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コードウェイナー・スミス

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鼠と竜のゲーム: 人類補完機構 (ハヤカワ文庫 SF 471) 文庫 – 1982/4/1

コードウェイナースミス (著), 伊藤典夫 (翻訳), 浅倉久志 (翻訳)

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本の長さ

310ページ
言語

日本語
出版社

早川書房
発売日

1982/4/1
ISBN-10

4150104719
ISBN-13

978-4150104719
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (1982/4/1)
発売日 ‏ : ‎ 1982/4/1
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 310ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4150104719
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4150104719

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ばんぺいゆ

「わたしはクランチ中ですが」

2013年7月12日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

「人類補完機構」シリーズ短編集。第一作の『スキャナーに生きがいはない』をはじめとする8編が収録されています。シリアスだけどどこか間抜けで人間臭い『スキャナーに生きがいはない』。地味だけど宇宙（旅行）のロマンをひしひしと感じる『星の海に魂の帆をかけた女』。8編はそれぞれ別々の年代、場所、登場人物の物語であって、別々の味わいがあります。全部を読み終えても、「人類補完機構」がどんなものなのかは、ほとんど分かりませんが、その未来世界で、人類がどうなっているのか、生命工学、脳科学、宇宙航法、人口、労働、富、犯罪、安全、自由、時間…がどうなっているのか、少しずつ分かってきます。

2017年10月2日に日本でレビュー済み

エヴァファンには言わずと知れた人類補完機構。元ネタここにあり！のＳＦ短編集。

時空を超えたとはまさにこのこと、スケールの超大な宇宙未来史となっている。独特の言い回しやオリジナリティあふるるテクニカルタームが頻出して読み始めは分かりずらいのだが、慣れるとその叙事詩的な世界観に圧倒されてしまう。

作品は50年代から60年代初期のもので、道具立てはともかくとして、感性の面では些かも古さを感じさせない。中でも他のアンソロジーでお目にかかるタイトル作は、宇宙活劇として読み応えがありオススメだ。名作！

2011年8月23日に日本でレビュー済み

「ノーストリリア」は残っているのに、これは新刊入手できなくなっていたんですね。
コードウェイナー・スミスの人類補完シリーズは、これを読まないと始まらないと思うんですが...

著者の中には確固として存在しているのであろう架空世界に、それぞれの短編で少しずつ触れることで、コードウェイナー・スミスの頭の中を旅行しながら見知らぬ世界への理解を深めているような不思議な充実感を覚えます。また愛情にあふれ人間的なのに、どこか冷やかで生活のにおいのない描写は、鏡の国に入り込むとこんな印象かとも思わせます。

人間の想像力というものを、SFのとりうる最大現まで利用して表現したのがこの人類補完シリーズです。その中での最良の作品群が本書に取り上げられています。短編なのに圧倒的。長さではなく深さが計り知れない。そんな作品たちを手に取れるな機会がありましたら、決して無駄にはしないでください。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

きこり

唯一無二

2011年6月21日に日本でレビュー済み

すべて今まで読んだことのない小説。他では読めない小説。
読めば、この人の「アルファ・ラルファ大通り」を読んでアーシュラ・K・ル・グィンがSFを書き始めたのがわかります。
文学的で、エモーショナルで、政治も歴史も個人の愛も哀しみも扱える、しかもこの枚数で！という驚きがあります。
特によいのは「スズダル大佐の栄光と犯罪」と「燃える脳」。前者は個人の苦悩と集団の苦悩と政治的変化をこんなに短く……と長さと手際に感動する一作。展開が独特なのに文章がてきぱきして迷いがない。特に「猫は来た。」の一文は「吾輩は猫である。」に匹敵するかと。また妙に思わせぶりな前口上も◎。
「燃える脳」は単純にラストの愛に涙です。本当にこんな伴侶がほしい。
スミス入門としてぜひお勧めの一冊です。

5人のお客様がこれが役に立ったと考えています

2003年1月31日に日本でレビュー済み

13人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

絃道鍛冶屋

インプリンティング

2011年7月22日に日本でレビュー済み

コードウェイナー・スミスをどこから読み始めるのが良いのかは、意見が別れるところでしょうが、やはり私の一押しはこの短編集です。
この本でググっときたらもうあなたは彼の虜…私がそうでした。
「スキャナーに生きがいはない」クラシックギタリストも爪を伸ばしますが、クランチ線は要りません。
「鼠と竜のゲーム」ああ、猫よ猫よ、汝はどうして猫なのか。
「アルファラルファ大通り」「燃える脳」愛は盲目、でも現実は複雑。
粒揃いの作品を楽しめること請け合いです。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

遅読猫

想像力と知性のゲーム

2002年10月17日に日本でレビュー済み

　本書中のどの作品も、子供のように純粋な、ひとをワクワクさせるアイデアに溢れている。
その奔放な想像力故にバカ話へ流れていきそうにみえる。
が、実は、知性という重厚な錨を下ろしていて、芸術という港にゆったりと落ち着いている。
　それに、どの作品にも漂うこの清涼感はどうだろう。
まるで、無限に広がるひんやりして清潔なシーツに身を横たえたときのような。
なかでも「鼠と竜のゲーム」、「スズダル中佐の犯罪と栄光」は最高傑作。
　ところで「鼠と竜…」は、猫好きの人（私もだが）には堪えられない筈。
なぜなら、猫好きの究極の夢がこの話の中では叶えられているから。…いいなあ。

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