天才だけど少しオタク気質のアーノルドが、自分の理想像を求め作成した自立型AIを持つロボットと歩み、離れ、と展開される堅苦しくないSF小説。
ラストの方に向かっていくにつれ、
「あれ!?どこかで全員救われるよね?」
って思い続けていたけど…うん。そうなのかあ。へぇ、なるほどねぇ…などと思ってしまう面白さでした。
SF要素としてたまに「話に出てくる技術描写が古くて…」的な感想を見るが、それは今の技術を基準にしてはもちろん古く感じてしまうからであり、この発刊1994年当時でこれだけ書くのは、素直に凄い。
ネタバレになるのであまり細かくは書けないが、前半のボリュームに対し、後半の描写が少し駆け足気味に見えるのは残念。
ただ、翻訳が平易な文章で書いてくださっているので、総じて面白く読みやすい。
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ヴァーチャル・ガール (ハヤカワ文庫 SF ト 1-1) 文庫 – 1994/10/1
- 本の長さ437ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日1994/10/1
- ISBN-104150110794
- ISBN-13978-4150110796
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登録情報
- 出版社 : 早川書房 (1994/10/1)
- 発売日 : 1994/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 437ページ
- ISBN-10 : 4150110794
- ISBN-13 : 978-4150110796
- Amazon 売れ筋ランキング: - 729,211位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2020年1月1日に日本でレビュー済み
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2017年12月25日に日本でレビュー済み
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期待が大きかった為か私はいまいちでした。続きが気になります。
2015年5月7日に日本でレビュー済み
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AIの成長を書いた異色作。
旅をする間に人間との交流を通じて成長していくアンドロイドがとても可愛い。
挿絵がないのに場景が容易に頭の中に浮かんでくるタイプの名作。
海外翻訳ものにありがちな後半の尺がなくて尻切れトンボな感じもなくて良い。
ある意味子育ての楽しさにも通じるものがあると思う。
旅をする間に人間との交流を通じて成長していくアンドロイドがとても可愛い。
挿絵がないのに場景が容易に頭の中に浮かんでくるタイプの名作。
海外翻訳ものにありがちな後半の尺がなくて尻切れトンボな感じもなくて良い。
ある意味子育ての楽しさにも通じるものがあると思う。
2013年1月31日に日本でレビュー済み
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天才技術者のアーノルドが創り出した、禁制品の人工知能を搭載したアンドロイドのマギーは金髪に蒼と碧の瞳を持つ理想の少女。
彼女はアーノルドの冒険の旅を助ける理想のパートナーとなるはずだった。
しかし危機は二人を引き離し、主と記憶を失ったマギーは荒野に一人投げ出されてしまう。
核戦争を経て黄昏の時代に入ったアメリカ大陸を、最後の命令の断片を頼りにマギーは一人さまよい、人々との出逢いと別れを繰り返しながら、アーノルドが教えられなかった人間らしさを身につけていく。
だが、再び出会ったときアーノルドは…。
人間に奉仕する適当なAI像がはびこる現在にあって、20年近く経ったこの作品は機械が知性を持つ意味を正攻法で描ききったヒューマンドラマです。
家族関係に悩む人にとって、このドラマは福音となるかも知れません。
彼女はアーノルドの冒険の旅を助ける理想のパートナーとなるはずだった。
しかし危機は二人を引き離し、主と記憶を失ったマギーは荒野に一人投げ出されてしまう。
核戦争を経て黄昏の時代に入ったアメリカ大陸を、最後の命令の断片を頼りにマギーは一人さまよい、人々との出逢いと別れを繰り返しながら、アーノルドが教えられなかった人間らしさを身につけていく。
だが、再び出会ったときアーノルドは…。
人間に奉仕する適当なAI像がはびこる現在にあって、20年近く経ったこの作品は機械が知性を持つ意味を正攻法で描ききったヒューマンドラマです。
家族関係に悩む人にとって、このドラマは福音となるかも知れません。
2019年3月5日に日本でレビュー済み
