手仕事のものに感じるぬくもりは、作る人のぬくもりが伝わるからなのだと、
本書を読むとしみじみわかります。
巻頭の鶴岡真弓さんの言葉も印象的。
ユーラシア大陸のはるか西で生まれた文様が、
陸路や海路で日本に伝わり、京都の水で洗われて、
「はんなり」とした独特の文様になっていまに息づいている不思議。
力強い文様なのに、唐紙に囲まれているとなぜだかほっとするのは、
自然素材でできた和紙と、岩絵の具と、にかわと、
人の手でやさしく押したふうあいのため。
大佛次郎、白洲正子、岡部伊都子など、文化人にも愛された唐紙。
桂離宮、二条城、修学院離宮、そのた神社仏閣で重用されている唐紙。
長崎のグラバー邸など、異国情緒の漂う建物にも使われ、
海を渡ってイギリスの美術館でもコレクションされている唐紙。
唐紙の奥深さと歴史を味わいつつ、
400年近く、稼業として作り続けてきた人たちの息遣いが
伝わってくる一冊です。
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京都、唐紙屋長右衛門の手仕事 (生活人新書) 新書 – 2005/7/6
千田 堅吉
(著)
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2005/7/6
- ISBN-104140881518
- ISBN-13978-4140881514
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登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2005/7/6)
- 発売日 : 2005/7/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 205ページ
- ISBN-10 : 4140881518
- ISBN-13 : 978-4140881514
- Amazon 売れ筋ランキング: - 273,555位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2016年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年9月30日に日本でレビュー済み
著者は京都にただ一軒残る昔からの唐紙屋のご主人。江戸時代から伝わる版木を使って、手刷りで唐紙を作り続けている。
本書は文章メインだが、以前の著作『唐長の「京からかみ」文様』(紫紅社,2003年)には、カラー版で唐紙の文様が紹介されている。合わせて読むと良く分かるし、楽しいだろうだろう。私も『唐長の「京からかみ」文様』を読んでいたからこそ、本書を手に取った。
内容は、ちょっと散漫。唐長の発祥、江戸時代の唐紙、京都市内の寺社での修復作業、サラリーマンを辞めて唐紙屋を継いだこと、版木についてなどなど。それぞれに面白いトピックではあるのだが、ひとつずつもっと詳細に語って欲しかった。
合い間には人生訓のような文章が入るのだが、この部分は必要ないのでは?
とはいえ、唐長は、読むほどに訪れたくなる店だ。
本書は文章メインだが、以前の著作『唐長の「京からかみ」文様』(紫紅社,2003年)には、カラー版で唐紙の文様が紹介されている。合わせて読むと良く分かるし、楽しいだろうだろう。私も『唐長の「京からかみ」文様』を読んでいたからこそ、本書を手に取った。
内容は、ちょっと散漫。唐長の発祥、江戸時代の唐紙、京都市内の寺社での修復作業、サラリーマンを辞めて唐紙屋を継いだこと、版木についてなどなど。それぞれに面白いトピックではあるのだが、ひとつずつもっと詳細に語って欲しかった。
合い間には人生訓のような文章が入るのだが、この部分は必要ないのでは?
とはいえ、唐長は、読むほどに訪れたくなる店だ。