pcゲームから入った口ですが、原作も非常に面白いです。とにかく主人公のレドリック・シュハルトが人間臭くて憎めない。ゾーンのゾクゾク感や薄暗い世界観も最高です! 多分、読めばsocがプレイしたくなると思います笑
それでは Good Hunting Stalker !
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ストーカー (ハヤカワ文庫 SF 504) 文庫 – 2014/9/5
何が起こるか予測のできない謎の領域、ゾーン。地球を訪れ、地球人と接触することなく去っていった異星の超文明の痕跡である。その研究が進められる中、ゾーンに不法侵入し、異星文明が残した物品を命がけで持ちだす者たち“ストーカー"が現われた。その一人のレドリックが案内するゾーンの実体とは? 異星文明が来訪したその目的とは? ロシアSFの巨星が迫力ある筆致で描く、ファースト・コンタクト・テーマの傑作
- 本の長さ280ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2014/9/5
- ISBN-104150105049
- ISBN-13978-4150105044
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2014/9/5)
- 発売日 : 2014/9/5
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 280ページ
- ISBN-10 : 4150105049
- ISBN-13 : 978-4150105044
- Amazon 売れ筋ランキング: - 344,973位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 295位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 521位ハヤカワ文庫 SF
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月10日に日本でレビュー済み
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『路傍のピクニック』の舞台はカナダであり、ピルマン博士もカナダ人なのでワレンチンではなくバレンタインです(英米加で見られる姓であり、カナダ人でなければ知りえない発言があります)。これは注意深いエリート読者を選別するための仕掛けであり、小説最後の文も読者を試しています(本書はダメェ~でした)。
> СЧАСТЬЕ ДЛЯ ВСЕХ, ДАРОМ, И ПУСТЬ НИКТО НЕ УЙДЕТ ОБИЖЕННЫЙ!
> HAPPINESS, FREE, FOR EVERYONE, AND LET NO ONE BE FORGOTTEN! (A. W. Bouis訳)
> すべてのものに幸福をわけてやるぞ、タダだ。だれも不幸なままで帰しゃしないぞ!
原文では「タダ」と「自由」が「英語を経由した」掛詞です。最後の単語はロシア語ではこんなダジャレになっています(wiktionary)。
Adjective
оби́женный • (obížennyj)
offended, having a grudge, resentful (experiencing offense or resentment; of a person)
Participle
опу́щенный • (opúščennyj)
(criminal slang, offensive) punk, bitch (a passive homosexual male, or a man forced into a homosexual relationship, especially in prison)
みじめさ、被害者意識、怨念といったものを「カマを掘られる」に掛けています。というか「カマを掘られる」が不幸のニュアンスを限定しています。アーレントなら「loneliness」、現代日本では「生きづらさ」ですが、日本語訳では抽象的な不幸になっています。英訳はダジャレの翻訳を諦め、訳者自身の表現に置き換えたようですが、「同じものの別の側面」であり、非常に正確な訳だと言えます。
そもそも自動車で乗りつけてバカ騒ぎをするようなものを「ピクニック」と呼ぶでしょうか。この小説は科学や消費文化、つまり西洋を隠喩で批判しています。ゾーンや遺物の描写もそうなっており、<適量>であればよいものですが、たとえば統計の話は「西洋は道理を歪めている」というわけです。西洋人にとっての「自由」は単に「タダ」のことであり、日本もすっかり西洋化してしまいましたが、元々のメンタリティとしてはロシアのほうに近いです。田舎なので。
原文を読むときのアンチョコとしては有用でしょう。深見氏や大野氏よりうまく訳せる人はいないし、今後も出てこないでしょうから、買うなら今買えばよいと思います。冒頭や中盤でピルマン博士が出てくる場面は非常に「キャッチー」であり、SFを好みそうなアーバンな読者がよく釣れ、しかも感性ではなく設計に基づいていますから、SFや推理小説を売りたい人はテクニックを吸収できるかもしれません。
> ただし予めことわっておくが、いいか、リチャード、きみのその疑問は、クセノロジーという名の似非学問の領域に属する。クセノロジーとは、SFと形式論理学が混ざり合った不自然な代物のことだ。その方法は、異星の知性を人間の心理に結びつけるという間違ったやりかたを基盤にしている(183ページ)
「クセノロジーксенология」は英語では「ゼノロジーxenology」が一般的です。発音がミックスになっています。
> Etymology
> xeno- + -logy. Coined prior to 1974 and later popularized by Robert Freitas.
