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イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫 SF ソ 1-8) 文庫 – 2002/10/1

4.7 5つ星のうち4.7 19個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 早川書房 (2002/10/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/10/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 519ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4150114188
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4150114183
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 19個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中4.7つ
5つのうち4.7つ
19グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2010年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「もしも、エイリアンが裁判にかけられたら…」、
そんなIFを描いた小説。

ある日、ブラジル沖の公海上に、宇宙船が不時着します。
現場に急行したのは、アメリカの空母、ロシアの潜水艦、
そしてブラジルのクルーズ客船。
アメリカ大統領の科学顧問、フランシス・ノビリオは、
天文学者クリータス・カリフーンや
ロシアの艦長たちとともに、
空母上で、エイリアン−−トソク族との
ファーストコンタクトに成功します。
やがて、トソク族の滞在先、
南カリフォルニア大学のヴァルカー会館の一室で、
地球人の惨殺死体が発見されます。
警察はトソク族の一人を逮捕、
前代未聞の<エイリアン裁判>が始まったのです…。

こうした有り得ない設定で小説を成立させるため、
作者は裁判制度について、
随分と綿密な取材を行ったことでしょう。
実際、物語もいきなり公判場面から始まるのではなく、
公判前の準備手続きについても描写しており、
「陪審員」の選任手続き
(エイリアンが被告ということに配慮したもの)が
描かれているところなど、
興味をそそる場面があります。

また、トソク族がなぜ表紙イラストのような姿に
なったかの進化過程についてや、
彼らの故郷、アルファケンタウリ恒星系の
天文学的特質などにも言及されており、
物語を成立させるための設定の緻密さが窺えます。

「法廷ミステリ」としての物語は、
エイリアンが被告であることから、
思いがけない証言や事実が明らかとなっていき、
読者の興味を惹き付けて止みません。
もちろん、最後には、
提示された事実から合理的に導き出される
「意外な真相」が待ち受けており、
ミステリファンを満足させることでしょう。

また、最後には、
SFならではの大胆な展開もあり、
SFファンも魅了することは間違いないと思います。

本作品は、「SF小説」であると同時に
「推理小説」でもあり、しかも、
「最高に面白い小説」だといえるのではないでしょうか。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年2月15日に日本でレビュー済み
宇宙人が地球人を殺害したらどうなるか。SF的に描写している作品。基本的なストーリーは、地球人が殺害され、容疑者として宇宙人が逮捕される。そして裁判にかけられる。登場人物が宇宙人でなければ、普通の法廷劇である。被告が宇宙人になるだけで物語がこんなにも面白くなるのかと驚かされる。宇宙人が被告人席に立つシーンはとてつもなくシュールだ。それがさらにエンターテイメント小説として読者を魅了する。ソウヤーは上手いなと感じるところである。また、ミステリー要素も多く、最後の展開も驚きとともに受け入れた。SFとミステリーの要素をこれほど高次に融合させた作品は珍しいのではないだろうか。ミステリーファンとSFファンの両方に奨められる作品だ。
2012年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 ロバート・ソウヤーには、どの作品においても一本筋の通った確固たる信念があるようです。
 それは、「人間はいかに寛容になれるのか」ということではないでしょうか。
 価値観の違う相手方といかにコミュニケーションが成立するか。
 それは、いかに相手方を受け入れることができるかということに帰結するように思います。
 それが他の作品だと、危機にある夫婦の問題や妻を奪われた友人との関係として描かれていました。
 本作品同様地球外生命体が登場する「スタープレックス」では、虫の好かない宇宙人と地球人との軋轢がありました。
 ただ「スタープレックス」と違って、本作品では宇宙人と人間とのコミュニイケートは意外とうまく進みます。
 しかしながら、一人の宇宙人が殺人事件の容疑者として裁判にかけられることをきっかけに、人間の寛容さが試されることになります。
 被告人となった宇宙人には、人権問題がらみで活躍するベテランのアフリカ系アメリカ人弁護士が着任し、厳しい女性検察官と対決することになります。現場に残された証拠からは、明らかに宇宙人側が不利です。
 まるでジョン・グリシャムの小説を彷彿させるような、裁判ものとしても面白く読めます。
 後半になると意外な事実が判明するなど、ラストまで一気に読めるエンターテイメントです。
 
