苛烈なまでに潔癖な哲学者である小泉が適任であることがよくわかる。この世界に「生まれ、生み、そして死ぬ」人間。この「(自分の子を)生む」というところが肝心なのだ。「存在論的カテゴリーとしての繁殖性」を考慮してこそ、自己の死、他者、倫理などの真の意味が見えてくる。レヴィナスには他の思想家にはない何か切迫したものがある。それが嫌いな人もいるだろう。だが、近代合理主義の野蛮さが隠しようもなく露になったアウシュビッツの世紀に、哲学が何事もなかったかのように切迫しなかったとしたら、その方がよほど嘘くさいではないか。この本がまず考えさせるのはそのことだ。初めて上京した小泉がホームレスという「他者の顔」に「倫理」を感じたときの話は、中野重治の「歌の別れ」を思い出させる。
2011年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昨今レヴィナスがブームということで、何冊がかじってみた一つが本書。わかりやすく、その思想の中核部分をまとめてくれている良書である。ただ、レヴィナスの思想自体には、あまり魅力を感じなかった。哲学というよりはもエッセーというべき、個人的な思想という印象である。それはそれで深い思想の表現手段であろうが。ただ拍子抜けだったのは、生を享受として肯定し、生きることは幸福だと述べる主観的な楽観には、そう感じない人には、何の説得力も持たない言説だというほかない。他者や隣人愛についても、同様である。牧歌的な超越的実存主義というところか。その素朴さが、殺伐とした現代には、かえって新鮮なのかもしれない。
2011年7月16日に日本でレビュー済み
実は「レヴィナス本」として初めて本書を読んだ。
当時は、意味がほとんど分からなかった。
むしろ、「倫理と無限」や「聖性と暴力」などを読んでからの方が、著者の主張を理解するのが容易になった。
たとえば、レヴィナスが(規範)倫理学ではなく倫理を語っているのだということなどを、さらっと数行で説明しており、行間を読まなくてはならない本になっている。
ある程度、レヴィナス思想に触れていないとぴんとこないのではないだろうか?
そういう意味では、本書は入門書とは言い難いと思う。
後半の「繁殖性」の件は、著者の独自な視点かと思う。
しかし、他者に否応なく有責である主体についての議論が、どうして「生殖して子をなす主体」につながるのかが、今一つ理解できなかった。このあたりは、レヴィナス思想の難所ではあると思うが・・・。
当時は、意味がほとんど分からなかった。
むしろ、「倫理と無限」や「聖性と暴力」などを読んでからの方が、著者の主張を理解するのが容易になった。
たとえば、レヴィナスが(規範)倫理学ではなく倫理を語っているのだということなどを、さらっと数行で説明しており、行間を読まなくてはならない本になっている。
ある程度、レヴィナス思想に触れていないとぴんとこないのではないだろうか?
そういう意味では、本書は入門書とは言い難いと思う。
後半の「繁殖性」の件は、著者の独自な視点かと思う。
しかし、他者に否応なく有責である主体についての議論が、どうして「生殖して子をなす主体」につながるのかが、今一つ理解できなかった。このあたりは、レヴィナス思想の難所ではあると思うが・・・。
2014年2月23日に日本でレビュー済み
某所でのレヴィナス関連発表を聴くため予習としてなんと1日で通読!
発表者が事前に参考図書として推薦していた岩田靖夫『神なき時代の神』とレヴィナス対談『倫理と無限』を先に読んでいたのだが、岩田本は勿論のこと、レヴィナス入門として評価の高い『倫理と無限』も、レヴィナス独自のジャーゴンについて行けずどうもしっくりこなかった。
ところが偶然に見つけて手に取った本書は、著者が自分の言葉でレヴィナス思想を語っていて非常に分かり易い。ソフトカヴァーでコンパクトな造本も有難い。後半の繁殖(生殖)論は意外な展開であったが、斬新で大変興味深かった。特にあとがきの「レヴィナスには、人間のことを神の家畜と考えている節がある。」というくだりはショッキングでさえあった。
しかし他方、本書の内容が果たしてレヴィナスの思想をどれ程客観的に記述しているかについては疑問は残る。著者小泉氏の思想が大幅に織り込まれているのではないかとの懸念が読書中常について回っていたからだ。是非とも他のレヴィナス研究者たち=岩田靖夫、熊野純彦、内田樹ら各氏の本書評を伺ってみたいところではある。
発表者が事前に参考図書として推薦していた岩田靖夫『神なき時代の神』とレヴィナス対談『倫理と無限』を先に読んでいたのだが、岩田本は勿論のこと、レヴィナス入門として評価の高い『倫理と無限』も、レヴィナス独自のジャーゴンについて行けずどうもしっくりこなかった。
ところが偶然に見つけて手に取った本書は、著者が自分の言葉でレヴィナス思想を語っていて非常に分かり易い。ソフトカヴァーでコンパクトな造本も有難い。後半の繁殖(生殖)論は意外な展開であったが、斬新で大変興味深かった。特にあとがきの「レヴィナスには、人間のことを神の家畜と考えている節がある。」というくだりはショッキングでさえあった。
しかし他方、本書の内容が果たしてレヴィナスの思想をどれ程客観的に記述しているかについては疑問は残る。著者小泉氏の思想が大幅に織り込まれているのではないかとの懸念が読書中常について回っていたからだ。是非とも他のレヴィナス研究者たち=岩田靖夫、熊野純彦、内田樹ら各氏の本書評を伺ってみたいところではある。