> Noun
> xenology (uncountable)
> (science fiction) The study of alien life.
原書は1972年なので、最新流行のSF用語だったようです。やりすぎるとわかってもらえないという教訓にもなります。それにしてもピルマン博士、詳しいですね。「混ざり合った不自然な代物」は「неестественная помесь」英訳では「unnatural mixture」ですが、unnaturalなのは代物ではなく混じり合いのほうなので、正しくは「SFと形式論理学を反自然的に混ぜた代物」です(SFも形式論理学もよいものです)。ピルマン博士は物理学者ですが芸術にも造詣が深く、物理学は自然科学であり芸術は自然の模倣なので、ゼノロジーはいずれにおいても反自然的だということです。
> Основой ее метода является порочный прием – навязывание инопланетному разуму человеческой психологии.
> The basis of her method is a vicious technique - imposing human psychology on the alien mind. (google translate)
> At its core is a flawed assumption―that an alien race would be psychologically human.
異星の「知性」はロシア語では「разуму」で、英語のreasonです。英訳ではraceになっていますが、これは「西洋のhumanityは反自然的な代物であり、それを異文化に押しつけている」という著者の隠喩を意訳したものです。異文化に対するxenologyと自分たちに対するpsychologyが対比されていますが、ここでは心理学ではなく「サイコ学」です(ヒッチコックの映画にもそういう題名のがあります)。具体的には、このような隠喩を理解するのに必要なものが教養であり、その基盤になるのが知性や理性です。知性や理性は、幸福と自由や「どのような不幸なのか?」という感受性をもたらしますが、人間的な人は教養の逆、すなわち自分の考えを本に押しつけて読み、「不幸」になってしまいます(こちらの不幸は「センスオブワンダー」やタルコフスキーの自己愛的な幼稚さのことです)。本書は人間的な訳になっているので、幸福になりたい人は英訳を読みましょう。ちなみに、こういう隠喩は小説に限らず、古代ギリシャや万葉の昔からいたるところにあります。ハイソな文学より大衆芸術に多いです。みんな知らないだけで。
> СЧАСТЬЕ ДЛЯ ВСЕХ, ДАРОМ, И ПУСТЬ НИКТО НЕ УЙДЕТ ОБИЖЕННЫЙ!
> HAPPINESS, FREE, FOR EVERYONE, AND LET NO ONE BE FORGOTTEN! (A. W. Bouis訳)
> すべてのものに幸福をわけてやるぞ、タダだ。だれも不幸なままで帰しゃしないぞ!
原文では「タダ」と「自由」が「英語を経由した」掛詞です。最後の単語はロシア語ではこんなダジャレになっています(wiktionary)。
Adjective
оби́женный • (obížennyj)
offended, having a grudge, resentful (experiencing offense or resentment; of a person)
Participle
опу́щенный • (opúščennyj)
(criminal slang, offensive) punk, bitch (a passive homosexual male, or a man forced into a homosexual relationship, especially in prison)
みじめさ、被害者意識、怨念といったものを「カマを掘られる」に掛けています。というか「カマを掘られる」が不幸のニュアンスを限定しています。アーレントなら「loneliness」、現代日本では「生きづらさ」ですが、日本語訳では抽象的な不幸になっています。英訳はダジャレの翻訳を諦め、訳者自身の表現に置き換えたようですが、「同じものの別の側面」であり、非常に正確な訳だと言えます。
そもそも自動車で乗りつけてバカ騒ぎをするようなものを「ピクニック」と呼ぶでしょうか。この小説は科学や消費文化、つまり西洋を隠喩で批判しています。ゾーンや遺物の描写もそうなっており、<適量>であればよいものですが、たとえば統計の話は「西洋は道理を歪めている」というわけです。西洋人にとっての「自由」は単に「タダ」のことであり、日本もすっかり西洋化してしまいましたが、元々のメンタリティとしてはロシアのほうに近いです。田舎なので。
原文を読むときのアンチョコとしては有用でしょう。深見氏や大野氏よりうまく訳せる人はいないし、今後も出てこないでしょうから、買うなら今買えばよいと思います。冒頭や中盤でピルマン博士が出てくる場面は非常に「キャッチー」であり、SFを好みそうなアーバンな読者がよく釣れ、しかも感性ではなく設計に基づいていますから、SFや推理小説を売りたい人はテクニックを吸収できるかもしれません。
> ただし予めことわっておくが、いいか、リチャード、きみのその疑問は、クセノロジーという名の似非学問の領域に属する。クセノロジーとは、SFと形式論理学が混ざり合った不自然な代物のことだ。その方法は、異星の知性を人間の心理に結びつけるという間違ったやりかたを基盤にしている(183ページ)
「クセノロジーксенология」は英語では「ゼノロジーxenology」が一般的です。発音がミックスになっています。
> Etymology
> xeno- + -logy. Coined prior to 1974 and later popularized by Robert Freitas.
