ヴォネガットの短編集の後半。
SF作品はあまり面白いのはないが、普通小説の短編がかなり面白い。
(1)よりも、こちらの(2)の方が質が高かったと思う。
「ハイアニスポート物語」の若者たちの気楽な感じ、
「構内の鹿」のわけの分からなくなったサラリーマンの必死なおかしさ、
「嘘」のダメ少年のうったえ、
あたりが特に面白く印象に残った。
権威あるものがぐらついているのに、単純で必死なのにどこかお気楽で間抜けな人々。
ヴォネガット特有の、泣けるような笑い、があふれた短編がいくつかある。
巨匠ヴォネガットの魅力を知りたいのなら、絶対に読んでおくべき短編集。
普通小説で面白い短編集といったら、ぼくはこれを第一にあげる。
おすすめ。
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モンキー・ハウスへようこそ 2 (ハヤカワ文庫 SF ウ 4-10) 文庫 – 1989/3/1
- 本の長さ328ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1989/3/1
- ISBN-104150108137
- ISBN-13978-4150108137
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1989/3/1)
- 発売日 : 1989/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 328ページ
- ISBN-10 : 4150108137
- ISBN-13 : 978-4150108137
- Amazon 売れ筋ランキング: - 791,026位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年6月26日に日本でレビュー済み
書庫整理のため再読.
古い話だが,その昔,SF論争というものがあった(らしい)
らしい,というのは,そのときのことを当方はリアルタイムで知る由もなかったからだが,何でも,様々な作品(映画やアニメやその他いろいろ)を巡り,あれはSFだ,いや違う,という不毛な言い争いを延々と続けたと聞く.
かように,熱心なSF者はSFという「ブランド」に口うるさいらしいのだが,では,本書は何なのだろう?
どう見てもSFとは思えない,それどころか小説というよりエッセイかコラムと呼んだ方がふさわしいのではないか?という作品が入っている.
しかし,それを「SF」と早川書房が刻印を押している.
早川書房と言えば,SFマガジンを日本創世期から延々と発行し続けている,日本SFの総本山のようなところである.
そういうところが本書をSFと呼ぶのだから,何が何だか分からなくなる.
別に当方はSFの定義に拘る原理主義者ではないつもりだが,いくらなんでもこれはモヤモヤする.
そちらのほうが気になって,どうにも本書を楽しめず.
もちろん,ヴォネガットが悪いわけではないのだが.
▼
本書を楽しめない理由はもう一つあって,今読むとヒッピー文化臭がきつい.
「ユーフィオ論議」や「バーンハウス効果」や,その他いろいろ.
それら短編の執筆当時ならともかく,ヒッピー文化の独善と偽善が知れ渡っている今日では,どれだけ共感が得られるだろうか.
もちろん,ヴォネガットが悪いわけではないのだが.
▼
では,悪いのは誰/何なのか?
当方には分からない.
ただ,本書をあくまでSFと言い張るのなら,SF論争当時に「お前はSFなんかじゃない!」とレッテル貼られた対象に,謝罪くらいはしたほうがいいんじゃないかな?
もちろん,ヴォネガットが悪いわけでは全くないのだが.
【関心率0%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
古い話だが,その昔,SF論争というものがあった(らしい)
らしい,というのは,そのときのことを当方はリアルタイムで知る由もなかったからだが,何でも,様々な作品(映画やアニメやその他いろいろ)を巡り,あれはSFだ,いや違う,という不毛な言い争いを延々と続けたと聞く.
かように,熱心なSF者はSFという「ブランド」に口うるさいらしいのだが,では,本書は何なのだろう?
どう見てもSFとは思えない,それどころか小説というよりエッセイかコラムと呼んだ方がふさわしいのではないか?という作品が入っている.
しかし,それを「SF」と早川書房が刻印を押している.
早川書房と言えば,SFマガジンを日本創世期から延々と発行し続けている,日本SFの総本山のようなところである.
そういうところが本書をSFと呼ぶのだから,何が何だか分からなくなる.
別に当方はSFの定義に拘る原理主義者ではないつもりだが,いくらなんでもこれはモヤモヤする.
そちらのほうが気になって,どうにも本書を楽しめず.
もちろん,ヴォネガットが悪いわけではないのだが.
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本書を楽しめない理由はもう一つあって,今読むとヒッピー文化臭がきつい.
「ユーフィオ論議」や「バーンハウス効果」や,その他いろいろ.
それら短編の執筆当時ならともかく,ヒッピー文化の独善と偽善が知れ渡っている今日では,どれだけ共感が得られるだろうか.
もちろん,ヴォネガットが悪いわけではないのだが.
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では,悪いのは誰/何なのか?
当方には分からない.
ただ,本書をあくまでSFと言い張るのなら,SF論争当時に「お前はSFなんかじゃない!」とレッテル貼られた対象に,謝罪くらいはしたほうがいいんじゃないかな?
もちろん,ヴォネガットが悪いわけでは全くないのだが.
【関心率0%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】