現在放送中の「いだてん」が余りにも面白過ぎ、TV内蔵のHDDに録画して毎週2~3回は繰り返して見ています。特にオムニバス的だった初回、“行きたいのに金が無い”金栗の洋行費用の調達、上流階級の家庭ゆえ“金は有るのに行けない”三島天狗が出場を決意する過程(まさかの乃木大将まで登場www)、猛反対していたものの見送り&激励に来た母、同行したくてコントのようになっていた永井&可児コンビ等々、笑いと感動の連続だった第7&8回は各5~6回は見ています。あまりにも面白過ぎて、このガイド本も購入してしまいました。大河は90年代後半から見ていますが、この手の本を購入したのは初めてです。
人物や物語の背景などをじっくりと読み込み、その上で放送を見るとより一層物語に入って行けます。それにしても、ここに紹介されている登場人物の写真が素晴らしい。単に綺麗とかではなく、その人物のキャラクター像にぴったりな雰囲気であり、それぞれの肖像から物語性を感じます。羽田で行われたオリンピック予選、震災前の華やかで猥雑さが充満している浅草といった撮影現場の紹介もあり、こういうところであのシーンが撮られたのかと裏話的な面白さもあります。こいつらだけで独立したドラマを見たい!と強く思わせる濃いキャラの「天狗倶楽部」についての実録もあり、更に興味を抱きました。後半には「あらすじ」もかなり先の方まで記載があるものの、ネタバレになるのでそこは我慢して未だ見ないようにしています(笑)
先に記載のように私は大河は90年代後半以降からほとんど見ており、今までのベストは「秀吉」「毛利元就」「葵 徳川三代」「真田丸」あたりですが、「いだてん」は既に過去最高を期待させる作品だと感じています。
一般にこの物語の主人公は前半が日本人で初めてオリンピックに出場し、後に箱根駅伝を創設した金栗四三、後半が初めてオリンピックの東京開催に奔走した田畑政治とされていますが、副題のとおり主題はあくまでも「東京オリムピック噺」ですね。つまり、64年の東京オリンピック開催に至るまでの様々な人間模様のドラマでしょう。その中で主役となるのが先の2名に違いはありません。しかし、それは別々の異なる物語ではなく、「初めての女子スポーツ」、「関東大震災」、「幻と消えた初めての東京オリンピック」、「戦争」といった様々なトピックも大いに関係しながら、時期尚早と言われながらも実現させた64年の東京オリンピックにつながって行くのでしょう。それら時間軸を超え、噺家として一つの物語につないでいるのが金栗氏と同時代に生きた志ん生ですね。
更にこれは「日本スポーツ創世記」と言えるかも知れません。今やスポーツやオリンピックにネガティブな思いを抱く人は少ないでしょうが、金栗氏の時代は単なる個人の遊び、無駄な腹減らし野郎といった異端に位置付けられていたようです。その象徴が「天狗倶楽部」ですね。そのような時代ゆえ、初めてのオリンピック参加に国家の支援は無く、自費で参加しています。しかし64年の東京オリンピックの頃には国をあげて競技者を支援するどころか、開催まで行うようになりました。そこに至る大きな価値観の転換、歴史の流れがメインテーマなのかもしれません。
毎回2~3回は繰り返して見ていると、初見では気がつかなった事や細かい演出に気がつくことがしばしばあり、その1回に込められた密度の濃さに驚きます。一度見てストーリーは知っているものの、2回、3回と繰り返し見ても面白さが変わらない、時に新しい気づきもあるドラマなんて、なかなか有りません。その密度の濃さ、テンポ展開が従来の一個人や一族の人生を年代順に追って行くような典型的な大河、「水戸黄門」的な子供から高齢者まで誰もが分かりやすいストーリーのドラマとは少々違うのでしょう。
原作のクドカンが紡ぐ物語は言うまでもありませんが、音楽:大友良英、制作統括:訓覇圭、チーフ演出:井上剛ら、いわゆる「あまちゃんチーム」らしい小気味良いテンポ展開、随所に散りばめられた伏線、不意をつくお笑い、最高にそのシーンを演出する音楽等々は期待どおりです。今年一年、この斬新で最高に面白いドラマを見ることが出来るなんて、とにかく楽しみでしかありません。
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いだてん 前編 (NHK大河ドラマ・ガイド) ムック – 2018/12/25
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購入オプションとあわせ買い
スポーツ×落語×宮藤官九郎。 2019年放送、注目の大河ドラマを完全ガイド!
