英文法をハートで感じましょう、というのが本書です。
結論から言いますと、
「はい、非常に参考になりました」です。
英文法を論理ではなく、感覚で感じる、
ネイティブの思考イメージを理解する、
それが、本書の目的だと思いますが、それが本当に理解できました。
というより、「ハートで感じ」ました。
英語は、所詮は人が話す言葉です。
プログラミング言語や機械語のようにロジックだけで構成されているわけではありません。
人が話す言葉とは、人の思考イメージが音声になったものだと思います。
だから、そこには、（ロジックや規則は勿論あるでしょうが）
人の思考方法、感情が色濃く反映されています。
本書を読み、今までの英文法解釈は、結局「後付」で言葉を「分類・整理」して、「体系立て」しているに過ぎない、
と言うことがよくわかりました。
だから、従来の英文法解釈では、説明しずらい、または説明できない事象があったのでしょう。
本書では、いままで丸暗記していた項目を、
ネイティブの感覚とイメージを元に説明してくれるので、
心にストンと落ちるように理解させてくれます。
実践的な英語勉強だけでなく、受験英語においても大いに参考になるのではないかと思います。
ただし、注意していただきたいのは、
本書だけ読めば英文法が理解できるわけではありません。
やはり、既存の英文法書が基本にあって、
その内容をより分かりやすく、理解しやすくして教えてくれるのが、本書だと思います。
ですので、既存の英文法書は、やはり必要だと思いますので、
その点は留意してください。
具体的に感心したのは、以下の項目です。
・前置詞on のイメージ
上に乗っている→接触→線
→圧力
→支える
これらのイメージに繋がっていくあたりの説明は、大変参考になりました。
・a,theの区別
これについては、今まで読んだ本の中で、本書の説明が一番理解しやすかったです。
（同じような説明が、「big fat cat」にもありましたが、本書の方が理解しやすかったです。）
・現在完了形
なぜ、「経験」が完了形を使うのか、やっと分かりました。
これが、「目からウロコ」というものですね。
・未来形なんてない
本当に未来形なんてないことがわかりました。
willとは、未来ではなく、「意思」だということが理解できました。
・助動詞
would、could､might等の過去形を使う意味、大いに参考になりました。
・仮定法を乗り越えろ
これも、主節でなぜ、wouldを使うのかも理解できました。
等々、他にも「目からウロコ」な内容が満載です。
英語を勉強している人にとって、本書は必読書だと思います。
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