主人公のアルバート・サムスンは私立探偵でインディアナポリス在住。ふつう探偵というのは格好いいものだが、サムスンはあまり格好よくない。客もあまり来ない。したがって貧乏。捜査の手法は聞きこみが主で、銃も持ってない。やむにやまれず人の家に勝手に入りこんだりもするが、家人に見つかり銃を突きつけられてしまったりする。
だけどそんな冴えないサムスンが唯一冴えてるところ、それは人との関係の築き方。聞き込みの対象となる一般人や容疑者、情報を提供してくれる協力者、微妙な関係の警部補、そしてこの作品の大きな魅力となっている十数年ぶりに会ったティーンエィジャーの娘など、どんな相手とも絶妙な間をもって関係を築く。そしてそこからいろんな波紋が生まれ、その波紋がアメリカ史上まれにみる規模と手法の麻薬犯罪を解決に導く。逆立ちしてもそんなまねの出来ない読者の私は作品を読んでひたすら余韻に浸るだけだ。
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沈黙のセールスマン―アルバート・サムスン・シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1457) 新書 – 1985/10/1
マイクル Z.リューイン
(著),
石田 善彦
(翻訳)
- 本の長さ305ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1985/10/1
- ISBN-104150014574
- ISBN-13978-4150014575
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1985/10/1)
- 発売日 : 1985/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 305ページ
- ISBN-10 : 4150014574
- ISBN-13 : 978-4150014575
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,104,717位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2016年11月13日に日本でレビュー済み
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会話は面白い。テンポも素晴らしい。読んでいて飽きない。いい作品ななんだと思う。
しかし、警察の制止を振り切ってなぜ探偵の調査を続けるのかに全く説得力がない。また最後のシーンに向かってのドタバタはとても乱暴な作りこみに見える。種明かしもいまひとつ納得感がない。雑だなあという感触を受ける。設定やしかけも正直退屈。
しかし、警察の制止を振り切ってなぜ探偵の調査を続けるのかに全く説得力がない。また最後のシーンに向かってのドタバタはとても乱暴な作りこみに見える。種明かしもいまひとつ納得感がない。雑だなあという感触を受ける。設定やしかけも正直退屈。
2015年7月14日に日本でレビュー済み
主人公のサムスンの元に事故で怪我をした弟と面会謝絶になっているので何とかしてほしいという依頼が来て・・・というお話。
まず、多くの方が指摘されているように、失踪人捜査とかそういうよくある幕開きでなく、ずーっと面会謝絶になっている弟に面会したいという姉の依頼から始まる発端が抜群にいいと思いました。その後の主人公の探偵、サムスンが実の娘と10年くらいぶりに再会し、一緒に捜査にあたるという展開も、作品全体を明るくしているようで、いい感じに思いました。さらに、事件が中盤から思わぬ方向に進んで行く展開もよく考え抜かれたプロットで感心しました。憶測ですが、著者のリューインはこの作品を書くに当たってかなり周到に話を考えて書いたものと考えましたがどうでしょうか。それくらいよく練られているプロットに溜飲が下がりました。この辺がハードボイルド/私立探偵小説ファン以外の本格ミステリファンにもこのシリーズが歓迎されている理由だろうと思いました。
また、前述した久しぶりに会った娘と父の交情にもとってつけたような印象がなく、自然でほのぼのとしていてわざとらしさがなく、著者の才気を感じました。この作品から人気が決定的になり、人気シリーズになったというのも頷けます。
これからのシリーズが楽しみになる第4作。機会があったら是非。
まず、多くの方が指摘されているように、失踪人捜査とかそういうよくある幕開きでなく、ずーっと面会謝絶になっている弟に面会したいという姉の依頼から始まる発端が抜群にいいと思いました。その後の主人公の探偵、サムスンが実の娘と10年くらいぶりに再会し、一緒に捜査にあたるという展開も、作品全体を明るくしているようで、いい感じに思いました。さらに、事件が中盤から思わぬ方向に進んで行く展開もよく考え抜かれたプロットで感心しました。憶測ですが、著者のリューインはこの作品を書くに当たってかなり周到に話を考えて書いたものと考えましたがどうでしょうか。それくらいよく練られているプロットに溜飲が下がりました。この辺がハードボイルド/私立探偵小説ファン以外の本格ミステリファンにもこのシリーズが歓迎されている理由だろうと思いました。
また、前述した久しぶりに会った娘と父の交情にもとってつけたような印象がなく、自然でほのぼのとしていてわざとらしさがなく、著者の才気を感じました。この作品から人気が決定的になり、人気シリーズになったというのも頷けます。
これからのシリーズが楽しみになる第4作。機会があったら是非。
2008年7月20日に日本でレビュー済み
普通人の探偵アルバート・サムスンであったが、今回は彼にとってはあまりにも凶悪な事件に巻き込まれていき遂に彼も自身を守る為に・・・。今回の事件で彼は本当に逞しく変貌をとげる。知性派探偵ナンバー・ワンのサムスン。毎回このシリーズはしっかりとしたプロットで読み応えがある。そしてリアルな展開とユーモアのあり方が絶妙に調和されているのが魅力だ。傑作だ!
2005年10月31日に日本でレビュー済み
リューインのアルバート・サムスン・シリーズはこれまではあんまりハード・ボイルドっぽくないという印象がありました。それが本作ではがらっと変わり、「これぞハード・ボイルドだ!」と拍手喝采を送りたくなるような作品に仕上がっています。現代のハード・ボイルドでは孤独な私立探偵と言えども、警察とある程度仲良くしなければなりません。サムスンもミラー警部補と親しくしています。しかし、本作でサムスンは義を通す為にミラーを含めた警察を裏切るという大きな決断をするのです。
今作の魅力はもうひとつ。サムスンの娘が登場することです。彼女はサムスンとは離婚した母のもので暮らしているのですが、学校の休暇を利用してサムスンのところに遊びに来て、探偵助手としてサムスンを助けることになります。彼女の存在が全体を明るくする役割を果たしており、サムスンと警察の対決というきな臭い話にちょうど良い一服を与えてくれます。
今作の魅力はもうひとつ。サムスンの娘が登場することです。彼女はサムスンとは離婚した母のもので暮らしているのですが、学校の休暇を利用してサムスンのところに遊びに来て、探偵助手としてサムスンを助けることになります。彼女の存在が全体を明るくする役割を果たしており、サムスンと警察の対決というきな臭い話にちょうど良い一服を与えてくれます。