できの悪いアンドロイド映画を観てしまったので口直しのため久しぶりに再読。解説で山岸 真氏が書いてるように、やっぱり傑作。ストーリーが面白い! それに外見も性格も人間そっくりに造られているのに人間になれないロボットの悲哀がすごくよく伝わってきた。
だが結末はSFやロボット、アンドロイド好きな層の大部分には好まれないかもしれない。彼らが女性型ロボットに求めるのは母のように無条件に自分のことを受け入れてくれ、少女のように無垢で言いなりになる存在であり、マギーはストーリーが進むにつれその理想の姿から逸れて行ってしまうから。
AIを搭載されたロボットが自意識に目覚めたとき自分を物として扱う製作者兼保護者兼所有者のアーノルドから逃げだすのは自然な事なのに、女性として作られているせいでマギーは彼らからフェミニストとして攻撃の対象になってしまう。それはこの作品の欠点ではなく物語が普遍的であることの証拠だ。
自意識を持つAIが誕生する可能性は無いそうだけど、それは愛玩ロボットを待望する者にとっては朗報だろう。愛玩ロボットが自意識を持った時、真っ先に攻撃の対象となり排除さるのは彼らだから。
だが結末はSFやロボット、アンドロイド好きな層の大部分には好まれないかもしれない。彼らが女性型ロボットに求めるのは母のように無条件に自分のことを受け入れてくれ、少女のように無垢で言いなりになる存在であり、マギーはストーリーが進むにつれその理想の姿から逸れて行ってしまうから。
AIを搭載されたロボットが自意識に目覚めたとき自分を物として扱う製作者兼保護者兼所有者のアーノルドから逃げだすのは自然な事なのに、女性として作られているせいでマギーは彼らからフェミニストとして攻撃の対象になってしまう。それはこの作品の欠点ではなく物語が普遍的であることの証拠だ。
自意識を持つAIが誕生する可能性は無いそうだけど、それは愛玩ロボットを待望する者にとっては朗報だろう。愛玩ロボットが自意識を持った時、真っ先に攻撃の対象となり排除さるのは彼らだから。
2002年11月11日に日本でレビュー済み
非常に面白い。少女のキャラクターにかなり惹かれるので、その部分は楽しめた。ただし、登場するのはタイトルにヴァーチャルとあるように、日本のアニメで語られるようなロボット少女ではない。(もちろんボディのあるものだが)むしろ、スピルバーグの映画にあるような自我のあるAIについての物語であり、その部分を読み違えていたので、なんというか、違和感が最後まで残った。しかも、AIの自我ゆえに、そのラストはあまりいい印象がない。作者のフェミニズムへの視点を感じてしまうのだ。
2012年1月24日に日本でレビュー済み
文庫本の後ろに「純真なロボット少女の成長と冒険を描くスリリングで心温まる物語」とあったので手にとってみました。
内容は想像以上に素晴らしく、主人公である人口知能のマギーの無垢な感性にニコニコしてしまいます。
旅の途中で出会うホームレス親子の長女のニコルの子供らしいかわいさも、厳しい境遇にあるマギーの物語に花を添えます。
主人公のマギーが人工知能、つまり超高性能なコンピュータ端末であるため、表現にソフトウェアやハードウェアや
ネットワークに関する描写が多々出てきますが、巧みな表現で読みづらさを誘うこともありません。
発表当時であれば、ちょっと複雑に感じたかもしれませんが・・・。
現代はすでにパソコンが非常に普及しているので、逆にパソコンであるマギーの感覚が手に取るようにわかります。
ジャンル的にはSFなのでしょうが、ひとりの少女の青春小説を読んでいるような気分になりました。
この作家の他の本にも興味が湧きます。
内容は想像以上に素晴らしく、主人公である人口知能のマギーの無垢な感性にニコニコしてしまいます。
旅の途中で出会うホームレス親子の長女のニコルの子供らしいかわいさも、厳しい境遇にあるマギーの物語に花を添えます。
主人公のマギーが人工知能、つまり超高性能なコンピュータ端末であるため、表現にソフトウェアやハードウェアや
ネットワークに関する描写が多々出てきますが、巧みな表現で読みづらさを誘うこともありません。
発表当時であれば、ちょっと複雑に感じたかもしれませんが・・・。
現代はすでにパソコンが非常に普及しているので、逆にパソコンであるマギーの感覚が手に取るようにわかります。
ジャンル的にはSFなのでしょうが、ひとりの少女の青春小説を読んでいるような気分になりました。
この作家の他の本にも興味が湧きます。
2007年7月3日に日本でレビュー済み
ネタバレになってしまうので,詳しく書けないのですが,他の方も書いている通り人工知能の問題でもあります.
しかし,私にはマギーが内面と環境の変化に適応して成長していくところに,大変魅力を感じました.
原書まで買って読み直してしまったくらいです.
しかし,私にはマギーが内面と環境の変化に適応して成長していくところに,大変魅力を感じました.
原書まで買って読み直してしまったくらいです.