チンギス・ハーンの強さを思い知らされました。
世界最強の戦士です。
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パックス・モンゴリカ: チンギス・ハンがつくった新世界 単行本 – 2006/9/1
- 本の長さ477ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2006/9/1
- ISBN-104140811439
- ISBN-13978-4140811436
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登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2006/9/1)
- 発売日 : 2006/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 477ページ
- ISBN-10 : 4140811439
- ISBN-13 : 978-4140811436
- Amazon 売れ筋ランキング: - 137,881位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 46位その他のアジア史の本
- - 39,148位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年12月24日に日本でレビュー済み
ジンギス・カーンとモンゴル帝国に対しては、野蛮な遊牧民族が武力で近隣の文明国を滅ぼすというぐらいのイメージしかなかった、それが根本的に変わったのは陳舜臣著の「チンギス・ハーンの一族」と「耶律楚材」を読んでからだ。確かにジンギス・カーンは貧しい遊牧民族に生まれ、文明から隔絶された青少年時代を過ごしているが、金や中東を攻略する晩年においては中国とイスラムという当時の最先端の知識を集約した世界で稀に見る水準の帝国を建設していたことに驚かされた。それ以来モンゴル帝国には興味を持ち続けており、最近では堺屋太一が新聞に連載した作品も面白く読んだが、本書は西洋人の目からモンゴル帝国を再評価した一冊だ。
陳舜臣の作品はどうしても中華文明からモンゴルを見ているため、イスラム文明やキリスト教の影響やが過小評価されている(というよりは無視されている)感があるが、本書は逆にモンゴル帝国が西洋とどのように関わり、影響を与えたかに重点をおかれて描かれている。従って特に中盤以降の西洋の騎士軍団を打ち破ったモンゴル軍の戦略や、その後のモンゴル帝国が世界史に与えた影響は初めて知った事実が多かった。
著者はモンゴル帝国の革新的な点として、宗教の自由、拷問の禁止、紙幣の流通などをあげているが、最大の功績はユーラシア大陸の東西に跨る帝国を築いて、その後4つに分裂した後も貿易と文明の交流を確保した点にあり、これを享受したのが西洋で、紙や印刷や火薬などアジアの優れた技術が導入され、ルネサンスを経て近代文明に至る道筋が出来たとしている。元を建国したクビライがその後も世界貿易を積極的に推進し、欧州各国に使節を派遣していたなど興味深いエピソードも多数描かれている。但し、そのような世界帝国が没落した原因の一つがペストの大流行によるもので、モンゴルが推進し保護した世界的な貿易ルートにより疫病が世界的に広まったというのは実に皮肉だ。
モンゴル帝国が稀有の世界国家であったということを改めて認識することができる一冊で歴史に興味のある方にはお勧めだ。英語は平明で読みやすく、アルファベット表記の人名・地名も日本で用いられている発音と大きな違いはないものが大半で支障はなかった。
陳舜臣の作品はどうしても中華文明からモンゴルを見ているため、イスラム文明やキリスト教の影響やが過小評価されている(というよりは無視されている)感があるが、本書は逆にモンゴル帝国が西洋とどのように関わり、影響を与えたかに重点をおかれて描かれている。従って特に中盤以降の西洋の騎士軍団を打ち破ったモンゴル軍の戦略や、その後のモンゴル帝国が世界史に与えた影響は初めて知った事実が多かった。
著者はモンゴル帝国の革新的な点として、宗教の自由、拷問の禁止、紙幣の流通などをあげているが、最大の功績はユーラシア大陸の東西に跨る帝国を築いて、その後4つに分裂した後も貿易と文明の交流を確保した点にあり、これを享受したのが西洋で、紙や印刷や火薬などアジアの優れた技術が導入され、ルネサンスを経て近代文明に至る道筋が出来たとしている。元を建国したクビライがその後も世界貿易を積極的に推進し、欧州各国に使節を派遣していたなど興味深いエピソードも多数描かれている。但し、そのような世界帝国が没落した原因の一つがペストの大流行によるもので、モンゴルが推進し保護した世界的な貿易ルートにより疫病が世界的に広まったというのは実に皮肉だ。
