戦後、超大国となったアメリカは、「パックス・アメリカーナ」と呼ばれる影響力を全世界に広げました。日本は、サンフランシスコ講和条約と安保条約により、サンフランシスコ体制と呼ばれる「パックス・アメリカーナ」の中に組み込まれました。サンフランシスコ講和条約は片面講和であり、中国や韓国という、日本から最も謝罪を受けるべき国を排除し、日本を最も身近な近隣諸国から引き離す排除のシステムでした。また、安保条約は、ワシントンの当局者さえもが、戦後の最も不平等な条約と認めるものでした。この条約により、アメリカは、日本国内に欲するだけの基地を置き、沖縄を分割占領し戦略的「太平洋の要石」としたのです。第二次大戦は、ドイツ、中国、朝鮮などの分断国家を生み出しました。日本では忘れられているかのように見えますが、日本もまた分断国家となったのです。サンフランシスコ体制は、日本を近隣アジア諸国から孤立させ、アメリカ一国の覇権主義に依存させる構造だったのです。ダワー氏の言葉では、日本は「従属的独立国」、マコーマック氏の言葉では「アメリカの属国」として歩み始めたのです。
ジョン・ダワー氏は、サフランシスコ体制が残した負の遺産を8つ指摘しています。
①沖縄と「二つの日本」 ②未解決の領土問題 ③米軍基地 ④再軍備 ⑤「歴史問題」 ⑥「核の傘」 ⑦中国と日本の脱亜 ⑧従属的独立
「領土問題」については、次のように述べています。
「アジア太平洋地域における5つの領土紛争は、サンフランシスコ講和条約にさかのぼることが出来る。アジアにおける共産主義の影響を阻止するというワシントンの包括的戦略に合致するよう、米国が最終草案に滑り込ませたものであった。」「北方領土は、二島返還で日ソの合意が進められたが、アメリカの恫喝により覆された。」・・・国境を曖昧にしておくことが、より日本をコントロールするのに役立ったわけです。
「核の傘」という節でも、ダワー氏は、日本の従属性を鋭く指摘しています。
「核の傘」の下で生きるとは、日本政府にとって「傀儡政権」として生きることを意味しました。高まる反核運動に対して政府は、国内的には「核の平和利用」「非核三原則」などを装いつつ、朝鮮戦争で対中国への核使用を計画したアメリカと裏では密約を結び、国民を欺きながら二枚舌外交を進めたのです。日本は核兵器により被った悲劇の経験を構築し、核軍縮・核廃絶を促進する、力強くも指導的役割を演じる機会を、おそらく永久に失ってしまったと。
第二章「属国―問題は『辺境』にあり」においても、ガバン・マコーマック氏のズバリとした指摘が続いています。
第三章は二人の対談で、東アジア全体を俯瞰して、今後の方向性などが語られます。
安倍首相は、「集団的自衛権の行使容認」を進めていますが、これは、対米従属の「軍事同盟」であり、「普通の国」にではなく、ますます「属国」化していくことです。
ジョン・ダワー氏の言葉です。「不思議の国のアリス型倒錯・・・日本を売り渡している者が愛国者を名乗り、国益を守ろうとする者が反日的とされている。」
マコーマック氏は言います。「日本がアメリカの属国であることは明白だ。そのため日本は、国連やG8、G20サミットなどの国際舞台で、大国にふさわしいしかるべき尊敬も受けられずにいる。」と。
日本の今後の課題として、「…何よりも戦後日本政府が踏襲してきた米国依存の精神を捨て、政府も国民も自立する事が必要であろう。安倍首相とは違った形の『戦後レジームからの脱却』と、『日本を取り戻す』努力が市民の責務である。」と語られます。
今、アジアに求められているのは、ワシントンから押しつけられた「パックス・アメリカーナ」ではなく、歴史の共通認識に基づく、一国覇権主義によらない、アジア諸国の共同による平和構築体制である「パックス・アジア」への転換であると。
二人の意見は、日本のマスコミや保守的な人々が作り上げた日本観・戦後観とは一味違うものです。今の時代であるからこそ、二人の意見に耳を傾けることも、意味あることだと思います。 この本、お薦めします。
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転換期の日本へ 「パックス・アメリカーナ」か「パックス・アジア」か (NHK出版新書) 新書 – 2014/1/8
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世界的大家が見る、日本の過去・現在・未来
領土紛争、沖縄と基地、憲法改正、集団的自衛権、核・原発、歴史認識問題など、未解決の課題が山積する中、東アジア情勢は一層その緊迫度を増している。日本の選択はどこにあるのか。これまでと同様に米国への「従属」を続けるのか、アジア中心の新たな安全保障体制を構築するのか、それとも……。戦後日本の歩みに限りない共感を示す、二人の歴史家からの日本へのメッセージ。
領土紛争、沖縄と基地、憲法改正、集団的自衛権、核・原発、歴史認識問題など、未解決の課題が山積する中、東アジア情勢は一層その緊迫度を増している。日本の選択はどこにあるのか。これまでと同様に米国への「従属」を続けるのか、アジア中心の新たな安全保障体制を構築するのか、それとも……。戦後日本の歩みに限りない共感を示す、二人の歴史家からの日本へのメッセージ。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2014/1/8
- ISBN-104140884231
- ISBN-13978-4140884232