> Noun
> xenology (uncountable)
> (science fiction) The study of alien life.
原書は1972年なので、最新流行のSF用語だったようです。やりすぎるとわかってもらえないという教訓にもなります。それにしてもピルマン博士、詳しいですね。「混ざり合った不自然な代物」は「неестественная помесь」英訳では「unnatural mixture」ですが、unnaturalなのは代物ではなく混じり合いのほうなので、正しくは「SFと形式論理学を反自然的に混ぜた代物」です(SFも形式論理学もよいものです)。ピルマン博士は物理学者ですが芸術にも造詣が深く、物理学は自然科学であり芸術は自然の模倣なので、ゼノロジーはいずれにおいても反自然的だということです。
> Основой ее метода является порочный прием – навязывание инопланетному разуму человеческой психологии.
> The basis of her method is a vicious technique - imposing human psychology on the alien mind. (google translate)
> At its core is a flawed assumption―that an alien race would be psychologically human.
異星の「知性」はロシア語では「разуму」で、英語のreasonです。英訳ではraceになっていますが、これは「西洋のhumanityは反自然的な代物であり、それを異文化に押しつけている」という著者の隠喩を意訳したものです。異文化に対するxenologyと自分たちに対するpsychologyが対比されていますが、ここでは心理学ではなく「サイコ学」です(ヒッチコックの映画にもそういう題名のがあります)。具体的には、このような隠喩を理解するのに必要なものが教養であり、その基盤になるのが知性や理性です。知性や理性は、幸福と自由や「どのような不幸なのか?」という感受性をもたらしますが、人間的な人は教養の逆、すなわち自分の考えを本に押しつけて読み、「不幸」になってしまいます(こちらの不幸は「センスオブワンダー」やタルコフスキーの自己愛的な幼稚さのことです)。本書は人間的な訳になっているので、幸福になりたい人は英訳を読みましょう。ちなみに、こういう隠喩は小説に限らず、古代ギリシャや万葉の昔からいたるところにあります。ハイソな文学より大衆芸術に多いです。みんな知らないだけで。
2019年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み進めるほどに重く、そして暗い雰囲気が漂ってくる。
最初は何を指すのか解らない言葉が出てくるが、これがまた世界感を濃くするエッセンスで、それを知りたくてグングン読み進めてしまいました。
しかし、決してスカッとする内容ではなく、読後は胸の中に何か重いものがドスンと残る。それが何かを知りたくて、また一から読んでしまう一冊。
これは読み手を選ぶ、一般受けはしない本ですが、こういうSFも好物です。
最初は何を指すのか解らない言葉が出てくるが、これがまた世界感を濃くするエッセンスで、それを知りたくてグングン読み進めてしまいました。
しかし、決してスカッとする内容ではなく、読後は胸の中に何か重いものがドスンと残る。それが何かを知りたくて、また一から読んでしまう一冊。
これは読み手を選ぶ、一般受けはしない本ですが、こういうSFも好物です。
2019年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
話のテーマとしてはソラリスに似ている。
地球外の知的生命体の、人ならざる知能に人が振り回されるが、結局理解は叶わないと言う点ではそっくりだ。
ただ決定的に違うのは、ソラリスの場合主人公が研究員なのに対して、今作のレッドは昔気質の技術者と言う事だ。
レッドのような、気難しい男は主人公として嫌いでは無いのだが、こう言う奇怪な世界観ではあまり向いてないのではと個人的に思う。
例えばソラリスの場合は、最終的に理解できないと言う結論に至るにしてもちゃんと知的生命体の思考を理解しようとするし、また読者に丁寧にそれらの事を描写してくれる。
