この作品を最初に読んだのは中学生の時、もう40年くらい前になります。
が、主人公の名前は今でもずっと憶えているし、忘れたことはありません。
主人公もストーリーもものすごくベタなのですが、疾走感といいかっこよさといい、ずっとSF読んでてよかったというくらい、バランスの取れた素晴らしい作品です。
主人公の置かれた核戦争後の荒れ果てた世界は今ではよくある設定に思われますが、当時はまだまだ新鮮だったような気がします。
で、その言葉通りの荒れ果てた荒野を元犯罪者の主人公は重要な使命を帯びて装甲車で目的地に向かって疾走していきます。
いろんなトラブルを経て、なんと最後には主人公はバイクのハーレーで疾走していきます。
荒れ果てている道なのにオフロード車じゃないと無理でしょう??と突っ込みたくもなりますが、やっぱりこういうときはハーレーですよね(^^)、ハーレー最高です。
個人的にいちばん印象的なのは、行程の途中で知り合った男の子に、「世界は大きな機械だ」という内容の話をしますが、それが当時僕が考えていたことに酷似していてとても驚いたということがあります。
普通に読んでもとても印象的なエピソードです。
とにかく物語の最初から、思わずニヤッとしてしまう最後のエピソードまで、読み手を楽しませてくれる作品だと思います。
できたら原作に忠実にハリウッドで映画化してほしいなと今でも思ってます。
これを脚色せずにそのまま映画にしても、現在でも、ものすごく楽しい娯楽作品ができるような気がします。
「世界が燃え尽きる日」はずいぶん前に観ましたが、全く印象に残ってません。
なぜあれほど脚色しなければならないのか理解できませんでした。
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地獄のハイウェイ (ハヤカワ文庫 SF 64) 文庫 – 2008/7/15
ロジャー・ゼラズニイ
(著),
浅倉 久志
(翻訳)
愛車ハーレーを駆って、カリフォルニア一帯で強盗や恐喝など悪事のかぎりをつくしてきたヘル・タナー。抜群の運転能力をみこまれて、カリフォルニア政府からペスト血清をボストンまで輸送する任務を託されたタナーは、仲間の男たちとともにアメリカ大陸横断の旅に出る。核戦争後、放射能に汚染された地獄のような世界で、危険に満ちた大陸横断の旅をつづける男たちの姿を、みごとな筆致で描きだした傑作アクションSF。
- 本の長さ266ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2008/7/15
- ISBN-104150100640
- ISBN-13978-4150100643
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2008/7/15)
- 発売日 : 2008/7/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 266ページ
- ISBN-10 : 4150100640
- ISBN-13 : 978-4150100643
- Amazon 売れ筋ランキング: - 808,106位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ゼラズニイ作品なのに読みやすい。
まるでジュブナイル物かと思うくらいスラスラ読めるし、非常にシンプルなストーリー展開。
核戦争によって人類の大半が死滅して放射能で汚染された世界。僅かに残った人が住むボストンへ
ペスト菌血清の輸送任務を依頼されたのは名うての犯罪者と知られるヘル・タナーという男だった。
1977年に映画化され「世界が燃えつきる日」という邦題で日本で公開された。SF映画だけど
当時流行っていたディザスター・ムービー色が強く、砂漠で巨大サソリや昆虫の大群が人間に襲いかかって
きたりするパニック・シーン等が満載。不気味に光り輝く狂ったオーロラのシーンや、何と言っても荒野をひた
走るランドマスター号の勇姿などビジュアル的にも印象が残ったB級SF映画だった。
原作である小説は、映画で言うなら「恐怖の報酬」にかなり近いテイストだ。あの映画では大金ほしさに
訳あり男たちがニトログリセリンをトラックで運ぶという危険な仕事を描いていたが、「地獄のハイウェイ」
では自分の犯罪歴を帳消しにするという成功報酬の為に「呪いの横丁」(本文翻訳)を大陸横断するバッド・ガイ
の男が主人公である。
まるでジュブナイル物かと思うくらいスラスラ読めるし、非常にシンプルなストーリー展開。
核戦争によって人類の大半が死滅して放射能で汚染された世界。僅かに残った人が住むボストンへ
ペスト菌血清の輸送任務を依頼されたのは名うての犯罪者と知られるヘル・タナーという男だった。
1977年に映画化され「世界が燃えつきる日」という邦題で日本で公開された。SF映画だけど
