この小説、一見するとつまらない様だが
深読みが必要だね。
それは
1 主人公の前に現れたのはこの現象を起こし種族では無い
2 その種は太陽をある程度コントロールする事すら出来る
3 何故、50億年後の状況を敢えて見せたのか
こう考えると最後のシーンの解釈が多少、異なって見えるよ
まず、その種が人類の末裔と考えればガラスの平原の時代も
生き残っていると考えられる、と云う事は何らかの手段で
地球を監視できる事に成る、とすると主人公達の子孫は生き残れる
いや滅びはしないそしてあの世界をシミュレーションしたと
考えて良いのじゃ無いのかな・・・
首が駄目・・・続く
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10月1日では遅すぎる (ハヤカワ文庫 SF 194) 文庫 – 1976/5/1
- 本の長さ257ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1976/5/1
- ISBN-104150101949
- ISBN-13978-4150101947
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1976/5/1)
- 発売日 : 1976/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 257ページ
- ISBN-10 : 4150101949
- ISBN-13 : 978-4150101947
- Amazon 売れ筋ランキング: - 328,185位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年4月30日に日本でレビュー済み
フレッド・ホイルは定常宇宙説を提唱した天文学者でもあるだけに、前半、書類整理用の仕切りを例にとって時間と意識の問題を論じた部分は、正直に言ってよくわからなかった。しかしそれ以外の部分の軽快なタッチは、驚かされるほどだ。
主人公は作曲家で、彼の一人称形式で描かれていて、途中にはなぜ「私」がこの記録を書くことになったのかまできっちり説明されている。冒頭場面の新作管弦楽曲指揮から後半のベートーヴェンや自作のピアノ演奏に至るまで、本作で音楽が果たす役割は重要で、章立ても第1章プレリュードから第15章コーダまで、第10章の「幕あい」を除くとすべて音楽用語で統一されている。クラシックもよく聴く自分としては、それだけでなかなか楽しめた。
ただ、地球各地での時間混在という大事件の結末は、その事件自体の意味が今ひとつ明確にならず、竜頭蛇尾な感じがしたのも確かである。
主人公は作曲家で、彼の一人称形式で描かれていて、途中にはなぜ「私」がこの記録を書くことになったのかまできっちり説明されている。冒頭場面の新作管弦楽曲指揮から後半のベートーヴェンや自作のピアノ演奏に至るまで、本作で音楽が果たす役割は重要で、章立ても第1章プレリュードから第15章コーダまで、第10章の「幕あい」を除くとすべて音楽用語で統一されている。クラシックもよく聴く自分としては、それだけでなかなか楽しめた。
ただ、地球各地での時間混在という大事件の結末は、その事件自体の意味が今ひとつ明確にならず、竜頭蛇尾な感じがしたのも確かである。
2012年8月3日に日本でレビュー済み
地球の各地域がそれぞれ別の時代でくっついてしまったという世界設定が目を引くが、本当のテーマは意識について。
意識が科学法則にとらわれないばかりか、時間空間を越えて一つであるというアイデア(記憶は時空に付属するので無関係)。半世紀以上前の小説でこの発想は凄い。
情景描写も豊かで、理論理屈に納得できなくても十分に楽しめる。
ただ結末がどうも煮え切らない。爽快感がないのは仕方がないとしても、その結末に至る理屈が説明不足ではないだろうか。
意識が科学法則にとらわれないばかりか、時間空間を越えて一つであるというアイデア(記憶は時空に付属するので無関係)。半世紀以上前の小説でこの発想は凄い。
情景描写も豊かで、理論理屈に納得できなくても十分に楽しめる。
ただ結末がどうも煮え切らない。爽快感がないのは仕方がないとしても、その結末に至る理屈が説明不足ではないだろうか。
2005年2月17日に日本でレビュー済み
時間シャフルというアイデアの元祖である。
さまざまな時間ごとにバラバラになってくっついてしまい、