 
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2002年10月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は基本的に前半がファーストコンタクトSF,後半が法廷ミステリとなっていますが、それだけで収まらないのがソウヤーです。エンターテイメントとしても高い水準を維持しながら、米国の陪審員制度の問題点(ソウヤー自身はカナダ在住ですが)や人種差別訴訟(重要な例としてかのシンプソン裁判が引用される)など、日本人にはなじみ薄い点を桊˜Ž!らかにしてくれます。
『ゴールデンフリース』でコンピュータの殺人を倒叙形式のSFミステリに仕立てて、以後様々なミステリ的要素を含んだ名作SFを物したソウヤー、今回も期待にたがわぬ佳作になっています。傑作というにはもうひとつインパクトが弱いですが、待望の翻訳新刊なので星5つにします。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年10月18日に日本でレビュー済み
 物語設定は宇宙人が飛来している事、それが十分周知の事実である事を前提としている。かつ、これは短期的局所的な彼らによる地球人への一回の殺人事件である。
 しかし、仮に、古代宗教が神/悪魔と呼んできた存在が、人間の意識に直接作用するこの宇宙の別の惑星に棲む宇宙人、或いは異次元宇宙人だったとしたら、またその事が周知の事実となるような事があったとしたら、という想定は本作によりより容易になっただろう。クラークやレムでさえコンピューター・アルゴリズムのようなものを前提してしまっているが、本来異世界人、異界人の技術以上に単なる能力が人間の意識に作用する事を含んでいるかもしれないのである。寧ろその影響関係史が歴史そのものであったという事になる可能性はあるであろうし、そうした場合にその宇宙人が仮にも本作のように地球の人間世界の法廷に立つような事があればどうなるだろうか、はぜひSF作家に大作として描いておいてほしいものだ。
 本書が提起しているのは、そうした場合の問題点であり、過去の名作と掛け合わせた場合にはSFには収まり切らない、哲学や倫理、歴史と関わってくる問題の本質を射抜いている、先駆していると言えよう。
2008年2月5日に日本でレビュー済み
ソウヤーの作品は意外と好きで読んでます。その中でもこれはかなりの面白さ。
宇宙人による殺人事件。奇妙に切り裂かれた犠牲者の死体。その背後に隠された意味が段々解き明かされて、張りめぐらされた伏線が最後にパズルが組み合わさるようにピタっと答えになります。
推理小説が好きな方にも楽しめるのではないでしょうか。SFを普段あまり読まない方にもオススメです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年10月21日に日本でレビュー済み
高評価ですね。うなずけます。着眼点といい話しの展開といい見事な一級品で一気に読ませる力があります。
しかし通奏低音のように決して消えない違和感。あまりにエイリアン臭がなくあまりにアメリカ臭が。
きっとアメリカにとって正義は相対的ではなく絶対値なんだろうな。そうでなきゃ世界の警察を臆面も無く自負することもできないし、きっとこの小説のような事態になったら、本気で宇宙の警察をかってでるんだろうな。
プロットに納得できなくてもストーリーで読ませてしまう、そんな本だと感じました。
ファーストコンタクトの話ですがエイリアン風のアメリカ人しか出てきません。あ、ちなみに作者はカナダ人です、念のため。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2003年1月20日に日本でレビュー済み
ソウヤーの本は手に取った時から「面白さを期待できる」ところがいい。今回は「SF+法廷サスペンス」である。
よくもまぁこんな展開が・・・とびっくりしながらも嬉しくなってしまった。
私は法廷サスペンスは読まず嫌いだったのだが、この本がきっかけで興味が出てきた。
SFを読んで法廷サスペンスを好きにさせるなんてさすがソウヤーだ。
地球でエイリアンを弁護したデイル・ライスが、またしてもエイリアンの弁護人として宇宙に旅立つエピローグがほのぼのとして、よかったですね。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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