モンゴル帝国が稀有の世界国家であったということを改めて認識することができる一冊で歴史に興味のある方にはお勧めだ。英語は平明で読みやすく、アルファベット表記の人名・地名も日本で用いられている発音と大きな違いはないものが大半で支障はなかった。
2017年4月10日に日本でレビュー済み
著者は米国の文化人類学者「ジャック・ウェザーフォード」氏です。
本書は歴代で最大の版図を誇ったモンゴル帝国を物語調に記したものです。
モンゴル帝国はかつてユーラシア大陸に存在した広大な国です。
騎馬を操る強大な軍事力を誇っていましたが、広大な領土をどのように統治していたか疑問に思っていました。
著者はモンゴル人学者と共同で、5年の歳月をかけてこの謎に挑みます。
研究が長期に及んだのは、従属国だった中国で屈辱のために記録をあまり残していないこと、直系のモンゴル国が近年までソ連の衛星国として抑圧を受けていたことなどが影響しているようでした。
ウェザーフォード氏のグループは中世モンゴルの歴史書「元朝秘史」を元に現地でフィールドワークを続け、他の記録と照合しながら本書を執筆しました。
序章ではそうした経緯が描かれていましたが、この部分だけでも抜群に面白く、本を置くことができなくなっていました。
前半はチンギス・ハンの生が描かれます。
略奪された花嫁が母、その略奪者こそが彼の父でした。
父には既に先妻がいて、チンギスは誕生時からハンデを背負うことになりました。
義理の兄との対決、少年時代に出会った少女を生涯の伴侶とし、たった一人の親友は後に最強の敵となって立ちはだかります。
まるで韓国や中国の武侠ドラマを思わせるような、ドラマティックな生が展開していました。
チンギスはモンゴル人の狩りの戦法を戦いに生かし、失敗を教訓とし、バラバラだった騎馬民族を1つに纏め上げて行きます。
彼の目は常に草原の彼方を見据えていました。
もっと世界を知りたい、安全に旅し、自由に商売ができ、好きな信仰を選べるように。
そのためには世界を1つに、つまりグローバルな国家を作ればいい、と。
その壮大な夢に惹きつけられるように様々な国や民族が彼の元に集い、世界史上最大の版図を持つ帝国が誕生し、チンギスは大ハーンとして君臨しました。
後半はチンギスの死後の帝国の行く末が語られます。
カリスマの死は、お決まりの跡目争いを引き起こしました。
散発的で、長期にわたる戦闘の結果、領土を家族で分け合う形にはなります。
結果、東は朝鮮半島、北はロシア、南はインド北部、西は東ヨーロッパやトルコという、ユーラシア大陸のほとんどを収めましたが、領土の割譲は地力を弱め、分裂と他国の侵略を受けることとなりました。
本書は英雄たちが生き生きと描かれ、馴染みのないモンゴル特有の人名や地名などが登場しますが、巧みな翻訳と詩的な描写に引き込まれて一気に読了しました。
印象に残ったのは、チンギスらがグローバルな視野を持った稀有な指導者だったこと、小さな失敗を繰り返しながら学んだこと、好奇心を持って新しい技術を取り込みハイブリットなものを開発していたこと、自由を求め続けたこと、などです。
この面白く、教訓に満ちた歴史物語は、政治的な事情から長く埋もれたままになっていました。
本書の完成は民族の誇りを抱いて臥薪嘗胆を続けた人々の努力と、好奇心旺盛な他国の学者の志が化学反応を起こしてようやく実現したものでした。
日本語訳も素晴らしいもので、様々な人の思いがバトンのように渡されて手元に来たことに感じ入りました。
読み応えのある良本で、おすすめです。
本書は歴代で最大の版図を誇ったモンゴル帝国を物語調に記したものです。
モンゴル帝国はかつてユーラシア大陸に存在した広大な国です。
騎馬を操る強大な軍事力を誇っていましたが、広大な領土をどのように統治していたか疑問に思っていました。
著者はモンゴル人学者と共同で、5年の歳月をかけてこの謎に挑みます。
研究が長期に及んだのは、従属国だった中国で屈辱のために記録をあまり残していないこと、直系のモンゴル国が近年までソ連の衛星国として抑圧を受けていたことなどが影響しているようでした。
ウェザーフォード氏のグループは中世モンゴルの歴史書「元朝秘史」を元に現地でフィールドワークを続け、他の記録と照合しながら本書を執筆しました。
序章ではそうした経緯が描かれていましたが、この部分だけでも抜群に面白く、本を置くことができなくなっていました。