現代のここと百年前のあそこが地続きで歩いていけるようになってしまった。
そんな世界の話ではあるが、時間シャフル以外にたいして事件は起こらない。
時間シャフルというアイデアがあることさえ知っていれば、
わざわざ今さら読むこともない作品だろう。
さまざまな時間ごとにバラバラになってくっついてしまい、
現代のここと百年前のあそこが地続きで歩いていけるようになってしまった。
そんな世界の話ではあるが、時間シャフル以外にたいして事件は起こらない。
時間シャフルというアイデアがあることさえ知っていれば、
わざわざ今さら読むこともない作品だろう。
2017年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
天体物理学者、フレッド・ホイルは『暗黒星雲』や『アンドロメダのA』など、天文学の知識を駆使したリアリティあふれるSF小説を創造したことでも知られる、多彩な才能を持つイギリス人である。
イギリスの学者の多くは、ギリシャ・ローマの古典文学を幼少時から叩き込まれ、同時に、聖歌隊での合唱や楽器演奏なども嗜むケースが多い。本書を読むと、西欧のクラシック音楽に対するホイルの造形の深さが半端ではないことがわかるし、古代のギリシャに行ってみたいという願望の強さも、伝わってくる。
主人公は、友人の物理学者、ジョン・シンクレアから「ディック」と呼ばれる男性(本名は「リチャード」)。現代音楽の作曲家だが、バッハ、ベートーヴェン、シューベルトの曲を縦横に弾きこなす、勝れたピアニストでもある。
学生時代から親しかったこの「二人」が久しぶりに再会し、一緒に旅行するあたりから、地球上に異変が起こっていることがわかってくる。
意図を持つとしか考えられない太陽光線に因って、地球上に、過去・現在・未来の異なる時代が共存するという事態が起こり、
一個の人間にも、パラレル・ワールドのような現象が生じる。
本書のタイトルとなっている「10月1日では遅すぎる」という状況は、わざとらしくない、さらっとした感じで、言及されているのみ。
友達「二人」(ジョンとディック)の出会いから別れまでの成り行きを見守るのは切ないけれど、最終章の、ラストの数行で明かされる真相は、衝撃的。
この小説には、ホイルの「時間」と「意識」についての深遠な学説を説いた箇所があるが、そればかりに終始するわけではなく、ペリクレス時代の古代ギリシャを訪れているあいだの出来事は、主人公の音楽体験が中心となっている。古代ギリシャ人にピアノを聞かせるシーンは、映画をみているようだ。
そもそも、本書の章はどれも、
1.プレリュード、2.フーガ、3.インテルメッツォ、4.テンポ・ディ・ミヌエット、5.アレグロ・アッサイ、6.アジタート、7.アダージオ、
8.アレグロ・モルト・エ・コンブリオ、9.アンダンテ・コン・モート、10.幕あい、11.ヴィヴァーチェ、12.ラルゴ・アパッショネート、
13.アレグレット・エ・センブレ・カンタービレ、14.グラ-ヴェ・エ・メスト、15.コーダ
…というように、西洋音楽の曲想を表現する専門用語で埋め尽くされているが、その曲想どおりの内容なのか、といえば、必ずしも、そうではなさそうだ(笑)。
第一章の直前に「読者諸兄へ」という一文がある:
「本書における「科学」は、物語、それも伝統的な意味でのストーリーテリングのための、足場材料である。
しかし、時間の重要性と意識の意味を論じた部分は、第14章の内容とともに、きわめてまじめなつもりである。
1965年7月14日 フレッド・ホイル」
お堅い内容だけではなく、主人公と深い仲になる女性も、時を前後して、二人も登場するが、さほどのお色気はないので、あまり期待はしないほうがよい。
…本書を読み終わってみると、いま、こうして、あたりまえのように、家族と暮らし、働きに行って帰ってくること(不意に異次元の世界へ行ってしまうことなく、同じ時空のままで、一生を過ごせること)が、いかに幸せかを、あらためて感じる。
たとえ、人類の、さらには、地球・宇宙の「いのち」が有限であっても、現在の時空は、ほとんど永遠の価値を持っているといえるのではないか、とさえ思えてきた。
以前は、『暗黒星雲』の、読者を突き放したような抽象性(暗黒星雲との意思疎通の場面はおもしろい!)に圧倒されたものだったが、この『10月1日では遅すぎる』は、それよりもずっとわかりやすく(難解な思想もあるが!)、読みやすいのではないか。
