2009年にハヤカワミステリから発売されたときも大興奮しましたが、いよいよ文庫化されましたね。ここ数年の早川書房は攻めてますね。特に異色作家短篇集をじわじわと文庫化し新たな読者層の開拓に意欲的なのが伺えます。
この「二壜の調味料(二瓶のソースとも訳されました)」は異色作家短篇集でこそありませんが、内容はまさに奇妙な味そのものです。表題作とスタンリイ・エリンの「特別料理」はオールタイムのベスト2なのです。
装丁もイイ感じで表紙のロゴやイラスト、背表紙の色合いまで統一感があり眺めているだけでも嬉しくなるような出来です。
年末年始に是非オススメです。
早川書房さま、文庫化していただきありがとうございました。
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二壜の調味料 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) 新書 – 2009/3/6
調味料のセールスをしているスメザーズが、ふとしたことから同居することになった青年リンリーは、ずばぬけて明晰な頭脳の持ち主だった。彼は警察の依頼で難事件の調査をはじめ、スメザーズは助手役を務めることになる。数々の怪事件の真相を、リンリーは優れた思考能力で解き明かしていくのだった――
江戸川乱歩が「奇妙な味」の代表作として絶賛したきわめて異様な余韻を残す表題作など、探偵リンリーが活躍するシリーズ短篇9篇を含む全26篇を収録。〈クイーンの定員109〉に選ばれた、ブラックユーモアとツイストにあふれるミステリ短篇集が待望の邦訳!
江戸川乱歩が「奇妙な味」の代表作として絶賛したきわめて異様な余韻を残す表題作など、探偵リンリーが活躍するシリーズ短篇9篇を含む全26篇を収録。〈クイーンの定員109〉に選ばれた、ブラックユーモアとツイストにあふれるミステリ短篇集が待望の邦訳!
- 本の長さ333ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2009/3/6
- ISBN-104150018227
- ISBN-13978-4150018221
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2009/3/6)
- 発売日 : 2009/3/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 333ページ
- ISBN-10 : 4150018227
- ISBN-13 : 978-4150018221
- Amazon 売れ筋ランキング: - 775,503位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年10月30日に日本でレビュー済み
「二壜の調味料」のようなものを奇妙な味というのか。なるほど、調味料の味と小説の読後の味とをかけてあるのかとも思った。こういう奇妙な味なら、志ん生の「後生鰻」とか「寝床」、「あたま山」、「粗忽長屋」などの落語にも通じるんじゃないかと思う。このコンビが今でいうと身分・能力格差コンビで、ホームズやポアロの相棒たちとは一味違っている。
各短編は妙に落ち着き払った語り口と趣向がそれぞれ面白い。訳文も読みやすい。
作者の表記だが、スペルを見るとIで終わってないでYで終わってるので、ダンセイニじゃなくダンセイニ―かダンセイニィではないでしょうか。私はてっきりイタリア人かと思っていた。
各短編は妙に落ち着き払った語り口と趣向がそれぞれ面白い。訳文も読みやすい。
作者の表記だが、スペルを見るとIで終わってないでYで終わってるので、ダンセイニじゃなくダンセイニ―かダンセイニィではないでしょうか。私はてっきりイタリア人かと思っていた。
2017年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初の「二壜の調味料」だけはどこかで読んだ記憶がありますが、それ以外は初めて読む作品ばかりで楽しめました。
どんな犯罪がおこなわれたのか読者の想像にお任せしましょう…という感じが、どぎつい描写よりも恐い。
どんな犯罪がおこなわれたのか読者の想像にお任せしましょう…という感じが、どぎつい描写よりも恐い。
2018年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
短編集。表題作は、最後の1行に感心するか呆れるかが評価の分かれ目。私は「アホか」と思った。ミステリというのは知的なお遊びだと思っているが、これは脱力するナンセンスコント。文章もヘタクソで、読むのに苦痛。文章がもっとマシだったら、評価は上がったはず。
2編目は、凶器の消失がテーマ。江戸川乱歩がトリックで紹介しそうだが、今なら通用しない。