当時流行っていたディザスター・ムービー色が強く、砂漠で巨大サソリや昆虫の大群が人間に襲いかかって
きたりするパニック・シーン等が満載。不気味に光り輝く狂ったオーロラのシーンや、何と言っても荒野をひた
走るランドマスター号の勇姿などビジュアル的にも印象が残ったB級SF映画だった。
原作である小説は、映画で言うなら「恐怖の報酬」にかなり近いテイストだ。あの映画では大金ほしさに
訳あり男たちがニトログリセリンをトラックで運ぶという危険な仕事を描いていたが、「地獄のハイウェイ」
では自分の犯罪歴を帳消しにするという成功報酬の為に「呪いの横丁」(本文翻訳)を大陸横断するバッド・ガイ
の男が主人公である。
2010年10月10日に日本でレビュー済み
核戦争で荒廃した北アメリカを突っ走る、アンチヒーローを描いた冒険SFです。
放射能の影響で化け物のようになった生物や無法化した人々が出てきますが、基本的にそれらの描写は淡白です。なので、例えばストルガツキー兄弟の「ストーカー」のような異世界描写を前面に出した作品と比べると、普通?な感じで、びっくり箱を恐る恐る開けるような緊張感はありません。
一方、スピード感は抜群で、先を急ぐ主人公の姿そのままにテンポよく物語が進み、飽きさせません。
理屈抜きで楽しめる物語を読みたい方にお勧めできます。
放射能の影響で化け物のようになった生物や無法化した人々が出てきますが、基本的にそれらの描写は淡白です。なので、例えばストルガツキー兄弟の「ストーカー」のような異世界描写を前面に出した作品と比べると、普通?な感じで、びっくり箱を恐る恐る開けるような緊張感はありません。
一方、スピード感は抜群で、先を急ぐ主人公の姿そのままにテンポよく物語が進み、飽きさせません。
理屈抜きで楽しめる物語を読みたい方にお勧めできます。
2009年4月14日に日本でレビュー済み
感想はシンプルに書きます。
リチャード・マシスンの「アイ・アム・レジェンド」、スティーヴン・キングの「ザ・スタンド」コーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」を遥かに越える、歴史的大傑作です。
これを読んだあと、デュマ、キング、ヘミングウェイらの文章がダメ過ぎて読めなくなってしまいます。
ストーリイは「ハリイ・ポッター」を上回っています!
リチャード・マシスンの「アイ・アム・レジェンド」、スティーヴン・キングの「ザ・スタンド」コーマック・マッカーシーの「ザ・ロード」を遥かに越える、歴史的大傑作です。
これを読んだあと、デュマ、キング、ヘミングウェイらの文章がダメ過ぎて読めなくなってしまいます。
ストーリイは「ハリイ・ポッター」を上回っています!
2004年11月2日に日本でレビュー済み
SF大陸横断ロードムービー。東と西海岸の一部以外全て核戦争で絶滅した北米大陸。伝染病により東海岸の生き残りが全滅しようとしている。ボストンまで血清を急送するために運転技術だけで選ばれたのは、ヘルスエンジェルスの親分で人殺しも屁とも思わぬ極悪人のターナー。突然変異モンスターや略奪団が待ち受ける呪いの横丁を走破して大陸横断という不可能なミッションを赦免状と引き換えに強制された極悪人はどうするか?。...とまあ良くある設定ですが、主人公が本当にワルなんです。共感できるところがひとかけらも無い悪党が主人公。
いつか本人が悟りを開いて善人に変身するとか使命感に開眼することも無し。それどころか、周囲の普通の市民が我が身可愛さに裏切ったり、ヒーローだった奴が臆病風に吹かれて逃げ出したりして、最終的に極悪人しか残らないと言う変わった展開です。ここまで開き直ると逆に爽快感を感じる。
へそ曲がりですが見事な結末の付け方です。使命感も良心も無しで、バイク乗りの意地だけでのやせ我慢の連続。悪党はヒーローにさせられてもやはり悪党のままという結末は普通じゃない。
67年度のヒューゴー賞とネビュラ賞ノミネート作品ですから駄作ということは有り得ない。なんで現在絶版中なのかが不思議な作品。再刊を熱烈待望!
ちなみに、Fox映画の「世界が燃え尽きる日」の原作です。映画も良かったけど、原作の主人公は極悪人で映画の主人公のような平凡なヒーローではないです。そこが原作の楽しいところ。
いつか本人が悟りを開いて善人に変身するとか使命感に開眼することも無し。それどころか、周囲の普通の市民が我が身可愛さに裏切ったり、ヒーローだった奴が臆病風に吹かれて逃げ出したりして、最終的に極悪人しか残らないと言う変わった展開です。ここまで開き直ると逆に爽快感を感じる。
へそ曲がりですが見事な結末の付け方です。使命感も良心も無しで、バイク乗りの意地だけでのやせ我慢の連続。悪党はヒーローにさせられてもやはり悪党のままという結末は普通じゃない。
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