脚がたくさんある、タコみたいな宇宙人との闘争を描いたりするSF小説に飽き飽きしている人ならば、本書の超・知的なストーリー展開を楽しむことができるはず。
一度、読んでから、また読み直すことで、ホイルの意図も、より鮮明になってきそうな予感がする。
(就寝前の数ページで、シュール・リアリズムの映像みたいな、不思議な夢を見てしまいました!朝起きてから、出勤するまでのあいだには、忘れてしまいましたけど…。)
イギリスの学者の多くは、ギリシャ・ローマの古典文学を幼少時から叩き込まれ、同時に、聖歌隊での合唱や楽器演奏なども嗜むケースが多い。本書を読むと、西欧のクラシック音楽に対するホイルの造形の深さが半端ではないことがわかるし、古代のギリシャに行ってみたいという願望の強さも、伝わってくる。
主人公は、友人の物理学者、ジョン・シンクレアから「ディック」と呼ばれる男性(本名は「リチャード」)。現代音楽の作曲家だが、バッハ、ベートーヴェン、シューベルトの曲を縦横に弾きこなす、勝れたピアニストでもある。
学生時代から親しかったこの「二人」が久しぶりに再会し、一緒に旅行するあたりから、地球上に異変が起こっていることがわかってくる。
意図を持つとしか考えられない太陽光線に因って、地球上に、過去・現在・未来の異なる時代が共存するという事態が起こり、
一個の人間にも、パラレル・ワールドのような現象が生じる。
本書のタイトルとなっている「10月1日では遅すぎる」という状況は、わざとらしくない、さらっとした感じで、言及されているのみ。
友達「二人」(ジョンとディック)の出会いから別れまでの成り行きを見守るのは切ないけれど、最終章の、ラストの数行で明かされる真相は、衝撃的。
この小説には、ホイルの「時間」と「意識」についての深遠な学説を説いた箇所があるが、そればかりに終始するわけではなく、ペリクレス時代の古代ギリシャを訪れているあいだの出来事は、主人公の音楽体験が中心となっている。古代ギリシャ人にピアノを聞かせるシーンは、映画をみているようだ。
そもそも、本書の章はどれも、
1.プレリュード、2.フーガ、3.インテルメッツォ、4.テンポ・ディ・ミヌエット、5.アレグロ・アッサイ、6.アジタート、7.アダージオ、
8.アレグロ・モルト・エ・コンブリオ、9.アンダンテ・コン・モート、10.幕あい、11.ヴィヴァーチェ、12.ラルゴ・アパッショネート、
13.アレグレット・エ・センブレ・カンタービレ、14.グラ-ヴェ・エ・メスト、15.コーダ
…というように、西洋音楽の曲想を表現する専門用語で埋め尽くされているが、その曲想どおりの内容なのか、といえば、必ずしも、そうではなさそうだ(笑)。
第一章の直前に「読者諸兄へ」という一文がある:
「本書における「科学」は、物語、それも伝統的な意味でのストーリーテリングのための、足場材料である。
しかし、時間の重要性と意識の意味を論じた部分は、第14章の内容とともに、きわめてまじめなつもりである。
1965年7月14日 フレッド・ホイル」
お堅い内容だけではなく、主人公と深い仲になる女性も、時を前後して、二人も登場するが、さほどのお色気はないので、あまり期待はしないほうがよい。
…本書を読み終わってみると、いま、こうして、あたりまえのように、家族と暮らし、働きに行って帰ってくること(不意に異次元の世界へ行ってしまうことなく、同じ時空のままで、一生を過ごせること)が、いかに幸せかを、あらためて感じる。
たとえ、人類の、さらには、地球・宇宙の「いのち」が有限であっても、現在の時空は、ほとんど永遠の価値を持っているといえるのではないか、とさえ思えてきた。
以前は、『暗黒星雲』の、読者を突き放したような抽象性(暗黒星雲との意思疎通の場面はおもしろい!)に圧倒されたものだったが、この『10月1日では遅すぎる』は、それよりもずっとわかりやすく(難解な思想もあるが!)、読みやすいのではないか。
脚がたくさんある、タコみたいな宇宙人との闘争を描いたりするSF小説に飽き飽きしている人ならば、本書の超・知的なストーリー展開を楽しむことができるはず。
一度、読んでから、また読み直すことで、ホイルの意図も、より鮮明になってきそうな予感がする。
(就寝前の数ページで、シュール・リアリズムの映像みたいな、不思議な夢を見てしまいました!朝起きてから、出勤するまでのあいだには、忘れてしまいましたけど…。)