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冷たい方程式 (ハヤカワ文庫 SF 380 SFマガジン・ベスト 1) 文庫 – 1980/2/1

4.4 5つ星のうち4.4 15個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (1980/2/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1980/2/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 331ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4150103801
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4150103804
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 15個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2008年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
収録作品は7つです。名作、力作揃いですので、買って読む価値は有ります。

(1)接触汚染(CONTAGION):キャサリン・マクレイン
   新惑星に移民船(宇宙船)が到着した。その惑星には、先住民が・・
   自分の肉体を失っても自分? 自分とは何? という問いかけが悩ましい名作です。
(2)大いなる祖先(CONTAGION):F.L.ウォーレス
   人類が銀河に各地に広がった遠い未来で、人類発祥の惑星を探す話
(3)過去へ来た男(THE MAN WHO CAME EARLY):ポール・アンダースン
   第2次大戦中の兵士がバイキング時代へたった一人でタイムスリップ
   タイムスリップした人間が直面する現実をリアルに描いた力作です。
(4)祈り(STAR LIGHT,STAR BRIGHT):アルフレッド・ベスター
   超能力を持つ子供の話。ミステリーのような推理小説のような展開で・・
   読み終わると、作者は何が言いたかったの?という疑問に直面!難解な作品です。 
(5)操作規則(OPERATING INSTRUCTIONS):ロバート・シェクリイ
   超能力を持つ人間に、超能力を発現させるための「操作規則」に則って超能力者を
   扱った結果・・・  人間を歯車として扱う現代社会に警鐘を鳴らす名作
(6)冷たい方程式(THE COLD EQUATIONS):トム・ゴドウィン
   人の命は地球より重いという幻想が通じない厳しい世界で、
   1人の命と、七人の命のでは、どちらが重いかを、計ってみると・・
   1954年の作品ですが、伝説の名作だけあって、今読んでも心がしびれます。
(7)信念(BELIEF):アイザック・アシモフ
   人が空中に浮遊しているのを目撃したら、空飛ぶ能力を身につけた
   人間が現れたと思いますか? 何かのトリックだと思いますか?
   アシモフ的な科学や未来、宇宙は登場しない地味な作品ですが、人間の
   本質を見事にあばいていて、面白い作品です。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年12月1日に日本でレビュー済み
"手がブラスターから落ち、目の前の現実が不意に強烈な拳の一撃のように彼を襲った。密航者は男ではなかったー二十にもならない娘だったのだ。"1980年発刊の本書は、SF史上に残る表題作を含む、未だ文庫化されていない英米SFの中短編計7作を収録した傑作集。

個人的には、表題作を名前は知っていたのですが未だ読んでいなかったので手にとりました。

さて、そんな本書ですが。最近の設定や見かけはSF風味であっても中身はテンプレ的な作品とは違って、古き良きSF。【理不尽なまでに異なる他者との遭遇】が共通テーマとも思える作品たちが収録されているのですが、ギリギリの燃料しかない宇宙船に美しい密航者が現れる『冷たい方程式』植民地先の惑星で謎の疫病に襲われる『接触感染』虎よ、虎よ!で知られるベスターによる不思議な追跡小説『祈り』などなど【どの作品も先が読めない展開となっていて】オールドSFの面白さを充分に堪能させていただきました。

また、悪く言えば『何でもあり』と敬遠されたりする人も多いSFですが。私的には読書に感じている魅力【未知への扉を開ける感覚】はむしろ【秀作SFにこそ凝縮されている】と思っている事から、本書に収録されている中短編を読み進めながら、そうそう!こういった感覚を求めてました!と快哉を叫ぶような興奮がありました。

オールドSF好きはもちろん"異なる他者と出会う"短編を探している人にオススメ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 「冷たい方程式」という作品が一世を風靡した時代を私は知らない。しかし、そのタイトルはSFを読んでいれば(たぶん)どんな世代の人間でもいずれはたどり着くほど有名なわけで・・・。
 筒井康隆がこの作品をパロディ化して「たぬきの方程式」というものをかいている。私はそれを読むことで「冷たい方程式」の存在を知った。「たぬき…」のイメージが抜け切らないまま読んだから、いっそう方程式の冷たさが身にしみた。まさかこんなに悲しい話とは。
 しかし、「冷たい方程式」はSFらしさを追求した短編とは言いづらいかもしれない。この作品の訴えるところは徹底した理論とかストーリー構成の巧みさとかではなく、やはり人の感傷であると私は思う。無垢な少女が一つの方程式の前で冷たく裁かれる、その痛々しさがこの作品を際立たせているのではないだろうか。
 SFのおもしろみ、理屈と皮肉による余韻を楽しみたいのなら、他の収録作品のほうが適しているように思う。アシモフの「信念」、ウォーレスの「大いなる祖先」、シェクリイ「操作規則」がおもしろい。やっぱりアンソロジーはいろいろ楽しめてお得な感じがするのである。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年2月5日に日本でレビュー済み
初めて読んだのは20年以上前。当初読んだとき心に残ったのが、接触汚染(自己と非自己、アイデンティティーとはなにか、について考えさせられる)、大いなる祖先(皮肉な進化論もの?)、祈り(ケレン味たっぷり、ラストがかっこいい。題名は天才、でもいいのでは?)。
しかし他の傑作が吹っ飛んでしまうぐらいインパクトがあった表題作。読むたびに泣けます。センスオブワンダー派には評価低いかもしれないけど。
幾多のパロディを生み出すほどの厳密な設定、無駄のない会話、これ以外の結末はありえないだろうという結末。運命のというものの恐ろしさや、それを選ぶことができない哀しさ、どんな状況で許しうる限りの努力をし、出来うる限りの情を差し出そうとする人間性の肯定、、、この一篇に、運命、人生、人を人たらしめているものとはなにか、について教えられたような。
一年に一度は読み返し、読めばかならず泣いてしまう自分に、20年以上たっても変わらないでいる部分があることを確かめ、ほっとする、心の試金石です。
この一篇だけでも星5つ以上。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年6月30日に日本でレビュー済み
「接触汚染」キャサリン・マクレイン
人物Aの姿が変わっても、それは変わらずAなのか!?