2編読んだらあまりにつまらないので、その後は読んでいない。
最近、江戸川乱歩の初期短編を読み直しているが、「心理試験」がちょっと面白いくらいで、あとはびっくりするほどくだらない。子供のころ読んだときは、もっと面白いと思ったのになぁ。それに比べ、今のミステリは進化したもんだ。
2編目は、凶器の消失がテーマ。江戸川乱歩がトリックで紹介しそうだが、今なら通用しない。
2編読んだらあまりにつまらないので、その後は読んでいない。
最近、江戸川乱歩の初期短編を読み直しているが、「心理試験」がちょっと面白いくらいで、あとはびっくりするほどくだらない。子供のころ読んだときは、もっと面白いと思ったのになぁ。それに比べ、今のミステリは進化したもんだ。
2012年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み進むほどに味が出てくるような良いミステリーだと思いました
2017年1月22日に日本でレビュー済み
幻想小説で有名なダンセイニ卿による唯一のミステリ短編集。
大学を卒業したばかりのリンリー青年と、調味料の訪問販売員である
スメザーズの二人がふとしたことで巻き込まれる事件を解決する
リンリー探偵ものをメインに、26篇が並ぶ。
読後の余韻が印象的な表題作に始まり、ユーモアと幻想で味付けされた
独特の味わいを持つクラシカルなミステリだった。
冬の夜の一人読書に。
大学を卒業したばかりのリンリー青年と、調味料の訪問販売員である
スメザーズの二人がふとしたことで巻き込まれる事件を解決する
リンリー探偵ものをメインに、26篇が並ぶ。
読後の余韻が印象的な表題作に始まり、ユーモアと幻想で味付けされた
独特の味わいを持つクラシカルなミステリだった。
冬の夜の一人読書に。
2021年10月26日に日本でレビュー済み
この二壜の調味料の使い方はあまりにも有名ですね。
昔、某有名漫画家が露骨にパクっている作品を読んだ事があります。いいのかなあと思いましたけどね。
(因みにこの某漫画家には落語ネタをパクった物もあります。そう言えば最近…おっと)
他に某有名ホラー漫画でも似たような展開の物が有り、これもか、と思ったらこちらはちゃんと一捻りされていました。
それ程漫画を読んで来た訳でもない私でも二つも見つけた位ですから、他にも結構パクられているのかもしれませんね。
昔、某有名漫画家が露骨にパクっている作品を読んだ事があります。いいのかなあと思いましたけどね。
(因みにこの某漫画家には落語ネタをパクった物もあります。そう言えば最近…おっと)
他に某有名ホラー漫画でも似たような展開の物が有り、これもか、と思ったらこちらはちゃんと一捻りされていました。
それ程漫画を読んで来た訳でもない私でも二つも見つけた位ですから、他にも結構パクられているのかもしれませんね。
2018年1月13日に日本でレビュー済み
乱歩評「奇妙な味」の代表例として高名な短編「二壜の調味料」をはじめとして、26編を収録した短編集。
店頭で平積みになっているのが目について購入。ダンセイニの作品は、「二壜の調味料」以外読んだことがないはず。
いきなり表題作で始まる冒頭の1/3程度は、リンリー探偵もの。「肉や塩味料理にかける調味料ナムヌモ」のセールスマンであるスメザーズ氏が語り手を務める。(もちろん、このナムヌモがが問題の二壜なわけだ。)リンリー探偵は安楽椅子探偵かと思っていたのだが、実はそうでもないというのは本書を読んで初めて知った。
リンリー探偵ものが終わっても、奇妙な味はそのまま続いていく。どうなることやらと思いながら読んでいくと、なんと最後までそうだった、と。なかなか楽しい読書体験でした。あえて好みの作品をあげるとすると、「演説」がなんとも面白いストーリー展開をみせる。もちろん英国の事情を知っている必要はあるが、そうきましたか!と膝を打つという話だ。
まあそうはいっても、かなりミステリマニアな人向けに本書は編まれているようにも思えますね。
店頭で平積みになっているのが目について購入。ダンセイニの作品は、「二壜の調味料」以外読んだことがないはず。
いきなり表題作で始まる冒頭の1/3程度は、リンリー探偵もの。「肉や塩味料理にかける調味料ナムヌモ」のセールスマンであるスメザーズ氏が語り手を務める。(もちろん、このナムヌモがが問題の二壜なわけだ。)リンリー探偵は安楽椅子探偵かと思っていたのだが、実はそうでもないというのは本書を読んで初めて知った。
リンリー探偵ものが終わっても、奇妙な味はそのまま続いていく。どうなることやらと思いながら読んでいくと、なんと最後までそうだった、と。なかなか楽しい読書体験でした。あえて好みの作品をあげるとすると、「演説」がなんとも面白いストーリー展開をみせる。もちろん英国の事情を知っている必要はあるが、そうきましたか!と膝を打つという話だ。
まあそうはいっても、かなりミステリマニアな人向けに本書は編まれているようにも思えますね。