対してレッドの場合、碌に説明してくれない。同行する新人や素人が妙な質問をしたり言う事を聞かなかったら拳が飛んでくる。
そんな調子なのでイマイチイメージが湧きにくい所が多かったし、それにレッドは異星人に対して研究対象としての興味が全くなく、ただ金を稼ぐためにずっと動いている。無論そうは行かず徐々に巻き込まれては行くが、姿勢としてはやはりその日その日を生きる事を優先するので、彼の物語は分かり易い起承転結を用意してくれない。
三章で急にピルマン博士が出てきて色々と喋っていたのは、レッドに最後までストーリーを任せていたらゾーンの世界を碌に説明しないまま終わってしまうからだろう。
世界観としては面白いし、設定も良いし、主人公もキャラ自体は悪くはないが、あまりに不親切なそのキャラは案内人としては適切では無いように思えた。何せ映画と違い、小説は言葉で説明してくれないと何も分からないのに最初から最後まで碌に説明してくれないんだもの。
とは言えゾーンの奇妙な世界自体は面白いので読んで観る価値が無いとは言わない。ただ案内人である主人公が読者に対してあまりにぶっきらぼうで不親切なのが残念。
地球外の知的生命体の、人ならざる知能に人が振り回されるが、結局理解は叶わないと言う点ではそっくりだ。
ただ決定的に違うのは、ソラリスの場合主人公が研究員なのに対して、今作のレッドは昔気質の技術者と言う事だ。
レッドのような、気難しい男は主人公として嫌いでは無いのだが、こう言う奇怪な世界観ではあまり向いてないのではと個人的に思う。
例えばソラリスの場合は、最終的に理解できないと言う結論に至るにしてもちゃんと知的生命体の思考を理解しようとするし、また読者に丁寧にそれらの事を描写してくれる。
対してレッドの場合、碌に説明してくれない。同行する新人や素人が妙な質問をしたり言う事を聞かなかったら拳が飛んでくる。
そんな調子なのでイマイチイメージが湧きにくい所が多かったし、それにレッドは異星人に対して研究対象としての興味が全くなく、ただ金を稼ぐためにずっと動いている。無論そうは行かず徐々に巻き込まれては行くが、姿勢としてはやはりその日その日を生きる事を優先するので、彼の物語は分かり易い起承転結を用意してくれない。
三章で急にピルマン博士が出てきて色々と喋っていたのは、レッドに最後までストーリーを任せていたらゾーンの世界を碌に説明しないまま終わってしまうからだろう。
世界観としては面白いし、設定も良いし、主人公もキャラ自体は悪くはないが、あまりに不親切なそのキャラは案内人としては適切では無いように思えた。何せ映画と違い、小説は言葉で説明してくれないと何も分からないのに最初から最後まで碌に説明してくれないんだもの。
とは言えゾーンの奇妙な世界自体は面白いので読んで観る価値が無いとは言わない。ただ案内人である主人公が読者に対してあまりにぶっきらぼうで不親切なのが残念。
2018年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宇宙人の来訪により変貌した地域「ゾーン」。
ゾーンでは人類の叡智を越え、現実の法則を無視した物体が数多く存在している。
中身が無いのに異様に重たい空っぽの缶や、異常な重力場、13年経ってるのに新品同然に見える捨てられた車など。
ストーカーはそんな宇宙人の残した「ゴミ」を漁り、高値で売り飛ばす。一歩間違えれば死に、軍に見つかれば重罪であるにもかかわらず。
ゾーンにある特異な物体の通称や、ストーカー達の通り名がものすごく魅力的でゾクゾクさせてくれる。
あまりに過酷で地獄のようなゾーンの緊張感溢れる描写に主人公レッドの格好よさもあり冒険小説としても楽しい。
一時期はドラマ化も進んでたようですが頓挫したみたいで残念。
ゾーンでは人類の叡智を越え、現実の法則を無視した物体が数多く存在している。
中身が無いのに異様に重たい空っぽの缶や、異常な重力場、13年経ってるのに新品同然に見える捨てられた車など。
ストーカーはそんな宇宙人の残した「ゴミ」を漁り、高値で売り飛ばす。一歩間違えれば死に、軍に見つかれば重罪であるにもかかわらず。
ゾーンにある特異な物体の通称や、ストーカー達の通り名がものすごく魅力的でゾクゾクさせてくれる。
あまりに過酷で地獄のようなゾーンの緊張感溢れる描写に主人公レッドの格好よさもあり冒険小説としても楽しい。