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- 出版社 : NHK出版 (2014/1/8)
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- 言語 : 日本語
- 新書 : 320ページ
- ISBN-10 : 4140884231
- ISBN-13 : 978-4140884232
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2014年11月16日に日本でレビュー済み
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マコーマックさんの方がラディカルで、親中的。ダワーさんの方がより日本人の多数派に近いかな。どちらにしても日本の権力者たちがアメリカにおもねるばかりで、日本としての独自な外交政策が打ち出せていないという見方には共感できる。せっかくの平和憲法を活かせていない日本は歯痒い。
2014年7月11日に日本でレビュー済み
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中国、韓国の反日感情むき出しには個人的には面白くない思いもありましたが、その要因となった歴史を知ることができ、大変有益な本でした。先日、日本政府は集団的自衛権を閣議了承し、海外との争いの抑制力になると説明していますが、近隣諸国との歴史認識を共有し、それによる外交努力を抑止力にするように努めるべきと感じた次第です。
2019年1月6日に日本でレビュー済み
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サンフランシスコ体制の歴史と影響がとてもよく分かった
アメリカやオーストラリアの学者でも、これだけ正しく調査し深く分析しているのには感心させられる。
しかし、このほかにもたくさん書籍があり、事実を知ることが出来るのに
日本の歴史修正主義とはいったい何だろうと思う
アメリカやオーストラリアの学者でも、これだけ正しく調査し深く分析しているのには感心させられる。
しかし、このほかにもたくさん書籍があり、事実を知ることが出来るのに
日本の歴史修正主義とはいったい何だろうと思う
2016年8月20日に日本でレビュー済み
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世界のトップ頭脳二人によるワシントン会議体制の日本論。一人はアメリカ人で一人はオーストラリア人。
どちらかというとアメリカの日本支配のやり口に批判的な内容だ。
第三者なので、特定政党や特定政治家を感情的に攻撃するようなことがなく、公平で読みやすい。
また、沖縄に同情的だ。他国の人がこれほど沖縄の為に憤っているのに日本人の自分は他人事のように沖縄を犠牲にしていると恥ずかしくなった。
どちらかというとアメリカの日本支配のやり口に批判的な内容だ。
第三者なので、特定政党や特定政治家を感情的に攻撃するようなことがなく、公平で読みやすい。
また、沖縄に同情的だ。他国の人がこれほど沖縄の為に憤っているのに日本人の自分は他人事のように沖縄を犠牲にしていると恥ずかしくなった。
2014年10月14日に日本でレビュー済み
言い訳に終始する愚かな学者たちです。
歴史学者と称しながら事実ではなくイデオロギーでしか語っていません。
彼らも当然知っているはずの時効明けアメリカ政府の極秘公文書から
対日戦争はアメリカが仕掛けたエスニック・クレンジングだったことは明らかです。
当時の世界、
日本とタイ以外は白人キリスト教社会の支配下にあり、
タイは欧米列強の緩衝地帯であったため、
有色人種最後の砦となっていたのは日本でした。
しかも日本は世界で初めて人種差別撤廃を提唱した国です。
この国際連盟憲章への提案は決議では賛成多数であったにも拘らず、
議長であったアメリカによって強引に却下されています。
パックス・アメリカーナが崩壊し、
事実をねじ曲げていたパワーも衰えてきただけです。
そのアメリカと中華思想を持ちながらも
日本より遅れをとった中国や韓国が日本を貶めたいという願望が一致し、
歴史の捏造に励んでいるに過ぎません。
彼らがA級戦犯ばかり話題にしていることも不可解です。
A級やB級は程度の差を表すものではなく、種類を区別するための分類です。
それに何といっても国際法に違反しています。
サンフランシスコ講和条約で日本をアメリカにとって都合のよい形にしたつもりが、
世界情勢の変化によってアメリカの便利な道具ではなくなった。
それでも日本を敗戦国の地位に縛りつけておきたい彼らは、
現在のアメリカにとって都合のよい日本の形を語っているに過ぎません。
(一応)日本は主権を回復したのです。
戦争に負けたからといってアメリカの誤魔化しや
中国と韓国の新たな嘘(歴史の捏造)に呪縛される道理などありません。
(戦時中のアメリカと中国共産党の思惑も一致していました。)
そもそもパックス・アメリカーナかパックス・アジアかなどという問いが無意味です。
対比にもなっていません。
パックス・アメリカーナの残照を笠に着たお山の大将気取りの学者は、
早晩淘汰されることでしょう。
歴史学者と称しながら事実ではなくイデオロギーでしか語っていません。
彼らも当然知っているはずの時効明けアメリカ政府の極秘公文書から
対日戦争はアメリカが仕掛けたエスニック・クレンジングだったことは明らかです。
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日本とタイ以外は白人キリスト教社会の支配下にあり、