巻頭は、ダブル主演の中村勘九郎×阿部サダヲ対談。ビートたけし、役所広司、綾瀬はるか、生田斗真をはじめとした豪華キャスト20人超のインタビューも必見! ドラマの舞台裏から、日本のスポーツ黎明期の知られざる物語まで、情報満載のガイドブック。
【章立て】対談 中村勘九郎×阿部サダヲ/出演者紹介&インタビュー/舞台地・熊本紹介/ストックホルムロケ・リポート/マラソン特集/美術・衣装特集/助監督日記/落語の世界/あらすじ/脚本・宮藤官九郎インタビュー/音楽・大友良英インタビュー/嘉納治五郎/実録・天狗倶楽部/肋木の使い方/いだてん新聞 ほか
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【章立て】対談 中村勘九郎×阿部サダヲ/出演者紹介&インタビュー/舞台地・熊本紹介/ストックホルムロケ・リポート/マラソン特集/美術・衣装特集/助監督日記/落語の世界/あらすじ/脚本・宮藤官九郎インタビュー/音楽・大友良英インタビュー/嘉納治五郎/実録・天狗倶楽部/肋木の使い方/いだてん新聞 ほか
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社NHK出版
- 発売日2018/12/25
- 寸法18.2 x 1 x 25.7 cm
- ISBN-104149233802
- ISBN-13978-4149233802
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登録情報
- 出版社 : NHK出版 (2018/12/25)
- 発売日 : 2018/12/25
- 言語 : 日本語
- ムック : 208ページ
- ISBN-10 : 4149233802
- ISBN-13 : 978-4149233802
- 寸法 : 18.2 x 1 x 25.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 469,222位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
豊富な情報満載で、ドラマが終わってから本を見直しております。放送が終わるまで手放せません。
2019年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
写真がたくさん掲載されており、好きなキャストがいたら垂涎ものの本です。
降板前の、P氏も載っているのでファンの方は購入すべきです。
ビートたけしもキャストにいるので、映画 アウトレイジのパンフレットを持っている方(アウトレイジ 最終章のパンフレットが特におすすめ)は絶対に買いですね。
降板前の、P氏も載っているのでファンの方は購入すべきです。
ビートたけしもキャストにいるので、映画 アウトレイジのパンフレットを持っている方(アウトレイジ 最終章のパンフレットが特におすすめ)は絶対に買いですね。
2019年7月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ストーリーもアイデアもクドカンらしくて素晴らしいので、毎週かかさず見ています。
ただし・・・
たけしの「モゴモゴ落語」が全部ぶち壊しにしています。
声だけでも、物まねタレントの松村を使うとかできなんでしょうか?
ただし・・・
たけしの「モゴモゴ落語」が全部ぶち壊しにしています。
声だけでも、物まねタレントの松村を使うとかできなんでしょうか?
2019年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
待望のクドカン大河のガイドブック。とても読み応えあり、写真も美しく、永久保存です。
下巻も楽しみです。
下巻も楽しみです。
2019年2月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
久しぶりに買いました。この大河ドラマのガイドブックは、読みやすい。
2019年2月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
写真が、やや多いと思いました。
2019年3月10日に日本でレビュー済み
2019年大河ドラマ『いだてん』
ドラマは二部構成で主人公は二人。主人公が交代していくという。かつての大河ドラマ『炎立つ』のような構成で描かれる意欲作と言うことが出来るだろう。
しかしながら、視聴率はのびない。
その最大の原因は、ドラマ自体に面白さがないのではなく、二人の主人公があまりにも地味ということではないだろうか。
オリンピックの歴史を知るという点においては、魅力的だが主人公二人を視聴者の多くが知らないというのは致命的である。
例えば、これが織田信長や徳川家康、あるいは新選組であれば話は違ってくる。多くの視聴者は、歴史に詳しくなくてもこの後、ドラマの中で何が起こりどうなっていくのかということを半ば知りながらみているわけだ。
そのワクワク感が致命的に欠落しているのが、この『いだてん』ではないだろうか。
だがあえて言おう
この大河ドラマは魅力的な作品である!
と
2019年3月10日現在まで視聴しているが、はじめてオリンピックに参加した選手の苦悩やオリンピックの歴史がわかる見応えのあるドラマになっていると私は思っている。
視聴率以上に魅力のある作品だ。
ドラマ製作者に私は次の言葉を贈りたい。
失敗というのは……いいかよく聞けッ!
真の『失敗』とはッ!開拓の心を忘れ!
困難に挑戦する事に無縁のところにいる者たちの事をいうのだッ!
この大河ドラマに失敗なんか存在しないッ!
存在するのは冒険者だけだッ!
主人公二人を知らないという方は多いだろう。しかし、そういう先入観に囚われることなくぜひともみてほしい作品。このガイドブックを片手にドラマを視聴しては如何だろうか。(2019.3.10記)
ドラマは二部構成で主人公は二人。主人公が交代していくという。かつての大河ドラマ『炎立つ』のような構成で描かれる意欲作と言うことが出来るだろう。
しかしながら、視聴率はのびない。
その最大の原因は、ドラマ自体に面白さがないのではなく、二人の主人公があまりにも地味ということではないだろうか。
オリンピックの歴史を知るという点においては、魅力的だが主人公二人を視聴者の多くが知らないというのは致命的である。
例えば、これが織田信長や徳川家康、あるいは新選組であれば話は違ってくる。多くの視聴者は、歴史に詳しくなくてもこの後、ドラマの中で何が起こりどうなっていくのかということを半ば知りながらみているわけだ。
そのワクワク感が致命的に欠落しているのが、この『いだてん』ではないだろうか。
だがあえて言おう
この大河ドラマは魅力的な作品である!
と
2019年3月10日現在まで視聴しているが、はじめてオリンピックに参加した選手の苦悩やオリンピックの歴史がわかる見応えのあるドラマになっていると私は思っている。
視聴率以上に魅力のある作品だ。
ドラマ製作者に私は次の言葉を贈りたい。
失敗というのは……いいかよく聞けッ!
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困難に挑戦する事に無縁のところにいる者たちの事をいうのだッ!
この大河ドラマに失敗なんか存在しないッ!
存在するのは冒険者だけだッ!
主人公二人を知らないという方は多いだろう。しかし、そういう先入観に囚われることなくぜひともみてほしい作品。このガイドブックを片手にドラマを視聴しては如何だろうか。(2019.3.10記)