「大いなる祖先」F・L・ウォーレス
とんでもねーオチ! これはたまらん!(褒)

「過去へきた男」ポール・アンダーソン
オヤジ、いいやつ、、、。どこの誰だかわからないのに、なんとか面倒みようとする、いい人だ。

「祈り」アルフレッド・ベスター
「操作規則」ロバート・シェクリィ
大真面目なだけに、笑える。

「冷たい方程式」トム・ゴドウィン
やっちゃダメってことは、しちゃいけないのです。
それで済ませる私が冷たいのかしら。

「信念」アイザック・アシモフ
笑ってしまった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年11月14日に日本でレビュー済み
表題作を含むSF中短編を7編集めたもの。表題作読みたさに購入。

1950年代の作品とのことであり、いろんな部分に時代を感じさせるところはある。しかし「SFマガジンベスト」と謳うだけのことはあって、どれも出来は粒ぞろいという感じである。あまり紹介されない名作小品、というところだろうか。

表題作は、なかなかの極限状態での人間心理を描いたものということになるでしょう。形容詞 cold に実は何か別の意味があるのかも、と思いながら読み進めていたが、結局ごく普通の意味でした。途中、絶望的な状況に陥ったあたりで、話の結末に向けてなにかものすごい抜本的展開なりがあるのかも、と期待して読んでしまったのはアメリカ娯楽映画の見すぎなのかもしれません。そのためか、読み終わった瞬間にはしばらく固まってしまいました。

ただねえ、出来ればEDS発進時の加速プロセスのうちに発見して欲しいなあ、という気もしましたね。(母艦からの分離時に加速がまったく無いはずがないので。確か、「さよならジュピター」あたりにはそんな描写があった気がする。)

冒険活劇系のSFを期待して読むと完全にはずしますが、しっかりした小説を読みたいならお勧めします。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年3月16日に日本でレビュー済み
 他の人はどうか知らないが、私はアンソロジーが苦手である。色んな作家や作風が混じり、何だかゴチャゴチャに整理されていない本棚のような気がするのだ。だから、一人の作家の短編集とは違って、手が出にくい。

 だが、これは買わねばならなかった。なんと言っても、トム・ゴドウィンの「冷たい方程式」を読むには、これを買うしかないからだ。まさに名作。裏表紙のあらすじで、ほぼどんな物語かはわかる。結末にツイストはない。でもわかっているけど、とてもいい。しんみりする。誰も叫んだりわめいたりしない。ネビル・シュートの「渚にて」の静寂にも似て、エリスンの「世界の中心で愛を叫んだけもの」の優先順位にも似て、でもいずれとも違う静かな真実の美しさがある。

 ベスターの「祈り」は、最近国書刊行会から出た短編集に収録されているが、その他の作品はここでしか読めない。ロバート・シェクリイの「操作規則」は、最近の公立学校教育で子どもを甘やかしていることにスッポリあてはまって、ユーモアSFなのに皮肉な読後感だった。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年3月4日に日本でレビュー済み
 7人のSF作家による短編アンソロジー。

 表題作「冷たい方程式」は、ある惑星で疫病に苦しむ6人に血清を届けるため発射された緊急宇宙艇内が舞台。艇は一人の乗員とわずかな積荷を届けるのがギリギリの燃料しか積まれていない。そこに密航者が紛れ込み、このままでは重量オーバーで宇宙航行が続けられない。パイロットの選択肢は一つ。密航者の船外遺棄だ。しかし密航者は兄に会いたいがために貨物室に隠れていた十代の少女だった。パイロットはこの娘を船外遺棄することなく、惑星に辿りつくことはできるのだろうか…。

 少女を遺棄しなければ、6人の仲間とパイロットと、そして少女も含めた8人全員が犠牲になります。少女1人を犠牲にすれば6人+パイロットの7人を救うことが出来る。つまり少女を遺棄しないという行為によって得られるものは何もありません。命の方程式の答は火を見るよりも明らか。最近耳なじみになった言葉でいえば、この少女は「コラテラル・ダメージ」(大きな利益の前のやむをえない多少の犠牲)といったところでしょう。

 しかし、このように人間を数値に置き換えることで答を出すことが理屈の上ではいくら可能であっても、そこにやりきれないほどの理不尽さや不条理を感じるのが人間です。そしてそうした心の葛藤を抱く力があるからこそ、人間というのは愛すべき存在であり続けるのです。

 この短編は、人間が足したり引いたりできるような「割り切れる」存在ではないことを、SFという特異な設定を借りて私たちに明確に差し出してみせます。

 また「過去へ来た男」では、20世紀から10世紀のアイスランドへスリップした米軍兵士の姿を通して、決して人間が1000年の間により優れた存在へと変わったわけではないことを描いてみせます。「
タイム・パトロール 」シリーズのポール・アンダーソンならではの好編といえます。

 私は堪能しました。
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『冷たい方程式』の映像化作品は以下のDVDで見ることができます。

The Twilight Zone 』season 3
「The Cold Equations」
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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