一時期はドラマ化も進んでたようですが頓挫したみたいで残念。
2022年2月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「S.T.A.L.K.E.R.2」発売前に再予習でKindle版を購入
原題「路傍のピクニック」(道端のピクニック)。1979年製作の映画「ストーカー」に合わせてタイトルも変更になった。
改題となった「ストーカー」の意味としては「密猟者」。
小説の内容は手記形式で、ピルマン博士へのインタビュー、<赤毛>(23歳)、<赤毛>(28歳)、ヌーナン、<赤毛>(31歳)という流れで進み、<赤毛>ことレドリックは8年に跨っている。
本小説の特徴として、決して宇宙人や異星人といった単語は出ておらず、<来訪>もしくは<来訪者>と統一されており、その<来訪者>の実態についてなどの記述も一切ない。
あるのは<来訪>があり、<来訪>した場所を<ゾーン>として隔離しなければならなくなり、<ゾーン>には<来訪者>が残したもの、あるいは生みだされたものがあるという結果のみが残っているだけである。
<空罐><銀色のクモの糸><魔女のジェリー><蚊の禿><黄金の玉>…<ゾーン>内部で発見された現象、あるいは収集物を持ち出すのがストーカーであるが、<ゾーン>内部は異常で数歩進むことさえ命がけという状況に置かれ、<赤毛>の生々しい告白が如何に生死をさまよう場所なのか現実味を帯びさせてくれる。
一番の好きなところはヌーナンとピルマン博士の<来訪>についての内容で、原題のタイトルの意味が如何に恐ろしいかを考えさせてくれる。
個人的に驚いたのが「S.T.A.L.K.E.R.」とは違い、場所についての記述が明確には無いのと、6か所も<ゾーン>があるということだ。
果たして、宇宙人がいた場合、地球は「路傍のピクニック」になるのか…非常に赴き深い内容である。
原題「路傍のピクニック」(道端のピクニック)。1979年製作の映画「ストーカー」に合わせてタイトルも変更になった。
改題となった「ストーカー」の意味としては「密猟者」。
小説の内容は手記形式で、ピルマン博士へのインタビュー、<赤毛>(23歳)、<赤毛>(28歳)、ヌーナン、<赤毛>(31歳)という流れで進み、<赤毛>ことレドリックは8年に跨っている。
本小説の特徴として、決して宇宙人や異星人といった単語は出ておらず、<来訪>もしくは<来訪者>と統一されており、その<来訪者>の実態についてなどの記述も一切ない。
あるのは<来訪>があり、<来訪>した場所を<ゾーン>として隔離しなければならなくなり、<ゾーン>には<来訪者>が残したもの、あるいは生みだされたものがあるという結果のみが残っているだけである。
<空罐><銀色のクモの糸><魔女のジェリー><蚊の禿><黄金の玉>…<ゾーン>内部で発見された現象、あるいは収集物を持ち出すのがストーカーであるが、<ゾーン>内部は異常で数歩進むことさえ命がけという状況に置かれ、<赤毛>の生々しい告白が如何に生死をさまよう場所なのか現実味を帯びさせてくれる。
一番の好きなところはヌーナンとピルマン博士の<来訪>についての内容で、原題のタイトルの意味が如何に恐ろしいかを考えさせてくれる。
個人的に驚いたのが「S.T.A.L.K.E.R.」とは違い、場所についての記述が明確には無いのと、6か所も<ゾーン>があるということだ。
果たして、宇宙人がいた場合、地球は「路傍のピクニック」になるのか…非常に赴き深い内容である。
2020年4月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私のようにSFが好きなら、ぜひ一読をお勧めします。よくこんなシチュエーションを思いついたものだと唸らさられました。この著者の他の本もこれから読んでようと思います。訳もこなれていて読みやすいです。
2018年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タルコフスキーの映画として知っていましたが(もう20年も前だ!)なんの因果か今になって原作を。映画の基礎知識があったのでとっつきやすかった部分はあり。本から入ってこの世界を楽しめる人はずいぶんの読み手だと感心します。が、この不気味過ぎる世界観。たまらん。先が気になり過ぎて一気に読み終えたあと、翌日再読しました。しかし私にはあのラストがわからん。もっかい読むか。