前半はチンギス・ハンの生が描かれます。
略奪された花嫁が母、その略奪者こそが彼の父でした。
父には既に先妻がいて、チンギスは誕生時からハンデを背負うことになりました。
義理の兄との対決、少年時代に出会った少女を生涯の伴侶とし、たった一人の親友は後に最強の敵となって立ちはだかります。
まるで韓国や中国の武侠ドラマを思わせるような、ドラマティックな生が展開していました。
チンギスはモンゴル人の狩りの戦法を戦いに生かし、失敗を教訓とし、バラバラだった騎馬民族を1つに纏め上げて行きます。
彼の目は常に草原の彼方を見据えていました。
もっと世界を知りたい、安全に旅し、自由に商売ができ、好きな信仰を選べるように。
そのためには世界を1つに、つまりグローバルな国家を作ればいい、と。
その壮大な夢に惹きつけられるように様々な国や民族が彼の元に集い、世界史上最大の版図を持つ帝国が誕生し、チンギスは大ハーンとして君臨しました。
後半はチンギスの死後の帝国の行く末が語られます。
カリスマの死は、お決まりの跡目争いを引き起こしました。
散発的で、長期にわたる戦闘の結果、領土を家族で分け合う形にはなります。
結果、東は朝鮮半島、北はロシア、南はインド北部、西は東ヨーロッパやトルコという、ユーラシア大陸のほとんどを収めましたが、領土の割譲は地力を弱め、分裂と他国の侵略を受けることとなりました。
本書は英雄たちが生き生きと描かれ、馴染みのないモンゴル特有の人名や地名などが登場しますが、巧みな翻訳と詩的な描写に引き込まれて一気に読了しました。
印象に残ったのは、チンギスらがグローバルな視野を持った稀有な指導者だったこと、小さな失敗を繰り返しながら学んだこと、好奇心を持って新しい技術を取り込みハイブリットなものを開発していたこと、自由を求め続けたこと、などです。
この面白く、教訓に満ちた歴史物語は、政治的な事情から長く埋もれたままになっていました。
本書の完成は民族の誇りを抱いて臥薪嘗胆を続けた人々の努力と、好奇心旺盛な他国の学者の志が化学反応を起こしてようやく実現したものでした。
日本語訳も素晴らしいもので、様々な人の思いがバトンのように渡されて手元に来たことに感じ入りました。
読み応えのある良本で、おすすめです。
2013年3月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分の民族の歴史を改めて勉強することができて、感動と悲しみを感じた。
著者はモンゴル人ではない、かつてモンゴルの敵側でもない第三者だこそ都合のいいものばかりではなく、悪い面もカバーしてバランスよく書けていると思った。
個人的な要望としてKindle版も発行して欲しい。もう一度読んでみたい。
著者はモンゴル人ではない、かつてモンゴルの敵側でもない第三者だこそ都合のいいものばかりではなく、悪い面もカバーしてバランスよく書けていると思った。
個人的な要望としてKindle版も発行して欲しい。もう一度読んでみたい。
2013年11月5日に日本でレビュー済み
モンゴル帝国とチンギス・ハンの光と影がくっきり描かれている。唖然とするほど凶暴で残虐ななモンゴル人。モンゴルの「世界征服」とは、要するに、定住民の住む都市を襲い、支配階級と抵抗者を根こそぎ殺し、蓄積された富を略奪することと同義なのだった。チンギス・ハンの幼少時代からの人生は「万人のための万人の戦い」を地で行くハードボイルドそのものだ。
法の支配する平和な文明世界に住み、異民族を襲ったり襲われたりした経験を持たない私たちにとって、草原の民のモンゴル人の思考回路や行動様式はあまりに異質だ。ウェザフォードが描く農耕民と遊牧民のコントラストは鮮やかだ。同書によれば、カイン(狩猟民)とアベル(農耕民)の時代から2つの相容れない思考様式と行動様式の人々は争いを繰り返してきた。モンゴル帝国は世界最期かつ最大の遊牧民による部族帝国だったといえる。モンゴル帝国を最期に狩猟遊牧民は(たとえば白人に征服されたアメリカン・インディアンのように)農耕民との戦いに負け続け、生存のための土地を失い続けて現在に至っている。
この本が面白いのは、そうした残虐で非文化的なモンゴルの遊牧民が同時に極めて魅力的で優秀な人々であることも描くことで物事のパラドクスを明らかにしている点だ。死屍累々の上に築かれたモンゴル帝国は、その「遊牧民的特性」ゆえに、そこに住む人々に空前の'栄をもたらし、世界初のグローバル社会を現出させた。チンギスカンがおらず、モンゴル帝国がなければ間違いなく、世界は今の姿と違ったものになっていただろう。