タイは欧米列強の緩衝地帯であったため、
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しかも日本は世界で初めて人種差別撤廃を提唱した国です。
この国際連盟憲章への提案は決議では賛成多数であったにも拘らず、
議長であったアメリカによって強引に却下されています。
パックス・アメリカーナが崩壊し、
事実をねじ曲げていたパワーも衰えてきただけです。
そのアメリカと中華思想を持ちながらも
日本より遅れをとった中国や韓国が日本を貶めたいという願望が一致し、
歴史の捏造に励んでいるに過ぎません。
彼らがA級戦犯ばかり話題にしていることも不可解です。
A級やB級は程度の差を表すものではなく、種類を区別するための分類です。
それに何といっても国際法に違反しています。
サンフランシスコ講和条約で日本をアメリカにとって都合のよい形にしたつもりが、
世界情勢の変化によってアメリカの便利な道具ではなくなった。
それでも日本を敗戦国の地位に縛りつけておきたい彼らは、
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(一応)日本は主権を回復したのです。
戦争に負けたからといってアメリカの誤魔化しや
中国と韓国の新たな嘘(歴史の捏造)に呪縛される道理などありません。
(戦時中のアメリカと中国共産党の思惑も一致していました。)
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対比にもなっていません。
パックス・アメリカーナの残照を笠に着たお山の大将気取りの学者は、
早晩淘汰されることでしょう。
2014年11月21日に日本でレビュー済み
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著者のジョン・W・ダワー氏は1938年生まれのMIT名誉教授、ガバン・マコーミック氏は1937年生まれのオーストラリア国立大学名誉教授で、それぞれ日本近代史・日米関係、東アジア現代史の専門家である。この本は、第一章はジョン・W・ダワー氏による「サンフランシスコ体制-その過去、現在、未来」、第二章はガバン・マコーミック氏による「属国-問題は辺境にあり」、第三章は両名の対談による「東アジアの現在を歴史から考える」の三部構成になっている。
第一章のジョン・W・ダワー氏はサンフランシスコ平和条約とその後の体制が現在の日本と米国、中国、ロシアとの関係にどのように影響しているかを解説しており、おそらくこの本を手にする多くの方が思う日本を取り巻く国際環境を外国の専門家による現実的な評価・分析を知りたいという期待に十分に応えている。
一方、主に東アジアや沖縄の基地問題を論じている第二章のガバン・マコーミック氏にはいささか戸惑いを覚えた。外国の方にもかかわらず沖縄の問題を細かく研究し理解されているその熱意には敬意を払いたいが、外国人研究者が様々な立場や経緯を公平に評価するというより県民や市民の立場から論ずる姿勢があまりにも強くまるで市民活動家のブログを読んでいるような印象を受けた。東アジアの問題を論ずる際も中国、韓国・北朝鮮の視点で日本を断ずるという姿勢であり違和感を覚えた。些末で趣旨に関係なく誤植かと思うが日本海を「東海(日本海)」とする記述もあり、この人の場合は意図的なのかと疑ってしまう。
第三章ではこの両氏が対談をしているが、あまり議論はかみ合わず、第一章のジョン・W・ダワー氏がときに日本の立場を代弁するなどバランスをとりなガバン・マコーミック氏の理想論をたしなめるという展開が目についた。
ガバン・マコーミック氏については期待した内容と異なるため否定的なことを書いたが、読む価値はあるので、興味のある人にはお勧めできる。
第一章のジョン・W・ダワー氏はサンフランシスコ平和条約とその後の体制が現在の日本と米国、中国、ロシアとの関係にどのように影響しているかを解説しており、おそらくこの本を手にする多くの方が思う日本を取り巻く国際環境を外国の専門家による現実的な評価・分析を知りたいという期待に十分に応えている。
一方、主に東アジアや沖縄の基地問題を論じている第二章のガバン・マコーミック氏にはいささか戸惑いを覚えた。外国の方にもかかわらず沖縄の問題を細かく研究し理解されているその熱意には敬意を払いたいが、外国人研究者が様々な立場や経緯を公平に評価するというより県民や市民の立場から論ずる姿勢があまりにも強くまるで市民活動家のブログを読んでいるような印象を受けた。東アジアの問題を論ずる際も中国、韓国・北朝鮮の視点で日本を断ずるという姿勢であり違和感を覚えた。些末で趣旨に関係なく誤植かと思うが日本海を「東海(日本海)」とする記述もあり、この人の場合は意図的なのかと疑ってしまう。
第三章ではこの両氏が対談をしているが、あまり議論はかみ合わず、第一章のジョン・W・ダワー氏がときに日本の立場を代弁するなどバランスをとりなガバン・マコーミック氏の理想論をたしなめるという展開が目についた。
ガバン・マコーミック氏については期待した内容と異なるため否定的なことを書いたが、読む価値はあるので、興味のある人にはお勧めできる。
2016年2月19日に日本でレビュー済み
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極めて歯切れのよい指摘。日本の文献、例えば豊下楢彦氏の所説を引用したり、明快。ただ、内容は「悩ましい」。