モンゴル帝国の世界史上の最大の功績は、文化を「移動可能」なものにしたことだという。モンゴル帝国の成立によって、シルクロードは初めて1つの帝国内の道となり、整備が進み、治安が改善し、交易が盛んになった。元寇、ジャワ侵攻の失敗後は、海上航路での交易も盛んとなった。それにより世界で初めて地域間の相互作用に基づく「世界史」と「グローバル経済」が生まれた。
神風のおかげで元寇をかわせた辺境の国、われらが日本は、コスモポリタン文明の恩恵に浴することもなかった代わりにモンゴル帝国の衰退の原因となったペストの流行からも免れたというわけだ。モンゴル帝国の傘下に入っていたら、日本の姿は今の姿とは全く違うものになっていたに違いない。
素晴らしく面白い物語だった。
法の支配する平和な文明世界に住み、異民族を襲ったり襲われたりした経験を持たない私たちにとって、草原の民のモンゴル人の思考回路や行動様式はあまりに異質だ。ウェザフォードが描く農耕民と遊牧民のコントラストは鮮やかだ。同書によれば、カイン(狩猟民)とアベル(農耕民)の時代から2つの相容れない思考様式と行動様式の人々は争いを繰り返してきた。モンゴル帝国は世界最期かつ最大の遊牧民による部族帝国だったといえる。モンゴル帝国を最期に狩猟遊牧民は(たとえば白人に征服されたアメリカン・インディアンのように)農耕民との戦いに負け続け、生存のための土地を失い続けて現在に至っている。
この本が面白いのは、そうした残虐で非文化的なモンゴルの遊牧民が同時に極めて魅力的で優秀な人々であることも描くことで物事のパラドクスを明らかにしている点だ。死屍累々の上に築かれたモンゴル帝国は、その「遊牧民的特性」ゆえに、そこに住む人々に空前の'栄をもたらし、世界初のグローバル社会を現出させた。チンギスカンがおらず、モンゴル帝国がなければ間違いなく、世界は今の姿と違ったものになっていただろう。
モンゴル帝国の世界史上の最大の功績は、文化を「移動可能」なものにしたことだという。モンゴル帝国の成立によって、シルクロードは初めて1つの帝国内の道となり、整備が進み、治安が改善し、交易が盛んになった。元寇、ジャワ侵攻の失敗後は、海上航路での交易も盛んとなった。それにより世界で初めて地域間の相互作用に基づく「世界史」と「グローバル経済」が生まれた。
神風のおかげで元寇をかわせた辺境の国、われらが日本は、コスモポリタン文明の恩恵に浴することもなかった代わりにモンゴル帝国の衰退の原因となったペストの流行からも免れたというわけだ。モンゴル帝国の傘下に入っていたら、日本の姿は今の姿とは全く違うものになっていたに違いない。
素晴らしく面白い物語だった。
2008年7月8日に日本でレビュー済み
Genghis Khan And The Making Of The Modern World(チンギスハンと近代世界形成)の邦訳。著者ジャック・ウェザフォードは、モンゴル国内での学術調査活動で協同研究者のモンゴル人たちによく溶け込み、当時から今日まで連綿と受け継がれるモンゴル人の天性や気質を深く汲み取っていた模様。例えばそれは今日国会議事堂に安置され、ナーダム祭で披露されるチンギスハンの「霊幡」(スルデ)や、今日なお真っ青な空に象徴され、チンギスが“帽子を脱ぎベルトをはずして祈った”「久遠の蒼穹」への精神性。先んじて一九六〇年代、未だ社会主義の下でその調査追及の渦中で犠牲になった学者諸氏の土台上にこの精神性は今日生きる…。モンゴルを知るとはこうしたモンゴル精神性のアイデンティティを感得することだと思います。昨今国会議員選挙という世俗の象徴的イベントで大荒れのモンゴル人たちでしたが、“チンギスハン精神”はその対極にあって深遠に彼らを纏め結びつける力になるのです。テムジンの武運がどん底にあった「バルジュナの誓約」にモンゴル帝国(一二〇六年成立)の原点がある、という件は美しくもある表現。そこには親族関係、民族・宗教を超えた相互協力精神の原像が宿ります。これが後に諸宗教を平和裏に共存させる文化となり、第二代オゴデイ皇帝建立のカラコルムは「宗教的に世界でもっとも開かれた寛容な都市」に成長、帝国の包容力を高めます。ただ第五代皇帝フビライは、その戦略と実行力で「中国らしさ」前面に中国征服を果たし、二万百六十六校の公立学校建設による万人基礎教育体制を敷設したと賞賛するも、帝国が最大規模に達したのは第四代モンケのもとであり、「帝国全体に大ハーンとして認められた最後の人物」もモンケであると断じる論調。十八世紀の欧州啓蒙思想家と科学者がモンゴルについての否定的イメージを流布した経緯についても言及しています。